2026年の才木浩人は、阪神の先発投手として25試合に登板。154イニングを投げ、10勝5敗、防御率2.51、175奪三振という成績を残しました。
特に注目すべきなのが、セ・リーグ最多の175奪三振です。
NPBが発表した2026年度のセントラル・リーグ表彰では、才木が最多三振奪取投手賞を初受賞。2位の阪神・村上頌樹の155奪三振を20個上回りました。
2026年の主要投手成績| 項目 | 2026年成績 |
|---|---|
| 所属 | 阪神タイガース |
| 背番号 | 35 |
| 登板 | 25試合 |
| 先発 | 25試合 |
| 勝利 | 10勝 |
| 敗北 | 5敗 |
| 勝率 | .667 |
| 防御率 | 2.51 |
| 投球回 | 154回 |
| 被安打 | 124本 |
| 被本塁打 | 13本 |
| 与四球 | 30個 |
| 奪三振 | 175個 |
| 完投 | 1 |
| 完封 | 1 |
出典:NPB公式・個人年度別成績。2026年シーズン終了時。
防御率2.51はリーグ何位だった?2026年のセ・リーグで、才木の防御率2.51は規定投球回以上の投手の中で8位でした。
防御率のタイトルを獲得したのは、阪神の村上頌樹で1.85。最多勝利は16勝を挙げた髙橋遥人です。
つまり、2026年の才木は防御率や勝利数の部門でリーグトップではなかったものの、三振を奪う能力ではリーグを代表する存在になりました。
175奪三振が示す投手としての進化175奪三振を投球回154回で割り、9イニング換算すると奪三振率は約10.23。
これは1試合を通じて、平均10個以上の三振を奪うペースです。
加えて、与四球は30個。奪三振と与四球の比率を示すK/BBは5.83となっています。
打者を三振に仕留める能力だけでなく、無駄な走者を出さない制球面でも高い数字を残しました。
【2024・2025・2026年比較】才木浩人の年度別成績はどう変化した?

才木の2024年から2026年までの3シーズンを並べると、投球スタイルの変化がはっきり見えてきます。
2024年は13勝3敗、防御率1.83。2025年は12勝6敗、防御率1.55と、2年連続で優れた防御率を記録しました。
一方、2026年は10勝5敗、防御率2.51。数字だけを見れば過去2年より防御率が悪化しています。
しかし、奪三振数は2025年の122個から175個へ大幅に増えています。
3年間の年度別成績一覧出典:NPB公式・才木浩人個人年度別成績。投球回の「167.2」は167回2/3を意味する。
2024年:13勝3敗で先発の柱に成長2024年は25試合に登板し、13勝3敗、防御率1.83を記録しました。
特筆すべきは167回2/3という投球回数です。
25試合の先発でこれだけのイニングを消化し、完投4回、完封3回を記録。試合を長いイニングまで任せられる先発投手として存在感を高めました。
奪三振も137個に達しており、球威とスタミナを兼ね備えた投手として評価できるシーズンです。
2025年:防御率1.55で自身初のタイトル獲得2025年は24試合に登板して12勝6敗、防御率1.55。
セ・リーグの最優秀防御率投手賞を初めて受賞しました。
特に優れていたのは、失点を抑える安定感です。
157イニングで被本塁打は6本、与四球は44個。奪三振は122個と前年を下回りましたが、打者を打ち取って失点を防ぐ投球が結果につながりました。
2026年:奪三振175個で新たな武器を確立2026年は防御率こそ2.51に上昇したものの、奪三振は175個まで増加しました。
前年と比べると、与四球は44個から30個に減少。投球回は157回から154回と大きく変わらない一方、奪三振は53個増えています。
ここから読み取れるのは、単純に球数を増やして三振を稼いだわけではないということです。
打者を打ち取る投球に加え、空振りを奪ってアウトを取る能力が大きく伸びたシーズンでした。
ただし、被本塁打は2025年の6本から2026年には13本へ増加しています。防御率が上がった背景を考えるうえで、見逃せない変化です。
3年間の推移を整理すると、2024年はスタミナ、2025年は失点抑制、2026年は奪三振能力が際立ったシーズンだったと評価できます。
【球速・球種を分析】才木浩人の最速158km/hとフォークの威力
才木の投球を支えているのは、150km/h前後のストレートと、空振りを奪えるフォークです。
2026年のスポーツナビ掲載の投球データでは、ストレートの最速は158km/h、平均球速は150.0km/hとなっています。
2026年の主な球種と投球割合| 球種 | 投球割合 | 最高球速 |
|---|---|---|
| ストレート | 53.3% | 158km/h |
| フォーク | 23.1% | 144km/h |
| スライダー | 16.0% | 143km/h |
| カーブ | 7.5% | 121km/h |
| ナックルカーブ | 0.1% | 131km/h |
出典:スポーツナビ掲載の2026年投球データ。球速は計測データによる。
ストレート:平均150km/hの直球が投球の軸才木の投球の中心はストレートです。
2026年は全投球の約53%を占め、平均球速は150km/h。最速158km/hを記録しています。
単に速いだけではなく、フォークやスライダーと組み合わせることで、打者に球種を絞らせにくくする役割も担います。
直球を意識させることで変化球の効果を高めるという、先発投手としての基本的な組み立てが見て取れます。
フォーク:2026年の175奪三振を支えた決め球才木を語るうえで外せないのがフォークです。
スポーツナビの投球データでは、2026年のフォークは全投球の約23%。球速は最高144km/hで、平均133.6km/hでした。
同データの球種別集計では、フォークによる奪三振は108個。全175奪三振の約6割を占めています。
ストレートで打者に速球への対応を意識させ、落差のあるフォークで空振りを狙う。この組み合わせが、2026年の奪三振王獲得につながった大きな要因と考えられます。
スライダー・カーブ:打者のタイミングを外す変化球スライダーは投球全体の約16%、カーブは約7.5%を占めています。
ストレートとフォークだけに依存せず、複数の球種を使い分けることは、長いシーズンを戦う先発投手にとって重要です。
打者に狙い球を絞らせず、カウントや打者の反応に応じて投球を組み立てられる点が、才木の強みになっています。
【投球フォームの特徴】才木浩人が重視するのは全身の力の流れ
才木の投球フォームを考える際に興味深いのが、本人がフォームの完成形を固定することにこだわっていない点です。
2025年の『週刊ベースボール』のインタビューでは、下半身の使い方や身体全体の動き、リリースまでの力の伝わり方について語っています。
特に印象的なのは、次の発言です。
フォームの形よりも身体全体の連動を重視「リリースまでの中で力の流れ、ということを意識しています」
才木の考え方は、単純に腕を強く振ることだけを追求するものではありません。
足を上げてからボールをリリースするまでの身体の動きや、力の伝わり方を意識しています。
本人の説明では、身体は年ごとに変化するため、投球フォームも変わっていくものです。そのため、決まった形を維持することより、身体全体の力の流れを効率よくすることを重視しています。
この考え方は、長期間にわたって先発ローテーションを担う投手にとって重要な視点です。
ストレートと変化球で共通する身体の使い方インタビューでは、ストレートと変化球についても、リリース直前までは同じ力の流れを理想としていると説明しています。
変化球では最後のリリース部分で変化を生み出すという考え方です。
投球フォームの安定性を保ちながら、球種ごとにボールの軌道を変えることができれば、打者にとっては球種を見極めにくくなります。
2026年にフォークを中心として175奪三振を記録した結果を考えると、身体の連動と球種の使い分けは、今後も注目したいポイントです。
【プロフィール・経歴】須磨翔風高校から2016年ドラフト3位、背番号35へ
才木浩人(さいき・ひろと)
- 生年月日:1998年11月7日
- 出身地:兵庫県
- 身長・体重:189cm・90kg
- 投打:右投右打
- 所属:阪神タイガース
- 背番号:35
- 出身高校:須磨翔風高校
- ドラフト:2016年3位
出典:NPB公式選手プロフィール、阪神タイガース球団発表。
才木は兵庫県の須磨翔風高校出身です。
2016年のドラフト会議で、阪神タイガースから3位指名を受けました。
阪神球団が2016年11月8日に発表した仮契約資料では、当時の才木について、140km/h台後半のストレートとフォークボールを持ち味とする投手として紹介しています。
身長188cmの恵まれた体格に加え、投球バランスと鋭い腕の振りも評価されていました。
プロ入り後の成績と転換点2017年に阪神で一軍登板を経験した才木は、2018年に22試合、2019年に3試合へ登板しました。
2018年には6勝10敗、防御率4.61を記録。その後、2022年には9試合で4勝1敗、防御率1.53と好成績を残します。
2023年には8勝5敗、防御率1.82を記録し、先発投手としての存在感を高めました。
2024年の13勝、2025年の最優秀防御率、そして2026年の最多奪三振へと続く成長は、一朝一夕に実現したものではありません。
背番号35が示す現在の立ち位置現在の才木の背番号は35です。
NPB公式プロフィールでも、阪神タイガース所属の投手として登録されています。
2016年のドラフト3位入団から10年目となる2026年に、セ・リーグ最多奪三振のタイトルを獲得したことは、長いキャリアのなかでも大きな節目になりました。
【2027年への展望】最多奪三振の右腕が次に改善したいポイント
2026年の才木を高く評価できる理由は、175奪三振というタイトル級の結果だけではありません。
投球内容を細かく見ると、次のシーズンに向けて改善すべき課題も明確になっています。
課題1:被本塁打を減らして防御率を改善する2024年から2026年までの被本塁打数を比較すると、次のようになります。
- 2024年:4本
- 2025年:6本
- 2026年:13本
2026年は前年から7本増えました。
一方、与四球は44個から30個へ減少しています。単純な制球力の悪化だけでは説明できない変化です。
特に注目したいのは、被本塁打の増加と防御率の上昇が同時に起きていることです。
2027年に防御率を再び1点台に近づけるためには、長打を許す場面を減らせるかがポイントになります。
課題2:奪三振力と投球回数を両立する2026年の154投球回は十分に評価できる数字です。
しかし、2024年の167回2/3と比べると、約13回2/3少なくなっています。
完投数も2024年の4回、2025年の3回から、2026年は1回に減りました。
もちろん、登板数や投球回だけで投手の価値を判断することはできません。
それでも、175奪三振という武器を維持しながら、より長いイニングを投げられるようになれば、チームにとってさらに大きな戦力になります。
課題3:ストレートとフォークの精度を維持する2026年の最多奪三振獲得を支えたのは、ストレートとフォークの組み合わせです。
この2球種の威力が維持されれば、打者との勝負で主導権を握りやすくなります。
一方で、対戦相手も過去の投球データを分析してきます。
スライダーやカーブを効果的に使い、直球とフォークだけに依存しない配球を続けられるかも、2027年の重要な見どころです。
【プロの結論】才木浩人は奪三振型のエースとして新たな段階に入った2026年の成績を評価するなら、防御率2.51という数字だけで判断するのは不十分です。
2025年は最優秀防御率、2026年は最多奪三振という異なるタイトルを獲得しており、投手としての強みがより明確になっています。
特に、与四球を減らしながら奪三振を増やした点は重要です。
今後の才木を評価する際には、次の3項目を重視すると、単なる勝敗以上に投球の質を理解できます。
1. 奪三振率: 空振りを奪う能力が維持されているか。
2. 被本塁打数: 長打を許す場面が減っているか。
3. 投球回: 先発として長いイニングを任せられているか。
この3つが改善されれば、再び防御率1点台を狙える投手として期待が高まります。
【阪神・才木浩人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:才木浩人の2026年の成績は?
2026年は25試合に登板し、10勝5敗、防御率2.51、154投球回、175奪三振を記録しました。セ・リーグの最多三振奪取投手賞も初受賞しています。
Q2:才木浩人の2025年と2024年の成績は?
2025年は12勝6敗、防御率1.55、157投球回、122奪三振で、最優秀防御率のタイトルを獲得しました。2024年は13勝3敗、防御率1.83、167回2/3、137奪三振でした。
Q3:才木浩人の最速球速と得意な球種は?
2026年の投球データでは、ストレートの最速158km/h、平均150km/hです。主な変化球はフォーク、スライダー、カーブで、特にフォークは奪三振を取るための重要な武器になっています。
まとめ:阪神・才木浩人の2026年は最多奪三振で新境地へ
2026年の才木浩人は、25登板、10勝5敗、防御率2.51、175奪三振という成績を残しました。
2025年の最優秀防御率に続き、2026年には自身初の最多奪三振タイトルを獲得。ストレートとフォークを中心とした投球で、セ・リーグを代表する奪三振能力を示しました。
一方、被本塁打の増加や投球回数の減少など、次のシーズンに向けた課題もあります。
須磨翔風高校から2016年ドラフト3位で阪神に入団し、背番号35を背負って成長してきた右腕。
2027年に175奪三振を超える数字を残せるのか。それとも防御率を再び1点台へ戻すのか。
奪三振王として新たな段階に入った才木浩人の次のシーズンは、阪神の先発陣を考えるうえでも大きな注目ポイントです。