2026年11月現在、日本男子バレーボール代表は新たな歴史を刻んでいる。ロラン・ティリ監督が率いる2026年度の代表登録メンバーは37人。石川祐希、高橋藍、西田有志らを中心に、若手選手も加わった新体制で国際大会に挑んできた。2026年のアジア選手権では日本が11度目の優勝を達成し、2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権も獲得している。
一方、バレーボールネーションズリーグ2026では4位、愛知・名古屋2026アジア競技大会では準優勝という結果を残した。歴代のオリンピックメダル獲得実績、世界選手権やワールドカップでの成績、2019年のチーム名称変更、そしてアジア選手権の優勝回数まで整理すると、日本男子バレーボール代表が歩んできた道と、現在の実力がより明確になる。
【2026年最新】日本男子バレーボール代表の現在のメンバーと監督は?

2026年度の男子日本代表を把握するうえで、まず押さえたいのが日本バレーボール協会(JVA)が発表した登録メンバーと指揮官だ。
2026年度の代表登録メンバーは37人JVAは2026年4月17日、2026年度男子日本代表チームの登録メンバー37人を発表した。
指揮を執るのはフランス出身のロラン・ティリ監督。2026年はロサンゼルス2028オリンピックの出場権獲得につながる重要なシーズンとして位置付けられ、初選出の選手4人を含む編成となった。
中心となるのは、次の選手たちだ。
- 石川祐希:アウトサイドヒッター
- 高橋藍:アウトサイドヒッター
- 西田有志:オポジット
- 大塚達宣:アウトサイドヒッター
- 宮浦健人:オポジット
- 関田誠大:セッター
- 小野寺太志:ミドルブロッカー
- 山内晶大:ミドルブロッカー
- 山本智大:リベロ
- 小川智大:リベロ
なかでも石川祐希は2026年のネーションズリーグでもキャプテンを務め、攻守両面でチームを支える存在となっている。
また、海外クラブでプレーする選手が複数名含まれている点も特徴だ。石川祐希はトルコ、高橋藍はポーランド、大塚達宣はイタリアでプレーしており、国際的な競技環境で経験を積んでいる。
初選出4人に見る新しい代表の方向性2026年度の初選出は次の4人だ。
| 選手 | ポジション | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 河東祐大 | セッター | 新たなゲームメークの選択肢 |
| デ・アルマス アライン | アウトサイドヒッター | 若手戦力の拡充 |
| 一ノ瀬漣 | アウトサイドヒッター | 鎮西高校所属の若手選手 |
| 武田大周 | リベロ | 守備陣の競争を促す存在 |
特に注目されたのが、鎮西高校3年生の一ノ瀬漣だ。高校生として唯一の登録となり、将来を見据えた選手育成の姿勢が表れている。
ただし、37人全員がすべての大会に出場するわけではない。年度登録メンバーは代表活動の対象となる選手の枠組みであり、ネーションズリーグやアジア選手権などの大会ごとに実際の出場メンバーが選ばれる。
この違いを理解しておくと、代表発表のたびに選手が入れ替わる理由も分かりやすい。
【2026年シーズン総括】VNL4位、アジア選手権優勝、アジア大会準優勝
2026年の日本男子代表は、複数の国際大会で異なる結果を残した。現在の実力を判断するには、それぞれの大会を分けて見る必要がある。
ネーションズリーグ2026は予選12連勝から最終4位2026年のバレーボールネーションズリーグ(VNL)で、日本は予選ラウンドを12勝0敗で突破した。
最終ラウンドでは準々決勝で中国を3対1で下し、準決勝へ進出。しかし、アメリカとの準決勝は2対3で惜敗した。
続くスロベニアとの3位決定戦も1対3で敗れ、最終順位は4位となった。
予選で全勝したにもかかわらずメダルを逃したことは、決勝ラウンドの競争の厳しさを示している。
アジア選手権2026ではイランを破って優勝2026年9月に福岡県で開催されたアジア男子バレーボール選手権大会では、日本が決勝でイランと対戦した。
試合結果は次のとおり。
2026年9月13日・決勝
日本3
-0
イラン
第1セット
25-21
第2セット
26-24
第3セット
25-23
この勝利によって、日本はアジア選手権で通算11回目の優勝を達成した。
加えて、この大会の優勝によって、ロサンゼルス2028オリンピック男子バレーボール競技の出場枠を獲得。開催国アメリカ以外では最初に出場を決めたチームとなった。
アジア競技大会2026ではイランに敗れて準優勝もう一つ注目したいのが、9月27日から10月3日まで開催された愛知・名古屋2026アジア競技大会だ。
日本は準々決勝でカタール、準決勝で中国を破り、決勝へ進出した。
しかし、再び対戦したイランにはセットカウント1対3で敗れ、最終順位は準優勝となった。
同じ2026年に、アジア選手権ではイランを破って優勝し、アジア競技大会では敗れている。この結果は、日本とイランがアジアの頂点を争うライバル関係にあることを示している。
なお、アジア選手権とアジア競技大会は別の大会だ。前者はバレーボールの大陸選手権、後者はアジア各国が参加する総合スポーツ大会であり、優勝の意味や大会の位置付けも異なる。
【歴代成績を徹底比較】オリンピック・世界選手権・ワールドカップの実績
日本男子バレーボール代表は、1960年代から1970年代にかけて世界の強豪として活躍した。
現在の成績だけを見ると見落としがちだが、かつてはオリンピック、世界選手権、ワールドカップのすべてで表彰台を争う実力を持っていた。
ここでは主要国際大会の特徴と歴代実績を整理する。
男子日本代表の主要国際大会一覧日本男子バレーボールのオリンピック史を語るうえで欠かせないのが、1964年から1972年までの3大会だ。
- 1964年東京オリンピック:銅メダル
- 1968年メキシコオリンピック:銀メダル
- 1972年ミュンヘンオリンピック:金メダル
特に1972年のミュンヘン大会は、日本男子バレーボールの歴史を象徴する大会として知られる。
松平康隆監督のもと、日本は強豪国を次々と破って決勝へ進出。決勝では東ドイツを3対1で下し、金メダルを獲得した。
この優勝によって、日本男子代表は世界トップクラスのチームとして広く認識されるようになった。
一方、2020年東京大会と2024年パリ大会はともに7位。かつてのメダル獲得時代と現在の結果には大きな隔たりがある。
ただし、2024年パリ大会では日本が再び世界の上位争いに加わったことも見逃せない。
世界選手権では1970年と1974年に銅メダル男子世界選手権は、世界各国のナショナルチームが競う重要大会だ。
日本男子代表の歴代最高成績は3位。1970年のブルガリア大会と1974年のメキシコ大会で、2大会連続の銅メダルを獲得している。
一方、直近の2025年大会では予選ラウンドを1勝2敗で終え、最終順位は23位だった。
2025年の結果と1970年代の実績を比較すると、世界の競技レベルが変化するなかで、日本が再び上位に食い込むための強化が求められていることが分かる。
ワールドカップでは2度の準優勝バレーボール・ワールドカップは、過去に世界の強豪国が参加する国際大会として開催されてきた。
日本男子代表は1969年と1977年の2大会で準優勝している。
特に1977年は日本開催で、国内のバレーボール人気を支えた大会の一つとなった。
2019年大会では日本が4位に入っている。その後、従来のワールドカップ形式は変更され、2027年からは32チーム参加の新しい大会として開催される。
つまり、2027年大会は従来の2019年大会をそのまま継続したものではなく、競技日程や出場枠を再編した新しい大会として理解する必要がある。
【アジア選手権の歴代優勝回数】10回から11回へ更新した日本の実績
日本男子バレーボール代表の強さを語るうえで、アジア選手権の成績は非常に重要だ。
2023年時点では通算10回の優勝だったが、2026年大会で11回目の優勝を達成した。
歴代11回の優勝年度日本男子代表のアジア選手権優勝年度は以下のとおり。
| 優勝年度 | 実績 |
|---|---|
| 1975年 | 第1回大会で優勝 |
| 1983年 | 2回目の優勝 |
| 1987年 | 3回目の優勝 |
| 1991年 | 4回目の優勝 |
| 1995年 | 5回目の優勝 |
| 2005年 | 6回目の優勝 |
| 2009年 | 7回目の優勝 |
| 2015年 | 8回目の優勝 |
| 2017年 | 9回目の優勝 |
| 2023年 | 10回目の優勝 |
| 2026年 | 11回目の優勝 |
2023年大会では、石川祐希を中心とした日本代表が決勝で開催国イランを破り、2017年以来となる優勝を果たした。
この時点で通算10回目の優勝となり、日本はアジア選手権の最多優勝国としての地位を強固にした。
そして2026年大会では、再び決勝でイランを撃破。ホーム開催の大会で11回目のタイトルを手にした。
注目すべきなのは、2026年大会の優勝が単なる大陸タイトルにとどまらなかったことだ。
ロサンゼルス2028オリンピックの出場権を直接獲得したという意味で、代表の今後を左右する大きな成果となった。
アジア選手権の優勝回数が示す日本の強み日本がアジア選手権で長年にわたって好成績を残してきた背景には、技術力と組織的なプレーがある。
世界の強豪国と比較すると、身長やパワーの面で厳しい条件に置かれることもある。しかし、サーブレシーブ、ブロック後の切り返し、速い攻撃展開、守備の連携などを組み合わせて勝負するスタイルは、日本代表の持ち味だ。
また、アジア選手権で11回優勝しているという実績は、特定の一世代だけで築いたものではない。1970年代から2020年代まで、複数の世代が代表の伝統を引き継いできた結果でもある。
【代表の歴史と名称変更】全日本男子バレーボールチームから現在まで
日本男子バレーボール代表の歴史は、現在の代表制度よりも古い。
日本バレーボール協会(JVA)の沿革によると、1927年に大日本排球協会が創設され、1951年に国際バレーボール連盟(FIVB)へ加盟した。
その後、国際大会への参加を重ね、1960年代には世界の強豪国へと成長していった。
2019年1月に代表チームの正式名称を変更日本男子代表は、2018年度までJVAにおける正式名称が「全日本男子バレーボールチーム」だった。
しかし、2019年1月に「バレーボール男子日本代表」へ変更された。
この変更は、代表チームの名称・表記を整理したものであり、チームそのものが新設されたわけではない。
現在のJVA公式サイトでも「男子日本代表」という名称が使用され、年度別の登録メンバーや国際大会の記録が公開されている。
バレーボール男子日本代表の歴代選手一覧を時代別に整理日本男子代表の歴代選手を理解するには、オリンピックや世界選手権などの大会別記録をたどると分かりやすい。
代表の歴史を象徴する選手を時代別に挙げると、次のようになる。
1970年代の黄金時代
- 猫田勝敏
- 南将之
- 中村祐造
- 森田淳悟
- 横田忠義
- 大古誠司
- 嶋岡健治
- 木村憲治
1972年ミュンヘンオリンピックの金メダルを獲得したメンバーを中心に、日本男子バレーボールの黄金時代を築いた選手たちだ。
特に猫田勝敏はセッターとして活躍し、1964年東京大会から1976年モントリオール大会まで、複数のオリンピックに出場した歴史的な選手である。
2000年代から2010年代の代表を支えた選手
- 清水邦広
- 福澤達哉
- 柳田将洋
- 石川祐希
この時代は、日本が世界のトップレベルへ再び挑戦していく過程にあたる。
特に石川祐希は2010年代から代表の中心選手として成長し、海外リーグでの経験を積みながら日本代表を牽引してきた。
2020年代の中心選手
- 石川祐希
- 高橋藍
- 西田有志
- 関田誠大
- 大塚達宣
- 宮浦健人
- 山本智大
- 小川智大
現在の日本男子代表は、攻撃力だけでなく、レシーブ、トス、ブロック、守備の連動性を重視するチームへと進化している。
歴代選手一覧を見る際には、年度ごとの登録選手と、実際にオリンピックや世界選手権などへ出場した選手を区別することも大切だ。大会ごとの出場記録を確認すれば、各時代の代表構成や世代交代の流れを把握できる。
【今後の展望】2027年ワールドカップとロサンゼルス五輪への道
2026年の日本男子代表は、すでに大きな目標を達成している。
それが2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権獲得だ。
今後はオリンピック本大会でメダルを争えるチームを作れるかが重要になる。
2027年男子ワールドカップへの出場も決定JVAは2026年10月20日、2027年FIVBバレーボール男子ワールドカップの出場32チームが決定したと発表した。
日本は2026年アジア選手権の上位3チームに入り、出場権を獲得している。
アジアからは次の3チームが参加する。
- 日本
- イラン
- 韓国
大会はポーランドで開催され、32チームが4チームずつ8組に分かれて予選ラウンドを戦う。各組上位2チームが決勝トーナメントへ進出する方式だ。
加えて、2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権をまだ獲得していないチームのうち、ワールドカップ上位3チームにも出場枠が与えられる予定となっている。
今後の代表を評価する3つのポイント2026年以降の日本男子代表を追いかけるなら、次の3点に注目したい。
1. 石川祐希を中心とした攻撃の安定性
石川祐希は長年にわたって日本代表を支えてきた中心選手だ。高橋藍、大塚達宣、西田有志らとの連携が、国際大会でどのような成果につながるかが焦点となる。
2. 若手選手の成長と選手層の厚さ
一ノ瀬漣ら若手選手が代表活動を通じて経験を積むことで、将来の代表を支える選手層の拡大が期待される。
3. イランなど世界の強豪国への対応
2026年はアジア選手権でイランを破った一方、アジア競技大会では敗れている。
一度の勝利だけで実力を判断するのではなく、複数の大会で安定した結果を残せるかが、今後の評価基準となる。
また、VNLで予選12連勝を達成しながら最終4位に終わった経験も、決勝ラウンドでの勝負強さを磨くうえで重要な材料となる。
【日本男子バレーボールに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:日本男子バレーボール代表の2026年度メンバーは何人ですか?
A1:日本バレーボール協会が発表した2026年度の登録メンバーは37人です。石川祐希、高橋藍、西田有志、大塚達宣らが名を連ね、ロラン・ティリ監督が指揮を執っています。大会ごとに実際の出場メンバーは選抜されます。
Q2:日本男子バレーボール代表はオリンピックで優勝したことがありますか?
A2:あります。1972年ミュンヘンオリンピックで金メダルを獲得しました。1964年東京大会では銅メダル、1968年メキシコ大会では銀メダルを獲得しており、金・銀・銅を各1回獲得しています。
Q3:男子日本代表のアジア選手権優勝回数は何回ですか?
A3:2026年9月の大会終了時点で通算11回です。2023年大会で10回目、2026年大会で11回目の優勝を達成しました。いずれも日本バレーボールの歴史を象徴する重要な実績です。
Q4:全日本男子バレーボールチームと男子日本代表は違うチームですか?
A4:基本的に同じ日本の男子ナショナルチームです。2018年度までは「全日本男子バレーボールチーム」という正式名称が使われ、2019年1月から「バレーボール男子日本代表」に変更されました。
Q5:2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権は獲得していますか?
A5:獲得しています。2026年9月13日のアジア選手権決勝でイランを3対0で破って優勝し、ロサンゼルス2028オリンピックの出場枠を確保しました。
Q6:バレーボールネーションズリーグとワールドカップは同じ大会ですか?
A6:別の大会です。ネーションズリーグは2018年に始まった毎年開催の国際大会で、男子ワールドリーグを引き継ぐ形で誕生しました。一方、ワールドカップは別の国際大会で、2027年には32チーム参加の新しい大会がポーランドで開催されます。
まとめ:日本男子バレーボール代表は2028年五輪へ新たな段階に進む
2026年の日本男子バレーボール代表は、歴史的な成果と今後の課題の両方が見えたシーズンを過ごした。
JVAが発表した37人の登録メンバーを基盤に、ロラン・ティリ監督のもとでチームを強化。VNLでは予選12連勝から最終4位、アジア選手権では11回目の優勝、アジア競技大会では準優勝という結果を残した。
歴代の実績を振り返ると、1972年ミュンヘンオリンピックの金メダル、世界選手権2大会連続の銅メダル、ワールドカップ2度の準優勝など、日本男子代表には長い伝統がある。
そして現在は、2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権を確保し、2027年男子ワールドカップへの出場も決定している。
今後の注目点は、石川祐希や高橋藍ら経験豊富な選手と若手選手がどのように融合するか、そして世界の強豪国との対戦で安定して勝ち切れるかという点だ。
アジアの王者から、再びオリンピックの表彰台を狙う世界の強豪へ。 日本男子バレーボール代表の次の挑戦は、すでに始まっている。