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ドクターショッピングとは?原因・リスクとセカンドオピニオンの違いを2026年解説

小野寺 拓海 小野寺 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 27 分
目次

ドクターショッピングとは、自分の診断や治療方針に納得できなかったり、症状が改善しなかったりしたときに、複数の医療機関を次々と受診する行動を指します。別の医師の意見を聞くこと自体は悪いことではありませんが、前の医療機関で受けた検査や治療の情報を共有しないまま受診を繰り返すと、重複検査や重複投薬、治療の遅れ、医療費の増加につながる可能性があります。

一方、専門医の意見を聞くセカンドオピニオンや、専門的な治療を受けるための転院は、適切な医療を選ぶために大切な手段です。両者は何が違うのでしょうか。2026年11月時点の厚生労働省の制度情報、国立がん研究センターの患者向け資料、医療保険に関する公的情報をもとに、原因や実態、具体的なリスク、かかりつけ医への相談方法まで解説します。

【基本知識】ドクターショッピングとは?意味と実際の受診行動

ドクターショッピングとは
ドクターショッピングの意味

ドクターショッピングは、英語の「Doctor Shopping」に由来する言葉です。日本語では、患者が同じ病気や症状について複数の医師を次々に訪ね、診断や治療を求める行動を意味します。

特徴的なのは、単に複数の医療機関を利用することではなく、診断や治療への不安、不満、納得できない気持ちなどを背景に、医師を繰り返し変更する点です。

例えば、次のような行動が該当するケースとして考えられます。

  • 検査で大きな異常が見つからなかったものの、症状が続くため別の病院を受診する。
  • 医師から説明された治療方針に納得できず、別の医療機関を次々に訪れる。
  • 自分が希望する診断や治療を提示してくれる医師を探し続ける。
  • 以前の医療機関で受けた検査や処方について伝えず、新しい医療機関で同様の診療を受ける。
  • 治療の途中で通院先を変更し、以前の医師による経過観察や検査結果の確認を受けなくなる。

ただし、ドクターショッピングには、すべての医療機関で共通する受診回数の基準や、独立した医学的診断名があるわけではありません。受診した病院の数だけで判断するのではなく、受診の目的や診療情報の共有、治療の継続性などを総合的に見る必要があります。

ドクターショッピングの実態と患者が抱える事情

ドクターショッピングをする患者の背景は一様ではありません。症状が長引いているにもかかわらず原因が分からない場合や、検査結果と本人が感じている不調との間に隔たりがある場合など、本人にとって切実な事情が存在します。

2023年10月発行の医学専門誌『Medicina』では、総合診療の現場におけるドクターショッピングについて、体調に関する不安や疑問が解消されないことが、複数の医療機関を受診する行動につながると論じられています。

同誌で取り上げられたのは、前医の診療内容や検査情報が十分に共有されないまま新しい医師が診療を始める難しさです。患者がそれまでの経過を説明し直す必要があるだけでなく、医師側も過去の診療状況を把握しにくくなります。

この問題から見えてくるのは、患者だけに原因を求めることの限界です。症状への不安を受け止める説明や、納得できる治療方針の共有が不足すると、患者は別の医療機関に答えを求めるようになります。

ドクターショッピングは何回から該当する?

「2つ目の病院に行ったらドクターショッピングになる」「3つ以上の病院を受診すると問題になる」といった一律の基準はありません。

例えば、専門性の高い病院を紹介されて受診した場合や、治療方針について正式なセカンドオピニオンを求めた場合は、複数の医療機関を利用していても、適切な医療連携の一環です。

反対に、同じ症状について診療情報を引き継がず、納得できる答えが得られるまで医療機関を変更し続ける場合は、ドクターショッピングの問題が生じやすくなります。

【原因と理由】なぜドクターショッピングを繰り返してしまうのか?

ドクターショッピングの背景には、身体的な苦痛だけでなく、診断への不安、医師とのコミュニケーション、治療に対する期待など、複数の要因があります。

1.症状が改善せず、原因も分からない

最も理解しやすい理由は、症状が続いているにもかかわらず、原因が明確にならないことです。

頭痛、めまい、倦怠感、腹痛、動悸、慢性的な痛みなどは、症状の現れ方や原因が複雑な場合があります。初回の検査では明確な異常が見つからなくても、本人が感じている苦痛がなくなるわけではありません。

「別の病院なら原因を見つけてくれるのではないか」という期待から、別の医師に診てもらおうとする心理が働きます。

こうした不安は、患者にとって自然な感情です。検査で異常が見つからなかったことと、症状が存在しないことは同じではありません。

2.医師の説明や治療方針に納得できない

診察時間が短く、質問する機会が十分に得られなかった場合や、治療の必要性・副作用について説明が不足していると感じた場合、患者と医師の信頼関係が弱くなることがあります。

特に、手術や長期的な薬物療法など、生活に大きな影響を与える治療では、患者自身が納得して選択したいと考えるのは当然です。

問題は、疑問を解決するための相談先や手段が分からず、医療機関を変更することだけで解決しようとしてしまうことです。

3.希望する診断や治療を求めてしまう

複数の医師から異なる説明を受けたとき、自分にとって受け入れやすい説明だけを選びたくなる場合があります。

例えば、ある治療法を強く希望している人が、その治療を勧めない医師の診断に納得できず、別の医師を探し続けるケースです。

しかし、医師の意見が異なるからといって、自分に都合のよい診断が必ずしも正しいとは限りません。検査結果、病状、既往歴、治療の利益と不利益を総合的に判断する必要があります。

4.医療機関の専門分野や役割を理解していない

診療所、一般病院、大学病院、専門病院では、提供する医療の役割が異なります。

例えば、地域の診療所で初期診療を受け、必要に応じて大学病院の専門医に紹介してもらうことは、一般的な医療連携の流れです。

しかし、どの医療機関に何を相談すればよいのか分からず、同じような診療を複数の施設で繰り返すと、検査や治療が重複する可能性があります。

5.インターネットや周囲の情報による不安

インターネットで病気について調べると、多くの症状や治療法が紹介されています。その一方で、自分の症状に当てはまる情報ばかりが目に入り、不安が強くなることもあります。

医師から説明された内容よりも、ネット上で見つけた別の病気や治療法が気になり、診断を何度も確認したくなる場合もあります。

大切なのは、ネット情報を診断の代わりにしないことです。気になる情報があれば、出典や医学的根拠を確認したうえで、担当医に質問する方法が適切です。

【違いを比較】ドクターショッピングとセカンドオピニオン・重複受診は何が違う?

複数の病院を受診することには、適切なケースと注意が必要なケースがあります。特に混同されやすいのが、ドクターショッピング、セカンドオピニオン、重複受診の3つです。

セカンドオピニオンとの違い

セカンドオピニオンとは、現在診療を受けている医師とは別の医師から、診断や治療方針について第2の意見を聞くことです。

国立がん研究センターの「がん情報サービス」では、セカンドオピニオンを、現在の担当医のもとで治療を受けることを前提とした仕組みとして説明しています。

つまり、セカンドオピニオンは担当医を否定したり、無条件に転院したりするための制度ではありません。複数の専門家の意見を参考にしながら、自分に適した治療を納得して選ぶための方法です。

大きな違いは、目的と情報共有にあります。セカンドオピニオンでは、紹介状や検査結果、画像データなどを活用して、別の医師がこれまでの診療経過を踏まえて意見を述べます。

重複受診との違い

重複受診は、同じ病気や症状について複数の医療機関を受診することを指す表現です。医療機関を同時期に利用するケースもあれば、別の施設に移りながら診療を受けるケースもあります。

ドクターショッピングと重複受診は重なる部分がありますが、完全に同じ意味ではありません。

例えば、専門医による診療と地域のかかりつけ医による日常的な管理を並行して受ける場合は、医療情報が共有されていれば合理的な受診方法です。

一方、同じ症状について各医療機関に別々の診療を求め、検査結果や薬の情報が共有されていない場合は、重複受診による問題が発生しやすくなります。

3つの受診行動の違いを一覧で比較
比較項目 ドクターショッピング セカンドオピニオン 重複受診
主な目的 納得できる診断や治療を求めて医師を次々に変更する 別の医師から診断・治療方針について意見を聞く 同じ病気や症状について複数の施設を利用する
受診の進め方 繰り返し医療機関を変更する傾向がある 目的と相談先を決めて受診する 同時並行や施設変更などさまざま
診療情報の共有 共有が不十分な場合がある 紹介状や検査結果などを共有する 共有されている場合とされていない場合がある
治療の継続性 治療中断や経過観察の抜けが生じる可能性がある 原則として現在の担当医との治療継続を前提とする 医療機関間の連携状況によって異なる
医療上の評価 情報共有や治療の一貫性に注意が必要 適切な意思決定を支える方法 必要性と情報連携によって評価が異なる

この比較で重要なのは、複数の医療機関を受診したという事実だけでは、問題のある行動かどうかを判断できないことです。

目的が明確で、必要な情報が引き継がれ、治療方針が整理されていれば、複数の医師の意見を聞くことは患者にとって有益です。

【要注意】ドクターショッピングのデメリットと5つの健康・経済的リスク

ドクターショッピングを繰り返すことで注意したいのは、医療機関を受診する回数そのものよりも、診療情報が分断されることです。

検査、投薬、治療方針、経過観察が別々の医療機関で管理されると、患者自身も全体像を把握しにくくなります。

1.重複検査による身体的負担

新しい医療機関では、過去の検査結果を確認できない場合、同じような検査を改めて実施することがあります。

血液検査や尿検査などの再検査に加え、必要性を十分に整理しないまま画像検査を繰り返すと、患者の身体的負担が増加します。

特にCT検査など、放射線被ばくを伴う検査では、医学的な必要性を踏まえた判断が欠かせません。

もちろん、病状の変化や検査の精度、撮影条件などによって再検査が必要になる場合もあります。重複検査がすべて不適切という意味ではなく、過去の結果を確認したうえで、再検査の理由を説明してもらうことが大切です。

2.重複投薬や薬の飲み合わせによる副作用

ドクターショッピングで特に注意したいのが重複投薬です。

厚生労働省の電子処方箋に関する患者向け解説では、複数の医療機関から同じ効能・効果の薬が処方され、患者が重複して服用することを重複投薬と説明しています。

同じ作用を持つ薬を重ねて服用すると、副作用が生じたり、健康被害につながったりするおそれがあります。また、薬の組み合わせによっては、併用禁忌や併用注意に該当するものもあります。

例えば、複数の医療機関から似た作用の鎮痛薬が処方されていることに患者自身が気づかず、両方を服用してしまうケースには注意が必要です。

こうした問題を防ぐためには、次の対策が有効です。

  • 受診する医療機関すべてに服用中の薬を伝える。
  • お薬手帳を持参し、処方内容を確認してもらう。
  • 市販薬やサプリメントも医師・薬剤師に伝える。
  • 薬を自己判断で追加したり、中止したりしない。
  • 電子処方箋対応施設では、重複投薬等チェック機能の活用について確認する。

厚生労働省によると、電子処方箋に対応した医療機関や薬局では、他施設で処方・調剤された薬との重複や併用禁忌を確認する機能が活用されています。ただし、すべての医療機関や処方情報が自動的に把握されるわけではないため、患者自身による情報提供も欠かせません。

3.治療の中断や開始の遅れによる健康への影響

医療機関を変更するたびに治療方針が振り出しに戻ると、必要な治療の開始が遅れる可能性があります。

例えば、慢性疾患で定期的な服薬や検査が必要な人が、次の医療機関を決めないまま以前の通院をやめてしまうと、治療や経過観察に空白が生じます。

また、治療方針が決まらないまま複数の医師の意見を求め続けると、病状によっては適切な治療を始める機会を逃すことにもなりかねません。

国立がん研究センターのがん情報サービスも、セカンドオピニオンを受ける際の注意点として、治療選択に迷っている間に病状が進行する可能性を挙げています。

特に、進行性の病気や、治療開始までの時間が重要な疾患では、意見を聞くための時間と治療の必要性を分けて考えることが重要です。

4.医療費の負担と追加費用が増える

複数の医療機関を受診すると、診察料や検査料、薬剤費などがそれぞれ発生する可能性があります。

新しい医療機関で初診として扱われれば初診料が発生することがあり、同じような検査を繰り返せば、その分の費用も必要になります。医療機関を変更するたびに、患者の自己負担が増える可能性があるのです。

ただし、すべての受診で必ず初診料が発生するわけではなく、診療報酬の算定ルールや受診状況によって異なります。

さらに注意したいのが、紹介状を持たずに一定の大病院を受診した場合の「特別の料金」です。

2026年度の厚生労働省の診療報酬関連資料では、対象となる特定機能病院、地域医療支援病院、紹介受診重点医療機関などについて、紹介状なしで初診を受ける場合の医科の定額負担は7,000円以上、一定の条件で再診を受ける場合は3,000円以上とされています。

これは、すべての病院で複数回受診した人に課される罰金ではありません。対象となる病院や受診条件に応じて発生する制度上の費用です。

ドクターショッピングそのものに一律の追加罰金が設定されているわけではありませんが、受診を重ねれば通常の診療費も積み上がります。

5.診療情報が分散し、適切な診断が難しくなる

医師は、現在の症状だけでなく、過去の病歴、検査結果、服薬歴、治療への反応などを参考に診断します。

しかし、医療機関を頻繁に変更し、前の医師からの情報提供がない場合、新しい医師は限られた情報から判断しなければなりません。

患者自身も、いつ、どの医療機関で、どの検査を受けたのか、どの薬を処方されたのかを正確に説明できなくなる場合があります。

こうした情報の分断は、診断や治療方針の決定を難しくする要因です。紹介状や検査結果を活用し、医療機関間で診療情報を引き継ぐことが、患者の安全を守るうえで重要になります。

【メリットと判断基準】複数の病院を受診することが必要なケースもある

ドクターショッピングのリスクを理解することは大切ですが、複数の医療機関を受診すること自体を避ける必要はありません。

医療機関にはそれぞれ専門分野があり、病状によっては別の医師の判断を受けることが望ましい場合があります。

複数の病院を受診するメリット
  • 専門医の意見を聞ける:特定の疾患に詳しい医師に相談することで、治療の選択肢が広がる可能性がある。
  • 診断や治療方針を再確認できる:重大な病気や手術などについて、別の専門家の意見を参考にできる。
  • 必要な医療設備を利用できる:高度な画像診断や専門的な治療が必要な場合、適切な設備を持つ病院を受診できる。
  • 転居や通院環境の変化に対応できる:自宅から通いやすい医療機関へ診療を引き継ぐことができる。
  • 治療への理解と納得感が深まる:複数の説明を聞くことで、自分の病状や治療の必要性を理解しやすくなる。
セカンドオピニオンを利用した方がよいケース

次のような場合は、医療機関を無計画に変更するより、正式なセカンドオピニオンを検討する方法が適しています。

  • 手術を勧められたが、ほかの治療方法も検討したい。
  • 抗がん剤治療や放射線治療などの選択に迷っている。
  • 診断や病状について、専門医の見解を確認したい。
  • 長期的な治療方針について、別の専門家の意見を聞きたい。
  • 治療による生活への影響や副作用について、より詳しく理解したい。

セカンドオピニオンでは、現在の担当医の診療情報や検査データをもとに、別の医師が意見を述べます。一般的なセカンドオピニオン外来では、その場で新たな診察や検査、治療を行うわけではありません。

また、公的医療保険が適用されない自由診療となるため、相談料は原則として全額自己負担です。費用や予約方法は医療機関によって異なります。

複数受診を避けるべきではないケース

一方、必要な医療まで控えることは適切ではありません。

急激な症状の悪化、新たな症状の出現、現在の治療による強い副作用などがある場合は、別の医療機関への相談が必要になることもあります。

また、現在の医療機関で必要な専門的診療を受けられない場合や、医師との信頼関係がどうしても築けない場合は、紹介や転院を検討することも選択肢です。

大切なのは、医療機関を変更する理由を明確にし、過去の診療情報を次の医師に引き継ぐことです。

【具体的な対処法】かかりつけ医への相談方法と紹介状・診療情報提供書の活用

ドクターショッピングを防ぐために有効なのが、日常的に健康状態を相談できるかかりつけ医を持つことです。

かかりつけ医は、単にいつも通っている病院の医師というだけではありません。患者の病歴や生活状況、服薬内容などを把握し、必要に応じて専門医やほかの医療機関と連携する役割を担います。

かかりつけ医には何を相談すればよい?

診断や治療に納得できない場合は、別の病院に行く前に、現在の担当医に具体的な疑問を伝えてみましょう。

例えば、次のような相談方法があります。

  • 「症状が続いているのですが、今後どのような検査が必要でしょうか」
  • 「今回の検査で分かったことと、まだ分かっていないことを教えてください」
  • 「現在の治療を続ける場合、どのくらいの期間で効果を判断できますか」
  • 「ほかの治療方法や専門医の意見も聞いてみたいです」
  • 「セカンドオピニオンを受けるために、紹介状をお願いできますか」

こうした質問は、医師への不信感を示すものではありません。自分の病状を理解し、納得できる医療を受けるためのコミュニケーションです。

紹介状と診療情報提供書とは?

紹介状とは、現在診療を受けている医師が、別の医療機関や専門医に患者を紹介する際に作成する文書です。正式には「診療情報提供書」と呼ばれます。

診療情報提供書には、一般的に次のような情報が記載されます。

  • 現在の症状や主な訴え
  • これまでの診断内容や病歴
  • 実施済みの検査とその結果
  • 現在の治療内容や処方薬
  • 紹介する目的や医師が確認してほしい事項
  • 今後の診療に必要な情報

紹介状があると、新しい医師が過去の診療経過を把握しやすくなります。患者が毎回すべてを説明し直す負担を減らせるだけでなく、必要のない検査の繰り返しを防ぐことにもつながります。

ただし、紹介状があっても、病状や検査時期によっては再検査が必要になることがあります。

セカンドオピニオンを受けるまでの流れ

国立がん研究センターのがん情報サービスが紹介している基本的な手順を整理すると、次のようになります。

  1. 現在の診断と治療方針を確認する:病名、病状、治療の目的、期待できる効果や副作用について説明を受ける。
  2. 相談したい内容を整理する:どの診断や治療について別の意見を聞きたいのかを明確にする。
  3. セカンドオピニオン外来を探す:希望する専門分野を扱う医療機関を選び、予約方法や費用を確認する。
  4. 現在の担当医に希望を伝える:紹介状や診療情報提供書、検査結果、画像データなどを準備してもらう。
  5. 別の医師から意見を聞く:検査結果や診療情報をもとに、治療方針について説明を受ける。
  6. 現在の担当医と今後の方針を話し合う:セカンドオピニオンの内容を共有し、治療方針を決める。

セカンドオピニオンを希望していることを担当医に伝えにくい場合は、看護師や医療相談窓口に相談する方法もあります。国立がん研究センターでは、担当医に伝えることが難しい場合の相談先として、がん相談支援センターなども案内しています。

2026年の医療制度でも重視される医療機関同士の連携

2026年の日本の医療制度では、地域の医療機関と専門性の高い病院との連携が重視されています。

厚生労働省が公表した2026年度診療報酬改定資料では、病院の専門医と地域のかかりつけ医が情報提供を行いながら、患者の治療を共同で継続管理する取り組みを後押しする見直しが示されています。

また、2025年4月から施行されたかかりつけ医機能報告制度に関する取り組みでは、地域におけるかかりつけ医機能の確保や医療機関の役割の明確化が進められています。

この流れは、患者が一つの病院だけに頼ることを求めるものではありません。地域の医療機関で日常的な健康管理を受けながら、必要に応じて専門病院の診療につなげる仕組みを整えるものです。

患者にとっても、診療情報を共有しながら複数の医師の専門性を活用できることは大きなメリットです。

【よくある質問】ドクターショッピングとは?に関するFAQ

Q1:ドクターショッピングとは、簡単にいうと何ですか?

A1:診断や治療に納得できない、症状が改善しないなどの理由から、同じ病気や症状について複数の医療機関を次々に受診する行動です。特に、診療情報を共有せず医師を繰り返し変更する場合に問題が生じやすくなります。

Q2:ドクターショッピングとセカンドオピニオンは同じですか?

A2:異なります。セカンドオピニオンは、現在の担当医による診断や治療方針について、別の医師から正式に意見を聞く方法です。紹介状や検査結果を共有し、現在の治療に生かすことを目的としています。

Q3:2つ以上の病院に通院するとドクターショッピングになりますか?

A3:必ずしもそうではありません。複数の専門医を受診したり、かかりつけ医と専門病院を併用したりすることは、適切な医療連携の一環となる場合があります。受診の目的や情報共有、治療の継続性が重要です。

Q4:ドクターショッピングをすると医療費は高くなりますか?

A4:受診する医療機関が増えると、診察料、検査料、薬剤費などの自己負担が増える可能性があります。また、対象となる大病院を紹介状なしで受診した場合には、別途、特別の料金が発生することもあります。

Q5:ドクターショッピングをやめたい場合はどうすればよいですか?

A5:最初に、これまでの受診歴、検査結果、服用中の薬を整理し、かかりつけ医や現在の担当医に相談しましょう。治療への不安や疑問を伝え、必要であれば紹介状を作成してもらい、専門医の意見を聞く方法があります。

Q6:紹介状がなくてもセカンドオピニオンは受けられますか?

A6:対応は医療機関によって異なりますが、紹介状や検査結果を必要とするセカンドオピニオン外来が一般的です。事前に希望する病院へ必要書類を確認し、現在の担当医に診療情報提供書の作成を依頼するとスムーズです。

Q7:ドクターショッピングは精神的な問題が原因なのでしょうか?

A7:必ずしもそうではありません。症状が続いていること、診断が明確でないこと、医師の説明に納得できないことなど、さまざまな背景があります。強い不安が続く場合には、身体面だけでなく心理的な負担についても医師に相談できます。

まとめ:ドクターショッピングを避け、納得できる医療を受けるための判断基準

ドクターショッピングとは、診断や治療に納得できないことなどを背景に、複数の医療機関を次々に受診する行動です。症状が改善しないときに別の医師の意見を求めることは自然なことですが、情報共有のない受診を繰り返すと、重複検査や重複投薬、治療の遅延、医療費の増加につながる可能性があります。

一方、セカンドオピニオンは、患者が納得して治療を選択するための大切な手段です。複数の病院を受診すること自体が問題なのではなく、目的を明確にし、診療情報を引き継ぎながら治療を継続が必要です。

今後、医療機関を受診する際には、次の5つを意識しましょう。

  • 現在の症状や治療への疑問を担当医に具体的に伝える。
  • これまでの検査結果や服薬状況を整理する。
  • 別の医師の意見が必要なら、セカンドオピニオンを活用する。
  • 紹介状や診療情報提供書を利用し、医療機関同士の連携を図る。
  • 自己判断で治療や服薬を中断せず、次の受診先を決めてから診療を引き継ぐ。

2026年の医療制度でも、地域のかかりつけ医と専門病院が連携して患者を支える体制づくりが進められています。患者が医師に遠慮して疑問を抱え込む必要はありません。

大切なのは、病院を何か所受診したかではなく、自分の病状を正しく理解し、必要な情報を医療者と共有しながら、納得できる治療を継続することです。 不安を一人で抱えず、かかりつけ医や専門医と話し合いながら、自分に合った医療を選択していきましょう。

主な公的・専門資料

- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定」
- 厚生労働省「電子処方せん(国民向け)」
- 厚生労働省「かかりつけ医機能報告制度」
- 国立がん研究センター「がん情報サービス・セカンドオピニオン」
- 全国健康保険協会「医療保険制度に関する受診案内」
- 医学書院『Medicina』2023年10月号

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小野寺 拓海

アニメ誌編集を経て Web メディアへ。放送・配信の日程は作品公式サイトと各配信サービスの告知で確認し、ガジェットの仕様はメーカーの公式スペック表を引用します。

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