全米フィギュアスケート選手権は、100年以上の歴史を持つアメリカ国内最高峰の選手権だ。
1914年から続く大会では、世界選手権やオリンピックで活躍した名選手が数多く優勝してきた。歴代記録を振り返ると、各種目の競技スタイルやアメリカのフィギュアスケート界の変遷が見えてくる。
各種目の最多優勝記録U.S. Figure Skatingの過去の公式記録資料と2026年大会の結果を整理すると、次のようになる。
- 女子シングル:ミシェル・クワン、マリベル・ヴィンソン
- ともに全米選手権9回優勝。
- 男子シングル:ディック・バトン、ロジャー・ターナー
- ともに7回優勝。
- ペア:テレサ・ウェルド・ブランチャード/ネイサニエル・ナイルズ
- 通算9回優勝。
- アイスダンス:マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ
- 2026年大会で通算7回優勝し、従来の6回という記録を更新。
女子シングルで9度の全米優勝を達成。アメリカ女子フィギュアスケートを代表する歴史的な選手。
男子シングルで7度の全米優勝を記録。オリンピック2連覇を達成した名選手。
高難度の4回転ジャンプを武器に世界選手権や北京五輪で活躍。アメリカ男子フィギュアの技術的な進化を象徴する存在。
アイスダンスで全米6回優勝。ソチ2014冬季五輪で金メダルを獲得した名コンビ。
こうした歴代王者の記録を踏まえると、2026年大会でチョック/ベイツが7度目の優勝を達成したことの意味は大きい。
マリニンの4連覇も、今後の男子シングルの歴史を考えるうえで重要な記録となった。
【全米フィギュアスケート選手権2027開催地】ユタ州に決定!

2027年の全米フィギュアスケート選手権は、ユタ州で2027年1月5日~10日に開催される予定だ。
U.S. Figure Skatingは2026年3月19日、2027年大会の開催地と日程を正式発表した。
メイン会場はMaverik Centerシニアの選手権競技が行われる会場は、ユタ州ウェストバレーシティのMaverik Center(マーベリックセンター)。
この会場は2002年ソルトレークシティ冬季五輪の会場の一つであり、2034年冬季五輪に向けても歴史的な意味を持つ施設だ。
ユタ州で全米選手権が開催されるのは1999年以来。今回で4度目の開催となる。
2027年大会の予定- 大会全体:2027年1月5日~10日
- シニア公式練習:1月6日
- シニア選手権競技:1月7日~10日
- メイン会場:Maverik Center
- 所在地:West Valley City, Utah
シニアの競技日程は以下のように予定されている。
- 1月7日:ペア・ショートプログラム、アイスダンス・リズムダンス、女子ショートプログラム
- 1月8日:男子ショートプログラム、女子フリースケーティング
- 1月9日:アイスダンス・フリーダンス、ペア・フリースケーティング
- 1月10日:男子フリースケーティング
ジュニアなどの育成カテゴリーはSalt Lake City Sports Complexで開催される予定で、関連するDevelopment Team Championshipsは1月10日~14日に実施される。
2027年大会で注目したいポイント2027年大会は、ミラノ・コルティナ五輪を経験した選手たちと、新たな世代の選手たちが同じ舞台に立つ大会となる。
特に注目したいのは次の3点だ。
1. 五輪代表選手の出場
2026年五輪で活躍した選手たちが、国内タイトルを再び争う可能性がある。
2. 男子シングルの世代交代
マリニンを中心とした男子シングルで、若手選手がどこまで競争力を高めるかが見どころになる。
3. アイスダンスの新記録への挑戦
チョック/ベイツが2026年に更新した全米優勝記録が、今後どこまで伸びるのかにも注目が集まる。
2027年大会は、2030年冬季五輪や2034年ソルトレークシティ冬季五輪を見据えた新たな競争の出発点にもなる。
【全米フィギュアスケート選手権に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:全米フィギュアスケート選手権2026はいつ開催されましたか?
A1:2026年1月4日~11日に、ミズーリ州セントルイスで開催されました。シニアの主要競技は1月7日~10日、五輪代表発表イベントは1月11日でした。
Q2:2026年の全米選手権で優勝した選手は誰ですか?
A2:男子はイリア・マリニン、女子はアンバー・グレン、ペアはアリサ・エフィモワ/ミーシャ・ミトロファノフ、アイスダンスはマディソン・チョック/エヴァン・ベイツです。
Q3:全米フィギュアスケート選手権は日本からPeacockで視聴できますか?
A3:Peacockはアメリカ国内と一部米国領土向けのサービスで、日本国内向けの公式視聴サービスではありません。2026年大会はJ SPORTSとJ SPORTSオンデマンドが全種目・全滑走を放送・ライブ配信しました。
まとめ:2026年大会の結果から見えるアメリカフィギュアの現在地
2026年の全米フィギュアスケート選手権は、ミラノ・コルティナ冬季五輪の代表選考を兼ねた重要な大会だった。
男子ではイリア・マリニンが4連覇、女子ではアンバー・グレンが3連覇を達成。アイスダンスではチョック/ベイツが通算7度目の優勝を飾り、歴代最多記録を更新した。
一方、ペアでは全米王者のエフィモワ/ミトロファノフ組が国籍要件によって五輪代表入りを果たせず、競技成績と代表資格の違いが浮き彫りになった。
この大会を理解するうえで大切なのは、次の3つの視点だ。
- 競技結果を見る: ショートプログラムとフリーの合計得点、技術構成、最終順位を確認する。
- 代表選考を見る: 国内順位だけでなく、国際大会の実績、継続的な成績、国籍などの参加資格を確認する。
- 次回大会を見る: 2027年1月のユタ州大会で、五輪後の勢力図と新世代の台頭を追う。
全米選手権は、アメリカ国内の王者を決めるだけの大会ではない。世界選手権やオリンピックへ続く代表選考、選手の世代交代、そして競技の歴史が交差する舞台だ。
2027年のユタ大会では、2026年に生まれた記録がどのように引き継がれ、新たな王者が誕生するのかが大きな見どころとなる。
主な情報源:U.S. Figure Skating公式発表・競技結果、International Skating Union公式リザルト、NBC Olympics、J SPORTS公式放送情報、Utah Sports Commission。