『ハイウェイの堕天使』の主題歌を担当するのは、MISIAの「ラストダンスあなたと」だ。
King Gnuの「TWILIGHT!!!」ではない。ここは2025年と2026年の作品情報が混同されやすいポイントである。
正確には、King Gnuの「TWILIGHT!!!」は、前作にあたる第28作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』の主題歌。2025年4月18日の映画公開に合わせてリリースされた楽曲だ。
一方、2026年の第29作にはMISIAが起用された。映画公式サイトでは、楽曲の作詞をMISIAとHIDE、作曲をHIDE、編曲を松井寛が担当したと発表している。
MISIAの楽曲が千速の物語に重なる理由今回の主題歌は、単に作品のスピード感を盛り上げるための選曲ではない。
公式サイトに掲載されたMISIAのコメントでは、千速の物語に向き合いながら制作を進めたこと、そして楽曲に「最後」という切なさだけではなく、消えない絆や心に残る記憶への思いを込めたことが説明されている。
このテーマは、萩原千速と弟・萩原研二、さらに松田陣平との過去のつながりに重なる。バイクアクションの激しさと、失われた人との記憶を描くドラマ。その二つを音楽で結びつける構成が本作の特徴だ。
プロデューサーの近藤秀峰、吉田剛志、岡田悠平も、劇場版で初めて物語の中心に立つ千速を象徴する楽曲としてMISIAに依頼したと公式サイトで説明している。
主題歌の違いを整理すると、次のとおり。
- 2025年・第28作『隻眼の残像』:King Gnu「TWILIGHT!!!」
- 2026年・第29作『ハイウェイの堕天使』:MISIA「ラストダンスあなたと」
King Gnuの楽曲が好きな人にとっても、二つの作品を続けて鑑賞すると、主題歌が物語に与える印象の違いを楽しめる。
出典は劇場版公式サイトの主題歌発表と、King Gnuおよびソニーミュージックの公式発表だ。
【コナン映画歴代一覧】第1作から第29作までを公開順に紹介

劇場版『名探偵コナン』は1997年の第1作から続く映画シリーズだ。2026年の『ハイウェイの堕天使』で通算29作品となった。
歴代作品を公開年順に並べると、シリーズがどのように広がってきたかが見えてくる。
劇場版コナン全29作品・公開年一覧公開年と作品番号は、劇場版シリーズ本編の公開順。
1997年~2005年:初期の劇場版
1. 1997年『時計じかけの摩天楼』
2. 1998年『14番目の標的(ターゲット)』
3. 1999年『世紀末の魔術師』
4. 2000年『瞳の中の暗殺者』
5. 2001年『天国へのカウントダウン』
6. 2002年『ベイカー街(ストリート)の亡霊』
7. 2003年『迷宮の十字路(クロスロード)』
8. 2004年『銀翼の奇術師(マジシャン)』
9. 2005年『水平線上の陰謀(ストラテジー)』
2006年~2015年:登場人物と舞台が広がる時代
10. 2006年『探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)』
11. 2007年『紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)』
12. 2008年『戦慄の楽譜(フルスコア)』
13. 2009年『漆黒の追跡者(チェイサー)』
14. 2010年『天空の難破船(ロスト・シップ)』
15. 2011年『沈黙の15分(クォーター)』
16. 2012年『11人目のストライカー』
17. 2013年『絶海の探偵(プライベート・アイ)』
18. 2014年『異次元の狙撃手(スナイパー)』
19. 2015年『業火の向日葵』
2016年~2026年:近年の人気作品
20. 2016年『純黒の悪夢(ナイトメア)』
21. 2017年『から紅の恋歌(ラブレター)』
22. 2018年『ゼロの執行人』
23. 2019年『紺青の拳(フィスト)』
24. 2021年『緋色の弾丸』
25. 2022年『ハロウィンの花嫁』
26. 2023年『黒鉄の魚影(サブマリン)』
27. 2024年『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
28. 2025年『隻眼の残像(フラッシュバック)』
29. 2026年『ハイウェイの堕天使』
なお、2020年は新作映画の公開がなく、第24作『緋色の弾丸』は2021年に公開された。そのため、作品番号と公開年が一致しない部分がある。
この歴代一覧は、2026年4月公開の『ハイウェイの堕天使』までを掲載した「アニメ!アニメ!」の作品整理とも一致する。
歴代コナン映画を比較すると何が違う?
第27作『100万ドルの五稜星』(2024年)
函館を舞台に、刀をめぐる謎と怪盗キッド、服部平次の活躍を描く。歴史的な背景と人物関係を組み合わせた作品。
第28作『隻眼の残像』(2025年)
雪山と長野県警を中心に、隻眼の刑事・大和敢助や小五郎の過去に関わる事件を展開。記憶と因縁を軸にしたミステリー。
第29作『ハイウェイの堕天使』(2026年)
横浜を舞台に、白バイ隊員・萩原千速と謎の黒いバイクをめぐる事件を描く。スピード感と警察学校組につながる人間ドラマが特徴。
この3作品を比較すると、近年の劇場版が、毎回異なる人物や地域を物語の中心に据えていることが分かる。
第27作は怪盗キッドと服部平次、第28作は長野県警と毛利小五郎、第29作は萩原千速と神奈川県警。単に舞台を変えるだけでなく、原作ファンが注目する人物の背景を劇場版の事件に結びつけている。
第29作は、千速というキャラクターを中心に据えることで、従来の劇場版とは異なる警察・交通機動隊の視点を前面に出した点が大きな違いだ。
【興行収入と作品評価】4作連続100億円突破の意味
『ハイウェイの堕天使』は、興行面でもシリーズの勢いを引き継いだ。
公開初日から大規模な上映展開が行われ、公開初週の4月10日から12日までの3日間で、観客動員231万8009人、興行収入35億213万7800円を記録。配給元の東宝が発表した数字として、シリーズ歴代最高のオープニング成績となった。
加えて、2026年5月6日までの公開27日間で、観客動員は740万人を突破し、興行収入は108億8490万8700円に到達。これにより、邦画史上初となる劇場版シリーズ4作品連続の興収100億円突破を達成した。
6月8日には、公開59日間で興行収入130.3億円を突破したこともオリコンが報じている。いずれも発表日を明示した実績であり、最終興収と混同しないことが大切だ。
近年の興行収入上位作品| 作品 | 公開年 | 興行収入 |
|---|---|---|
| 100万ドルの五稜星 | 2024年 | 約158億円 |
| 隻眼の残像 | 2025年 | 約147.4億円 |
| 黒鉄の魚影 | 2023年 | 約138.8億円 |
| ハイウェイの堕天使 | 2026年 | 6月8日時点で130.3億円突破 |
| ハロウィンの花嫁 | 2022年 | 約97.8億円 |
興行収入は各作品の公表・報道値。2026年作品は公開途中の特定日時点の数字で、最終興収ではない。
ここで注目したいのは、単に興行収入が大きいという点だけではない。
近年のコナン映画では、作品ごとに異なるキャラクターを中心に置きながら、長年のファンが知っている人物関係を劇場版の物語に組み込む手法が定着している。
そのため、原作やテレビアニメを長く追ってきたファンは人物の過去を踏まえて鑑賞でき、映画から入った新規層は大規模な事件やアクションを入口に楽しめる。異なる視聴者層を同じ作品に引き込めることが、シリーズの強みの一つになっている。
『ハイウェイの堕天使』はどんな人におすすめ?- 萩原千速が好きな人: 劇場版で初めて物語の中心に立つ千速の活躍を楽しめる。
- 警察学校組のファン: 萩原研二と松田陣平に関係する過去のドラマに注目できる。
- アクション映画が好きな人: 白バイと黒いバイクをめぐる高速アクションが見どころ。
- ミステリーが好きな人: エンジェルとルシファーの類似性、黒いバイクの目的など、事件の構造を考えながら鑑賞できる。
- 横浜の街並みが好きな人: みなとみらいを舞台にした都市型の映像演出を楽しめる。
反対に、黒の組織の動向や工藤新一と毛利蘭の恋愛関係を中心にしたストーリーを期待している人は、今回の作品の主軸が千速とバイクをめぐる事件にあることを理解しておくと、期待とのずれが少ない。
【コナン映画最新作】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のコナン映画最新作は何ですか?
A1:劇場版第29作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』です。2026年4月10日に公開されました。横浜を舞台に、萩原千速と謎の黒いバイク「ルシファー」をめぐる事件が描かれます。
Q2:『ハイウェイの堕天使』の主題歌はKing Gnuですか?
A2:いいえ。2026年作品の主題歌はMISIAの「ラストダンスあなたと」です。King Gnuの「TWILIGHT!!!」は、2025年公開の第28作『隻眼の残像』の主題歌です。
Q3:萩原千速の声優は誰ですか?
A3:沢城みゆきです。萩原千速は神奈川県警交通機動隊の白バイ隊員で、萩原研二の姉。劇場版では初めて物語の中心人物として活躍します。
Q4:ゲスト声優は誰が出演していますか?
A4:横浜流星と畑芽育です。横浜流星は大前一暁役、畑芽育は舘沖みなと役を担当しています。
Q5:『ハイウェイの堕天使』は歴代何作目ですか?
A5:第29作です。1997年公開の『時計じかけの摩天楼』から続く劇場版シリーズの29作品目にあたります。
Q6:映画を観る前に過去作品を全部見る必要はありますか?
A6:全作品を鑑賞する必要はありません。ただし、萩原研二と松田陣平、警察学校組に関する過去のエピソードを知っていると、千速の感情や人物関係をより深く理解できます。まずは『ハロウィンの花嫁』など、警察学校組に関係する作品を押さえるのもおすすめです。
まとめ:2026年のコナン映画は萩原千速の新たな魅力に注目
2026年のコナン映画最新作『ハイウェイの堕天使』は、4月10日に公開された劇場版第29作。横浜・みなとみらいを舞台に、神奈川県警交通機動隊の萩原千速が、謎の黒いバイク「ルシファー」を追う物語だ。
横浜流星と畑芽育のゲスト声優出演、沢城みゆきによる萩原千速役、そしてMISIAの主題歌「ラストダンスあなたと」など、作品を構成する要素は多彩だ。
特に押さえておきたいのは、King Gnuの「TWILIGHT!!!」は2025年の『隻眼の残像』の主題歌であり、2026年作とは異なるという点。ここを正しく理解するだけでも、作品情報を整理しやすくなる。
歴代作品と比較すると、第29作はバイクアクションを前面に押し出しながら、萩原千速と警察学校組につながる記憶を描くという独自の方向性を持っている。
今回の作品をより深く楽しむ鍵は、スピード感あふれるアクションだけでなく、千速が抱える過去と、彼女を取り巻く人々の絆に注目することだ。 29作品目を迎えたコナン映画の新しい魅力を感じられる一本となっている。
主な情報源:劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』公式サイト、東宝公式発表、ソニーミュージック公式発表、アニメ!アニメ!、オリコンニュース、スポニチアネックス。