日本相撲協会の親方には、現役力士の番付とは別に、協会内部での職階があります。
2026年10月16日現在の職務分掌と年寄プロフィールを基にした集計では、103人は次の9区分に分かれています。
2026年の親方の職階と人数- 理事長:1人
- 理事:9人
- 副理事:3人
- 役員待遇委員:7人
- 委員:54人
- 主任:5人
- 委員待遇年寄:1人
- 年寄:12人
- 参与:11人
最も人数が多いのは委員の54人です。理事長と理事を合わせた10人が協会運営の中心を担い、副理事や役員待遇委員も各部署の業務を担当しています。
八角理事長と日本相撲協会の役員
(元横綱・北勝海)
八角部屋師匠・高砂一門
日本相撲協会全般を統括する最高責任者。第61代横綱として活躍し、引退後は八角部屋を率いています。
2026年10月の役員構成では、八角理事長のほかに9人の理事がいます。
理事は協会の各部門を担当し、場所の運営、審判、巡業、広報、危機管理などを分担しています。
特に注目したいのが、次の親方です。
浅香山親方(元大関・魁皇)
理事・審判部長
大関として長く幕内で活躍した実績を持ち、現在は審判部門を担当しています。
藤島親方(元大関・武双山)
理事・広報部長など
広報や審判部門の業務を担当。藤島部屋の師匠でもあります。
高田川親方(元関脇・安芸乃島)
理事・巡業部長など
巡業や指導普及、生活指導に関わる部門を担当しています。
このほか、佐渡ヶ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は危機管理やコンプライアンス、出羽海親方(元前頭・小城乃花)は事業部などを担当しています。
日本相撲協会の職務分掌は、親方の肩書だけでは分からない実際の仕事内容を知るための重要な資料です。
親方の定年は65歳!参与制度とは?親方には、現役力士とは異なる停年制度があります。
原則として、年寄の停年は満65歳です。ただし、65歳になった時点ですべての親方が協会を離れるわけではありません。
2014年11月に導入された再雇用制度によって、希望する親方は審査・承認を経て、最長70歳まで協会に残ることができます。
この再雇用後の職階が「参与」です。
参与の主な特徴は次のとおりです。
- 65歳の停年後に再雇用された親方が対象
- 最長70歳まで協会に在籍できる
- 年寄名跡を保有したまま勤務する
- 理事や副理事には就任できない
- 部屋持ち親方としての立場には就けない
2026年10月時点では、参与は11人です。
元横綱旭富士の宮城野親方、元大関霧島の陸奥親方など、現役時代に高い実績を残した親方も含まれています。
ここで押さえたいのは、参与が現役時代の実績を評価する番付ではなく、65歳以降の再雇用に伴う職階だということです。
【歴代横綱・大関出身の親方】名横綱たちは現在何をしている?

大相撲ファンにとって、引退した横綱や大関が現在どの部屋で指導しているのかは気になるところです。
2026年10月の年寄一覧には、元横綱7人、元大関11人が在籍しています。
元横綱の親方7人- 八角親方:第61代横綱・北勝海
- 芝田山親方:第62代横綱・大乃国
- 宮城野親方:第63代横綱・旭富士
- 武蔵川親方:第67代横綱・武蔵丸
- 音羽山親方:第71代横綱・鶴竜
- 二所ノ関親方:第72代横綱・稀勢の里
- 伊勢ヶ濱親方:第73代横綱・照ノ富士
この7人のうち、宮城野親方は伊勢ヶ濱部屋の部屋付き親方で、参与として在籍しています。
残る6人は、それぞれ八角部屋、芝田山部屋、武蔵川部屋、音羽山部屋、二所ノ関部屋、伊勢ヶ濱部屋の師匠です。
特に注目されるのが、元横綱照ノ富士です。
2025年1月に現役を引退し、当初は横綱経験者の特例によって照ノ富士の四股名のまま親方として協会に残りました。その後、同年6月に伊勢ヶ濱を襲名し、伊勢ヶ濱部屋の師匠となっています。
元大関の親方11人元大関の親方も、相撲界の次世代を担う指導者として活動しています。
代表的な顔ぶれは次のとおりです。
- 魁皇:浅香山親方
- 出島:大鳴戸親方
- 千代大海:九重親方
- 豪栄道:武隈親方
- 栃東:玉ノ井親方
- 琴欧洲:鳴戸親方
- 琴奨菊:秀ノ山親方
- 武双山:藤島親方
- 雅山:二子山親方
- 霧島:陸奥親方
- 貴景勝:湊川親方
この中でも元大関貴景勝の湊川親方は、2026年の相撲界を語るうえで注目される存在です。
2026年1月26日、常盤山部屋の継承によって湊川部屋が発足しました。30歳で部屋を率いる立場となり、若い世代の師匠として新たなスタートを切っています。
元大関の経験を持つ親方が、現役時代の技術や精神面の鍛錬をどのように次世代へ伝えていくのかも、今後の見どころです。
【相撲親方一覧に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年現在、相撲の親方は何人いますか?
A1:2026年10月16日現在、日本相撲協会の年寄一覧に掲載されている親方は103人です。年寄名跡の定数105株に対して、未襲名の名跡は2株となっています。
Q2:相撲の親方になるには横綱や大関になる必要がありますか?
A2:横綱・大関経験は襲名資格の一つですが、必須ではありません。三役を1場所以上経験する、幕内に通算20場所以上在位する、関取として通算30場所以上在位するなどの条件でも資格を得られます。日本国籍や名跡の継承、協会の審査も必要です。
Q3:部屋持ち親方と部屋付き親方はどちらが偉いのですか?
A3:部屋の運営上は師匠である部屋持ち親方が責任者です。ただし、協会内の職階とは別の区分です。部屋付き親方でも理事や副理事になることがあり、部屋持ち親方でも職階が年寄という場合があります。
まとめ:【プロの結論】親方一覧は名跡・部屋・役職の3つで見る
2026年10月の大相撲を支える親方は103人。105株の年寄名跡を基盤として、45の相撲部屋と日本相撲協会の組織を支えています。
今回の名簿から読み取れる要点は3つです。
1.現役時代の最高位と現在の役職は別物
元横綱や元大関であっても、協会内では参与や委員、年寄など、それぞれ異なる職階に就いています。
2.部屋持ち親方と部屋付き親方では役割が異なる
部屋持ち親方は弟子の育成と部屋の運営を担い、部屋付き親方は師匠を補佐しながら協会業務にも携わります。
3.年寄名跡105株が親方の世代交代を左右する
2026年10月16日の井筒襲名のように、1人の親方の名跡変更によって別の名跡が空くこともあります。親方の引退や部屋の継承を追う際には、名跡の動きも見逃せません。
親方の情報を調べるときの判断基準- 顔写真を確認したい場合:日本相撲協会公式の年寄一覧
- 現役時代の経歴を知りたい場合:年寄プロフィール
- 部屋の師匠を確認したい場合:相撲部屋の紹介
- 協会内の役職を調べたい場合:職務分掌
- 名跡の空きや襲名を追いたい場合:協会のお知らせ
親方は、現役時代の実績だけで評価できる存在ではありません。力士を育てる師匠として、協会を運営する役員として、そして大相撲の伝統を次の世代に引き継ぐ指導者として、それぞれの役割を担っています。
2026年以降も、年寄名跡の継承、65歳の停年、部屋の新設・継承によって親方の顔ぶれは変化していきます。最新情報を確認するときは、名前だけでなく、所属部屋と役職、名跡の履歴を合わせて見ることが、大相撲をより深く楽しむポイントです。
主な資料: 日本相撲協会「年寄一覧」「職務分掌」「相撲部屋のご紹介」「年寄名跡襲名のお知らせ」、日刊スポーツの2026年10月16日付報道。