十時裕樹(ととき・ひろき)氏は、2026年10月現在、ソニーグループ株式会社の代表執行役社長 CEOを務める経営者です。1987年4月のソニー入社以来、ソニー銀行の代表取締役、ソネットエンタテインメントの経営幹部、ソニーモバイルコミュニケーションズの社長兼CEO、ソニーグループのCFOなど、幅広い要職を経験してきました。
大きな転機となったのは、2025年4月1日の社長 CEO就任です。前CEOの吉田憲一郎氏から経営を引き継ぎ、2026年現在もグループ全体を率いています。ソニー公式の役員情報や2026年版の略歴、最新の経営体制を確認すると、十時氏がどのような経験を積み、なぜ次期CEOに選ばれたのかが見えてきます。
【十時裕樹のプロフィール】生年月日や年齢、現在の役職は?

十時裕樹氏は、ソニーグループの経営を担う日本の企業経営者です。長年にわたって同社の事業運営や財務戦略に携わり、2025年に最高経営責任者へ就任しました。
ソニーグループが公開している2026年4月版の公式略歴と有価証券報告書から、基本プロフィールを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 十時裕樹 |
| 読み方 | ととき・ひろき |
| 生年月日 | 1964年7月17日 |
| 年齢 | 2026年10月時点で62歳 |
| 入社 | 1987年4月 |
| 所属企業 | ソニーグループ株式会社 |
| 現在の役職 | 取締役 代表執行役 社長 CEO |
| CEO就任日 | 2025年4月1日 |
| 前職 | 代表執行役 社長 COO 兼 CFO |
特に注目したいのは、十時氏がソニーグループ一筋でありながら、社内のさまざまな事業会社で経営経験を積んできた点です。
銀行、インターネット通信、モバイル、ゲーム、グループ本社の財務など、担当領域は多岐にわたります。
単一の専門分野だけでキャリアを築いた人物ではなく、複数の事業領域を経験してグループ全体の経営に進んだ人物です。
【1987年から2025年まで】十時裕樹の経歴を年表で解説
十時氏の経歴を理解するうえで重要なのは、各時代の役職がどのようにつながっているかです。
ソニー公式の履歴書には、1987年の入社から2025年のCEO就任まで、主要な役職の変遷が記録されています。
1. 1987年入社からソニー銀行の代表取締役へ十時氏は1987年4月、ソニー株式会社に入社しました。
入社後、社内で経験を積み、2002年2月にはソニー銀行株式会社の代表取締役に就任しています。
ソニー銀行は、ソニーグループが金融事業へ進出するうえで重要な存在でした。
この時期の経験は、後年のグループCFO就任につながる財務・金融分野での経営経験として注目できます。
2. 2005年からソネットエンタテインメントの経営を担当2005年6月には、ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社の取締役兼執行役員専務に就任しました。
同社は2006年10月にソネットエンタテインメント株式会社へ商号変更しています。
その後、2012年4月には代表取締役執行役員専務、2013年4月には代表取締役執行役員副社長 CFOに就任しました。
ここで注目したいのは、事業運営だけでなく、CFOとして財務面にも責任を持つ立場になったことです。
なお、同社は2013年7月にソネット株式会社、2016年7月にソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社へと商号変更しています。
3. 2014年、ソニーモバイルコミュニケーションズのCEOに就任2014年11月、十時氏はソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社の代表取締役社長兼CEOに就任しました。
これはキャリアにおける大きな転換点です。
それまでの金融・インターネット関連事業に加えて、モバイル事業というグローバル市場を相手にする事業会社のトップを経験することになりました。
2016年4月には、ソニー株式会社の執行役 EVPとして新規事業プラットフォームの戦略を担当するとともに、ソネット株式会社の代表取締役執行役員社長にも就任しています。
2017年6月には、執行役 EVP CSOとして中長期経営戦略や新規事業を担当しました。
4. 2018年からソニーグループのCFOとして経営の中枢へ2018年4月、十時氏はソニー株式会社の代表執行役 EVP CFOに就任しました。
同年6月には代表執行役専務 CFOとなり、2020年6月には代表執行役副社長兼CFOへ昇格しています。
2021年4月には、ソニーグループ株式会社の取締役・代表執行役副社長兼CFOとなりました。
そして2023年4月、代表執行役社長 COO兼CFOに就任します。
CFOとしてグループの財務を担いながら、社長 COOとして日々の事業運営にも関わる立場になったことが、CEO就任につながる重要なステップでした。
5. 2024年のソニー・インタラクティブエンタテインメント暫定CEO2024年4月、十時氏はソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の暫定CEOに就任しました。
同年6月にはSIEの会長となっています。
SIEはPlayStationを中心とするゲーム&ネットワークサービス事業を担う会社です。
グループ本社での経営経験に加えて、ゲーム事業を担当する会社の経営にも関わったことは、十時氏のキャリアを理解するうえで見逃せないポイントです。
十時裕樹の主要経歴一覧| 年月 | 主な役職・出来事 | キャリア上の意味 |
|---|---|---|
| 1987年4月 | ソニー株式会社入社 | キャリアの出発点 |
| 2002年2月 | ソニー銀行代表取締役 | 金融事業の経営 |
| 2005年6月 | ソニーコミュニケーションネットワーク取締役 | インターネット事業へ |
| 2012年4月 | ソネット代表取締役執行役員専務 | 事業会社の経営 |
| 2013年4月 | ソネット代表取締役副社長 CFO | 財務責任者を経験 |
| 2014年11月 | ソニーモバイル社長兼CEO | モバイル事業を統括 |
| 2016年4月 | ソネット代表取締役社長 | 通信事業の経営 |
| 2017年6月 | ソニー執行役 EVP CSO | 中長期戦略を担当 |
| 2018年4月 | ソニー代表執行役 CFO | グループ財務を統括 |
| 2020年6月 | 代表執行役副社長兼CFO | 経営中枢へ |
| 2021年4月 | ソニーグループ副社長兼CFO | グループ経営を担当 |
| 2023年4月 | 社長 COO兼CFO | CEO就任前の重要ポスト |
| 2024年4月 | SIE暫定CEO | ゲーム事業の経営にも関与 |
| 2024年6月 | SIE会長 | SIEの会長に就任 |
| 2025年4月 | ソニーグループ社長 CEO | グループ最高経営責任者へ |
この年表から分かるのは、十時氏が段階的に経営責任の範囲を広げてきたことです。
銀行や通信などの事業会社で経営を経験し、財務戦略を担い、最終的にはグループ全体の経営を統括する立場へと進みました。
【十時裕樹のCFO時代】財務責任者としての実績と経営手腕
十時氏を理解するうえで欠かせないのが、CFOとしての経歴です。
CFOとはChief Financial Officerの略称で、日本語では最高財務責任者と呼ばれます。
企業の財務、資金管理、経営計画、投資判断、IRなどに関わる重要な役職です。
十時氏は2013年にソネットエンタテインメントのCFOを務めた後、2018年にソニー本体のCFOへ就任しました。
2023年4月からは社長 COOとCFOを兼務しています。
CFOとCOOを兼任したことの意味COOはChief Operating Officerの略称で、最高執行責任者を意味します。
CFOが財務面から経営を支える役職であるのに対し、COOは事業運営や業務執行を担います。
十時氏は2023年4月から両方を兼任しました。
つまり、財務面から企業の状況を把握するだけでなく、グループ全体の事業運営にも直接関わっていたことになります。
CEOへの就任が突然の抜擢ではなかったことを示す経歴です。
現在のソニーグループCFOは十時氏ではないここで注意したいのが、過去の役職と現在の役職の違いです。
十時氏は長年CFOを務めてきましたが、2025年4月の新経営体制への移行に伴い、CFOの職務は陶琳氏へ引き継がれました。
2026年7月1日付のソニー公式経営体制でも、陶琳氏が執行役 CFOとして掲載されています。
現在の役割分担は次のとおりです。
- 十時裕樹氏:代表執行役 社長 CEO
- 陶琳氏:執行役 CFO
- 御供俊元氏:代表執行役 CSO
- 小寺剛氏:執行役 CDO
- 井藤安博氏:執行役 CPO
この役割分担は、グループ全体の経営と各専門領域の責任を分ける仕組みとして理解できます。
【2025年4月CEO就任】吉田憲一郎氏から交代した理由とは?
十時氏の経歴で最も大きな出来事は、2025年4月1日のソニーグループ社長 CEO就任です。
ソニーグループは2025年1月29日、新しい経営体制を正式発表しました。
それまで会長 CEOを務めていた吉田憲一郎氏は会長となり、社長 COO兼CFOだった十時氏が社長 CEOに就任することになりました。
CEO交代は2025年1月29日に正式決定この人事は、吉田氏から指名委員会に提案され、委員会での審議を経て取締役会で全会一致により決議されました。
会社側が発表した交代理由は、ソニーグループの長期的な成長に向けた新しい経営体制への移行です。
単純な役職変更ではなく、後継者計画に基づく経営トップの交代でした。
吉田憲一郎氏が十時氏を後継者に選んだ背景ソニーグループの公式発表では、吉田氏が十時氏の経営実績を評価していたことが説明されています。
特に、2023年4月に十時氏が社長 COOに就任して以降の実績が、今回のCEO交代を判断する材料になりました。
吉田氏は、十時氏について次のように評価しています。
今後の成長に向けたビジョンや戦略を示すことのできるリーダーです。
また、吉田氏は自身が2018年にCEOに就任して以来、十時氏が経営チームの重要な一員としてグループの成長戦略をリードしてきたことにも言及しています。
コンテンツIPや半導体を中心とした投資など、ソニーグループの成長戦略に関わってきた経験が評価された形です。
十時氏自身が掲げた経営への姿勢CEO就任時のコメントで、十時氏はソニーのさらなる進化と成長への挑戦を表明しました。
また、2024年5月の経営方針説明会で発表された「Creative Entertainment Vision」に触れ、10年後のソニーのありたい姿を実現するための考え方を示しています。
特に強調したのは、ソニーの事業と人材の多様性、そして組織の壁を越えて多様性を結びつけることです。
この発言からは、個々の事業の成長だけでなく、グループ全体の連携によって新しい価値を生み出そうとする経営姿勢が読み取れます。
【2026年最新】ソニーグループの経営体制と十時裕樹の現在
2026年10月現在、十時氏は引き続きソニーグループの代表執行役社長 CEOを務めています。
ソニーグループの公式役員情報は2026年7月1日付の経営体制を掲載しており、十時氏のCEOとしての地位が確認できます。
2026年のソニーグループ主要経営陣2026年4月1日付で発表された役員人事と、7月1日付の公式経営体制を整理すると、主要な役職は次のようになります。
| 人物 | 2026年の役職 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 十時裕樹 | 代表執行役 社長 CEO | グループ経営全体の統括 |
| 吉田憲一郎 | 会長 | グループ経営の統括を補佐 |
| 陶琳 | 執行役 CFO | 財務・経理・IRなど |
| 御供俊元 | 代表執行役 CSO | 経営戦略など |
| 小寺剛 | 執行役 CDO | デジタル・技術戦略など |
| 井藤安博 | 執行役 CPO | 人事・総務など |
| ウェンディ・ベッカー | 取締役会議長 | 取締役会の議長 |
ここで重要なのは、吉田氏の役職と取締役会議長の違いです。
2026年4月1日付の変更で吉田氏は代表執行役を退任し、会長としてグループ経営を補佐する立場になりました。
一方、2026年7月1日付の公式役員情報では、ウェンディ・ベッカー氏が取締役会議長を務めています。
つまり、吉田氏の会長職とベッカー氏の取締役会議長職は、それぞれ異なる役割です。
各事業の責任者を明確にする経営体制ソニーグループでは、主要事業を担当する「ビジネスCEO」と、グループ本社機能を担う「チーフオフィサー」などに役割を分けています。
2026年の公式体制では、例えば次のような担当者が掲載されています。
- 音楽事業:ロブ・ストリンガー氏
- 音楽出版事業:ジョン・プラット氏
- 映画事業:ラヴィ・アフジャ氏
- ゲーム&ネットワークサービス事業:西野秀明氏
- イメージング&センシング・ソリューション事業:指田慎二氏
- エンタテインメント・テクノロジー&サービス事業:田中健二氏
この体制では、各事業の責任者がそれぞれの事業運営を担い、十時氏がグループ全体の経営を統括します。
ソニーのようにゲーム、音楽、映画、半導体、エレクトロニクスなど複数の事業を持つ企業では、事業ごとの専門性とグループ全体の戦略を両立させることが重要です。
2025年に始まった経営体制の見直しは、2026年の役員構成にも引き継がれています。
【誤解しやすいポイント】十時裕樹の現在について知っておきたい事実
十時氏について調べると、過去の役職と現在の役職が混同されることがあります。
特に、CFOやSIE暫定CEOという肩書は、現在の役職と区別する必要があります。
誤解1:2026年現在もソニーグループのCFOなのか?いいえ。
十時氏は2018年から2025年3月まで、ソニーグループのCFOを歴任しました。
2025年4月以降は社長 CEOとなり、CFOの職務は陶琳氏が担当しています。
誤解2:現在もソニー・インタラクティブエンタテインメントのCEOなのか?いいえ。
十時氏がSIEの暫定CEOを務めたのは2024年4月です。
同年6月にはSIEの会長に就任しています。
2026年のソニー公式経営体制では、ゲーム&ネットワークサービス事業の担当者として西野秀明氏が掲載されています。
誤解3:吉田憲一郎氏はソニーグループを離れたのか?いいえ。
吉田氏は2026年もソニーグループの会長を務めています。
ただし、2026年4月には代表執行役を退任しています。
CEOから会長への交代と、会長からの退任は別の出来事です。
誤解4:十時氏はCFO出身の財務専門家なのか?財務分野に強い経験を持つことは確かですが、それだけではありません。
ソニー銀行、ソネット、ソニーモバイル、ソニーグループのCOO、SIE暫定CEOなど、事業会社の経営とグループ全体の戦略に関わる経験もあります。
そのため、財務だけを専門とする経営者として理解するよりも、事業運営と財務の両方を経験したグループ経営者として捉えるほうが実際の経歴に近いでしょう。
【プロの結論】十時裕樹の経歴から読み解くソニー経営の転換点
十時氏のキャリアには、3つの大きな特徴があります。
第一に、複数の事業領域で経営経験を積んできたことです。
ソニー銀行やソネットでは金融・通信関連の事業を経験し、ソニーモバイルではグローバルなモバイル事業のトップを務めました。
第二に、CFOとして財務を理解しながら、COOとして事業運営にも携わってきたことです。
財務と事業運営の双方を経験したことは、複数の事業を抱えるソニーグループのCEOとして重要な経歴上の特徴です。
第三に、CEO就任が長期的な後継者計画の一環だったことです。
2025年1月の公式発表では、吉田氏が指名委員会や取締役会と後継者について継続的に議論してきたことが明らかにされています。
十時氏の2026年以降の経営を評価する際には、単純な売上や利益だけでなく、次の3点を見ることが重要です。
- 事業間の連携: ゲーム、音楽、映画、半導体などの強みをどう結びつけるか。
- 長期的な成長戦略: コンテンツIPや技術領域への投資をどのように企業価値へつなげるか。
- 経営体制の実効性: 各ビジネスCEOと本社のチーフオフィサーが適切に連携できるか。
これらは、十時氏の過去のキャリアとソニーグループが公表している経営体制から導ける、今後の注目ポイントです。
十時裕樹に関するよくある質問(FAQ)
Q1:十時裕樹は2026年現在、何歳ですか?
A1:1964年7月17日生まれです。2026年10月30日時点では62歳です。
Q2:十時裕樹がソニーグループのCEOに就任したのはいつですか?
A2:2025年4月1日です。2025年1月29日に発表され、吉田憲一郎氏から社長 CEOの役職を引き継ぎました。
Q3:十時裕樹の出身企業や入社年は?
A3:1987年4月にソニー株式会社へ入社しています。その後、ソニー銀行やソネットエンタテインメント、ソニーモバイルコミュニケーションズなどで経営職を経験しました。
Q4:十時裕樹はソニーグループのCFOも務めていたのですか?
A4:はい。2018年4月にソニーの代表執行役CFOとなり、2023年4月からは社長 COO兼CFOを務めました。2025年4月以降のCFOは陶琳氏です。
Q5:吉田憲一郎氏と十時裕樹氏の現在の関係は?
A5:吉田氏は2026年現在、ソニーグループの会長です。十時氏が社長 CEOとしてグループ経営を担い、吉田氏はその経営を補佐する立場にあります。
Q6:十時裕樹はソニー・インタラクティブエンタテインメントのCEOだったのですか?
A6:はい。2024年4月に暫定CEOに就任し、同年6月に会長となりました。2026年現在はソニーグループ全体の社長 CEOです。
まとめ:十時裕樹の経歴と2026年の今後に注目
十時裕樹氏は、1987年のソニー入社から約38年にわたって、金融、インターネット、モバイル、財務、グループ経営など幅広い分野で経験を積んできた経営者です。
2025年4月1日には吉田憲一郎氏から社長 CEOを引き継ぎ、2026年10月現在もソニーグループの代表執行役社長 CEOを務めています。
現在の経営体制では、吉田氏が会長、陶琳氏がCFOを務め、各事業にもそれぞれビジネスCEOが配置されています。
十時氏の経歴を振り返ると、CEO就任は突然の抜擢ではなく、長年の事業経営と財務経験を背景とした後継者人事だったことが分かります。
今後は、ソニーが持つゲーム、音楽、映画、半導体などの事業をどのように連携させ、持続的な成長へ結びつけていくのかが大きな注目点です。
主な根拠資料: ソニーグループ公式の十時裕樹履歴書(2026年4月版)、2025年1月29日付の新経営体制発表、2026年役員人事発表、2025年度有価証券報告書、2026年7月1日付の取締役・経営体制。
この記事の基準日:2026年10月30日