林修の代名詞となった「今でしょ!」は、2009年夏の東進ハイスクール系の授業で生まれた。
意外なのは、最初から流行語を狙って発した言葉ではなかったことだ。
発祥は2009年の東大現代文の授業2013年4月に配信されたMANTANWEBのインタビュー記事によると、林修が「いつやるか?今でしょう!」を使ったのは、2009年夏の東大現代文の授業だった。
授業で使った映像が東進衛星予備校のCMに採用され、テレビを通じて多くの人に知られるようになった。
さらに興味深いのが、林修本人による誕生経緯の訂正だ。
2013年2月、林修は自身の公式ブログで、CMに使われた授業を調べ直した結果、以前説明していた京大現代文ではなく、次の講座だったと明らかにした。
「2009年 東大特進 夏期 2年生東大現代文 第2講」
また、この言葉の背景には、漢字の勉強が必要だと分かっていても実際に取り組まない生徒への問題意識があった。
「まだ先でいい」と先延ばしにせず、足りない部分に気づいた今すぐ行動しようという趣旨だったのである。
この訂正は、林修の公式ブログ「いつやるか?今でしょ日記」に掲載されている。
東進ハイスクールのCMが全国的な知名度を生んだCMの強みは、授業中の真剣な表情と、短く言い切るセリフの組み合わせにあった。
予備校の広告でありながら、受験生だけでなく社会人や一般の視聴者にも意味が伝わる。勉強という限定的な場面から、仕事や生活全般に応用できるメッセージへと広がった。
2013年に入ると、トヨタ自動車のCMにも林修が起用され、「いつ買うか?今でしょ!」という形でフレーズが展開された。
東進のCMで認知されていた言葉が、今度は自動車の広告にも登場したことで、予備校の枠を超えた認知度を獲得していった。
【2013年の社会現象】流行語大賞を受賞した理由と当時の評判

2013年12月2日、「今でしょ!」はユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれた。
この年は特に話題性の高い言葉が並び、年間大賞は史上初めて4つの表現が同時に選ばれる結果となった。
2013年の年間大賞は4つ| 年間大賞の言葉 | 関係者・作品 | 主な背景 |
|---|---|---|
| 今でしょ! | 林修 | 東進のテレビCM |
| お・も・て・な・し | 滝川クリステル | 東京五輪招致活動 |
| じぇじぇじぇ | 宮藤官九郎・能年玲奈 | NHK連続テレビ小説「あまちゃん」 |
| 倍返し | 堺雅人・TBS「半沢直樹」チーム | ドラマの決めゼリフ |
テレビ朝日の2013年12月2日の報道でも、4つの言葉が年間大賞に選ばれたことが紹介されている。
なぜ「今でしょ!」はここまで流行したのか大きな理由は、言葉の使いやすさにある。
「いつやるか?」という質問に「今でしょ!」と答えるだけで成立する。難しい知識が必要なく、子どもから大人まで簡単に使える構造だった。
2013年8月に発表されたORICON NEWSの上半期エンタメ流行語調査でも、「いつやるか?今でしょ!」が1位となっている。
加えて、ネット上ではCMのパロディーやコラージュ画像が広がった。ITmediaのねとらぼが2013年2月に報じた記事でも、フレーズを改変したさまざまなネタが紹介されている。
単にテレビで繰り返し放送されたからではなく、視聴者自身が言葉を使って遊べることも、拡散を後押しした。
林修本人は当時の反響をどう受け止めていた?面白いのは、本人が必ずしも自分の人気を実感していなかったことだ。
2013年12月7日のシネマトゥデイの報道では、林修は「今でしょ!」について、2009年夏の授業で1回言っただけのセリフだったと振り返っている。
CMに使われた当初も、特別な反応はなかったという。
また、受賞後の報道では、世間の反応が本当に人気なのか、単なる冷やかしなのか分からなかったという趣旨の発言も紹介された。
日刊スポーツではなく、デイリースポーツの2013年12月7日の記事にも、小学生から声をかけられるほど反響が広がっていた様子が掲載されている。
本人が予想していなかった一言が、社会全体で共有される言葉に変わったのである。
【プロフィール・経歴】林修はどんな人物?銀行員から人気講師への転身
林修は、テレビタレントとして知られる以前から、現代文の指導で実績を重ねてきた予備校講師だ。
所属事務所ワタナベエンターテインメントの公式プロフィールによると、基本情報は次のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 林修(はやし おさむ) |
| 生年月日 | 1965年9月2日 |
| 出身地 | 愛知県 |
| 年齢 | 61歳(2026年11月現在) |
| 最終学歴 | 東京大学法学部卒業 |
| 職業 | 予備校講師・タレント |
| 所属 | ワタナベエンターテインメント |
| 専門分野 | 現代文 |
| 主な勤務先 | 東進ハイスクール・東進衛星予備校 |
林修は東京大学法学部を卒業後、日本長期信用銀行に入行した。
しかし、銀行員としてのキャリアは長く続かなかった。
所属事務所のプロフィールによれば、入行から半年で退職。その後、さまざまな職業を経験し、予備校講師へと転身した。
この経歴は、最初から教育者を目指して一直線に進んできた人物というイメージとは少し異なる。
銀行勤務を経験したことも、経済や社会の仕組みを扱う現在のテレビ出演において、幅広い視点につながっていると考えられる。
予備校講師としての専門性がテレビ進出の土台に林修がテレビで評価されている理由は、知識の豊富さだけではない。
難しい情報を整理し、視聴者が理解できる言葉に置き換える能力がある。
予備校の授業では、複雑な文章を読み解き、論理の流れを説明することが求められる。
この能力は、教養番組やインタビュー番組でも生かされている。
2013年のブレイクは、長年培ってきた講師としての能力が、テレビという別のメディアで広く認知された転換点だった。
【2026年最新】林修の現在は?テレビ出演番組と「今知りたいでしょ」の放送状況
2026年現在、林修はテレビ出演を継続している。
所属事務所の公式プロフィールには、複数のレギュラー番組が掲載されている。教育系だけでなく、経済、クイズ、情報、人物インタビューなど、活動領域は幅広い。
2026年の主なレギュラー番組| 番組名 | 放送局 | 内容・役割 |
|---|---|---|
| 林修の今知りたいでしょ! | テレビ朝日 | MC・教養情報 |
| ポツンと一軒家 | ABCテレビ・テレビ朝日系 | パネラー |
| 日曜日の初耳学 | MBS・TBS系 | MC |
| 世の中お金で見てみよう | テレビ東京 | 経済情報 |
| ネプリーグ | フジテレビ | 出演 |
| 週末はウマでしょ! | フジテレビ | 競馬情報 |
| アプデの森 | 中京テレビ | レギュラー |
検索する人が特に多いのが、かつての看板番組「林修の今でしょ!講座」の現在だ。
実は、番組そのものが完全になくなったわけではない。番組名と放送枠、内容を段階的に変更してきた。
その変遷は次のとおり。
- 2014年ごろ:「林修の今でしょ!講座」として定着。
- 2022年4月:「林修のレッスン!今でしょ」に改題。
- 2022年10月:「林修の今、知りたいでしょ!」に再リニューアル。
- 2026年現在:「林修の今知りたいでしょ!」として継続。
2022年のテレビ朝日の番組改編発表では、従来の講座形式を発展させ、食や健康に加えて時事問題も扱う方針が示された。
現在の番組は、各分野の専門家を招き、その時点で注目されているテーマを掘り下げる教養・情報バラエティーとして放送されている。
2026年の放送曜日・時間は?テレビ朝日の公式番組ページでは、基本の放送枠は毎週木曜日の午後7時と案内されている。
2026年10月15日には「疲れの新常識」をテーマにした3時間スペシャルが放送された。
同月29日には「認知症の新常識」を取り上げた2時間スペシャルも番組表に掲載されている。
このように、健康、医療、食、生活習慣など、日常生活に直結する題材を扱っている。特番や編成変更があるため、個別の放送日はテレビ朝日の最新番組表で確認するのが確実だ。
2026年はNHKの世界史番組にも登場2026年の新しい動きとして注目したいのが、NHK総合の「林修のイマこそ世界史」だ。
2026年10月22日に放送され、林修が世界史番組の司会に挑戦した。
初回ではローマ帝国初代皇帝アウグストゥスを取り上げ、歴史上の人物を通して現代にもつながるテーマを考える構成となった。
テレビ朝日の教養番組だけでなく、NHKの歴史番組にも活動領域を広げている点は、2026年の林修を語るうえで見逃せない。
【YouTube最新情報】林修の「本物の流儀」とは?2026年の新たな活動
テレビ出演に加えて、2026年に注目を集めたのがYouTubeでの活動だ。
2026年2月10日、ワタナベエンターテインメント関連の情報メディア「Watamedia」は、林修のYouTubeチャンネル初出演を発表した。
番組名は「林修の本物の流儀」。初回配信は2026年2月11日午後7時だった。
「林修の本物の流儀」はどんなチャンネル?この企画の中心にあるのは、専門家が持つ高度な知識を一般の人にも理解できる形で伝えることだ。
林修自身が専門家をキャスティングし、テレビでは十分に掘り下げられないテーマを聞き出す構成となっている。
林修は、この番組における自身の役割を「知の通訳」と位置づけている。
第一回のゲストは、総合診療医の生坂政臣。
専門的な医療知識を、一般の視聴者にも伝わる形で届けることを目指す内容だった。
テレビとYouTubeで何が違う?両者の違いは、情報を届ける際の深さと目的にある。
| 比較項目 | テレビ番組 | 本物の流儀 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 幅広い視聴者に情報を届ける | 専門知識を深く伝える |
| テーマ | 健康・歴史・経済・人物など | 専門家の知見 |
| 構成 | 番組全体のテンポを重視 | 専門家への質問・解説を重視 |
| 林修の役割 | MC・進行役 | 専門知識を引き出す聞き手 |
従来のテレビ番組では、視聴者が飽きないテンポや分かりやすさが求められる。一方、YouTubeでは特定のテーマに興味を持つ人に向けて、より専門的な内容を届けやすい。
これは、予備校講師として培ってきた林修の強みと相性のよい展開だ。
なお、「林修の本物の流儀」は本人の個人チャンネルと混同しないよう、番組としてのYouTube展開と理解しておきたい。2026年のYouTube初出演という新しい活動実績として注目される。
【誤解を検証】「今でしょ!」は林修が何度も授業で使っていた言葉なのか?
「今でしょ!」には、現在でも誤解されやすいポイントがある。
特に、元ネタとなった授業で何度も繰り返し使われていた決めゼリフだったのかという疑問だ。
実際には、林修本人が2013年の取材で、2009年夏の授業で1回言っただけだったと説明している。
また、CMに採用された際も、本人は当初それほど特別なことだとは思っていなかった。
| よくある認識 | 実際の経緯 |
|---|---|
| テレビCMのために作られた言葉 | 授業中に生まれた言葉 |
| 林修が毎回授業で使っていた | 本人によれば、2009年夏の授業で1回 |
| 2013年に初めてCMになった | 2009年の授業映像が先にCMに使用されていた |
| 2013年に単独で年間大賞を受賞 | 同年の年間大賞は4語が同時受賞 |
| 今でしょ!講座は現在も同じタイトル | 2022年に改題され、現在は「今知りたいでしょ!」 |
林修のキャリアを振り返ると、2013年の流行語大賞はゴールではなく、活動領域を広げるきっかけだったことが分かる。
注目すべきなのは、次の3つの能力だ。
1. 専門知識を分かりやすく伝える力
予備校講師として難しい現代文を教えてきた経験が、テレビの教養番組でも生きている。
2. 時代に合わせてテーマを変える柔軟性
かつては受験指導を中心に知られていたが、現在は健康、経済、歴史、人物インタビューなどに活動を広げている。
3. 視聴者の疑問を引き出す力
2026年のYouTube企画でも、専門家の知識を一般の人に届ける役割を担っている。
つまり、林修の価値は「今でしょ!」という決めゼリフだけにあるのではない。難しいことを理解しやすく整理し、相手に伝える能力こそが、長く活動を続けられる理由だ。
【林修の「今でしょ!」に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:林修の「今でしょ!」の元ネタは何ですか?
A1:2009年夏の東進の東大現代文の授業です。その映像が東進衛星予備校のCMに採用され、全国的に知られるようになりました。
Q2:「今でしょ!」は何年の流行語大賞を受賞しましたか?
A2:2013年です。ユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれました。同年は「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」も同時に年間大賞を受賞しています。
Q3:林修は2026年現在、何歳ですか?
A3:1965年9月2日生まれの61歳です(2026年11月現在)。
Q4:「林修の今でしょ!講座」は終了したのですか?
A4:旧タイトルでの放送は終了していますが、番組はリニューアルを経て継続しています。2026年現在は「林修の今知りたいでしょ!」というタイトルで放送されています。
Q5:林修は2026年にYouTubeを始めたのですか?
A5:2026年2月11日に「林修の本物の流儀」の初回配信が始まりました。専門家の知識を一般の視聴者に伝えることを目的とした企画です。
Q6:林修は2026年現在も東進の講師を続けていますか?
A6:所属事務所の公式プロフィールでは、東進ハイスクール・東進衛星予備校の現代文講師として紹介されています。テレビ活動と並行して講師としての肩書きも維持しています。
まとめ:林修の「今でしょ!」が2026年も語り継がれる理由
林修の「いつやるか?今でしょ!」は、2009年夏の予備校の授業から生まれ、東進ハイスクールのテレビCMを通じて広まり、2013年には新語・流行語大賞の年間大賞を受賞した。
当初は本人も予想していなかった一言が、テレビCM、トヨタの広告、ネット上のパロディーなどを通じて社会現象へと発展した。その背景には、誰にでも意味が伝わり、日常生活でも使いやすい言葉の力があった。
そして2026年現在、林修はテレビ朝日の「林修の今知りたいでしょ!」やTBS系「日曜日の初耳学」などで活躍し、NHKの世界史番組やYouTube企画「林修の本物の流儀」にも活動を広げている。
「今でしょ!」が一過性の流行で終わらなかった理由は、林修自身が講師としての専門性を保ちながら、新しいメディアやテーマに対応し続けてきたことにある。2013年の流行語大賞から13年が経過した2026年も、その言葉の発信者としてだけでなく、知識を伝える専門家として活躍している。