RENAのMMAキャリアを理解するには、主要な対戦相手との試合を比較するのがわかりやすい。
特に注目したいのは、浅倉カンナ、伊澤星花、ケイト・ロータス、ナターシャ・クジュティナとの対戦だ。それぞれ異なるタイプのファイターであり、RENAの得意分野と課題が浮き彫りになっている。
1. 浅倉カンナとの2度の対戦RENAのキャリアを語るうえで、浅倉カンナとの試合は外せない。
2017年12月31日、RIZIN女子スーパーアトム級トーナメント決勝で両者が対戦した。
RENAは準決勝でアイリーン・リベラをTKOで下して決勝に進出。一方の浅倉も勝ち上がり、女子格闘技の注目カードが大みそかに実現した。
試合では浅倉がタックルからテイクダウンを成功させ、バックポジションを奪取。最後は1ラウンド4分34秒、チョークスリーパーによる一本勝ちを収めた。
これがRENAにとってMMAデビュー後の初黒星となった。
その後、2018年7月29日のRIZIN.11で再戦が実現した。
RENAは序盤から打撃でプレッシャーをかけたものの、浅倉のタックルとテイクダウンを止めきれず、3ラウンド判定0-3で敗戦。リベンジは果たせなかった。
この2試合は、打撃を得意とする選手が、レスリングを主体とする選手とMMAで戦う難しさを象徴している。
RIZIN公式の試合レポートでも、浅倉のテイクダウンとグラウンドでの攻防が勝敗を左右したことが記録されている。
2. ケイト・ロータス戦では打撃力を証明2024年7月28日の「超RIZIN.3」では、ケイト・ロータスと対戦した。
ケイトはサウスポー、RENAはオーソドックスという構えの違いもあり、序盤からパンチとローキックが交錯する展開になった。
RENAは前に出て圧力をかけながら、右ストレートや左フックを繰り出す。
2ラウンドには首相撲からのヒザ蹴りやボディへの攻撃も見せ、打撃戦で優位に立った。
最後は2ラウンド4分18秒、スタンドパンチによるTKO勝利。
この試合は、RENAの打撃技術がMMAでも大きな武器になっていることを示した一戦だった。
また、勝利後のコメントでは、ケイトとの打ち合いに手応えを示していた。
打撃を得意とする選手同士が向き合ったとき、RENAの攻撃力と経験が結果につながった試合といえる。
3. 伊澤星花との女子スーパーアトム級タイトルマッチ2025年12月31日、RENAは伊澤星花の持つRIZIN女子スーパーアトム級王座に挑戦した。
これは、過去に女子格闘技を盛り上げてきたRENAと、MMAで高い実績を積み上げてきた伊澤の対決として注目された。
試合の第1ラウンドでは、RENAが左フックを当てて伊澤からダウンを奪う場面があった。
打撃の威力という点では、RENAの持ち味が発揮された瞬間だった。
しかし、伊澤はそこからタックルでテイクダウンに成功。マウントポジションを奪い、パウンドやバックコントロールで攻め続けた。
第2ラウンドでも伊澤がテイクダウンを成功させ、最後はギロチンチョークを極めた。
結果は2ラウンド1分58秒、伊澤の一本勝ち。
RENAにとっては、女子スーパーアトム級王座獲得を逃す悔しい結果となった。
この試合で注目すべきなのは、RENAが伊澤からダウンを奪う打撃力を見せた一方、グラウンドでの攻防では伊澤が主導権を握ったことだ。
打撃で勝機を作る力と、総合格闘技全体をコントロールする力は別物である。その違いが明確に表れた試合だった。
4. ナターシャ・クジュティナとの2026年最新試合2026年9月10日、大阪・京セラドーム大阪で開催された「超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」。
RENAは、リオデジャネイロ五輪柔道女子52kg級銅メダリストのナターシャ・クジュティナと対戦した。
地元大阪での試合ということもあり、RENAにとって大きな意味を持つ復帰戦だった。
しかし、試合はクジュティナの組み技を中心に進んだ。
第1ラウンドでは、クジュティナがクリンチからパンチやヒザ蹴りを繰り出し、RENAをグラウンドへ引き込む。RENAは立ち上がろうとするものの、再び倒される展開が続いた。
第2ラウンドもクジュティナがテイクダウンに成功。ポジションを移動しながら攻撃を続け、最後はフロントチョークでRENAからタップを奪った。
結果は2ラウンド3分14秒、一本負け。
なお、RIZINの公式試合結果ではフィニッシュ技をフロントチョークと記載し、シュートボクシング公式の戦績ではギロチンチョークと表記している。
この試合については、勝敗だけでなく試合前後の状況も注目された。
試合前から左膝にテーピングを巻いており、RIZINの榊原信行CEOは大会総括で、RENAが事前に膝の靱帯を痛めていたことを明かした。
また、試合後には頭のふらつきが続いたため病院へ向かい、予定されていた会見を欠席。翌11日には本人がSNSで状態を説明したと日刊スポーツが報じている。
負傷の影響を含めた試合の評価と、選手としての実力評価は分けて考える必要がある。
【強さと評判】RENAがツヨカワクイーンと呼ばれる理由

RENAを紹介する際によく使われるのが「ツヨカワクイーン」という愛称だ。
強さと親しみやすいキャラクターを兼ね備えた女子格闘家として、幅広い層から知られるようになった。
ただし、RENAの評価を外見や知名度だけで説明するのは不十分だ。
RENAの最大の武器は打撃の破壊力RENAのファイトスタイルは、パンチやキックを中心に組み立てる攻撃型だ。
主な特徴は次のとおり。
- 右ストレートや左フックを中心としたパンチ攻撃
- ローキックやハイキックを使った距離のコントロール
- 相手が前進した際のカウンター
- ヒザ蹴りやボディ攻撃を組み合わせた連続攻撃
- 打撃戦で前に出る積極性と勝負度胸
ケイト・ロータス戦では、スタンドでの攻防からTKO勝利を収めている。
また、シュートボクシング時代には、ヒザ蹴りによるKO勝利や国際トーナメントでの優勝を重ねてきた。
打撃の威力だけでなく、長年の実戦経験に裏打ちされた距離感や攻撃の組み立てが強みになっている。
MMAで課題となるのはテイクダウンと寝技への対応一方、MMAでは打撃以外の能力も求められる。
パンチやキックが得意でも、相手に組み付かれて倒されれば、グラウンドでの防御やポジション争いが必要になる。
RENAの試合を振り返ると、浅倉カンナ、伊澤星花、ナターシャ・クジュティナとの対戦で、この部分が勝敗に大きく影響した。
| 評価項目 | RENAの特徴 | 試合から見えるポイント |
|---|---|---|
| 打撃 | 大きな武器 | ケイト・ロータス戦でTKO勝利 |
| パンチ力 | 高い決定力 | 伊澤星花からダウンを奪取 |
| 距離感 | 立ち技で培った経験 | ジャブやローで距離を作る |
| テイクダウン防御 | MMAで重要な課題 | 浅倉・伊澤戦で倒される展開 |
| グラウンド | 総合的な対応力が必要 | 強豪の寝技で一本負けを経験 |
RENAがMMAでさらに勝ち星を伸ばすためには、得意の打撃を生かすだけでなく、相手の組み付きやテイクダウンを防ぎ、スタンドの攻防に戻す能力が重要になる。
これはRENAだけの問題ではない。キックボクシングやシュートボクシングを主戦場としてきた選手がMMAに挑戦するとき、必ず向き合う競技上の課題でもある。
ツヨカワクイーンという評価は実績に裏付けられているRENAが女子格闘技界で支持されてきた理由は、競技実績とキャラクターの両立にある。
Girls S-cupでの複数回優勝、初代RISE QUEEN、SB世界女子フライ級王者という実績は、立ち技格闘家としての強さを裏付けるものだ。
さらにRIZINでは、浅倉カンナや伊澤星花といったトップクラスの選手と対戦してきた。
勝利だけでなく、敗戦後も再びリングに立つ姿勢が注目されてきたことも、RENAの人気を支える要素になっている。
「ツヨカワ」という呼び名は親しみやすいが、その背景には長年の競技生活と積み重ねた実績がある。
【2026年最新】RENAの現在と今後の活動は?
2026年11月現在、RENAは35歳。
直近の公式戦は、9月10日のナターシャ・クジュティナ戦だ。
2025年大みそかの伊澤星花戦に続く敗戦となり、報道ではキャリア初の連敗と伝えられた。
2026年9月の敗戦後に明かされた状況試合翌日の9月11日、RENAは自身のSNSを更新し、試合後に頭のふらつきが治まらず、病院に向かったことを説明した。
地元大阪での試合だっただけに、勝利を届けられなかった悔しさも伝えている。
また、榊原CEOは試合前から左膝の靱帯を痛めていたと説明。出場が危ぶまれる状態だったことも明らかになった。
こうした情報から、2026年9月の試合は、単純な勝敗だけでなく、コンディション面も含めて振り返る必要がある。
ただし、負傷を敗戦の唯一の理由と決めつけることもできない。クジュティナが柔道で培った組み技とテイクダウン能力を発揮し、試合を支配したことも事実だ。
次の試合や引退の予定は?2026年11月2日現在、確認できる公式選手プロフィールには、ナターシャ・クジュティナ戦が最新の試合として掲載されている。
次戦の日程や対戦相手については、公式プロフィール上で具体的な発表を確認できない。
また、引退を決定したという公式発表も確認できない。
今後の動向を見るうえでは、次の3点が注目される。
1. 左膝を含むコンディションの回復状況
2. MMAの組み技・テイクダウン防御への取り組み
3. RIZINやシュートボクシングからの次戦発表
RENAは立ち技格闘技で長年の実績を持つ選手だ。今後どのような形で競技活動を続けるのか、本人や所属団体からの発信が重要になる。
【プロの結論】RENAの本当の強さと今後を評価するポイント
RENAのキャリアを評価するとき、単純にMMAの勝敗だけを見ても、その価値は十分に伝わらない。
2007年にプロデビューし、Girls S-cupで4度優勝。初代RISE QUEEN、SB世界女子フライ級王者という実績を積み、2015年からはRIZINのMMAにも挑戦してきた。
女子格闘技の認知度が現在ほど高くなかった時代から、競技の魅力を伝えてきた選手の一人である。
一方、現在のRENAを評価するには、次の3つの視点が欠かせない。
第一に、立ち技の実績とMMAの実績を分けること。
シュートボクシングでの実績は非常に優れているが、MMAではテイクダウンや寝技への対応が勝敗を左右する。両競技の戦績を混同せずに評価したい。
第二に、対戦相手の競技的な特徴を理解すること。
浅倉カンナはレスリングを生かしたテイクダウン、伊澤星花は総合力の高いグラウンド技術、ナターシャ・クジュティナは柔道を背景とした組み技が強みだ。相手によって試合展開が変わる点を考慮する必要がある。
第三に、2026年の負傷後の回復と競技復帰を見守ること。
35歳という年齢だけで選手としての限界を判断することはできない。今後の試合に向けて、コンディションを整え、どのような準備を進めるかが重要になる。
RENAの価値は、勝利数だけでは測れない。女子格闘技の歴史に残る実績と、異なる競技への挑戦を続けてきたキャリアそのものにある。
【RENAのプロフィールと戦績】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:RENAの本名と年齢は?
RENAの本名は久保田玲奈(くぼた・れな)。1991年6月29日生まれで、2026年11月現在35歳。大阪府大阪市出身の女子格闘家だ。
Q2:RENAの身長と体重は?
身長は160cm。体重はシュートボクシング公式プロフィールで55.0kg、RIZINの試合では49.0kg契約で出場している。競技や階級によって掲載値が異なる。
Q3:RENAの所属ジムはどこ?
SHOOTBOXING/シーザージム所属。シュートボクシングを競技の原点とし、RIZINの総合格闘技にも参戦している。
Q4:RENAはGirls S-cupで何回優勝した?
2009年、2010年、2012年、2014年の計4回。2009年は日本トーナメント、残る3大会は世界トーナメントで優勝している。
Q5:RENAと浅倉カンナの対戦結果は?
2017年12月31日の女子スーパーアトム級トーナメント決勝では、浅倉が1ラウンド4分34秒にチョークスリーパーで一本勝ち。2018年7月29日の再戦も浅倉が3ラウンド判定3-0で勝利した。
Q6:RENAと伊澤星花の試合結果は?
2025年12月31日の女子スーパーアトム級タイトルマッチで対戦し、伊澤が2ラウンド1分58秒にフロントチョークで一本勝ちした。RENAは第1ラウンドに左フックでダウンを奪う場面もあった。
Q7:RENAは2026年現在、引退している?
2026年11月2日現在、引退を発表したという公式情報は確認できない。直近の試合は9月10日のナターシャ・クジュティナ戦で、2ラウンド一本負け。次戦は公式発表待ちとなっている。
まとめ:RENAのこれまでの実績と今後の注目ポイント
RENA(久保田玲奈)は、シュートボクシングで実績を築き、RIZINを通じて女子総合格闘技の発展にも貢献してきたファイターだ。
2026年11月現在のプロフィールを整理すると、35歳、大阪府大阪市出身、身長160cm、SHOOTBOXING/シーザージム所属となる。
Girls S-cup4度優勝、初代RISE QUEEN、SB世界女子フライ級王者という実績は、立ち技格闘家としての確かな評価につながっている。
一方、MMAでは浅倉カンナや伊澤星花、ナターシャ・クジュティナとの対戦を通じ、打撃以外の能力が勝敗を左右する厳しさも経験してきた。
2026年9月のクジュティナ戦では、試合前の膝の負傷や試合後の体調不良も報じられた。今後はコンディションの回復と次戦への準備が大きな焦点となる。
「ツヨカワクイーン」という愛称の裏側にあるのは、長年の鍛錬と挑戦を続けてきた一人のプロ格闘家の姿だ。
これまでの実績を正しく理解したうえで、RENAが今後どのような形でリングに戻るのか、引き続き注目したい。