World Curlingが公表している女子の国別ランキングでは、スイス、カナダ、スウェーデンが上位3か国を占める。注目したいのは、4位に韓国が入り、日本は5位となっている点だ。
ここで押さえておきたいのが、検索時に混同されやすい「日本は世界4位なのか、5位なのか」という問題である。
2026年世界女子カーリング選手権の最終順位では日本は4位だったが、世界ランキングでは5位だ。大会順位と累積ポイントによるランキングは別物であり、数字が一致しなくても矛盾ではない。
女子カーリング世界ランキング国別トップ5出典:World Curling公式女子世界ランキング、日本カーリング協会および2026年世界選手権公式結果。要点は確認時点の掲載値。
1位スイス:84.651ポイントで世界の頂点を維持
スイス女子カーリング代表
84.651

国別ランキング1位
スイスは84.651ポイントで首位。2026年3月の世界選手権でも優勝し、国別ランキングと世界大会の結果の両面で強さを示した。
2026年世界選手権の決勝では、カナダを下してタイトルを獲得。さらに10月末から11月1日にかけて開催された欧州選手権でも決勝に進出した。
ただし、欧州選手権ではスウェーデンに2対7で敗れ、準優勝となっている。スイスの強さを考えるうえでは、長期的な国別実績と直近の大会結果を分けて見ることが大切だ。
2位カナダ:77.442ポイントでスイスを追う
カナダ女子カーリング代表
77.442
国別ランキング2位
カーリング大国として知られるカナダは、77.442ポイントで2位。
2026年世界選手権ではケリー・エイナーソン率いるチームが準優勝を果たした。予選リーグは10勝2敗。スイスに次ぐ成績でプレーオフに進み、安定した競技力を発揮している。
カナダの特徴は、国際大会だけでなく、国内選手権やツアー大会でも多くの有力チームが競い合う競技環境にあることだ。
そのため、国別ランキングだけでなくチーム別ランキングでもカナダ勢の動向を追う価値がある。
3位スウェーデン:欧州選手権連覇で存在感
スウェーデン女子カーリング代表
61.977
国別ランキング3位
スウェーデンは61.977ポイントで3位。2026年3月の世界選手権では銅メダルを獲得した。
加えて、11月1日に終了した2026年欧州選手権ではスイスを7対2で破り、女子の欧州王者に輝いた。
スキップのイザベラ・ウラノーを中心とするチームは、試合を通じた戦術的な組み立てと終盤の得点力を発揮。世界ランキング上位を争う実力を改めて示した。
4位韓国:日本の前に立つアジアの強豪
韓国女子カーリング代表
45.256
国別ランキング4位
韓国は45.256ポイントで4位。日本にとって直接意識したいライバルの一つだ。
2026年世界選手権の予選リーグでは8勝4敗を記録し、プレーオフ進出を果たした。日本も同大会で好成績を収めたが、国別ランキングでは韓国が上に位置している。
日本との差は13.814ポイント。単一大会での勝敗だけでは埋まらない、複数シーズンにわたる実績の差が反映されている。
5位日本:31.442ポイントから上位進出を狙う
日本女子カーリング代表
31.442
国別ランキング5位
日本は31.442ポイントで世界5位。
2026年世界選手権では藤澤五月をスキップとするチームが出場し、予選リーグを9勝3敗で突破。最終的には4位で大会を終えた。
日本カーリング協会が公表した代表メンバーは次の5人。
- 藤澤五月
- 吉田知那美
- 鈴木夕湖
- 吉田夕梨花
- 小穴桃里
準決勝ではカナダに敗れ、3位決定戦ではスウェーデンに5対8で惜敗した。あと一歩でメダルには届かなかったものの、予選で9勝を挙げた戦いは日本の競争力を示す結果だった。
【ランキングの仕組み】国別とチーム別では何が違う?
女子カーリングの世界ランキングを調べると、同じWorld Curlingの関連ランキングでありながら、順位が異なるケースがある。
これは、国別ランキングとチーム別ランキングが、それぞれ異なる目的で設計されているためだ。
国別ランキングは協会の国際大会実績を評価世界カーリング連盟のAssociation Rankingsは、加盟協会単位で各国・地域の競技実績を評価するランキングだ。
例えば、日本の国別ランキングは、特定の1チームだけを評価したものではない。日本カーリング協会に属する代表チームの国際大会での成績などをもとに、協会としての実績を数値化する。
世界選手権や予選大会の結果がポイントに反映されるほか、冬季オリンピック・パラリンピック開催年には大会出場に伴う追加ポイントも設定されている。
チーム別ランキングは実際に競技するチームを評価一方、World Curling Team Ranking System(WCTRS)は、個々の競技チームを対象にしたランキングだ。
対象となる大会には次のようなものがある。
- 世界選手権
- 国内選手権
- グランドスラム・オブ・カーリング
- ワールドカーリングツアー
- 登録された国際大会・国内大会
そのため、同じ日本でも藤澤五月のチーム、吉村紗也香のチーム、上野美優のチームなど、チームごとに別の順位とポイントが付く。
代表チームが変わった場合にも、過去の国別ランキングと現在のチーム別ランキングを同一視してはいけない。
国別ランキングとチーム別ランキングの関係| 比較項目 | 国別ランキング | チーム別ランキング |
|---|---|---|
| 評価対象 | 加盟協会・国や地域 | 個々の競技チーム |
| 主な管理 | World Curling | World Curling・CurlingZone |
| 主な実績 | 世界選手権、予選、五輪など | 世界選手権、国内選手権、ツアーなど |
| ポイントの意味 | 協会の複数年の競技実績 | チームの大会成績と競技力 |
| 順位の変化 | シーズン単位の実績蓄積 | 大会参加や成績に応じて変動 |
| 活用する場面 | 国・地域の世界的な競争力を比較 | 強いチームや選手の動向を比較 |
この違いを理解すると、「日本は国別5位なのに、日本のチームが個別ランキングで6位に入っている」という状況も自然に理解できる。
【ポイント算出方法】日本の順位が大会結果と一致しない理由
国別ランキングの要点は、単純に直近の世界選手権の順位だけで決まるわけではない。
World Curlingの公式説明では、過去4シーズンの成績を対象に、古いシーズンほどポイントの価値を減らす仕組みを採用している。
国別ランキングの4シーズン加重方式ポイントの評価割合は次のとおり。
- 当該シーズン:100%
- 1シーズン前:75%
- 2シーズン前:60%
- 3シーズン前:40%
各シーズンの獲得ポイントをこの割合で評価し、4年間に獲得可能な最大ポイントに対する割合を算出する。その数値をランキングの比較に用いる。
つまり、過去の大会で優秀な成績を残していても、その実績は時間の経過とともにランキングへの影響が小さくなる。
反対に、直近の大会で優勝したからといって、過去数年間の実績を積み上げた強豪国をすぐに追い抜けるとは限らない。
チーム別ランキングの要点は大会のレベルでも変わるチーム別ランキングでは、WCTRS独自のポイント算出方法が使われる。
主な評価要素は次の3つ。
1. 大会の参加チーム数
2. 参加チームの競技レベル
3. 大会そのものの重要度
参加チームの実力が高い大会ほど、Strength of Field Multiplier(SFM)によって評価される大会の価値も高くなる。
また、世界選手権やグランドスラムなど重要な大会にはImportance Factorが設定される場合がある。
同じ大会で同じ順位を取っても、参加チームの強さや大会のカテゴリーによって獲得ポイントが異なる仕組みだ。
2026年から2027年にかけてのポイント配分2026-2027年シーズンでは、ポイントの集計方法にも段階的なルールが設けられている。
| 期間 | 当季の対象大会数 | 前季ポイントの反映割合 |
|---|---|---|
| 8月1日〜9月14日 | 1大会 | 100% |
| 9月15日〜10月5日 | 2大会 | 75% |
| 10月6日〜10月26日 | 3大会 | 62.5% |
| 10月27日〜11月16日 | 4大会 | 50% |
| 11月17日〜12月7日 | 5大会 | 37.5% |
| 12月8日〜12月28日 | 6大会 | 25% |
| 12月29日〜1月18日 | 7大会 | 12.5% |
| 1月19日以降 | 最大8大会 | 0% |
この仕組みによって、シーズン序盤は前シーズンの実績が大きく残り、大会への出場回数が増えるにつれて当季の結果がランキングに反映されやすくなる。
【2026-2027年最新】女子カーリングのチーム別ランキングと日本勢
国別ランキングだけでは、日本のチームが世界でどの位置にいるのかを十分に把握できない。
そこで確認したいのが、World Curling Team Ranking Systemの女子チーム別ランキングだ。
CurlingZoneが管理する2026-2027年シーズンのランキングでは、2026年10月30日時点で韓国のキム・ウンジ率いるチームが1位となっている。
2026年10月30日時点の女子チーム別トップ10| 順位 | チーム(スキップ) | 国・地域 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1位 | キム・ウンジ | 韓国 | 349.382 |
| 2位 | シュワラー | スイス | 314.825 |
| 3位 | エイナーソン | カナダ | 302.225 |
| 4位 | ペッツ | スイス | 298.452 |
| 5位 | ホーマン | カナダ | 253.525 |
| 6位 | 仁平美来 | 日本 | 252.700 |
| 7位 | ウラノー | スウェーデン | 242.338 |
| 8位 | ハッセルボリ | スウェーデン | 241.050 |
| 9位 | パク・ユビン | 韓国 | 230.840 |
| 10位 | キム・ギョンエ | 韓国 | 226.588 |
ここで注目したいのは、国別ランキングで5位の日本から、仁平美来のチームがチーム別ランキング6位に入っている点だ。
日本の国別ランキングが5位だからといって、日本のすべてのチームが5位前後に並ぶわけではない。
日本勢のチーム別ランキング同じ10月30日のランキングには、複数の日本勢が上位に入っている。
- 6位:仁平美来 252.700ポイント
- 12位:上野美優 212.600ポイント
- 13位:藤澤五月 204.100ポイント
- 14位:小林未奈 199.800ポイント
- 15位:北澤育恵 192.700ポイント
日本勢が複数のチームで上位に入っていることは、国内の競争力の広がりを示す材料になる。
特に注目したいのは、仁平美来のチームが6位に位置していることだ。国別ランキングとは別の指標で、日本の次世代を含むチームの競争力を確認できる。
なお、この順位はチームの登録状況や参加大会によって変わる。個人選手の能力だけを順位化したものではない点にも注意したい。
2026-2027年に新設された3つの競技シリーズWorld Curlingは2026-2027年シーズンから、女子・男子のチームランキングに新たなCompetition Seriesを導入した。
Champion Series
世界選手権、欧州選手権、世界選手権予選、国内選手権、グランドスラムなどを対象とする最上位カテゴリー。
Elite Series
SFMが4.0〜8.0のツアー大会が対象。国際的に強豪チームが集まる大会が中心となる。
Challenger Series
SFMが3.9以下のツアー大会が対象。地域大会や中堅レベルの大会なども含まれる。
各シリーズの最終ランキングでは、それぞれのカテゴリーで獲得した上位5大会のポイントが集計対象となる。
これにより、世界選手権などの大舞台で競うチームと、ツアー大会を中心に実績を積むチームの両方を比較しやすくなった。
【今後の注目点】2026年11月以降、日本の順位はどう動く?
2026年の女子カーリング界では、世界選手権の結果だけでなく、欧州選手権や各国のツアー大会も注目材料になっている。
特に11月1日に終了した欧州選手権では、スウェーデンがスイスに7対2で勝利。イザベラ・ウラノー率いるチームがタイトルを守った。
スウェーデンは世界選手権での銅メダルに続き、欧州でも優勝。国別ランキング3位のチームが、シーズン序盤から存在感を示している。
日本が上位に進出するための3つのポイント1. 世界選手権で安定して上位に入ること
世界選手権は国別ランキングのポイント配分に直結する重要大会だ。日本がメダルを獲得するような結果を残せば、ランキング上昇を後押しする材料になる。
2. チーム別ランキングで継続的にポイントを獲得すること
チーム別ランキングでは、世界選手権だけでなく、国内選手権やツアー大会も評価される。特定の大会で一度好成績を残すだけでなく、年間を通して結果を積み上げることが重要だ。
3. 日本代表の選考とチームの継続性
カーリングは、スキップの判断、スイーパーとの連携、ショットの精度など、4人の役割が密接に関係する競技だ。
個々の選手の実力だけでなく、チームとしての完成度をどこまで高められるかが、国際大会での成績を左右する。
日本勢が複数チームで上位に入っていることは、代表選考や国内競争の面でも注目すべき材料だ。
【プロの結論】日本の本当の実力は国別5位だけでは測れない女子カーリングの世界ランキングを読む際、最も大切なのは、順位を一つの数字だけで判断しないことだ。
国別ランキング5位という結果は、日本の協会としての国際的な競技実績を示している。一方、仁平美来のチームが6位、上野美優のチームが12位に入っているチーム別ランキングは、日本の個々のチームの競争力を映し出している。
この2つを組み合わせると、日本女子カーリングの現在地がより立体的に見えてくる。
今後のランキングを追うなら、次の基準を押さえておきたい。
- 国際大会での最終順位を確認する
- 国別ランキングとチーム別ランキングを混同しない
- 過去シーズンのポイント減衰を考慮する
- シーズン途中のランキング更新日を確認する
- チームのメンバー構成やスキップの変更にも注目する
特に2026-2027年シーズンはチーム別ランキングの制度変更が行われたため、前年の順位と単純比較するだけでは実力の変化を正確に捉えられない。
【カーリング女子世界ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の女子カーリング世界ランキングで日本は何位?
日本はWorld Curlingの国別世界ランキングで5位。要点は31.442で、韓国の45.256ポイントに続いている。
Q2:女子カーリング世界ランキング1位はどこの国?
2026年11月2日時点ではスイスが1位。84.651ポイントを獲得し、2位カナダの77.442ポイントを上回っている。
Q3:日本女子カーリング代表は2026年世界選手権で何位だった?
2026年3月にカナダ・カルガリーで開催された世界女子カーリング選手権で、日本は4位。予選リーグでは9勝3敗を記録した。
Q4:国別ランキングとチーム別ランキングは同じ?
異なる。国別ランキングは各国の加盟協会を評価し、チーム別ランキングは実際に大会へ出場する個々のチームを評価する。
Q5:カーリングの世界ランキング要点はどう決まる?
国別ランキングは過去4シーズンの成績を加重して算出する。チーム別ランキングは大会の規模、参加チームの実力、大会の重要度、最終順位などをもとにポイントを配分する。
Q6:日本女子カーリングでチーム別ランキング上位なのは?
2026年10月30日時点では、仁平美来のチームが6位で日本勢トップ。上野美優のチームが12位、藤澤五月のチームが13位に入っている。
まとめ:2026年女子カーリング世界ランキングの見どころ
2026年11月2日時点の女子カーリング世界ランキングは、スイスが84.651ポイントで首位、カナダが77.442ポイントで2位、スウェーデンが61.977ポイントで3位という構図になっている。
日本は31.442ポイントで5位。韓国が4位に位置しているものの、2026年世界選手権では日本が4位に入るなど、国際舞台での競争力を示した。
さらにチーム別ランキングでは仁平美来のチームが6位に入っており、日本勢の層の厚さを感じさせる結果も出ている。
2026-2027年シーズンはWorld Curlingのチームランキング制度が拡充され、Champion・Elite・Challengerという3つのシリーズも始まった。
これからの女子カーリングを追うなら、国別ランキングで各国の長期的な実績を、チーム別ランキングで個々のチームの現在の勢いを確認する。この2つの視点を持つことで、日本代表の世界における立ち位置と、次の上位進出への可能性がより明確になる。