2026年1月11日から25日まで東京・両国国技館で開催された大相撲初場所は、新大関・安青錦が幕内優勝を果たして幕を閉じた。千秋楽では、安青錦と西前頭4枚目の熱海富士がともに12勝3敗で並び、優勝決定戦に進出。最後は安青錦が得意の粘りを見せ、逆転の首投げで熱海富士を破った。
新大関での優勝は20年ぶり。加えて、前場所の新関脇優勝に続く連続優勝という歴史的な記録も達成した。今場所は幕内の優勝争いだけでなく、義ノ富士の殊勲賞、霧島と熱海富士の敢闘賞、十両以下の各段優勝者にも注目が集まった。ここでは日本相撲協会の公式記録を中心に、2026年初場所の結果、幕内全42人の最終成績、各段の優勝力士まで整理する。
【2026年初場所の結果】幕内優勝は安青錦!12勝3敗で連続賜杯

2026年の大相撲初場所で幕内最高優勝を飾ったのは、西大関・安青錦(やすあおにしき)だ。成績は12勝3敗。千秋楽に熱海富士との優勝決定戦を制し、2場所連続で賜杯を手にした。
安青錦にとって2026年1月場所は、新大関として迎えた最初の本場所だった。前年11月の九州場所では新関脇として優勝しており、三役から大関へと番付を上げた直後に再び頂点に立ったことになる。
2026年初場所の基本情報- 場所:令和8年一月場所(2026年初場所)
- 開催期間:2026年1月11日~25日
- 会場:東京・両国国技館
- 幕内優勝:安青錦
- 優勝成績:12勝3敗
- 優勝決定戦の相手:熱海富士
- 優勝決定戦の決まり手:首投げ
今回の優勝で特に注目されたのが、新大関として最初の場所で優勝したという記録だ。
新大関優勝は、2006年5月場所の白鵬以来20年ぶり。加えて、安青錦は新関脇として優勝した2025年11月場所に続き、新大関として迎えた2026年1月場所でも優勝した。
新関脇から新大関にかけての連続優勝は、1937年春場所の双葉山以来、実に89年ぶりの快挙となった。
単に2場所連続で優勝しただけではない。番付が上がり、対戦相手から研究される立場になっても結果を残した点に、安青錦の強さが表れている。
【優勝決定戦の全貌】安青錦対熱海富士、12勝3敗の直接対決を制した首投げ
初場所のクライマックスは、1月25日の千秋楽に行われた安青錦と熱海富士の優勝決定戦だった。
両者は千秋楽の本割を終えた段階で、ともに11勝3敗から12勝3敗へと星を伸ばし、優勝決定戦への進出が決定。15日間の戦いを締めくくる大一番となった。
千秋楽の本割で両者が勝利先に土俵に上がったのは西前頭4枚目の熱海富士。西前頭16枚目の欧勝海との対戦では、得意の右四つから前に出て寄り切りで勝利した。
続く大関対決では、安青錦が琴櫻と対戦。立ち合いから低い姿勢を保ち、右差しと左のおっつけで圧力をかけ、最後は寄り切った。
この結果、両者が12勝3敗で並び、優勝決定戦に持ち込まれた。
熱海富士を土俵際で逆転した首投げ優勝決定戦では、熱海富士が立ち合いから強く踏み込み、安青錦の上体を起こして攻勢に出た。
安青錦は相手の圧力を受けながらも右下手を取り、左のおっつけで抵抗。しかし、熱海富士がさらに前に出ると、安青錦は土俵際まで追い込まれる。
ここで安青錦が選択したのが首投げだった。相手の勢いを利用するように体を入れ替え、熱海富士を逆転。最後は土俵に相手を転がし、優勝を決めた。
決まり手は首投げ。熱海富士が勝利目前まで迫った一番を、安青錦が最後の局面でひっくり返した。
熱海富士にとっても価値ある12勝3敗優勝こそ逃したものの、熱海富士の12勝3敗も見逃せない成績だ。
西前頭4枚目という番付で優勝決定戦まで進み、千秋楽まで賜杯を争った。しかも、初場所では横綱・大の里と横綱・豊昇龍を破るなど、上位陣にも存在感を示した。
静岡県出身力士として初の幕内優勝という期待もかかったが、最後は安青錦に敗れた。それでも、優勝争いを最後まで盛り上げた活躍は、今場所を代表する成果の一つとなった。
【大相撲初場所の三賞受賞者】義ノ富士が殊勲賞、霧島と熱海富士が敢闘賞
2026年初場所の三賞は、殊勲賞が義ノ富士、敢闘賞が霧島と熱海富士に決まった。技能賞は該当者なしだった。
三賞は幕内優勝とは別に、場所で目立った活躍をした力士に贈られる賞だ。優勝争いだけでは見えにくい力士の奮闘を評価する意味でも、場所の総括に欠かせない。
殊勲賞:義ノ富士(西前頭筆頭・8勝7敗)殊勲賞を受賞したのは、西前頭筆頭の義ノ富士。成績は8勝7敗で、初めての殊勲賞となった。
特に評価されたのが、横綱・大の里と横綱・豊昇龍の両方を破ったことだ。上位力士を相手に大きな成果を挙げ、勝ち越しも達成した。
優勝争いの中心にいたわけではないが、横綱を相手に結果を残した点は殊勲賞にふさわしい内容だった。
敢闘賞:霧島(東関脇・11勝4敗)霧島は11勝4敗で敢闘賞を受賞した。今回で通算4度目の敢闘賞となる。
関脇として安定した相撲を見せ、二桁勝利を達成。千秋楽では阿炎との一番を制し、受賞条件を満たした。
三役での11勝は、翌場所以降の番付を考えるうえでも重要な成績となる。上位陣との対戦が続く中で、安定して白星を積み重ねたことが評価された。
敢闘賞:熱海富士(西前頭4枚目・12勝3敗)熱海富士は、優勝決定戦で敗れたものの12勝3敗の好成績を残し、3度目の敢闘賞を受賞した。
千秋楽前には優勝争いの先頭に並び、敢闘賞は無条件で決定。加えて、本割で勝って12勝に伸ばし、優勝すれば殊勲賞とのダブル受賞も予定されていた。
しかし、優勝決定戦で安青錦に敗れたため、殊勲賞との同時受賞は実現しなかった。
2026年初場所の三賞一覧- 殊勲賞:義ノ富士(西前頭筆頭・8勝7敗)
- 敢闘賞:霧島(東関脇・11勝4敗)
- 敢闘賞:熱海富士(西前頭4枚目・12勝3敗)
- 技能賞:該当なし
技能賞は2023年九州場所以来の該当者なしとなった。初場所は、優勝を争った安青錦と熱海富士だけでなく、横綱を破った義ノ富士、関脇で11勝を挙げた霧島など、それぞれ異なる形で存在感を示した力士が評価された。
【2026年初場所の幕内全力士成績】42人の星取表を東西番付順に整理
ここでは、2026年初場所の幕内全42人について、東西の番付順に最終成績をまとめた。優勝力士や三賞受賞者だけでなく、勝ち越し・負け越し、休場を含めて確認できる一覧だ。
勝ち越しは8勝以上、負け越しは7勝以下が基本となる。幕内では翌場所の番付にも影響するため、優勝争いと合わせて各力士の最終成績を確認しておきたい。
幕内42人の最終成績一覧| 番付 | 東(成績) | 西(成績) |
|---|---|---|
| 横綱 | 豊昇龍 10勝5敗 | 大の里 10勝5敗 |
| 大関 | 琴櫻 8勝7敗 | 安青錦 12勝3敗・優勝 |
| 関脇 | 霧島 11勝4敗・敢闘賞 | 高安 8勝7敗 |
| 小結 | 王鵬 4勝11敗 | 若元春 8勝7敗 |
| 前頭筆頭 | 一山本 4勝11敗 | 義ノ富士 8勝7敗・殊勲賞 |
| 前頭2枚目 | 宇良 4勝11敗 | 若隆景 9勝6敗 |
| 前頭3枚目 | 隆の勝 5勝10敗 | 伯乃富士 5勝8敗2休 |
| 前頭4枚目 | 大栄翔 7勝8敗 | 熱海富士 12勝3敗・敢闘賞 |
| 前頭5枚目 | 玉鷲 5勝10敗 | 美ノ海 9勝6敗 |
| 前頭6枚目 | 平戸海 9勝6敗 | 阿武剋 7勝8敗 |
| 前頭7枚目 | 欧勝馬 7勝8敗 | 藤ノ川 10勝5敗 |
| 前頭8枚目 | 正代 7勝8敗 | 金峰山 4勝11敗 |
| 前頭9枚目 | 豪ノ山 7勝8敗 | 狼雅 7勝8敗 |
| 前頭10枚目 | 時疾風 8勝7敗 | 琴勝峰 9勝6敗 |
| 前頭11枚目 | 千代翔馬 6勝9敗 | 錦富士 6勝6敗3休 |
| 前頭12枚目 | 翠富士 6勝9敗 | 阿炎 10勝5敗 |
| 前頭13枚目 | 翔猿 7勝8敗 | 友風 4勝11敗 |
| 前頭14枚目 | 獅司 9勝6敗 | 御嶽海 7勝8敗 |
| 前頭15枚目 | 竜電 6勝9敗 | 朝紅龍 9勝6敗 |
| 前頭16枚目 | 朝乃山 9勝6敗 | 欧勝海 10勝5敗 |
| 前頭17枚目 | 朝白龍 8勝7敗 | 羽出山 2勝13敗 |
※成績は日本相撲協会の星取表に基づく最終結果。伯乃富士と錦富士には休場日数を併記している。
幕内成績で注目したいポイントまず目を引くのは、優勝した安青錦と熱海富士の12勝3敗だ。両者が同じ成績で千秋楽を終えたため、通常の15日間の成績だけでは優勝者を決められず、決定戦が必要になった。
次に注目したいのが霧島の11勝4敗。関脇で二桁勝利を挙げ、敢闘賞も獲得した。藤ノ川と阿炎も10勝5敗を記録しており、上位だけでなく平幕にも好成績の力士がいた。
一方、横綱の豊昇龍と大の里はともに10勝5敗。両横綱が優勝争いの中心から離れたことで、初場所は新大関と平幕力士が主役となる展開だった。
休場を含む成績にも注意したい。伯乃富士は5勝8敗2休、錦富士は6勝6敗3休で場所を終えた。休場を伴う成績は、単純な勝ち星だけで評価せず、休場日数も合わせて確認する必要がある。
【各段の優勝者一覧】十両・幕下・三段目・序二段・序ノ口の結果
大相撲初場所の結果は幕内だけではない。十両から序ノ口まで、それぞれの段で優勝力士が決まっている。日本相撲協会の2026年1月場所の公式記録によると、各段の優勝者は次のとおりだ。
十両優勝:若ノ勝(12勝3敗)十両優勝は東十両11枚目の若ノ勝。成績は12勝3敗だった。
湊川部屋所属で、栃木県宇都宮市出身。幕内への昇進を目指す十両力士にとって、場所を通じて白星を積み重ね、優勝を果たしたことは大きな成果となった。
幕下優勝:延原(7勝0敗)幕下優勝は東幕下54枚目の延原。7番すべてに勝利し、7勝0敗の全勝優勝を達成した。
二子山部屋所属で、大阪府出身。幕下は関取である十両への昇進を目指す力士が競う重要な階級であり、全勝優勝は次の番付を考えるうえでも注目される結果だ。
三段目優勝:花の富士(7勝0敗)三段目優勝は東三段目23枚目の花の富士。7勝0敗で優勝した。
伊勢ヶ濱部屋所属で、熊本県宇土市出身。全勝で場所を終えたことにより、次の場所に向けて大きな弾みをつけた。
序二段優勝:光星竜(7勝0敗)序二段では、西序二段3枚目の光星竜が7勝0敗で優勝した。
音羽山部屋所属で、東京都墨田区出身。2025年3月に初土俵を踏んだ力士で、比較的短いキャリアの中で全勝優勝を達成した点も注目される。
序ノ口優勝:旭富士(7勝0敗)序ノ口優勝は東序ノ口19枚目の旭富士。こちらも7勝0敗の全勝優勝となった。
伊勢ヶ濱部屋所属で、モンゴル・ウランバートル出身。2025年11月に初土俵を踏んだ力士であり、初土俵後間もない段階で優勝を飾った。
2026年初場所の各段優勝者まとめ- 幕内:安青錦(12勝3敗)
- 十両:若ノ勝(12勝3敗)
- 幕下:延原(7勝0敗)
- 三段目:花の富士(7勝0敗)
- 序二段:光星竜(7勝0敗)
- 序ノ口:旭富士(7勝0敗)
幕下以下の4階級では、いずれも7勝0敗の全勝優勝が誕生した。幕内の優勝決定戦が大きく注目された場所だが、下位の階級でも将来が楽しみな力士たちが結果を残した。
【初場所の見どころと評価】新大関・安青錦の優勝が示したもの
2026年初場所を振り返ると、最も大きなテーマは安青錦の新大関優勝と、上位陣の優勝争いにおける競争の激しさだった。
新しい番付で結果を出す難しさ大関に昇進すると、対戦相手から研究される機会が増え、上位力士としての責任も大きくなる。新大関の場所は、昇進そのものがゴールではなく、新しい番付で実力を証明する最初の機会でもある。
安青錦は、その初めての場所で12勝3敗を記録した。しかも前場所に続く連続優勝である。新関脇としての優勝が一度限りの勢いではなかったことを、初場所の結果で示した。
熱海富士の躍進が優勝争いを面白くした熱海富士は、番付上位の力士と渡り合い、千秋楽まで優勝の可能性を残した。優勝決定戦で敗れたとはいえ、12勝3敗という成績は非常に大きい。
また、熱海富士が横綱2人を破ったこと、義ノ富士が殊勲賞を受賞したことからも、初場所では上位陣が必ずしも一方的に勝ち続けたわけではなかったことが分かる。
三賞と優勝は別の評価軸初場所の結果を理解するうえで覚えておきたいのが、三賞と幕内優勝は同じ基準で決まるものではないという点だ。
優勝は15日間の成績と、必要に応じた優勝決定戦によって決まる。一方、殊勲賞・敢闘賞・技能賞は、場所での相撲内容や実績を踏まえた選考委員会の判断による。
そのため、熱海富士のように優勝決定戦で敗れても敢闘賞を受賞するケースがある。反対に、優勝した力士が必ず三賞を受賞するわけでもない。
初場所は、この違いを理解すると、安青錦の優勝だけでなく、義ノ富士や霧島の活躍まで含めて楽しめる場所だった。
【プロの結論】2026年初場所は安青錦の実力と幕内の競争力が際立った15日間
2026年初場所の最大のニュースは、安青錦が新大関として優勝し、2場所連続の賜杯を獲得したことだ。
しかし、今場所を安青錦の優勝だけで振り返ると、見落としてしまう重要な結果がある。
熱海富士は12勝3敗で優勝決定戦に進出し、霧島は11勝4敗で敢闘賞を受賞。義ノ富士は横綱2人を破って殊勲賞に輝いた。幕内の各番付でも、若隆景、藤ノ川、阿炎、琴勝峰らが好成績を残している。
また、十両の若ノ勝、幕下の延原、三段目の花の富士、序二段の光星竜、序ノ口の旭富士と、各段にも優勝者が誕生した。
相撲の結果を正しく理解するためには、次の3点を押さえておきたい。
- 優勝者と成績を確認する:幕内優勝は安青錦で12勝3敗。熱海富士も同じ12勝3敗だった。
- 本割と優勝決定戦を区別する:千秋楽の本割で両者が勝った後、決定戦で安青錦が勝利した。
- 三賞と各段優勝も見る:幕内優勝だけでなく、三賞や十両以下の成績にも場所の成果が表れている。
特に、安青錦が土俵際から首投げで逆転した優勝決定戦は、2026年初場所を象徴する一番となった。新大関としての責任を果たしただけでなく、前場所に続いて優勝するという歴史的な結果を残したことは、大きな意味を持つ。
【大相撲初場所の結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の大相撲初場所で優勝した力士は誰ですか?
A1:大関・安青錦です。12勝3敗で熱海富士と並び、2026年1月25日の千秋楽に行われた優勝決定戦で首投げを決めて優勝しました。
Q2:安青錦と熱海富士の優勝決定戦の決まり手は何ですか?
A2:安青錦の首投げです。熱海富士に土俵際まで追い込まれながらも、最後に逆転して勝利しました。
Q3:2026年初場所の三賞受賞者は誰ですか?
A3:殊勲賞は義ノ富士、敢闘賞は霧島と熱海富士です。技能賞は該当者なしでした。
Q4:2026年初場所の十両優勝力士は誰ですか?
A4:若ノ勝です。東十両11枚目で12勝3敗を記録し、十両優勝を果たしました。
Q5:幕下・三段目・序二段・序ノ口の優勝者は誰ですか?
A5:幕下は延原、三段目は花の富士、序二段は光星竜、序ノ口は旭富士です。いずれも7勝0敗で全勝優勝しました。
Q6:2026年初場所で技能賞を受賞した力士はいますか?
A6:いません。2026年初場所の技能賞は該当者なしとなりました。
Q7:安青錦の新大関優勝は何年ぶりですか?
A7:20年ぶりです。2006年5月場所の白鵬以来となる新大関優勝を達成しました。また、新関脇から新大関にかけての連続優勝は、1937年春場所の双葉山以来89年ぶりです。
まとめ:2026年初場所は安青錦の連続優勝と熱海富士の躍進が光った
2026年の大相撲初場所は、安青錦が12勝3敗で熱海富士との優勝決定戦を制し、2場所連続の幕内優勝を達成した。新大関での優勝という20年ぶりの記録に加え、新関脇・新大関での連続優勝という89年ぶりの快挙も生まれた。
三賞では義ノ富士が初の殊勲賞、霧島と熱海富士が敢闘賞を獲得。各段では若ノ勝、延原、花の富士、光星竜、旭富士がそれぞれ優勝した。
幕内全42人の成績を見ると、横綱2人が10勝5敗にとどまる一方、安青錦と熱海富士が12勝3敗で優勝を争い、霧島も11勝4敗を記録するなど、上位から平幕まで見どころの多い場所だった。
初場所の結果を振り返る際は、優勝力士だけでなく、優勝決定戦の内容、三賞、幕内の全成績、各段の優勝者まで確認することで、15日間の戦いをより立体的に理解できる。安青錦の次なる挑戦と、熱海富士をはじめとする上位力士の巻き返しにも注目したい。