2026年10月現在、青山学院大学陸上競技部の原晋監督は、駅伝チームの指揮を執るとともに、同大学地球社会共生学部の教授としても活動している。2026年1月の第102回箱根駅伝では、青山学院大学を大会新記録の10時間37分34秒で総合優勝に導いた。これにより、2024年からの3連覇、通算9回目の総合優勝を達成している。
2004年の監督就任当初、青学駅伝は箱根駅伝への出場さえ遠い目標だった。中国電力での競技生活と約10年間の会社員経験を経て指導者に転身した原監督は、従来の陸上界とは異なる組織づくりや人材育成の考え方を取り入れ、大学駅伝の勢力図を変えてきた。2026年夏には日本銀行の広報誌で植田和男総裁と対談し、心理的安全性やデータに基づく指導についても語っている。
この記事では、原晋監督の経歴、現在の役職、箱根駅伝の優勝実績、会社員時代に培ったマネジメント力を整理し、青山学院大学が長期にわたって強さを維持できる理由を掘り下げる。
【2026年最新】原晋監督の現在は?青学駅伝3連覇と大会新記録の全貌

原晋監督の現在の肩書は、青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督、そして地球社会共生学部教授である。
青山学院大学の陸上競技部公式サイトでも監督として紹介されており、2026年もチームの指揮を執っている。監督就任から23年目を迎え、競技指導だけでなく大学教育やスポーツマネジメントの発信にも活動領域を広げている。
2026年箱根駅伝で史上初の快挙2026年1月2日・3日に開催された第102回東京箱根間往復大学駅伝競走で、青山学院大学は総合優勝を果たした。
注目すべきは、単なる3連覇ではなく、記録面でも歴史的な結果を残したことだ。
第102回箱根駅伝・青山学院大学10時間37分34秒
往路
5:18:08
大会新記録
復路
5:19:26
大会新記録
総合優勝
3年連続
通算優勝
9回目
出典:東京箱根間往復大学駅伝競走公式記録、青山学院公式発表。
青山学院大学の公式発表によると、今回の3連覇は同一大学による史上初の「2度目の3連覇」という記録でもある。
同大学は2015~2018年に4連覇を達成している。その後、2024年から2026年まで再び3連覇を実現した。長い大会の歴史を見ても、極めて際立った実績だ。
2026年大会は序盤の苦戦から逆転2026年大会の内容も興味深い。
青山学院大学は1区を16位でスタートした。3区から4区へのたすきリレー時点でも、先頭の中央大学とは3分以上の差があった。
しかし、4区の平松享祐選手が好走し、山上りの5区では主将の黒田朝日選手が区間新記録を樹立。黒田選手は金栗四三杯と大会MVPも獲得した。
さらに8区の塩出翔太選手も区間新記録を達成。序盤の出遅れを挽回し、最終的に大会記録を更新する総合優勝へとつなげた。
青山学院大学が2026年1月8日に開催した優勝報告会で、原監督は4区の平松選手の走りを見て勝利を確信したことや、黒田選手の存在がチームの戦いを支えたことを振り返っている。
この展開から見えてくるのは、青学の強さが特定の選手だけに依存していないという点だ。苦しい状況でも立て直せる選手層と、区間ごとの役割を果たす組織力が、2026年の記録更新を支えた。
【経歴・年表】原晋監督はどんな人物?世羅高校から中国電力、青学監督へ
原晋監督は1967年3月8日、広島県三原市生まれ。
陸上選手としてのキャリアをスタートさせたのは中学生時代で、広島県立世羅高校では全国高校駅伝に出場し、3年時に2位を経験した。その後、中京大学へ進学し、競技者として実績を積み重ねていった。
原監督の経歴で特徴的なのは、大学卒業後に実業団選手として競技を続けた後、会社員として約10年間働いていることだ。
原晋監督のプロフィールとキャリア一覧| 時期 | 経歴・出来事 | 意味・実績 |
|---|---|---|
| 1967年 | 広島県三原市生まれ | 陸上競技の道へ |
| 高校時代 | 世羅高校で競技 | 全国高校駅伝2位 |
| 大学時代 | 中京大学 | 日本インカレ5000m3位 |
| 1989年 | 中国電力陸上競技部に入部 | 第1期生として所属 |
| 1993年 | 全日本実業団駅伝に出場 | 主将としてチームを牽引 |
| 1995年 | 現役引退 | 会社員生活へ |
| 2004年 | 青山学院大学監督に就任 | チーム改革を開始 |
| 2009年 | 箱根駅伝出場 | 33年ぶりの出場 |
| 2015年 | 箱根駅伝初優勝 | 青学史上初の快挙 |
| 2018年 | 箱根駅伝4連覇 | 常勝校の地位を確立 |
| 2019年 | 地球社会共生学部教授に就任 | 教育活動にも従事 |
| 2024~2026年 | 箱根駅伝3連覇 | 2026年に大会新記録 |
1989年、原監督は中国電力の陸上競技部に第1期生として入部した。
しかし、選手生活は順風満帆ではなかった。故障に悩まされ、1995年に現役を引退。その後は同社の社員として働き始めた。
ここで注目したいのが、原監督が単に競技を離れて一般企業に転職したわけではないという点だ。
日本銀行の2026年夏号の対談では、電力会社で約10年間働き、最後の3年間は仲間5人とベンチャー企業を立ち上げた経験にも触れている。
営業活動や組織運営、目標設定、人員配置などを学んだことが、後のスポーツマネジメントに生かされている。
原監督自身も、企業で学んだヒト・モノ・カネ・情報の活用をスポーツの現場に置き換えてきたと説明している。
2004年、青山学院大学監督に就任転機となったのは2004年だ。
世羅高校時代の後輩で、青山学院大学のOBから駅伝強化について相談されたことが監督就任のきっかけだった。
当時の青山学院大学は、長距離ブロックの強化が課題となっていた。
原監督はそれまでの経験を生かし、練習方法だけでなく、生活習慣やチーム内のコミュニケーションまで見直す改革に着手した。
2009年には33年ぶりの箱根駅伝出場を実現。2015年には就任11年目で初の総合優勝を果たす。
つまり、2026年の3連覇は突然生まれた成功ではない。2004年から続く20年以上の組織づくりの延長線上にある。
【強さの理由】原晋監督の指導法は何が違う?「技体心」とデータ重視の育成
青山学院大学の駅伝が強い理由を、単純に選手の能力や練習量だけで説明することはできない。
原監督の指導には、技術、身体、精神、生活習慣、組織運営を一体として考える特徴がある。
2026年夏、日本銀行の広報誌「にちぎん」に掲載された植田和男総裁との対談では、その考え方が具体的に明らかになった。
1.「心技体」ではなく「技体心」を重視する原監督が掲げる特徴的な考え方が「技体心」だ。
一般的には精神力を鍛えることから始める「心技体」という表現がよく知られているが、原監督は正しい技術やトレーニング方法を身につけることを出発点に置く。
正しいメソッドで技術を磨き、身体を健全に育てる。その積み重ねが自信や精神面の成長につながるという考え方だ。
例えば、インターバルトレーニングについても、単純にスピードを上げるためだけの練習とは捉えていない。有酸素能力を高め、長い距離を安定して走れる身体をつくるという目的を重視している。
こうしたトレーニングの意味を選手自身が理解することが、自主的な練習につながっている。
2.選手に「半歩先」の目標を与える原監督は、最初から大きすぎる目標を設定するのではなく、現在の実力から少し先にある達成可能な目標を設定する。
例えば、箱根駅伝への出場を目指すチームが、いきなり総合優勝だけを掲げても、選手には現実感がない。
そこで、まずは出場、次にシード権、その先に上位進出、そして優勝という段階を踏む。
小さな成功を積み重ねることで、選手が自分たちの成長を実感できる仕組みだ。
原監督は日本銀行との対談で、2015年の初優勝についても、偶然の勝利ではなく、基礎を積み重ねた結果だと振り返っている。
3.経験や勘だけに頼らずデータを活用する原監督の指導法は、経験則だけで成り立っているわけではない。
箱根駅伝4連覇を目指した時期に、それまでの指導に科学的な根拠があるのかを見直す必要性を感じ、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科で学んだ。
そこで過去15年間の指導を振り返り、論文として整理したという。
この経験を通じて、心理的安全性やスポーツマネジメントの理論を体系化。現在は選手の能力やトレーニングの効果をデータに基づいて説明する指導へと発展させている。
特に興味深いのは、選手の能力を判断するときに、最高記録だけを見ないことだ。
原監督は選手選考や区間配置について、能力の絶対値と、その能力を実際のレースで発揮できる確率の両方を見極めると説明している。
つまり、一度だけ非常に速く走れる選手と、安定して高いパフォーマンスを出せる選手を同じ基準で評価しないということだ。
4.外部専門家と連携して身体づくりを行う2026年の対談では、外部のフィジカルトレーナーの協力についても語られている。
腕振りに必要な筋力トレーニングや、動きを滑らかにするための動的ストレッチなど、目的を理解させたうえで取り組ませることを重視している。
単に「このメニューをこなす」という指示ではなく、「なぜこの練習が必要なのか」を選手に理解させる。
その結果、選手が自分で考えて練習に取り組むようになり、走るフォームにも変化が生まれたという。
専門家の知識と学生の自主性を組み合わせることが、青学駅伝の技術的な強さを支えている。
【チームマネジメント】会社員経験が生んだ青学駅伝の組織力
原監督の指導を理解するうえで、会社員時代の経験は欠かせない。
スポーツの現場では、監督が指示を出し、選手がそれに従うという上下関係が強くなりやすい。
しかし、原監督は企業での経験を通じて、組織の成果は一人の能力だけで決まるものではなく、目標を共有する人々がどう動くかによって変わることを学んだ。
心理的安全性を重視するチームづくり2026年の日本銀行との対談で、原監督は選手が自由に意見を言える環境を大切にしていると説明した。
その考え方を象徴する言葉がある。
「4年生威張るな、下級生萎縮するな。誰が言ったではなくて、何が正しいかをよく考えなさい」
この考え方の要点は、学年や立場ではなく、意見の中身を重視することだ。
上級生が絶対的な権限を持つのではなく、下級生も必要なことを発言できる。選手同士が意見を出し合い、チーム全体で改善策を考える文化をつくっている。
原監督は、このような心理的安全性がチームの一体感や学生の主体性につながったと説明している。
選手の個性を尊重する人材育成原監督は2016年のNECのインタビューでも、選手のスカウトや育成について具体的に語っている。
重視するのは、競技記録だけではない。
- 自分の言葉で考えを伝えられること
- 表現力が豊かなこと
- 勉強にも取り組む姿勢があること
- 努力を継続できること
加えて、最初から選手の適性を決めつけず、挑戦する機会を与えて正当に評価することも重要視している。
チームの中で特定のエースだけを優遇するのではなく、一人ひとりが自分の役割で輝ける環境をつくるという考え方だ。
原監督が考える「勝利」の定義は3つ2026年の日本銀行との対談で明らかになった、原監督のマネジメント哲学の中でも特に興味深いのが「勝利」の定義だ。
原監督は、単に箱根駅伝で優勝することだけを成功とは考えていない。
1. 学生が必要な単位を取得し、大学を卒業すること。
2. 就職活動を経て、社会で安定した仕事に就くこと。
3. 5000mの自己ベストを更新すること。
この3点がそろって初めて、指導者としての勝利だと考えている。
加えて、箱根駅伝を走る10人だけでなく、チームに所属する約50人の部員全員に、それぞれの立場で努力する価値があると説明している。
これは、青学駅伝の強さを考えるうえで非常に要点だ。
箱根駅伝は10人が走る競技だが、強いチームを維持するためには、走る選手以外の部員も含めた組織全体の成長が必要になる。
個人の競技力と、大学卒業後の人生の両方を視野に入れていることが、長期的な人材育成につながっている。
【箱根駅伝の優勝回数】青山学院大学は何回優勝している?
青山学院大学は、原監督の就任後に箱根駅伝の強豪校へと成長した。
2026年の第102回大会終了時点で、同大学の総合優勝回数は9回となっている。
東京箱根間往復大学駅伝競走の公式記録によると、優勝した大会は以下のとおりだ。
| 大会 | 優勝年 | 主な実績 |
|---|---|---|
| 第91回 | 2015年 | 初優勝 |
| 第92回 | 2016年 | 2連覇 |
| 第93回 | 2017年 | 3連覇 |
| 第94回 | 2018年 | 4連覇 |
| 第96回 | 2020年 | 5回目の優勝 |
| 第98回 | 2022年 | 6回目の優勝 |
| 第100回 | 2024年 | 7回目の優勝 |
| 第101回 | 2025年 | 8回目の優勝 |
| 第102回 | 2026年 | 9回目・大会新記録 |
箱根駅伝の歴代優勝回数ランキングでは、青山学院大学は9回で6位に位置している。
| 順位 | 大学名 | 優勝回数 |
|---|---|---|
| 1位 | 中央大学 | 14回 |
| 2位 | 早稲田大学 | 13回 |
| 3位 | 日本大学 | 12回 |
| 4位 | 順天堂大学 | 11回 |
| 5位 | 日本体育大学 | 10回 |
| 6位 | 青山学院大学 | 9回 |
歴史の長い中央大学や早稲田大学と比較すると、青山学院大学の優勝回数は比較的新しい時代に集中している。
2015年から2026年までの12年間で9回の総合優勝を達成している点は、原監督体制の成果を示す重要な数字だ。
また、2015年の初優勝から2018年の4連覇まで一気に頂点へ駆け上がり、その後も2020年、2022年、2024~2026年と勝利を積み重ねてきた。
一度だけ強いチームをつくるのではなく、世代交代を経ても勝ち続けられる仕組みをつくったことに、原監督のマネジメントの特徴が表れている。
【2026年の今後】原晋監督は何を目指している?教授活動と女子駅伝への挑戦
2026年現在の原監督は、箱根駅伝での勝利だけを目標にしているわけではない。
青山学院大学の地球社会共生学部教授として大学教育にも携わり、スポーツを通じた人材育成や地域社会への貢献にも活動を広げている。
その方向性を具体的に示したのが、2026年夏に日本銀行が発行した広報誌「にちぎん」の対談だ。
日本銀行総裁の植田和男氏との対談では、学生スポーツの組織づくりから、今後のスポーツ界への展望まで幅広いテーマが取り上げられた。
1.スポーツ指導者の育成と全国へのノウハウ展開原監督が今後取り組みたいことの一つが、スポーツ指導者の育成だ。
中学校の部活動を地域へ展開する動きなどを背景に、競技を教える人材の質を高める必要性を感じているという。
青学駅伝で実践してきた指導法や組織運営のノウハウを全国に広げることで、より多くの選手が適切な指導を受けられる環境を目指している。
単に強い選手を育てるだけではなく、指導者そのものを育てることが、日本のスポーツ界全体の発展につながるという考え方だ。
2.アマチュアスポーツの自立した経営もう一つのテーマが、スポーツチームの経営基盤づくりである。
原監督は、アマチュアスポーツがボランティアや公的な補助だけに依存する状態では、継続的な発展が難しいと考えている。
チーム自身が資金を生み出し、活動を継続できる仕組みをつくることが必要だという。
これは中国電力での会社員経験や、ベンチャー企業の立ち上げに関わった経験ともつながる。
スポーツを競技の世界だけに閉じ込めず、経営や地域社会と結び付けて考えている点が特徴的だ。
3.青山学院大学の女子駅伝強化2026年の対談で原監督が明らかにしたもう一つの目標が、青山学院大学の女子駅伝チームの強化だ。
女子選手の活躍を通じて、女性の社会進出をスポーツの側面から盛り上げたいという考えを示している。
男子駅伝で確立した組織運営や人材育成の考え方を、女子チームにも生かしていく方向性だ。
2026年夏の時点で、原監督自身が今後の挑戦として明確に挙げているテーマであり、男子チームの箱根駅伝3連覇とは別の意味でも注目される。
【プロの結論】原晋監督の本当の強さは「勝ち続ける組織」をつくる力原晋監督の実績を分析すると、単に選手を速く走らせる指導者という枠には収まらないことが分かる。
本質的な強みは、個人の競技能力を組織全体の成果に変える仕組みを構築したことにある。
その特徴は大きく3つに整理できる。
- 人材育成: 選手の能力を見極め、半歩先の目標を設定して成長を促す。
- 組織運営: 学年や立場に左右されず、意見を出し合える環境をつくる。
- 成果の検証: 経験や勘だけに頼らず、科学的な根拠やデータで指導を改善する。
特に注目したいのは、2026年の3連覇が、選手が毎年入れ替わる大学スポーツで実現したことだ。
プロスポーツと違い、大学駅伝では4年生が卒業すれば主力選手の多くがチームを離れる。毎年、戦力を再構築しなければならない。
その条件下で12年間に9回の総合優勝を達成したことは、優秀な選手の獲得だけでなく、選手を育て、組織を維持する仕組みが機能していることを示している。
原晋監督のマネジメントが参考になるのは、スポーツ指導者だけではない。企業経営者や教育関係者、人材育成を担う管理職にとっても、組織づくりを考える材料になる。
【青山学院の原晋監督】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:原晋監督は2026年現在も青山学院大学の監督ですか?
2026年10月現在も、青山学院大学陸上競技部長距離ブロックの監督を務めている。地球社会共生学部教授も兼務しており、大学教育やスポーツマネジメントに関する活動も行っている。
Q2:原晋監督はいつ青山学院大学の監督に就任しましたか?
2004年に監督へ就任した。2009年に青山学院大学を33年ぶりの箱根駅伝出場に導き、2015年には同大学史上初の総合優勝を達成した。
Q3:2026年の箱根駅伝で青山学院大学は何連覇しましたか?
2024年、2025年、2026年の3年連続で総合優勝した。2026年は10時間37分34秒の大会新記録を樹立し、通算9回目の優勝を達成している。
Q4:原晋監督は箱根駅伝に選手として出場したことがありますか?
原監督の競技歴は世羅高校、中京大学、中国電力の陸上競技部にわたる。箱根駅伝での実績として知られているのは、選手としてではなく監督として青山学院大学を率いた指導者としてのものだ。
Q5:原晋監督の指導法の特徴は何ですか?
「技体心」という考え方を重視している。科学的なトレーニング、規則正しい生活、半歩先の目標設定、選手が自由に意見を言える心理的安全性などを組み合わせた指導が特徴だ。
Q6:青山学院大学の箱根駅伝優勝回数は何回ですか?
2026年の第102回大会終了時点で9回。優勝した年は2015年、2016年、2017年、2018年、2020年、2022年、2024年、2025年、2026年となっている。
まとめ:原晋監督の挑戦は箱根駅伝の3連覇で終わらない
原晋監督は、世羅高校、中京大学、中国電力での競技経験と、約10年間の会社員生活を経て、2004年に青山学院大学の監督に就任した。
2015年の初優勝から2018年の4連覇、そして2024~2026年の3連覇まで、青山学院大学を大学駅伝の中心的存在へと成長させてきた。
2026年の第102回箱根駅伝では、大会新記録の10時間37分34秒を樹立。通算9回目の優勝という実績も残した。
しかし、原監督の挑戦は競技成績だけにとどまらない。
心理的安全性を重視した組織づくり、科学的な指導法、卒業後の人生まで見据えた人材育成、スポーツ指導者の育成、女子駅伝の強化など、活動の幅は広がっている。
原晋監督の最大の功績は、強い選手を育てたことだけではなく、選手が入れ替わっても強さを維持できる組織をつくったことにある。
2026年の3連覇は、その組織づくりが一つの完成形に近づいたことを示す実績だ。今後は箱根駅伝での4連覇への挑戦とともに、大学スポーツ全体にどのような変化をもたらすのかにも注目したい。