2026年に発表された「うどんがおいしいと思う都道府県」のアンケートでは、香川県が複数の調査で1位になりました。
注目したいのは、2026年2月に実施された全国調査と、同年10月に発表された60代対象の調査です。対象者や回答数が異なるにもかかわらず、どちらも香川県がトップでした。
2026年2月の全国ランキングねとらぼリサーチがアンケートサイト「ボイスノート」の協力を得て実施した調査では、全国の男女1,374人が回答しています。
上位6県の結果は次のとおりです。
1. 香川県:21.8%
2. 大阪府:7.1%
3. 福岡県:5.2%
4. 秋田県:4.7%
5. 京都府:3.7%
6. 群馬県:3.2%
調査日は2026年2月4日です。香川県の得票率は2位の大阪府の約3倍に達しており、知名度の高さが際立っています。
2026年10月の60代ランキングでも香川県が首位さらに10月26日公開の調査では、全国の60代318人を対象にアンケートを実施しています。
| 順位 | 都道府県 | 得票率 |
|---|---|---|
| 1位 | 香川県 | 22.6% |
| 2位 | 大阪府 | 10.4% |
| 3位 | 福岡県 | 6.0% |
| 4位 | 秋田県 | 5.7% |
| 5位 | 群馬県 | 4.1% |
| 5位 | 埼玉県 | 4.1% |
こちらも香川県が圧倒的な支持を集めました。讃岐うどんの全国的な知名度に加え、秋田県の稲庭うどんや群馬県の水沢うどんなど、地域の名物が評価されている点も興味深いところです。
ただし、これらは民間のアンケート調査であり、総務省が認定した公式ランキングではありません。回答者の年齢や居住地域によって順位が変わるため、人気の目安として見るのが適切です。
2026年の調査から読み取れるのは、香川県が全国的な知名度で抜きん出ている一方、秋田・群馬・福岡なども独自のうどん文化によって支持されていることです。
【総務省の家計調査】高松市のうどん消費量は全国トップクラス!

うどんが有名な県を考えるうえで、アンケート以上に参考になるのが総務省統計局の「家計調査」です。
アンケートは知名度や好みを反映しますが、家計調査では実際に家庭が購入した食品や外食に使った金額を確認できます。
2026年に確認できる最新の家計調査データ2026年10月時点で利用できる最新の都市別ランキングは、2023~2025年の3年間の平均データです。
高松市の結果は非常に特徴的です。
- 外食の「日本そば・うどん」:年間17,704円で全国52都市中1位
- 家庭で購入する「生うどん・そば」:年間6,472円で全国1位
- 外食の全国平均:年間7,467円
- 家庭購入の全国平均:年間3,777円
外食への支出は全国平均の約2.37倍。家庭で購入する生うどん・そばへの支出も約1.71倍です。
家庭での購入量についても、高松市は年間17,369gで全国1位となっています。
2025年単年のデータでも高松市が1位2025年だけの外食支出額を見ると、高松市は17,962円でした。
全国平均の8,080円と比べると、約2.2倍です。
2026年2月6日に公表された2025年平均の家計調査でも、高松市が外食のそば・うどん支出額で全国1位になっています。
家計調査を見るときの注意点ここで押さえておきたいのが、統計上の分類です。
総務省の家計調査には、うどんだけを独立させた外食支出項目がありません。
主な分類は次の2つです。
- 「日本そば・うどん」:外食に使った金額
- 「生うどん・そば」:家庭で購入した金額や数量
つまり、これらの数字はうどん単独の消費量ではなく、そばを含む統計です。また、都市別の比較であり、47都道府県の人口全体を対象とした消費量ランキングでもありません。
総務省統計局は、2023~2025年の3年間の平均値を用いた都道府県庁所在市・政令指定都市ランキングを公表しています。単年の変動を抑えて地域の特徴を見るには、3年平均が参考になります。
高松市の数字が示すのは、香川県のうどん文化が観光客向けの名物だけではなく、日常の食生活にも深く根付いているということです。
【全国ご当地うどん比較】有名な7県の特徴と魅力
うどんの魅力は、麺の太さやコシだけではありません。
だしの材料、味付け、製法、地域の気候や歴史によって、一杯の個性は大きく変わります。
農林水産省の郷土料理データベースや各地域の観光・業界団体の情報を参考に、代表的な7県を比較します。
全国の名物うどん比較表それぞれの魅力を詳しく見ていきます。
1. 香川県|讃岐うどん
香川県全域・高松市など
強いコシと弾力のある食感が魅力。かけ、ぶっかけ、釜揚げ、釜玉など、食べ方のバリエーションも豊富です。
香川県でうどんが発展した背景には、地域の農業と水産業があります。
農林水産省の「うちの郷土料理」によると、讃岐地方では小麦の栽培が行われ、瀬戸内海でとれるカタクチイワシは、いりこだしの原料として利用されてきました。
加えて、遠浅の海岸で作られる塩や、小豆島の醤油など、うどんに必要な材料が地域内にそろっていました。
こうした環境が、讃岐うどんを地域の食文化として育ててきたのです。
2. 秋田県|稲庭うどん秋田県湯沢市稲庭地区
細く平たい手延べ麺で、滑らかな舌触りと喉ごしのよさが特徴です。
稲庭うどんは、讃岐うどんとは違う方向性で全国的な評価を得ている名物です。
製法が確立されたのは江戸時代初期とされ、350年以上の歴史を持ちます。伝統的な手延べ製法によって作られ、細い麺ながらもしっかりとしたコシがあります。
冷たいつけうどんとして食べれば、麺の滑らかさや風味を楽しめます。温かいつゆと合わせても上品な味わいです。
秋田県を代表する贈答品としても知られ、家庭用だけでなく、お中元やお歳暮などにも選ばれています。
3. 群馬県|水沢うどん群馬県渋川市伊香保町水沢
透明感のあるつややかな麺と、もちもちした食感、しっかりしたコシが特徴です。
群馬県は、うどんを含む小麦の粉食文化が根付く地域です。
水沢うどんは、秋田県の稲庭うどん、香川県の讃岐うどんとともに、日本三大うどんの一つとして紹介されることがあります。
一般的にはざるうどんで提供され、麺そのものの食感や風味を楽しむ食べ方が定番です。
また、群馬県には水沢うどん以外にも、桐生市の幅広いひもかわうどんや、館林のうどんがあります。県内だけでも多彩な麺文化を楽しめる点が特徴です。
4. 福岡県|博多うどん福岡市・博多エリア
柔らかく、もちっとした麺と上品なだしが特徴。ごぼう天や丸天が人気の具材です。
福岡県といえば、とんこつラーメンを思い浮かべる人が多い可能性があります。しかし、博多うどんも地域を代表する食文化です。
福岡県の公式観光情報サイト「クロスロードふくおか」では、博多をうどん発祥の地として紹介しています。
鎌倉時代の僧、聖一国師が中国からうどんやそばの製法を持ち帰り、博多で広めたという伝承があります。承天寺には「饂飩蕎麦発祥之地」の石碑もあります。
博多うどんの特徴は、讃岐うどんとは対照的な柔らかい麺です。
代表的な具材は次のとおりです。
- ごぼう天:ごぼうの天ぷら
- 丸天:魚のすり身を揚げたもの
- かしわおにぎり:鶏肉入りの炊き込みご飯
コシの強さよりも、だしを吸った柔らかい麺のおいしさを楽しみたい人におすすめです。
5. 長崎県|五島うどん長崎県五島列島・上五島
椿油を使った手延べ製法による細い麺。強いコシと滑らかな喉ごしが魅力です。
五島うどんの特徴は、麺を作る工程にあります。
小麦粉と塩水で作った生地を熟成させ、椿油を塗りながら細く延ばしていきます。時間をかけて乾燥させることで、切れにくく、コシのある麺に仕上がります。
代表的な食べ方は「地獄炊き」です。
大きな鍋でうどんをゆで、熱々の麺をすくい上げて、焼きあご(飛魚)のだしや生卵につけて食べます。
長崎県の農林水産省の郷土料理紹介でも、五島列島の食文化と中国から伝わった麺料理との関係が紹介されています。
また、文化庁の「100年フード」にも五島うどんが認定されています。
6. 三重県|伊勢うどん三重県伊勢市・伊勢志摩
太くて柔らかい麺に、濃厚な黒いたれを絡めて食べます。
伊勢うどんは、全国の名物うどんの中でも特に個性的です。
最大の特徴は、一般的なうどんとは異なる柔らかさ。長時間ゆでた太い麺は、もちもちとしていて、強いコシはありません。
つゆをたっぷり張るのではなく、たまり醤油を使った黒いたれを少量絡めて食べます。
見た目は濃厚ですが、だしのうまみと醤油の風味が合わさった独特のおいしさがあります。
江戸時代には伊勢参りの参拝客にも親しまれ、伊勢地方の名物として広まったとされています。
7. 山梨県|吉田のうどん山梨県富士吉田市周辺
極太で非常にコシが強い麺に、キャベツや馬肉を合わせます。
山梨県の吉田のうどんは、富士山北麓の食文化を代表する名物です。
麺は太く、驚くほど歯ごたえがあります。一般的な讃岐うどんと比べても、力強い食感が印象に残ります。
定番の具材は、ゆでキャベツや甘辛く煮た馬肉です。
加えて、欠かせないのが「すりだね」という薬味。ごまや山椒、唐辛子などを組み合わせたもので、店や家庭によって味わいが異なります。
富士吉田市周辺では、昔から小麦を使った粉食文化が発展してきました。農林水産省の郷土料理資料にも、地域の気候や農業、食習慣と吉田のうどんの関係が記録されています。
【なぜ香川県が強い?】うどんが有名な県の理由と特徴
香川県が全国的な知名度を獲得した理由は、単においしい店が多いからではありません。
食材、製造技術、外食文化、観光が一体となって発展してきたことが大きな要因です。
理由1:うどんに必要な材料が地域にそろっていた讃岐地方では、温暖な気候を生かした麦作が行われてきました。
加えて、うどんに必要な材料も地域内で調達しやすい環境でした。
- 小麦:讃岐平野などの麦作
- 塩:瀬戸内海沿岸の製塩
- だし:瀬戸内海のカタクチイワシを使ったいりこ
- 醤油:小豆島を中心とした醤油づくり
- 薬味:県内で栽培される葉ねぎ
これらの食材が組み合わさり、讃岐うどんならではの味を形作りました。
理由2:うどんが日常の食事として定着している香川県では、うどんは特別な日の料理というより、普段の食事として親しまれています。
製麺所に併設された店舗や、セルフ方式のうどん店など、さまざまな形態の店が地域に存在します。
観光客にとってはうどん巡りが旅行の楽しみになりますが、地元の人にとっては日常的な食事の選択肢です。
この観光需要と地元需要の両方が、香川県のうどん産業を支えています。
理由3:生産・店舗・消費の各指標が強い香川県の公式統計情報によると、うどんに関する全国順位は次のようになっています。
- うどん店の店舗数:全国1位
- うどん用小麦粉の使用量:全国1位
- うどんの出荷額:全国2位
- うどん関連事業所数:全国1位
- うどん・そばの支出金額:全国1位
このように、香川県は消費だけでなく、店舗や製造の面でも強みを持っています。
特に注目したいのは、店舗数と小麦粉使用量がともに全国1位という点です。
人気ランキングだけなら知名度の高い県が有利になりますが、生産や消費の指標でも上位に位置することが、香川県のうどん文化の厚みを裏付けています。
【失敗しない選び方】好み別におすすめのご当地うどんを紹介
全国の名物うどんを食べ比べるときは、単純なランキングだけで選ぶより、麺の食感やだしの好みで選ぶのがおすすめです。
コシの強いうどんが好きな人おすすめは次の2種類です。
- 香川県の讃岐うどん
- 山梨県の吉田のうどん
どちらも歯ごたえがありますが、吉田のうどんは特に太く、力強い食感が特徴です。
しっかり噛んで食べる麺が好きなら、両方を試してみる価値があります。
滑らかな喉ごしを重視する人おすすめは秋田県の稲庭うどんと長崎県の五島うどんです。
稲庭うどんは上品な細麺、五島うどんは椿油を使った手延べ麺ならではの風味が楽しめます。
贈答品やお土産として選びたい場合にも適しています。
柔らかいうどんが好きな人福岡県の博多うどんがおすすめです。
柔らかい麺がだしを含み、ごぼう天や丸天との相性も抜群です。
また、同じく柔らかい麺が特徴の三重県の伊勢うどんも候補になります。ただし、伊勢うどんは太さと濃厚なたれが特徴で、博多うどんとは別の魅力があります。
観光と一緒に楽しみたい人旅行先でご当地うどんを楽しむなら、次の組み合わせが魅力的です。
- 香川県:高松市周辺で讃岐うどん巡り
- 秋田県:湯沢市の稲庭うどん
- 群馬県:伊香保温泉と水沢うどん
- 福岡県:博多観光とごぼう天うどん
- 長崎県:五島列島で地獄炊き
- 三重県:伊勢神宮参拝と伊勢うどん
- 山梨県:富士山観光と吉田のうどん
うどんそのものの味だけでなく、地域の風景や歴史、食材の背景まで楽しめるのが、ご当地うどん巡りの醍醐味です。
【うどんが有名な県に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:うどんが一番有名な県はどこですか?
A1:全国的な知名度では香川県が筆頭です。2026年の全国アンケートでも香川県が1位になっており、讃岐うどんのブランド力は非常に高い水準にあります。
Q2:うどんの消費量が日本一なのは何県ですか?
A2:総務省の家計調査では、高松市がうどん・そば関連の支出で全国52都市中1位です。2023~2025年平均では、外食の「日本そば・うどん」が年間17,704円でした。ただし、これはうどん単独の消費量ではなく、そばを含む支出データです。
Q3:日本三大うどんは何ですか?
A3:一般的には香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどん、群馬県の水沢うどんが代表的な候補として挙げられます。ただし、日本三大うどんには統一された公式認定制度があるわけではありません。
まとめ:2026年もうどんが有名な県の筆頭は香川県!全国の個性も楽しもう
2026年の人気調査、総務省の家計調査、地域の食文化を総合すると、うどんが最も有名な県として挙げられるのは香川県です。讃岐うどんの知名度だけでなく、高松市の外食支出や家庭での購入データ、県内の店舗数や小麦粉使用量にも、その存在感が表れています。
一方、秋田県の稲庭うどん、群馬県の水沢うどん、福岡県の博多うどん、長崎県の五島うどん、三重県の伊勢うどん、山梨県の吉田のうどんにも、それぞれ独自の歴史と魅力があります。
大切なのは、うどんのおいしさを一つの基準だけで判断しないことです。コシの強さを求めるなら讃岐や吉田、滑らかな喉ごしなら稲庭や五島、柔らかい麺とだしを楽しむなら博多、個性的な味わいなら伊勢うどんがおすすめです。
香川県を出発点に全国のご当地うどんを食べ比べれば、日本の地域ごとの食文化の違いも見えてきます。次の旅行やお取り寄せでは、ぜひ普段とは違う土地の一杯を選んでみてください。