2026年のパ・リーグ投手成績は、先発と救援の両部門で見逃せない記録が生まれた。日本野球機構(NPB)の公式記録によると、全日程終了時点で防御率1位に輝いたのは埼玉西武ライオンズの平良海馬。防御率1.36という圧倒的な数字を残し、リーグ屈指の安定感を示した。
最多勝は北海道日本ハムファイターズの北山亘基とオリックス・バファローズのA.エスピノーザが13勝で並び、奪三振では東北楽天ゴールデンイーグルスの荘司康誠が171個でトップに立った。救援部門では杉山一樹、A.マチャド、横山陸人が35セーブで並び、ホールド要点は千葉ロッテマリーンズの鈴木昭汰が39で1位となっている。
【2026年パ・リーグ投手成績】全日程終了時点のランキングを総整理

2026年のパ・リーグ投手成績を振り返るうえで、まず押さえておきたいのが先発投手と救援投手の実績の違いだ。
先発投手では防御率、勝利数、奪三振が主要な比較指標となる。一方、リリーフ投手はセーブやホールドポイントによって、試合終盤での貢献度が評価される。
NPB公式サイトの2026年度個人成績では、パシフィック・リーグの全日程終了が明記され、各部門の最終順位が公開されている。主要タイトルの結果を整理すると、次のようになる。
- 防御率:平良海馬(西武)1.36
- 勝利数:北山亘基(日本ハム)、A.エスピノーザ(オリックス)13勝
- 勝率:北山亘基 .813
- 奪三振:荘司康誠(楽天)171個
- セーブ:杉山一樹(ソフトバンク)、A.マチャド(オリックス)、横山陸人(ロッテ)35セーブ
- ホールドポイント:鈴木昭汰(ロッテ)39ポイント
注目すべきなのは、すべてのタイトルが同じ投手に集中していないことだ。平良は防御率、北山とエスピノーザは勝利数、荘司は奪三振というように、投手ごとに異なる強みが結果に表れている。
また、救援部門でもセーブ数とホールドポイントのトップが異なる。試合を締めくくる投手と、勝ちパターンを支える投手では、求められる役割が違うためだ。
【防御率ランキング】平良海馬が1.36でトップ!規定投球回以上の投手成績
2026年のパ・リーグ防御率ランキングで首位に立ったのは、西武の平良海馬だ。防御率は1.36。規定投球回以上の投手の中で、2位以下に大きな差をつける数字を残した。
NPB公式の規定投球回以上の個人成績を基に、上位11投手の成績を比較する。WHIPとK/BBは、公式記録に掲載された安打・四球・投球回・奪三振から算出した参考指標だ。
規定投球回以上の投手成績一覧| 順位 | 投手名・球団 | 防御率 | 勝敗 | 投球回 | 奪三振 | WHIP | K/BB |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 平良海馬(西武) | 1.36 | 12勝5敗 | 146 | 141 | 0.96 | 3.13 |
| 2 | 隅田知一郎(西武) | 2.27 | 10勝8敗 | 166回1/3 | 148 | 0.95 | 7.05 |
| 3 | 北山亘基(日本ハム) | 2.56 | 13勝3敗 | 147回2/3 | 139 | 1.02 | 3.97 |
| 4 | 大津亮介(ソフトバンク) | 2.68 | 12勝5敗 | 144回1/3 | 113 | 1.06 | 4.19 |
| 5 | A.エスピノーザ(オリックス) | 2.71 | 13勝6敗 | 149回1/3 | 136 | 1.01 | 4.12 |
| 6 | 早川隆久(楽天) | 2.94 | 7勝10敗 | 153 | 138 | 1.03 | 3.83 |
| 7 | 伊藤大海(日本ハム) | 3.18 | 10勝10敗 | 172回2/3 | 159 | 1.26 | 4.68 |
| 8 | 九里亜蓮(オリックス) | 3.19 | 9勝12敗 | 163回2/3 | 150 | 1.24 | 2.31 |
| 9 | 武内夏暉(西武) | 3.27 | 11勝8敗 | 143 | 108 | 1.10 | 4.00 |
| 10 | 荘司康誠(楽天) | 3.45 | 9勝9敗 | 159 | 171 | 1.16 | 4.50 |
| 11 | ジャクソン(ロッテ) | 3.46 | 9勝9敗 | 150回2/3 | 140 | 1.19 | 2.41 |
出典:NPB公式2026年度パシフィック・リーグ個人投手成績。WHIP=(被安打+与四球)÷投球回、K/BB=奪三振÷与四球。小数第2位まで表示。
平良海馬は防御率1.36、146イニングで安定感を証明平良海馬の2026年成績は、23登板、12勝5敗、防御率1.36、146投球回、141奪三振。被安打95、与四球45、被本塁打4、自責点22という内容だった。
特に注目したいのが被本塁打の少なさだ。146イニングを投げて被本塁打はわずか4本。長いイニングを消化しながら、失点につながる長打を抑えていたことが、防御率1点台前半という結果に表れている。
WHIPも0.96と優秀で、1イニングあたりに許す走者を抑えていた。防御率だけでなく、走者を出しにくい投球内容も平良の強みとなった。
防御率2位は隅田知一郎、WHIPとK/BBではリーグ上位2位の隅田知一郎は防御率2.27。166回1/3を投げ、148奪三振を記録した。
特筆すべきなのはWHIP0.95とK/BB7.05だ。今回の規定投球回以上の11投手を比較すると、どちらも最上位となる。
与四球は21個で、奪三振148個に対して非常に少ない。打者を三振に仕留める能力と、無駄な走者を出さない制球力を兼ね備えた数字だ。
防御率では平良に及ばなかったものの、WHIPやK/BBまで評価すると、隅田の投球内容にも際立った特徴がある。
【最多勝・奪三振ランキング】北山亘基とエスピノーザが13勝、荘司康誠が171奪三振
最多勝は北山亘基とA.エスピノーザの2人2026年のパ・リーグ最多勝争いは、13勝を挙げた北山亘基とA.エスピノーザの同時トップとなった。
北山は13勝3敗、防御率2.56、勝率.813。勝利数だけでなく勝率でもリーグトップに立っている。13勝を挙げながら敗戦は3試合にとどまり、安定した勝ち星の積み重ねが目立った。
一方、エスピノーザは13勝6敗、防御率2.71。149回1/3を投げ、136奪三振を記録している。勝率は.684で、先発投手として一定の投球回を確保しながら勝利を重ねた。
両投手は同じ13勝でも、北山は勝率と防御率、エスピノーザは投球回と奪三振を含めた総合的な貢献に特徴がある。
勝利数ランキング上位- 1位:北山亘基(日本ハム)13勝
- 1位:A.エスピノーザ(オリックス)13勝
- 3位:平良海馬(西武)12勝
- 3位:前田悠伍(ソフトバンク)12勝
- 3位:松本晴(ソフトバンク)12勝
- 3位:大津亮介(ソフトバンク)12勝
- 3位:加藤貴之(日本ハム)12勝
- 8位:武内夏暉(西武)11勝
12勝の投手が5人並んでいる点も特徴的だ。特定の球団や投手だけが勝利数を独占するのではなく、複数球団の先発陣が結果を残したシーズンだった。
奪三振1位は楽天の荘司康誠、171個を記録奪三振ランキングでは、楽天の荘司康誠が171個でリーグトップとなった。
荘司は25登板、159投球回、防御率3.45、9勝9敗という成績。防御率ランキングでは10位だが、奪三振では2位の伊藤大海に12個の差をつけている。
奪三振数上位の顔ぶれは次のとおりだ。
- 1位:荘司康誠(楽天)171奪三振
- 2位:伊藤大海(日本ハム)159奪三振
- 3位:九里亜蓮(オリックス)150奪三振
- 4位:隅田知一郎(西武)148奪三振
- 5位:平良海馬(西武)141奪三振
- 6位:ジャクソン(ロッテ)140奪三振
- 7位:北山亘基(日本ハム)139奪三振
荘司の171奪三振は、2026年のパ・リーグにおける奪三振能力を象徴する数字だ。防御率や勝利数とは異なる切り口で投手の実力を評価する際、非常に重要な記録となる。
【セーブランキング】杉山一樹・マチャド・横山陸人が35セーブで同率首位
救援投手の成績では、2026年のセーブ争いが3人による同率トップとなった。
福岡ソフトバンクホークスの杉山一樹、オリックスのA.マチャド、千葉ロッテの横山陸人が、それぞれ35セーブを記録している。
35セーブを挙げた3投手の比較A.マチャド(オリックス)は51登板、防御率1.20、35セーブ。52回1/3を投げて被安打37、奪三振47、自責点7という成績を残した。3人の中では防御率が最も低く、失点を抑える能力が際立っている。
横山陸人(ロッテ)は56登板、防御率2.82、35セーブ。54回1/3を投げ、奪三振38を記録した。登板数は3人の中で最多となっており、シーズンを通した救援登板の積み重ねが数字に表れている。
杉山一樹(ソフトバンク)は55登板、防御率3.23、35セーブ。53投球回で80奪三振を記録した。3人の中では奪三振が最多で、35セーブという数字とともに、三振を奪う力が大きな特徴となった。
セーブランキング上位- 1位:杉山一樹(ソフトバンク)35セーブ
- 1位:A.マチャド(オリックス)35セーブ
- 1位:横山陸人(ロッテ)35セーブ
- 4位:柳川大晟(日本ハム)30セーブ
- 4位:藤平尚真(楽天)30セーブ
- 6位:甲斐野央(西武)23セーブ
ここで注意したいのは、35セーブという同じ結果でも、投手ごとに投球内容が異なる点だ。マチャドは防御率、杉山は奪三振、横山は登板数というように、それぞれ違った強みを持っている。
セーブ数だけを見て救援投手の優劣を決めるのではなく、防御率や登板数、奪三振数も合わせて確認すると、より実態に近い評価ができる。
【ホールドポイントランキング】鈴木昭汰が39ポイントでリーグ1位
2026年のホールドポイントランキングでは、ロッテの鈴木昭汰が39ポイントでトップに立った。
ホールドポイント(HP)は、NPBの定義では救援勝利とホールドを合計した指標だ。セーブ数とは異なり、試合途中から登板してリードを守る役割を担う投手の貢献を評価できる。
ホールドポイントランキング上位- 1位:鈴木昭汰(ロッテ)39HP
- 2位:松本裕樹(ソフトバンク)36HP
- 3位:椋木蓮(オリックス)35HP
- 4位:篠原響(西武)34HP
- 5位:山﨑颯一郎(オリックス)29HP
鈴木昭汰は55登板、防御率2.39。6勝3敗、1セーブ、33ホールドを記録した。6勝と33ホールドを合わせた39ポイントが、リーグ1位の根拠となっている。
2位の松本裕樹は58登板、防御率2.22、4勝5敗、4セーブ、32ホールドで36ポイント。3位の椋木蓮は49登板、防御率1.91、2勝4敗、1セーブ、33ホールドで35ポイントとなった。
この3投手を比較すると、ホールド要点は単純な登板数や防御率だけでは決まらないことがわかる。救援勝利とホールドをどれだけ積み重ねたかが、ランキングに直接反映される。
また、35セーブを挙げた杉山一樹はホールドポイント3、A.マチャドと横山陸人はそれぞれ10ポイントとなっている。セーブ数が同じでも、救援勝利とホールドの実績には違いがある。
【WHIP・K/BBランキング】防御率だけでは見えない投手の本当の実力
投手成績をより深く分析するなら、防御率や勝利数に加えてWHIPとK/BBにも注目したい。
これらはNPB公式の主要タイトルとして掲載されているランキングではないが、投手がどのような内容で打者を抑えているのかを理解するうえで役立つ。
WHIPとは?走者をどれだけ出さなかったかを示す指標WHIPは、投手が1イニングあたり何人の走者を許したかを示す指標だ。
WHIP=(被安打+与四球)÷投球回
一般的に数字が小さいほど、安打や四球による走者の出塁を抑えていることになる。
2026年の規定投球回以上の投手では、隅田知一郎が0.95でトップ。平良海馬が0.96で続く。北山亘基は1.02、A.エスピノーザは1.01だった。
防御率1位の平良だけでなく、隅田の走者を出さない投球内容も高く評価できる。防御率とWHIPを組み合わせることで、失点の少なさと走者管理の両面から比較できる。
K/BBとは?三振と四球のバランスを測る指標K/BBは、奪三振数を与四球数で割った数値だ。
K/BB=奪三振÷与四球
数字が高いほど、四球を与える数に対して多くの三振を奪っていることを意味する。
2026年の規定投球回以上では、隅田知一郎が7.05でトップ。伊藤大海が4.68、荘司康誠が4.50、大津亮介が4.19、A.エスピノーザが4.12と続く。
荘司は171奪三振でリーグトップに立ったが、K/BBでも4.50という高い数値を記録している。奪三振の多さが、単純に四球を多く出す投球によるものではないことが読み取れる。
投手成績を見るときに注意したい3つのポイント投手ランキングを正しく読み解くためには、次の3点を押さえておきたい。
- 防御率だけで判断しない:防御率は自責点を基に算出されるため、WHIPや投球回も合わせて確認する。
- 勝利数と投手個人の能力を混同しない:勝利投手の記録には、打線の援護や救援陣の働きなども関係する。
- 先発と救援を同じ基準で比較しない:先発は投球回や試合を作る能力、救援はセーブやホールドなど役割に応じた指標が重要になる。
加えて、規定投球回未満の投手は、防御率ランキングの対象となる規定投球回以上の一覧には掲載されない。短い登板数で非常に優秀な防御率を記録した投手がいても、規定投球回以上のランキングには登場しない場合がある。
そのため、公式タイトルの順位と、投球内容を分析するための参考指標は区別して見ることが大切だ。
【プロの結論】2026年パ・リーグ投手陣を評価する3つの視点
2026年のパ・リーグ投手成績を総合的に見ると、先発部門では平良海馬と隅田知一郎、勝利数では北山亘基とA.エスピノーザ、奪三振では荘司康誠が、それぞれ異なる形で存在感を示した。
救援部門では3人が35セーブで並び、ホールド要点は鈴木昭汰が39で単独トップ。先発と救援の両方で複数の球団からタイトル上位者が生まれた点も特徴的だ。
評価ポイント1:防御率とWHIPを組み合わせる防御率1位の平良海馬は1.36、WHIPは0.96。隅田知一郎は防御率2.27ながらWHIP0.95で上回っている。
この比較からわかるのは、防御率だけでは投手の投球内容をすべて把握できないということだ。失点を抑える能力と、走者を出さない能力を分けて評価することで、投手の特徴が明確になる。
評価ポイント2:勝利数と勝率を区別する最多勝は北山とエスピノーザの13勝で並んだが、勝率は北山が.813、エスピノーザが.684と異なる。
勝利数はシーズン全体の積み重ねを示す一方、勝率は勝敗のバランスを把握する材料となる。投手を比較する際は、どちらか一方だけでなく両方を確認したい。
評価ポイント3:救援投手は役割別に評価するセーブ1位の3投手と、ホールドポイント1位の鈴木昭汰では、チーム内で担う役割が異なる。
試合終盤のリードを守り切る能力を重視するならセーブ数、試合途中から登板して勝利につながる状況を維持する能力を重視するならホールドやHPが参考になる。
投手陣の総合力を判断するときには、こうした役割の違いを理解したうえで各ランキングを見ることが欠かせない。
パ・リーグ投手成績2026年に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のパ・リーグで防御率1位の投手は誰?
A1:埼玉西武ライオンズの平良海馬。2026年シーズンの防御率は1.36で、規定投球回以上の投手の中でリーグ1位となった。
Q2:2026年のパ・リーグ最多勝は誰?
A2:北海道日本ハムファイターズの北山亘基と、オリックス・バファローズのA.エスピノーザ。ともに13勝を記録し、同率1位となった。
Q3:2026年のパ・リーグ最多奪三振は誰?
A3:東北楽天ゴールデンイーグルスの荘司康誠。171奪三振を記録し、伊藤大海の159奪三振を上回った。
Q4:2026年のパ・リーグ最多セーブは誰?
A4:杉山一樹、A.マチャド、横山陸人の3人。いずれも35セーブを記録し、同率1位となった。
Q5:2026年のパ・リーグでホールドポイント1位は誰?
A5:千葉ロッテマリーンズの鈴木昭汰。6勝、33ホールドを記録し、合計39ホールドポイントでリーグトップとなった。
Q6:WHIPとK/BBで優秀な成績を残した投手は誰?
A6:2026年の規定投球回以上の投手を対象に計算すると、WHIPは隅田知一郎の0.95、K/BBも隅田の7.05が最上位となる。いずれも公式の主要タイトルではなく、公式記録から算出した参考指標だ。
まとめ:2026年パ・リーグ投手成績は先発と救援の両面に注目
2026年のパ・リーグ投手成績は、先発投手と救援投手の双方で個性的な記録が並ぶシーズンとなった。
防御率1.36の平良海馬は失点を抑える能力でリーグをリードし、北山亘基とA.エスピノーザは13勝で最多勝を分け合った。荘司康誠は171奪三振で三振奪取能力を証明し、救援陣では杉山一樹、A.マチャド、横山陸人が35セーブで並んだ。
加えて、鈴木昭汰は39ホールドポイントで救援投手としての安定した貢献を数字に残している。
投手成績を比較するときは、防御率や勝利数だけでなく、奪三振、WHIP、K/BB、セーブ、ホールドポイントまで確認することが重要だ。それぞれの数字が示す役割と特徴を理解すれば、投手個人の実力だけでなく、各球団の投手運用やブルペンの強みも見えてくる。
2026年シーズンの最終成績は、次のシーズンに向けた投手陣の評価や戦力分析にも欠かせない基礎資料となる。NPB公式の年度別記録と合わせて確認することで、パ・リーグの投手陣の変化を継続的に追うことができる。