「コロナワクチンの6回目はいつ接種できたの?」「65歳以上や基礎疾患がある人は対象だった?」「2026年現在も追加接種は必要なの?」と疑問に感じている方も多いのと考えられます。
新型コロナワクチンの6回目接種は、主に2023年5月8日から始まった「令和5年春開始接種」に関連するものです。当時は65歳以上の高齢者、重症化リスクの高い基礎疾患保有者、医療従事者などが対象となり、前回接種から原則3か月以上の間隔を空けて追加接種を受ける制度でした。その後、2024年4月には制度が大きく変わり、2026年度は対象者を限定した秋冬の定期接種へと移行しています。
【まず結論】コロナワクチン6回目は2023年春開始接種のこと?

コロナワクチン6回目という言葉は、2023年に実施された追加接種を指して使われることが多い表現です。
ただし、厚生労働省が制度上「6回目接種」という名称で全国民を対象に実施したわけではありません。正式には「令和5年春開始接種」という接種区分であり、それまでに何回接種していたかによって、個人の接種回数が変わります。
6回目という数字が生まれた背景日本では2021年2月から新型コロナワクチンの接種が始まり、初回接種、追加接種、オミクロン株対応ワクチンなど、感染状況やワクチンの知見に合わせて接種機会が設けられてきました。
2022年にはオミクロン株対応2価ワクチンによる接種が進み、2023年春には重症化リスクの高い人を中心とした追加接種が計画されました。
それまでに5回接種していた人が、この春開始接種を受ければ通算6回目になります。一方、過去の接種回数が4回だった人なら、同じ制度を利用しても通算5回目です。
つまり、令和5年春開始接種と6回目接種は同じ意味ではありません。前者は国の接種制度、後者は個人の接種履歴を基準にした呼び方です。
2026年現在も6回目という名称で接種するの?2026年11月現在、国の制度はすでに変わっています。現在は過去の接種回数を基準に「6回目」を募集する仕組みではなく、対象者に対して原則として毎年秋冬に1回の定期接種を行う方式です。
そのため、過去に5回、6回、あるいはそれ以上接種している人も、2026年度の対象条件に該当すれば定期接種を検討できます。反対に、過去の接種回数が多いという理由だけで定期接種の対象になるわけではありません。
【2023年の接種時期】春開始接種はいつからいつまで?対象者と接種間隔
コロナワクチン6回目の時期を調べるうえで、最も重要なのが令和5年春開始接種の実施期間です。
厚生労働省の接種実施に関する手引きによると、令和5年春開始接種は2023年5月8日から9月19日まで実施されました。
2023年春開始接種の対象者は3つの区分当時の対象者は、全員ではなく、重症化リスクや医療・介護現場での業務内容などを考慮して設定されていました。
1.65歳以上の高齢者
65歳以上の人は、春開始接種の対象でした。高齢者は新型コロナウイルス感染症に感染した場合、重症化するリスクが高いことから、追加接種の機会が設けられました。
2.5歳以上64歳以下で基礎疾患がある人など
基礎疾患を有する人や、感染した場合に重症化するリスクが高いと医師が認めた人も対象でした。
この区分では、基礎疾患の内容を予診時に確認し、最終的には医師が対象者に該当するか判断する仕組みが採用されていました。
3.医療従事者・高齢者施設等の従事者
重症化リスクが高い人に日常的にサービスを提供する医療従事者や、高齢者施設などの従事者も対象に含まれていました。
これは、自身の感染予防だけでなく、重症化リスクの高い人と接する機会が多い職種への配慮でもありました。
新型コロナワクチンの接種間隔は3か月以上だった2023年春開始接種では、前回の接種から一定期間を空ける必要がありました。
2価ワクチンの場合、初回接種や追加接種、2022年秋開始接種など、最後に受けた接種の完了から3か月以上の間隔を確保することが原則でした。
ただし、武田社のノババックスについては6か月以上の間隔が定められていました。したがって、当時の接種間隔をすべて一律3か月と理解するのは正確ではありません。
これらの対象者、実施期間、接種間隔は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き」に記載されています。
【制度の変遷】2023年から2026年までの接種回数・対象者を比較
コロナワクチン6回目を理解するには、2023年の追加接種と、その後の定期接種制度を区別する必要があります。
特に大きな転換点となったのは2024年4月です。それまでは特例臨時接種として全額公費で実施されていましたが、以降は高齢者などを中心としたB類疾病の定期接種に変更されました。
新型コロナワクチンの制度・接種時期の年表この年表から分かるように、2023年は重症化リスクのある人などを対象に複数回の接種機会が設けられていましたが、2024年度以降は制度の目的と対象者が整理されています。
2024年4月に何が変わったのか厚生労働省は2024年4月1日から、新型コロナワクチンを定期接種として位置づけました。
この変更に伴い、対象者は原則として65歳以上の人と、60~64歳で一定の重い基礎疾患を有する人に限定されました。
また、全額公費による接種は2024年3月31日で終了しています。それ以降は定期接種であっても原則として自己負担が発生し、対象外の人が接種する場合は任意接種として全額自己負担する仕組みになりました。
なお、定期接種は本人の意思で受けるものであり、接種の努力義務や自治体による接種勧奨の規定はありません。
厚生労働省のQ&Aでも、2024年度以降は個人の重症化予防を目的として、秋冬に年1回実施する方針が説明されています。
【2026年最新】新型コロナワクチンの対象者・接種時期・使用ワクチン
2026年11月現在、2026年度の新型コロナワクチン定期接種はすでに始まっています。
厚生労働省が2026年10月に公表した案内では、対象者や実施期間、使用可能なワクチンの種類が示されています。
2026年度の定期接種の対象者現在の定期接種の対象者は、次の2つの区分です。
65歳以上の人
接種日時点で65歳以上であれば、定期接種の対象になります。
60~64歳で一定の重い障害がある人
60歳以上65歳未満で、次のいずれかに該当する人も対象です。
- 心臓の機能に障害があり、日常生活が極度に制限される人。
- 腎臓の機能に障害があり、日常生活が極度に制限される人。
- 呼吸器の機能に障害があり、日常生活が極度に制限される人。
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能の障害があり、日常生活がほとんど不可能な人。
ここで注意したいのが、基礎疾患の対象範囲です。
2023年の春開始接種では、5歳以上64歳以下の基礎疾患保有者などが対象になりました。しかし、2026年度の定期接種では、60~64歳について対象となる障害の範囲が限定されています。
糖尿病、高血圧、脂質異常症などの持病があるという理由だけで、自動的に2026年度の定期接種対象になるわけではありません。
2026年度の接種期間は10月1日から翌年3月31日まで2026年度の標準的な実施期間は、2026年10月1日から2027年3月31日までです。
接種回数は、この実施期間中に原則1回です。自治体によって実施期間や予約方法が異なる場合があるため、住民票のある市区町村の案内を確認する必要があります。
2026年度に使用される新型コロナワクチン2026年度は、流行株への対応を考慮したワクチンが使用されています。
厚生労働省の2026年10月版資料では、次の5社のワクチンが定期接種に使用できるものとして紹介されています。
- ファイザー社:mRNAワクチン
- モデルナ社:mRNAワクチン
- 第一三共社:mRNAワクチン
- Meiji Seikaファルマ社:レプリコン型mRNAワクチン
- 武田薬品工業:組換えタンパクワクチン
2026年度に自治体が案内している製剤には、オミクロン株XFGまたはNB.1.8.1に対応したものがあります。医療機関によって採用している製剤が異なるため、希望する種類がある場合は予約時に確認するとよいでしょう。
なお、ワクチンに含まれる株は毎年見直される方針です。2023年の2価ワクチンと2026年度のワクチンを、同じ製剤として扱うことはできません。
これらの情報は厚生労働省の2026年10月版接種案内と、2026年度の自治体による接種案内に基づいています。
【副反応と効果】コロナワクチン6回目で注意したい症状と安全性
追加接種を検討するとき、多くの人が気にするのが副反応です。
6回目だから必ず副反応が強くなる、あるいは過去に副反応が軽かったから次も問題ない、といった単純な判断はできません。接種するワクチンの種類や個人の体質、健康状態によって反応は異なります。
一般的に報告されている副反応厚生労働省の2026年10月版資料では、各社のワクチンについて、接種部位の痛み、疲労、頭痛などが報告されています。
製剤によって頻度や症状の組み合わせは異なりますが、代表的な副反応は次のとおりです。
- 接種部位の症状:腕の痛み、腫れ、赤み、かゆみ。
- 全身症状:疲労感、倦怠感、筋肉痛、関節痛。
- 発熱関連:発熱、悪寒、頭痛。
- 消化器症状:吐き気、嘔吐、下痢など。
こうした症状の多くは接種後にみられる一般的な反応ですが、症状が強い場合や長引く場合は医療機関に相談してください。
重大な副反応として注意すべき症状頻度は不明ですが、重大な副反応として、ショックやアナフィラキシーが知られています。
また、mRNAワクチンでは心筋炎や心膜炎も報告されています。胸の痛み、息切れ、動悸など、気になる症状が現れた場合は、速やかに医療機関で診察を受ける必要があります。
過去の接種で強いアレルギー反応があった人、免疫機能に問題がある人、心臓・腎臓・肝臓などに基礎疾患がある人は、接種前に医師へ相談することが大切です。
副反応疑いの報告件数とワクチンとの因果関係は別の問題副反応に関する情報を読む際に注意したいのが、「副反応疑い報告」と「ワクチンが原因だと医学的に確定した事例」の違いです。
厚生労働省は、接種後に生じた症状について医療機関などから報告を収集しています。しかし、接種後に症状が発生したという時間的な関係だけで、ワクチンが原因だと確定するわけではありません。
報告された事例は、専門家による審議会で評価され、安全性に関する情報として公表されています。
また、予防接種による健康被害が生じた場合には、予防接種健康被害救済制度を利用できる仕組みも設けられています。
ワクチンの効果は感染予防だけではないワクチンの効果についても、感染を完全に防ぐものと考えるのは適切ではありません。
厚生労働省が紹介している研究では、2024~2025年シーズンに使用されたJN.1系統対応ワクチンについて、新型コロナによる入院を約45~70%予防したという報告があります。
これは当該シーズンのワクチンに関する研究結果であり、2026年度のワクチンについて同じ数値がそのまま当てはまるわけではありません。
新型コロナワクチンの現在の政策目的は、感染そのものを完全に防ぐことよりも、入院や死亡につながる重症化を抑えることに重点が置かれています。
特に高齢者では重症化リスクが高いため、年齢や健康状態を踏まえた判断が大切です。
【費用と判断基準】2026年にコロナワクチンを受けるべきか?
2026年度の接種を検討する際に、もう一つ大きなポイントになるのが費用です。
2023年当時は対象となる接種が全額公費で実施されていましたが、現在は定期接種と任意接種で費用の扱いが異なります。
定期接種の自己負担額は自治体によって違う2026年度の定期接種は原則有料です。ただし、自己負担額は全国一律ではなく、各自治体が設定しています。所得や年齢などによって費用が免除される場合もあります。
実際の例として、2026年度の自治体案内では次のような違いがあります。
- 東京都北区:自己負担額3,500円。一定の年齢や生活保護などの条件に該当する場合は免除。
- 広島市:自己負担額11,800円。生活保護世帯や市民税所得割非課税世帯などは免除対象。
このように、同じ2026年度の定期接種でも自治体によって金額に差があります。上記はあくまで各自治体の具体例であり、全国の料金を示すものではありません。
任意接種の場合は全額自己負担定期接種の対象外となる人でも、医療機関で任意接種を受けることは可能です。
例えば、60歳未満で定期接種の対象条件に該当しない人や、定期接種の実施期間以外に接種を希望する人などが該当します。
任意接種では、原則として接種費用を全額自己負担します。医療機関によって料金が異なるため、予約前にワクチンの種類と接種費用を確認する必要があります。
定期接種の助成対象者であっても、指定された期間や医療機関以外で接種すると助成を受けられない場合があるため、自治体の条件を確認してください。
コロナワクチン6回目を受けるべきか判断するポイント2026年に追加接種を検討する場合、過去に何回打ったかだけで判断するのではなく、現在の年齢や健康状態、接種後の反応などを考慮する必要があります。
接種を前向きに検討したい人
- 65歳以上で、新型コロナ感染時の重症化リスクが高い人。
- 60~64歳で、定期接種の対象となる重い障害がある人。
- 基礎疾患や免疫機能の問題があり、感染時の重症化について主治医から注意を受けている人。
- 高齢者施設などで生活しており、感染時の健康への影響を心配している人。
接種前に医師と十分に相談したい人
- 過去にアナフィラキシーなどの強いアレルギー反応があった人。
- 以前の接種後に心筋炎などの重大な症状が疑われた人。
- 持病の状態が不安定で、現在の体調に不安がある人。
- 服用中の薬や治療内容について、接種への影響を確認したい人。
健康状態に問題がなく、重症化リスクも比較的低い人については、定期接種の対象や費用、接種によって期待できる効果、副反応の可能性を比較して判断することになります。
なお、2026年度の定期接種は義務ではありません。受けるかどうかは本人の意思によって決められます。
厚生労働省の案内では、2026年度も重症化予防を目的とした定期接種が継続されています。個人のリスクに応じて、主治医や自治体の相談窓口を利用することが現実的な判断方法です。
【よくある質問】コロナワクチン6回目に関するFAQ
Q1:コロナワクチンの6回目はいつ接種できましたか?
A1:主に2023年5月8日から9月19日まで実施された令和5年春開始接種が該当します。ただし、対象者は65歳以上、重症化リスクの高い基礎疾患保有者、医療従事者や高齢者施設等の従事者などに限定されていました。
Q2:2023年の6回目接種は誰でも受けられましたか?
A2:誰でも受けられたわけではありません。65歳以上、5歳以上64歳以下で一定の基礎疾患がある人や医師が重症化リスクが高いと認めた人、医療従事者などが対象でした。
Q3:コロナワクチンの接種間隔は現在も3か月ですか?
A3:3か月以上という間隔は、2023年春開始接種の2価ワクチンなどに適用されていた条件です。2026年度の定期接種は秋冬に年1回という制度であり、当時の3か月という条件をそのまま現在の制度に当てはめることはできません。
Q4:2026年は65歳未満でもワクチンを接種できますか?
A4:可能です。定期接種の対象外であっても、医療機関で任意接種を受けられます。ただし、原則として全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。
Q5:以前に新型コロナに感染した人も追加接種できますか?
A5:できます。厚生労働省によると、過去の感染歴やワクチンの接種回数・種類だけを理由に接種できなくなるわけではありません。体調が回復した後、接種時期について医師に相談してください。
まとめ:コロナワクチン6回目と2026年度の接種制度を正しく理解しよう
コロナワクチン6回目は、主に2023年5月8日から始まった令和5年春開始接種を指して使われる言葉です。当時は65歳以上の高齢者、重症化リスクの高い基礎疾患保有者、医療従事者などが対象となり、前回接種から原則3か月以上の間隔を空けて追加接種が行われました。
その後、2024年4月に制度が変更され、全額公費による接種は終了。65歳以上と一定の基礎疾患がある60~64歳を中心とした、秋冬の定期接種へ移行しました。
2026年度は10月1日から2027年3月31日までが標準的な接種期間で、対象者は原則1回接種できます。費用は自治体によって異なり、対象外の人が任意接種を受ける場合は全額自己負担です。
今後、接種を検討する際に大切なのは、過去の接種回数にとらわれないことです。年齢、基礎疾患、免疫機能、過去の副反応、費用などを総合的に考え、自分の健康状態に合った選択をすることが大切です。
新型コロナワクチンの対象者や使用する製剤は年度ごとに見直されます。2023年当時の情報と2026年度の制度を混同せず、最新の厚生労働省の案内と居住自治体の接種情報を確認しておきましょう。