張本智和選手の国籍については、現在は日本国籍で、日本代表として国際大会に出場しているというのが明確な答えです。
2026-2027シーズンのTリーグ公式プロフィールでも、国籍・出身地は「日本/宮城県」と記載されています。生年月日は2003年6月27日です。
ここで押さえておきたいのが、出生地と両親の出身国、そして現在の国籍は、それぞれ異なる情報だということです。
張本智和は宮城県仙台市生まれ張本選手は中国で生まれて日本に移住した選手ではありません。
2003年6月27日、宮城県仙台市で生まれました。両親が中国から日本に移住した後に誕生しており、幼少期も仙台で過ごしています。
日本卓球界で早くから頭角を現し、小学1年生で全日本選手権のバンビの部を制覇。その後、年代別の大会で実績を積み、中学進学時にはJOCエリートアカデミーに進みました。
日本スポーツ振興センターのアスリート育成パスウェイに掲載された本人インタビューでも、地元仙台を離れて競技に集中する環境を選んだ経緯が紹介されています。
「中国人ハーフ」という表現は正確なのか張本選手について検索すると、「中国人ハーフ」という表現も見かけます。
しかし、両親とも中国出身であるため、日本人と中国人の親を持つという一般的な意味でのハーフには当てはまりません。
正確には、次のように整理できます。
- 出生地:日本・宮城県仙台市
- 父親:中国・四川省出身
- 母親:中国・四川省出身
- 現在の国籍:日本
- 競技上の所属:日本代表
つまり、日本で生まれ育ち、日本国籍を持つ、中国にルーツのある日本人選手です。
中国にルーツがあることと、中国国籍を現在も持っていることは同じではありません。
【両親は中国・四川省出身】父親の張本宇と母親の卓球経歴

張本智和選手と中国とのつながりを理解するうえで、欠かせないのが両親の存在です。
父親の張本宇さんと母親の凌さんは、ともに中国・四川省出身。二人とも卓球選手として活動していた経歴があります。
父親・張本宇は元中国四川省チームの選手
張本宇(はりもと・ゆ)さん
張本智和選手の父親。中国四川省出身の元卓球選手で、日本では指導者として活動してきました。張本選手の幼少期の卓球指導にも関わっています。
張本宇さんは中国四川省の卓球界で競技経験を積み、その後、日本へ移住しました。
日刊ゲンダイの2018年の取材記事によると、両親は1998年に中国四川省から仙台へ移住しています。
父親は日本でも卓球指導に携わり、息子の競技人生を支えてきました。2016年には張本卓球場を設立し、地域のジュニア選手の育成にも関わっています。
母親・張本凌も中国代表経験を持つ卓球選手
張本凌(はりもと・りん)さん
張本智和選手の母親。1995年の世界卓球選手権で中国代表として出場した経歴を持つ元卓球選手です。
母親の凌さんも競技経験が豊富で、1995年の世界選手権では中国代表としてプレーしました。
日刊スポーツの人物紹介では、母親が中国代表だったことや、父親とともに卓球の指導をしていたことが紹介されています。
張本選手が2歳ごろから卓球に触れていたのも、両親が競技経験者だった家庭環境が大きく関係しています。
家庭内では中国語も使われていた張本選手と中国との関係は、両親の出身国だけにとどまりません。
本人は中学生時代のインタビューで、中国語について次のように話しています。
「中国語は普通に話せるので、試合で中国に行っても困りません。家では家族と主に中国語で話しています。」
これは当時の本人の発言です。家庭内で中国語を使っていたことが分かります。
したがって、張本選手は日本で生まれ育った一方、家庭を通じて中国語や中国の文化にも親しんできた選手です。
【2014年に日本国籍を取得】帰化を決めた理由と張本姓の由来
張本智和選手の経歴における大きな転換点が、2014年春の日本国籍取得です。
当時の張本選手は10歳。まだ小学生だった時期に、父親や妹の美和選手とともに日本国籍を取得したと報じられています。
もともとの名前は「張智和」中国メディアの2014年の報道や、日本のスポーツ報道によると、張本選手は日本国籍取得前には「張智和」という名前で紹介されていました。
2014年の国籍取得に伴って姓を「張本」に変更し、現在の「張本智和」という名前になりました。
「張本」という姓には、従来の姓である「張」の文字を残しながら、日本で新しい生活を築いていく意味合いもありました。
日本国籍を取得した理由はオリンピックへの夢だけではない帰化の背景には、競技環境に関する事情もありました。
2018年の日刊ゲンダイの取材記事では、JOCエリートアカデミーへの参加には日本国籍が必要だったことが説明されています。
また、当時の全日本選手権への出場資格も、国籍取得を考える重要な要素でした。
つまり、国籍変更は単なる国籍の選択ではなく、日本で競技者として成長していくための進路選択でもあったのです。
特に印象的なのは、母親の凌さんが取材で語った当時の家族の思いです。
「私たちは中国人ですが、子供たちは仙台で生まれ育ち、仲良しの友達もたくさんいる日本人。」
これは、国籍取得を決めた背景について母親が説明した言葉です。
家族のルーツは中国にありながら、子供たちの生活基盤は日本にあった。その現実が決断に影響したことが伝わってきます。
張本智和の国籍・家族・競技経歴を時系列で整理ここまでの情報を、関係者と出来事が分かるようにまとめます。
【2026年の中国選手との対戦】王楚欽・温瑞博との成績を検証
張本智和選手と中国の関係を語るうえで、最も注目されるのが国際大会での対戦です。
2026年は中国のトップ選手との直接対決で大きな成果を残しました。
特に9月の愛知・名古屋アジア大会と、10月のウズベキスタン・タシケントで開催されたアジア選手権は、張本選手の実力を示す重要な大会になりました。
2026年9月のアジア大会で王楚欽に3対0の勝利2026年9月24日、愛知・名古屋アジア大会の男子団体決勝で、日本は中国と対戦しました。
中国は長年にわたり男子団体の強豪として君臨してきたチームです。日本にとっても非常に大きな意味を持つ一戦でした。
張本選手は第2試合で温瑞博選手と対戦し、3対1で勝利。さらに第4試合では、中国のエース格である王楚欽選手を3対0で破りました。
王楚欽選手との試合は、11-7、11-4、11-9というスコアでした。
最終的に日本は中国を3対2で下し、男子団体で60年ぶりの金メダルを獲得しています。中国のアジア大会男子団体8連覇もここで止まりました。
王楚欽との対戦は一方的ではない中国を代表するトップ選手。世界ランキング上位に位置し、張本選手にとって重要なライバルの一人です。
王楚欽選手との対戦では、張本選手が勝利する試合もあれば、敗れる試合もあります。
例えば2026年2月のアジアカップ決勝では、張本選手は王楚欽選手に2対4で敗れました。
一方、同年9月のアジア大会団体決勝では3対0で勝利しています。
この結果からも、両者の力関係を単純な勝ち負けだけで判断することはできません。大会形式や試合当日の調子、戦術の相性などが勝敗を左右します。
温瑞博との対戦では2026年に大きな成果中国の若手男子卓球選手。2026年の国際大会で張本選手と複数回対戦しています。
温瑞博選手との対戦も、2026年の注目ポイントです。
3月のWTTチャンピオンズ重慶大会では、張本選手が2対4で敗れました。
しかし9月のアジア大会男子団体決勝では3対1で勝利。さらに10月のアジア選手権準決勝では3対0のストレート勝ちを収めています。
短期間で対戦結果が変化している点は、張本選手の対応力や試合経験の蓄積を考えるうえで興味深い部分です。
2026年10月のアジア選手権で中国勢を3人撃破2026年10月19日から25日まで、ウズベキスタンのタシケントで第29回ITTF-ATTUアジア卓球選手権が開催されました。
張本選手は男子シングルスで快進撃を見せ、中国勢との対戦でも結果を残しました。
主な試合結果は次のとおりです。
| 対戦相手 | 結果 | 試合 |
|---|---|---|
| 黄友政(中国) | 3-0 | 4回戦 |
| 温瑞博(中国) | 3-0 | 準決勝 |
| 李天陽(中国) | 3-2 | 決勝 |
決勝では李天陽選手に第1・第2ゲームを連取されましたが、その後に3ゲームを連取して逆転優勝。
最終スコアは11-1、9-11、11-7、11-8、11-7でした。
中国選手3人を破って獲得した金メダルであり、2024年アスタナ大会に続く男子シングルス2大会連続優勝です。日本卓球協会の公式大会記録でも優勝者として掲載されています。
この結果は、張本選手が単に中国にルーツを持つ選手というだけではなく、現在の日本男子卓球を代表するトップ選手であることを示しています。
【中国語インタビューと中国メディアの評判】現地ではどう見られている?
張本選手に対する中国側の反応は、一様ではありません。
中国出身の両親を持ち、日本代表として中国のトップ選手と戦うという経歴は、中国のスポーツメディアやファンの関心を集めてきました。
中国語でのあいさつが香港のファンを沸かせた2025年12月のWTTファイナルズでは、香港で行われた試合後のインタビューで、張本選手が中国語を使って現地の観客にあいさつしました。
デイリースポーツによると、張本選手は中国語で香港のファンに呼びかけ、会場から歓声が上がりました。
また、本人は以前のインタビューでも、中国語を日常的に使っていたことを明かしています。
こうしたエピソードから、中国語は単なる競技用のコミュニケーション手段ではなく、家族や文化的な背景と結びついた言語であることが分かります。
2025年には中国SNSで父親とのやり取りが話題に2025年7月には、張本選手が試合会場で父親の張本宇さんに中国語と日本語を交えて話しかける様子が中国SNSの微博で話題になったとRecord Chinaが報じています。
中国語を使いながら日本語も交える自然なやり取りに、現地のネットユーザーから親しみを感じる反応が寄せられたと紹介されました。
この出来事は、張本選手が日本代表として競技する立場と、中国にルーツを持つ家庭で育った背景が共存していることを象徴しています。
2026年9月には「日本が中国を超えた」発言が議論に一方、中国メディアとの関係には競技上の緊張感もあります。
2026年9月24日のアジア大会男子団体決勝で日本が中国を破った後、張本選手は日本が中国を超えて金メダルを獲得したことへの喜びを語りました。
この発言は中国メディアでも取り上げられました。
Record Chinaが9月25日に紹介した内容によると、中国の大河報は「日本が中国を超えた」という部分を批判的に報道。一方、中国のネットユーザーからは、実際に日本が勝利したのだから発言は妥当だという意見も寄せられました。
また、中国の新民晩報の記事を転載した新浪新聞も、張本選手の発言を大きく取り上げています。
その報道では、日本の男子卓球が張本選手や松島輝空選手らを中心に強化され、中国に対抗できる実力を身につけてきたことが論じられました。
ここで重要なのは、中国メディアの反応をすべて敵意や反感として一括りにできないことです。
競技で敗れた側のメディアが厳しい論調で報じることもあれば、実力を認めて分析する記事もあります。ファンの反応も一様ではありません。
張本選手は中国にルーツを持ちながら、日本代表として中国代表と真剣勝負を続ける選手です。その立場自体が、日中両国の卓球ファンにとって関心の対象になっています。
【張本智和と中国の関係にある4つの誤解】国籍・ルーツ・代表資格の違い
ここまでの情報を踏まえると、張本選手に関するネット上の疑問には、いくつか整理しておきたいポイントがあります。
誤解1:中国で生まれた選手なのか?違います。
張本選手は2003年6月27日に宮城県仙台市で生まれています。中国出身なのは本人ではなく、両親です。
誤解2:現在も中国籍なのか?現在の公式プロフィールでは日本国籍です。
2014年に日本国籍を取得し、2026-2027シーズンのTリーグ公式プロフィールでも国籍は日本と記載されています。
誤解3:中国人と日本人のハーフなのか?両親とも中国出身なので、一般的な意味での日本人と中国人のハーフという説明は適切ではありません。
中国にルーツを持つ日本人という表現が、経歴を正しく伝えています。
誤解4:中国との関係が悪いから中国選手と対戦しているのか?そのような事実は確認できません。
卓球は国際競技であり、各国の代表選手が国際大会で対戦するのは当然のことです。
張本選手が中国選手と競り合うことは、家族の出身国に対する敵対心を意味するものではありません。
むしろ、中国語を使った現地ファンへのあいさつや、中国出身の父親との交流などからは、競技上のライバル関係と個人的なルーツを分けて考える必要があることが分かります。
【プロの結論】張本智和を理解するには3つの視点が必要張本智和選手の経歴を正しく理解するには、次の3つを区別することが大切です。
1. 国籍: 2014年に日本国籍を取得し、現在は日本代表として活動している。
2. 家族のルーツ: 父親と母親は中国・四川省出身で、本人も中国語を話す。
3. 競技上の立場: 中国代表の選手とは国際大会で勝敗を競うライバルである。
この3つを混同すると、張本選手の経歴を誤って理解してしまいます。
特に2026年は、アジア大会で中国男子団体を破り、アジア選手権でも中国選手を次々と下して優勝しました。
中国との関係を考えるうえで、国籍や家族のルーツだけではなく、国際舞台で積み重ねている実績にも注目する必要があります。
【張本智和と中国の関係】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:張本智和の現在の国籍は中国ですか、日本ですか?
A1:日本です。2014年春に日本国籍を取得しており、2026-2027シーズンのTリーグ公式プロフィールでも日本国籍とされています。
Q2:張本智和の両親は中国人ですか?
A2:父親の張本宇さんと母親の凌さんは、ともに中国四川省出身です。母親は1995年の世界卓球選手権で中国代表として出場した経歴があります。
Q3:張本智和は中国語を話せますか?
A3:はい。本人は過去のインタビューで中国語を普通に話せると説明しています。家庭内でも主に中国語を使っていたと話しています。
Q4:張本智和が日本国籍を取得したのはいつですか?
A4:2014年春です。父親と妹の美和選手とともに日本国籍を取得し、姓を「張」から「張本」に変更しました。
Q5:2026年に張本智和は中国の王楚欽に勝ちましたか?
A5:はい。2026年9月24日のアジア大会男子団体決勝で王楚欽選手に3対0で勝利しました。日本は中国に3対2で勝ち、60年ぶりの金メダルを獲得しました。
Q6:2026年のアジア選手権で張本智和は優勝しましたか?
A6:はい。10月25日の男子シングルス決勝で中国の李天陽選手を3対2で破り、優勝しました。2024年大会に続く2大会連続の優勝です。
まとめ:張本智和と中国の関係は国籍とルーツを分けて考えることが大切
張本智和選手は、中国で生まれて日本に移住した選手ではなく、宮城県仙台市で生まれた日本人選手です。
父親の張本宇さんと母親の凌さんが中国四川省出身であり、家庭内では中国語を使う環境で育ちました。2014年春には日本国籍を取得し、現在は日本代表として世界の舞台で戦っています。
2026年の活躍も見逃せません。
- 9月のアジア大会で中国に勝利し、男子団体金メダルを獲得。
- 王楚欽選手に3対0で勝利。
- 温瑞博選手にもアジア大会とアジア選手権で勝利。
- 10月のアジア選手権では中国勢3人を破って男子シングルス連覇。
中国にルーツを持つことと、日本代表として中国選手と戦うことは矛盾しません。
張本智和選手を理解するうえで大切なのは、日本で生まれ育った経歴、中国出身の両親から受け継いだ文化、そして日本代表として築いてきた競技実績を、それぞれ正しく捉えることです。
2028年ロサンゼルス五輪を見据え、世界トップレベルの選手として中国の強豪とどのような勝負を繰り広げるのか。今後もその活躍に注目が集まります。