2026年10月4日、フランスのパリロンシャン競馬場で開催された第105回凱旋門賞は、ミカエル・バルザローナ騎手が騎乗したダリズが優勝。2025年に続く連覇を達成し、欧州競馬の歴史に新たな記録を刻んだ。日本から参戦したアドマイヤテラとメイショウタバルは、それぞれ11着、14着という結果に終わっている。
今回の注目点は、優勝騎手のバルザローナだけではない。過去に6勝を挙げたフランキー・デットーリ、日本馬で2着に導いた蛯名正義騎手やクリストフ・スミヨン騎手、そして自身12度目の挑戦となった武豊騎手など、凱旋門賞には数々の名手の歴史がある。2026年の全出走騎手、歴代優勝回数、日本人騎手の挑戦、馬と騎手の組み合わせまで整理する。
【2026年最新】凱旋門賞はM.バルザローナがダリズで連覇!日本勢の着順も解説

2026年の凱旋門賞は、フランス調教馬ダリズとM.バルザローナ騎手のコンビが主役となった。
レースは10月4日、パリロンシャン競馬場の芝2400メートルで行われ、16頭が出走。ダリズは2分27秒11で優勝し、2着ベイシティローラー、3着ダイヤモンドネックレスを抑えた。
バルザローナ騎手は2025年にもダリズで同レースを制しており、今回は騎手と競走馬が同じ組み合わせで連覇を達成したことになる。牡馬による連覇は1977・1978年のアレッジド以来48年ぶりの快挙だった。
2026年の日本馬2頭の結果は?日本調教馬として出走したのは、アドマイヤテラとメイショウタバルの2頭。
ここで着順を正確に整理しておきたい。JRA公式レース結果では、アドマイヤテラが11着、メイショウタバルが14着となっている。
| 競走馬 | 騎手 | 着順 |
|---|---|---|
| アドマイヤテラ | C.デムーロ | 11着 |
| メイショウタバル | 武豊 | 14着 |
アドマイヤテラは友道康夫厩舎の管理馬で、C.デムーロ騎手とのコンビで参戦。武豊騎手が騎乗したメイショウタバルは、宝塚記念を連覇して臨んだ一戦だった。
両馬とも世界最高峰の舞台で勝利を目指したが、今回は上位争いに加わることができなかった。
2026年の勝利が持つ意味今回の勝利は、単に同じ馬が2年続けて勝ったというだけではない。
凱旋門賞は、欧州の一流馬が集まる芝2400メートルの大レース。出走馬の能力に加え、馬場状態、位置取り、ペース判断、直線での進路選択が結果を大きく左右する。
2025年と2026年に同じ馬を勝利へ導いたバルザローナ騎手は、ダリズの能力と特徴を熟知した存在だった。継続してコンビを組むことの強みが、最高峰の舞台で結果に結びついた事例といえる。
【騎手一覧2026年最新】凱旋門賞の全16頭と騎乗ジョッキー
2026年の凱旋門賞には16頭が出走した。
騎手の顔ぶれを見ると、フランス、イギリス、アイルランドなど欧州の競馬を代表する実力者がそろっている。日本からは武豊騎手が参戦し、C.デムーロ騎手は日本調教馬アドマイヤテラの手綱を取った。
2026年凱旋門賞の全出走騎手・着順一覧| 着順 | 競走馬 | 騎手 |
|---|---|---|
| 1着 | ダリズ | M.バルザローナ |
| 2着 | ベイシティローラー | O.マーフィー |
| 3着 | ダイヤモンドネックレス | C.スミヨン |
| 4着 | フレンドリーソウル | J.ドイル |
| 5着 | カルパナ | C.キーン |
| 6着 | モルティーズクロス | T.マーカンド |
| 7着 | ヴァランディール | C.ルクーヴル |
| 8着 | サンダリングオン | P.ブドー |
| 9着 | ベンヴェヌートチェッリーニ | R.ムーア |
| 10着 | ミニーホーク | W.ビュイック |
| 11着 | アドマイヤテラ | C.デムーロ |
| 12着 | アローイーグル | I.メンディザバル |
| 13着 | チェスナットロケット | M.グランディン |
| 14着 | メイショウタバル | 武豊 |
| 15着 | サダッド | R.ドーソン |
| 16着 | ブライトライト | B.マリー |
出典:JRA「2026年凱旋門賞レース結果」。着順は確定結果に基づく。
注目すべき外国人騎手2026年の出走騎手のなかでも、特に注目したいのが次の4人だ。
- M.バルザローナ:ダリズとのコンビで2025年、2026年と連覇。
- C.デムーロ:ソットサス、エースインパクトで凱旋門賞を2度制覇。
- C.スミヨン:オルフェーヴルとのコンビで2012年、2013年に連続2着。2026年はダイヤモンドネックレスで3着。
- O.マーフィー:2025年のビザンチンドリームに続き、2026年はベイシティローラーで2着。
このように、凱旋門賞では騎手自身の実績だけでなく、どの競走馬とコンビを組むかによっても注目度が変わる。
【歴代優勝騎手ランキング】最多6勝のデットーリとバルザローナの記録
凱旋門賞の騎手別優勝回数を語るうえで、欠かせないのがフランキー・デットーリ騎手だ。
デットーリ騎手は1995年のラムタラを皮切りに、2001年のサキー、2002年のマリエンバード、2015年のゴールデンホーン、2017年と2018年のエネイブルで優勝。通算6勝を挙げ、騎手別最多勝記録を保持している。
この6勝はギネス世界記録にも認定されている。
凱旋門賞の歴代最多勝騎手| 騎手 | 優勝回数 | 主な優勝年 |
|---|---|---|
| L.デットーリ | 6勝 | 1995・2001・2002・2015・2017・2018年 |
| T.ジャルネ | 4勝 | 1992・1995・2013・2014年 |
| O.ペリエ | 4勝 | 1996・1997・1998・2012年 |
| P.エデリー | 4勝 | 1980・1985・1986・1987年 |
| Y.サンマルタン | 4勝 | 1970・1974・1982・1984年 |
| F.ヘッド | 4勝 | 1966・1972・1976・1979年 |
| J.ドワイヤズベール | 4勝 | 1942・1944・1950・1951年 |
歴代優勝記録に基づく主な複数勝利騎手。
M.バルザローナは何勝?2026年に通算2勝へ2勝
2025年・2026年
ダリズとのコンビで連覇を達成。
バルザローナ騎手は2025年にダリズで初優勝し、翌2026年にも同馬で勝利した。
同じ馬、同じ騎手、同じ大舞台での連覇は、騎手と競走馬の信頼関係を象徴する結果でもある。
2017年と2018年にエネイブルを連覇へ導いたデットーリ騎手の記録を思い起こさせる快挙だ。
C.デムーロは凱旋門賞で何勝している?2勝
2020年・2023年
ソットサス、エースインパクトで優勝。
C.デムーロ騎手の凱旋門賞初制覇は2020年。ソットサスに騎乗し、不良馬場の難しいコンディションで勝利した。
2度目は2023年のエースインパクト。圧倒的な末脚を発揮した同馬を勝利に導き、凱旋門賞2勝目を記録した。
2026年はアドマイヤテラとのコンビで再び参戦したものの、結果は11着。過去に2度の優勝経験を持つ騎手でも、馬との適性やレース展開によって結果が変わることを示した。
【日本人騎手の挑戦】凱旋門賞で日本馬に騎乗した歴代ジョッキー
日本競馬界にとって、凱旋門賞は長年にわたる大きな目標となっている。
日本調教馬の初挑戦は1969年のスピードシンボリ。野平祐二騎手が騎乗したが、着外に終わった。
その後、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルなど、日本競馬を代表する名馬が参戦。優勝まであと一歩という結果を残してきた。
日本馬の歴史を彩った騎手と競走馬特に重要な挑戦を振り返ると、次のようになる。
1999年:エルコンドルパサーと蛯名正義
エルコンドルパサーは蛯名正義騎手とのコンビで2着。優勝馬モンジューに迫り、日本馬が世界の頂点に近づいた象徴的なレースとなった。
2006年:ディープインパクトと武豊
ディープインパクトは武豊騎手とのコンビで3位入線。しかし、レース後の検査で禁止薬物が検出され、失格となった。入線順位と公式の最終成績を区別する必要がある代表的な事例だ。
2010年:ナカヤマフェスタと蛯名正義
ナカヤマフェスタは蛯名正義騎手とのコンビで2着。1999年のエルコンドルパサーに続き、蛯名騎手が日本馬を世界の頂点に迫らせた。
2012・2013年:オルフェーヴルとC.スミヨン
オルフェーヴルは2012年と2013年に連続して2着。どちらもクリストフ・スミヨン騎手が騎乗した。
特に2012年は勝利目前まで迫りながら、最後にソレミアに差し切られる展開となった。2年連続で同じ騎手と挑戦したことも、日本競馬史に残る重要な記録である。
日本人騎手と外国人騎手の違い日本馬が凱旋門賞に挑戦するとき、必ずしも日本人騎手が手綱を取るわけではない。
例えば、オルフェーヴルにはC.スミヨン騎手、クロノジェネシスにはO.マーフィー騎手が騎乗した。
これは、現地の競馬事情や馬との相性、陣営の判断などを考慮した結果である。
重要なのは騎手の国籍だけではなく、馬の能力を引き出せるかどうかだ。
日本馬の歴代成績を見ても、蛯名正義騎手とC.スミヨン騎手が2着を記録しており、外国人騎手とのコンビも日本競馬の挑戦を支えてきた。
【武豊の凱旋門賞騎乗歴】12度の挑戦と最高成績3着の軌跡
12回
1994年から2026年までの参戦回数
最高着順は2001年サガシティーの3着。
武豊騎手は1994年の初挑戦から2026年まで、長期間にわたって凱旋門賞に挑み続けてきた。
日本競馬を代表する名手でありながら、凱旋門賞のタイトルにはまだ届いていない。
武豊騎手の凱旋門賞全12回の騎乗歴| 年 | 騎乗馬 | 着順 |
|---|---|---|
| 1994年 | ホワイトマズル | 6着 |
| 2001年 | サガシティー | 3着 |
| 2006年 | ディープインパクト | 3位入線・失格 |
| 2008年 | メイショウサムソン | 10着 |
| 2010年 | ヴィクトワールピサ | 7着 |
| 2013年 | キズナ | 4着 |
| 2018年 | クリンチャー | 17着 |
| 2019年 | ソフトライト | 6着 |
| 2021年 | ブルーム | 11着 |
| 2022年 | ドウデュース | 19着 |
| 2024年 | アルリファー | 11着 |
| 2026年 | メイショウタバル | 14着 |
スポーツニッポンなどの報道による参戦履歴。2026年の結果を反映。
武豊騎手の最高成績はサガシティーの3着武豊騎手の凱旋門賞における最高成績は、2001年のサガシティーによる3着だ。
ここで注目したいのは、サガシティーが日本調教馬ではなく、フランス調教馬だったという点。
つまり、武豊騎手個人の最高成績と、日本調教馬に騎乗した場合の最高成績は異なる。
日本調教馬での最高成績は、2013年のキズナによる4着となっている。
2026年のメイショウタバルとの挑戦2026年のメイショウタバルは、武豊騎手とのコンビで凱旋門賞に参戦した。
同馬は2025年と2026年の宝塚記念を連覇した実績を持ち、国内の中距離GⅠで結果を残してきた競走馬である。
しかし、凱旋門賞では14着。武豊騎手はレース後、馬の状態や道中のリズムには手応えを感じていたものの、最後の直線で反応がなかったことを振り返った。
JRA公式に掲載された騎手コメントでは、次のように悔しさを語っている。
「良い結果を出せずにすごく悔しいし、残念です。」
この言葉には、長年挑戦を続けてきた武豊騎手の凱旋門賞に対する思いが表れている。
【プロの結論】凱旋門賞は騎手の実績だけでなく馬との相性が勝敗を左右する
凱旋門賞の歴史を振り返ると、騎手の実績だけでは勝敗を説明できないことが分かる。
フランキー・デットーリ騎手の6勝、C.デムーロ騎手の2勝、M.バルザローナ騎手の連覇は、それぞれ異なる馬とのコンビによって生まれた実績だ。
一方、日本馬は優秀な競走能力を持ちながら、いまだ優勝に届いていない。
その背景には、騎手の技術以外にも複数の要素がある。
1. 騎手と競走馬の脚質が合っているか競走馬には先行型、差し型、追い込み型など、それぞれ異なる特徴がある。
騎手が馬の得意な位置取りや仕掛けどころを理解しているかどうかは、重要な判断材料になる。
2026年のダリズとバルザローナの組み合わせは、継続騎乗による相性の良さを示した好例だ。
2. 馬場状態への適性があるか凱旋門賞は、開催時期や天候によって芝の状態が変化する。
日本の競馬場で好成績を残した馬でも、欧州の芝や起伏、長い直線で同じパフォーマンスを発揮できるとは限らない。
馬のパワーやスタミナ、走法を見極める必要がある。
3. ペースを読む能力があるか2026年のアドマイヤテラについて、C.デムーロ騎手はレース後、ペースが遅く、最後は速い脚の勝負になったことを説明している。
また、馬の特徴として、もう少し流れる展開が望ましかったとの趣旨を述べた。
このコメントは、競走馬の能力を引き出すうえで、レース展開と脚質の一致が重要であることを示している。
4. 騎手の過去の優勝回数だけで評価しない凱旋門賞の騎手成績を比較するときは、次のポイントを確認したい。
- 凱旋門賞での通算優勝回数
- 2着・3着を含めた上位入着実績
- 過去に騎乗した競走馬の能力
- 馬場状態やコースへの対応力
- 今回の競走馬とのコンビ実績
- レース展開に応じた位置取りや判断力
特に注意したいのは、騎手の優勝回数だけで今回の勝率を判断しないことだ。
6勝のデットーリ騎手も、2勝のバルザローナ騎手も、勝利の背景には競走馬の能力と陣営の準備があった。
騎手の実績は重要な評価材料だが、最終的には馬の適性と騎手の技術がかみ合って初めて、凱旋門賞制覇が見えてくる。
【凱旋門賞の騎手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:凱旋門賞で最も多く優勝した騎手は誰?
A1:フランキー・デットーリ騎手。1995年、2001年、2002年、2015年、2017年、2018年の計6勝で、歴代最多記録を保持している。
Q2:2026年の凱旋門賞で優勝した騎手は誰?
A2:M.バルザローナ騎手。ダリズに騎乗し、2025年に続いて2年連続で優勝した。
Q3:2026年の武豊騎手は何着だった?
A3:メイショウタバルに騎乗して14着。自身12度目の凱旋門賞挑戦だった。
Q4:C.デムーロ騎手の凱旋門賞成績は?
A4:2020年のソットサス、2023年のエースインパクトで優勝しており、通算2勝。2026年はアドマイヤテラに騎乗して11着だった。
Q5:日本人騎手で凱旋門賞を優勝した人はいる?
A5:2026年終了時点で、日本人騎手による優勝はない。武豊騎手のサガシティーでの3着が個人最高成績で、日本調教馬では蛯名正義騎手やC.スミヨン騎手らの2着が最高となっている。
Q6:日本馬の凱旋門賞で最高成績を残した騎手は誰?
A6:日本調教馬では、1999年のエルコンドルパサー、2010年のナカヤマフェスタに騎乗した蛯名正義騎手と、2012・2013年のオルフェーヴルに騎乗したC.スミヨン騎手が、それぞれ2着を記録している。
まとめ:2026年の凱旋門賞騎手から見える世界競馬の勢力図
2026年の凱旋門賞は、M.バルザローナ騎手とダリズが連覇を達成したことで、歴史に残る大会となった。
騎手別の優勝回数では、フランキー・デットーリ騎手の6勝が依然として最高記録。C.デムーロ騎手とM.バルザローナ騎手も、それぞれ2勝を挙げている。
日本勢はアドマイヤテラが11着、メイショウタバルが14着となり、悲願の初優勝には届かなかった。
ただし、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルが残した2着という実績は、日本競馬が世界の頂点に迫ってきた歴史そのものだ。
武豊騎手の12度にわたる挑戦も、その歴史を象徴している。
今後の凱旋門賞で注目すべきなのは、単に実績のある騎手を起用することではなく、競走馬の能力、欧州の馬場への適性、騎手との相性を総合的に判断することだ。
凱旋門賞の歴史は名騎手の歴史であると同時に、馬と騎手が最高の組み合わせを探し続けてきた挑戦の歴史でもある。 日本競馬が初めての栄冠を手にする日は、今後も世界中の競馬ファンが注目する瞬間になる。
主な参考資料:JRA「2026年凱旋門賞レース結果」「JRA所属馬挑戦の歴史」「過去の結果」、JRA-VAN World、ギネス世界記録、日刊スポーツ、スポーツニッポン。