2026年の尾﨑選手は、学生アスリートから大学卒業後のトップ競技者へと歩みを進めています。競技面では女子62kg級を主戦場とし、国際大会で優勝を重ねています。
2026年の大きな出来事は、大学卒業、アジア選手権優勝、アジア大会金メダル、世界選手権銀メダルの4つです。それぞれを時系列で見ていきます。
1.2026年3月:慶應義塾大学を卒業2026年3月24日、スポニチアネックスなどが尾﨑選手の慶應義塾大学卒業を報道しました。
本人は自身のInstagramで、袴姿とともに卒業を報告。日本語では次の言葉を添えています。
「心新たに、これからも私らしく」
卒業報告では、英語でも支えてくれた人々への感謝と、新しい段階でも自分らしく進んでいく決意を伝えていました。
パリ五輪には現役の慶應義塾大学生として出場していた尾﨑選手。学生生活とトップレベルの競技活動を両立させた経験は、彼女のキャリアを考えるうえで重要な要素です。
2.2026年2月:ザグレブ・オープンで優勝2月にはクロアチアで開催されたザグレブ・オープンに女子62kg級で出場し、優勝しました。
United World Wrestling(UWW)の競技記録では、14選手が参加したこの階級で、尾﨑選手は4試合を勝ち抜いています。
- 1回戦:イリーナ・クズネツォワ選手に12-2
- 準々決勝:エニケ・エレケシュ選手に6-0
- 準決勝:メイシー・キルティ選手に5-2
- 決勝:サラ・ヨハンナ・リンドボリ選手に8-0
決勝を8-0で制した内容は、62kg級への適応が順調に進んでいることを示す結果でした。
3.2026年4月:アジア選手権で62kg級優勝4月にはキルギスのビシュケクで開催されたシニア・アジア選手権に出場。女子62kg級で優勝し、再びアジア王者となりました。
決勝の相手は北朝鮮のムン・ヒョンギョン選手。尾﨑選手は10-0のテクニカルスペリオリティで勝利しました。
準決勝ではウズベキスタンのニギナ・サビロワ選手をフォールで破り、決勝へ進出。準々決勝では中国のチャン・チー選手にも10-0で勝っています。
この優勝には、過去の悔しさを乗り越えたという意味もあります。2025年のアジア選手権では準決勝で北朝鮮のキム・オクジュ選手に敗れ、3位に終わっていました。
2026年はその雪辱を果たす形でアジアの頂点に返り咲き、次の大舞台であるアジア大会と世界選手権に向けて弾みをつけました。
4.2026年5月:全日本選抜選手権でも優勝5月24日に東京・駒沢体育館で行われた明治杯全日本選抜選手権でも、女子62kg級で優勝しました。
この大会は、秋に開催される愛知・名古屋アジア大会とカザフスタンでのシニア世界選手権の代表選考会を兼ねていました。
JOCの報道によると、尾﨑選手は前年の全日本選手権に続いて優勝し、両大会の代表権を獲得しています。
つまり、2026年は国際大会での優勝だけでなく、国内の代表選考でも結果を残したシーズンです。
5.2026年10月:アジア大会で金メダル獲得2026年10月1日、愛知・名古屋アジア大会の女子フリースタイル62kg級で、尾﨑選手は金メダルを獲得しました。
決勝の相手は北朝鮮のキム・オクジュ選手。結果は3-0。前年のアジア選手権で敗れた相手に勝利し、4月のアジア選手権に続いてアジアの頂点に立ちました。
大会を主催するアジア・オリンピック評議会(OCA)の公式報道によると、尾﨑選手は第1ピリオドに両足タックルで2点を先取。第2ピリオドでは相手に攻め込まれながらも、追加のアクティビティポイントを獲得し、最後までリードを守りました。
この金メダルは、2023年杭州アジア大会での悔しい経験を乗り越えた結果でもあります。当時は女子62kg級の決勝でムン・ヒョンギョン選手に6-6の内容差で敗れ、銀メダルでした。
2026年のアジア選手権決勝でムン選手を破り、名古屋のアジア大会では別の強敵キム選手を破る。アジアのライバルとの対戦を重ねながら、階級の第一人者としての地位を固めています。
6.2026年10月29日:世界選手権では銀メダル2026年10月24日から11月1日までカザフスタンのアスタナで開催されたシニア世界選手権でも、尾﨑選手は女子62kg級の日本代表として出場しました。
準決勝ではナイジェリアのエスター・コラウォレ選手に2-1で勝利。決勝進出を決め、世界選手権でのメダル獲得を確定させました。
決勝の相手は米国のアダウゴ・ナワチュク選手です。試合は大接戦となり、最終スコアは11-12。尾﨑選手は残り13秒で11-9と逆転しましたが、ナワチュク選手が終了間際に得点を奪い、金メダルを獲得しました。
USA Wrestlingの試合報道でも、残り数秒の逆転劇として伝えられています。JOCも10月30日付の報道で、尾﨑選手の62kg級2位を発表しました。
結果は銀メダルでしたが、世界の強豪20選手が参加した階級で決勝まで勝ち上がったことは大きな実績です。2026年の尾﨑選手は、アジア大会金メダルと世界選手権銀メダルを獲得したことになります。
したがって、2026年11月2日時点での最新状況は、アジア大会62kg級金メダリスト、世界選手権62kg級銀メダリストです。世界選手権で優勝したという情報と混同しないことが大切です。
【階級変更を徹底分析】62kg級と68kg級では何が違う?

尾﨑野乃香選手を理解するうえで、もう一つ押さえておきたいのが階級の変遷です。
パリ五輪では68kg級で銅メダルを獲得しましたが、2026年の主戦場は62kg級です。この違いは、単なる体重の変化ではありません。彼女の競技人生における戦略的な選択を反映しています。
62kg級:世界王者としての原点62kg級は尾﨑選手が早くから実績を残してきた階級です。2022年の世界選手権優勝、2026年のアジア選手権優勝、アジア大会金メダルなど、主要タイトルの多くがこの階級に集中しています。
2026年の戦績を見ると、ザグレブ・オープンからアジア選手権、全日本選抜選手権、アジア大会まで優勝を重ねました。世界選手権でも銀メダルを獲得しています。
68kg級:パリ五輪で結果を残した階級68kg級は、2024年パリ五輪で銅メダルを獲得した階級です。
62kg級での代表獲得がかなわなかった後、65kg級や68kg級に挑戦し、最終的に68kg級の代表決定プレーオフを制しました。結果として、初出場のオリンピックでメダルを獲得しています。
2つの階級を比較すると| 比較項目 | 62kg級 | 68kg級 |
|---|---|---|
| 主な位置づけ | 現在の主戦階級 | パリ五輪出場階級 |
| 世界選手権 | 2022年優勝、2026年銀 | 2026年は別階級 |
| オリンピック | パリ大会では出場せず | 2024年銅メダル |
| 2026年の実績 | アジア選手権・アジア大会優勝 | 主戦場ではない |
| 競技上の意味 | 世界王者としての原点 | 五輪メダルを獲得した挑戦の階級 |
この階級変更から見えるのは、尾﨑選手が一つの階級だけに固執していないことです。
レスリングでは、階級によって対戦相手の体格やパワー、スピード、組み合いの感覚が変わります。階級を上げる場合は相手の力強さへの対応が求められ、下げる場合には体重管理とパフォーマンスの維持が課題になります。
尾﨑選手の場合、68kg級で五輪メダルを獲得した経験を持ちながら、62kg級でも世界選手権決勝に進出しています。複数階級での実績は、今後の国際大会を見据えるうえで大きな強みです。
【現在の進路】慶應卒業後の所属と今後の目標
大学卒業後の進路についても関心が集まっています。
2026年3月に慶應義塾大学を卒業したことは報道で確認できます。一方、日本レスリング協会が6月に発表したアジア大会・世界選手権の代表選手一覧では、所属先は引き続き慶應義塾大学と記載されています。9月の専門メディアの選手紹介では「慶大OG」と表記されています。
このため、大学卒業後の活動を理解する際には、学歴と競技上の所属を区別する必要があります。少なくとも2026年の公式代表記録では、慶應義塾大学の所属表記が使われています。
現在の活動で注目すべき3つのポイント1.62kg級で世界タイトルを再び狙える位置にいる
2026年のアジア大会では優勝、世界選手権では銀メダルを獲得しました。世界選手権決勝で1点差の惜敗を経験したことは、次の国際大会に向けた課題を明確にする材料になります。
2.五輪メダルだけに依存しない競技実績
尾﨑選手はパリ五輪の銅メダリストであると同時に、世界選手権で複数回の優勝経験を持つ選手です。五輪の一大会だけで評価するのではなく、ジュニア時代からの積み重ねやシニアの国際大会での実績を含めて見る必要があります。
3.卒業後も国際舞台で競技を継続
大学卒業後の2026年も、国内選考大会、アジア大会、世界選手権に出場しています。競技生活を終えたわけではなく、トップレベルでの挑戦を続けています。
次の大きな注目点は、世界選手権であと一歩届かなかった金メダルを再び狙えるかどうかです。2026年の実績は、今後の国際大会に向けた有力な評価材料となります。
【プロの結論】尾崎野乃香の強さは五輪後の結果に表れている
尾﨑野乃香選手のキャリアを振り返ると、最も注目すべきなのはパリ五輪の銅メダルそのものよりも、その後の競技成績です。
五輪でメダルを獲得した選手が、次の大会でも同じように勝ち続けられるとは限りません。対戦相手から研究され、戦術への対策も進みます。階級を変更すれば、身体的な条件も変わります。
そのなかで尾﨑選手は2026年に62kg級へ軸足を置き、ザグレブ・オープン、アジア選手権、全日本選抜選手権で優勝。アジア大会でも金メダルを獲得し、世界選手権でも決勝に進みました。
特に評価したいのは、アジア選手権とアジア大会で勝ち切った点です。国際大会では、同じ相手との再戦で過去の敗戦を乗り越えることも重要になります。キム・オクジュ選手との対戦で雪辱を果たしたことは、競技力だけでなく、試合への対応力を示す結果でした。
世界選手権の決勝では、最後の数秒で金メダルを逃しました。しかし、これは世界一に届かないことを意味するものではありません。決勝で勝敗を分けたわずかな局面をどう改善するかが、次の課題になります。
尾﨑選手の評価を見極める際には、次の3点を基準にすると分かりやすいでしょう。
- 五輪の実績だけで判断しない: 世界選手権やアジア選手権での成績も見る。
- 階級を区別する: パリ五輪は68kg級、2026年の主戦階級は62kg級。
- 大会の結果を正確に把握する: 2026年アジア大会は金、世界選手権は銀。
この3点を押さえれば、尾﨑野乃香選手の現在地をより正確に理解できます。
【尾崎野乃香】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:尾崎野乃香の読み方は?
A1:おざき・ののかです。日本レスリング協会やJOCでは「尾﨑 野乃香」と表記されています。
Q2:尾崎野乃香は慶應義塾大学を卒業していますか?
A2:はい。2026年3月に慶應義塾大学を卒業したことを本人がSNSで報告し、スポーツメディアも報道しています。
Q3:パリオリンピックでは何kg級で銅メダルを獲得しましたか?
A3:女子フリースタイル68kg級です。2024年8月の3位決定戦でナイジェリアのブレッシング・オボルドゥドゥ選手を3-0で破りました。
Q4:2026年現在の主戦階級は何kg級ですか?
A4:女子62kg級です。ザグレブ・オープン、アジア選手権、全日本選抜選手権で優勝しています。
Q5:2026年のアジア選手権では優勝しましたか?
A5:はい。4月の大会で女子62kg級を制しました。決勝では北朝鮮のムン・ヒョンギョン選手に10-0で勝利しています。
Q6:2026年のアジア大会と世界選手権の結果は?
A6:アジア大会では女子62kg級金メダル、10月の世界選手権では同階級の銀メダルを獲得しました。世界選手権決勝では米国のアダウゴ・ナワチュク選手に11-12で敗れています。
Q7:2026年現在、引退していますか?
A7:いいえ。2026年10月の世界選手権まで現役選手として出場しています。大学卒業後も国際大会で競技を続けています。
まとめ:尾崎野乃香は2026年も世界の頂点を目指す現役メダリスト
尾﨑野乃香選手は、2024年パリオリンピック女子68kg級の銅メダリストであり、2026年には女子62kg級でアジアの頂点に立った実力者です。
慶應義塾大学を卒業した2026年は、ザグレブ・オープン優勝、アジア選手権優勝、全日本選抜選手権優勝、アジア大会金メダルと、国内外で充実した結果を残しました。10月の世界選手権でも銀メダルを獲得しています。
パリ五輪の銅メダルは彼女のキャリアにおける大きな実績ですが、その後も62kg級で世界選手権の決勝に進んだことは、競技者としての成長を示しています。
2026年11月現在の尾﨑野乃香は、大学を卒業し、アジア大会金メダルと世界選手権銀メダルを手にした現役トップレスラーです。次に世界選手権の金メダルを獲得できるか。パリ五輪後の新たな挑戦は、まだ続いています。
主な情報源:日本オリンピック委員会(JOC)、日本レスリング協会、United World Wrestling(UWW)、アジア・オリンピック評議会(OCA)、慶應義塾体育会、スポニチアネックス、THE ANSWER、レスリング・スピリッツ、USA Wrestling。