角ハイボールのCMを語るうえで欠かせないのが、名曲「ウイスキーが、お好きでしょ」です。
小雪、菅野美穂、井川遥、蒼井優と店主役が変わっても、この曲はブランドを象徴する音楽として受け継がれてきました。
実は、この曲は最初から角ハイボールのために作られたわけではありません。
もともとは1990年のサントリーCMソング「ウイスキーが、お好きでしょ」は、1990年にサントリーのウイスキー「クレスト12年」のCMソングとして使用されました。
作詞は田口俊、作曲は杉真理。最初に歌ったのは石川さゆりで、当時はSAYURI名義で紹介されていました。
その後、2007年に小雪が出演する角瓶のCMで再び採用され、楽曲の知名度が広がります。
歴代の歌唱アーティスト「ウイスキーが、お好きでしょ」の魅力は、同じ曲でありながら歌い手によって印象が変わることです。
2025年10月には、歴代の歌唱アーティスト9組による特別プレイリスト「角ハイボールと聞きたいプレイリスト」が公開されました。
収録されたアーティストは次のとおりです。
- 石川さゆり
- ゴスペラーズ
- 竹内まりや
- ハナレグミ
- 田島貴男(ORIGINAL LOVE)
- 浜崎貴司
- 藤巻亮太
- クラムボン
- GLIM SPANKY
この9組は、2025年に発表された特別プレイリストの収録アーティストです。CMで使用された歴代すべての歌唱者を網羅した一覧という意味ではありません。
特に印象的な歌唱バージョンゴスペラーズ(2009年)
小雪が店主を務めた「来店」篇などで使用されたバージョンです。グループならではの美しいハーモニーが、バーの落ち着いた雰囲気を引き立てました。
ハナレグミ(2011年)
菅野美穂が2代目店主として登場した「はじまり」篇で採用されました。永積タカシの柔らかな歌声が、新しい店主の親しみやすいキャラクターとよく調和しています。
田島貴男(2014年)
井川遥が店主になった「いらっしゃいませ」篇で使用されたバージョンです。ORIGINAL LOVEのボーカリストらしい艶のある歌声が、大人のバーという設定に合っていました。
EXILE ATSUSHI(2017年)
「幸福の黄色いレモン」篇では、EXILE ATSUSHIが歌唱を担当。サントリーの角ハイボール公式CMソングとして新たな歌声が採用されました。
クラムボン(2020年)・折坂悠太(2021年)・GLIM SPANKY
2020年にはクラムボン、2021年には折坂悠太やGLIM SPANKYによるバージョンも登場しました。時代の空気やCMのストーリーに合わせて歌い手を変える手法が続いています。
野田洋次郎が歌う2025~2026年の新バージョン2025年7月の「はじまり」篇で歌唱を担当したのが、RADWIMPSの野田洋次郎です。
今回の特徴は、野田が単にCMソングを歌うだけでなく、常連客役として映像にも出演していることです。
ギターを手にして「ウイスキーが、お好きでしょ」を弾き語りする演出は、新シリーズを象徴する場面になりました。
サントリーの公式発表によると、出演者は蒼井優、染谷将太、小林聡美、野田洋次郎の4人です。
2025年10月には野田の歌唱に焦点を当てたスペシャルムービーも公開されました。2026年の「歌う人」篇と「花火」篇でも野田の歌声が継続して使われています。
このように、角瓶のCMでは楽曲そのものを変えるのではなく、歌い手を変えることで新鮮さを生み出しています。
【女優交代の背景を分析】なぜ角ハイボールCMは長く愛されるのか?

角ハイボールのCMシリーズが長く続いている理由は、出演者の知名度だけではありません。
大きな特徴は、商品を単独で見せる広告から、人が集まる場所とそこで生まれる人間関係を描く広告へと発展したことです。
1. 小雪時代はウイスキーのイメージ刷新が目的だった2000年代、ウイスキーには年配男性が飲むお酒というイメージが根強くありました。
サントリーは飲食店でのハイボール普及に取り組み、小雪を女性店主に起用したCMを展開します。
サントリーの採用メディアで紹介された担当者の証言によれば、2008年末にはハイボールを取り扱う飲食店が約1万5,000店だったのに対し、2009年には約6万店まで増加しました。
同社は2009年に角ハイボール缶も発売しています。
つまり、小雪の起用は単なるイメージ広告ではなく、ウイスキーの飲用シーンそのものを変える戦略の一環でした。
2. 菅野美穂時代は家庭で楽しむ飲み方へ2011年の「角ハイボール第二章」では、飲食店で親しまれたハイボールを家庭にも広げる方向性が打ち出されました。
菅野美穂の新米店主という設定は、初めてハイボールを作る人にも親しみやすいものでした。
完璧なバーテンダーではなく、少し失敗しながら店を切り盛りする人物像にしたことで、家庭でハイボールを楽しむというメッセージにもつながっています。
3. 井川遥時代はバーの世界観をブランド資産にした2014年からの井川遥のシリーズでは、店主と常連客の関係がより重要になりました。
商品を飲むだけでなく、仕事終わりに立ち寄り、気心の知れた人と会話する時間そのものが描かれています。
加えて、CMの店を実際に再現したイベントも実施されました。
テレビ広告の世界を現実の店舗体験につなげたことは、角瓶のブランドづくりにおける特徴的な取り組みです。
4. 蒼井優時代は人との出会いを描く新章へ2025年の刷新では、約10年続いた井川遥のシリーズから蒼井優の新しいバーへ舞台が移りました。
新シリーズの「はじまり」篇は、初めて店を訪れた染谷将太と店主の蒼井が出会うところから始まります。
この構成には、長年のファンが親しんできたバーの世界観を残しながら、新しい視聴者にも物語の入口を用意するという広告上の工夫が見られます。
【プロの結論】角瓶CMの本当の主役は店主だけではない歴代CMを振り返ると、出演女優は4人に交代していますが、シリーズの中心にあるものは一貫しています。
それは、角ハイボールを囲んで人が集まり、会話や音楽を楽しむ時間です。
店主が変わることでバーの雰囲気は変化します。しかし、黄色い角瓶、ハイボールを作る所作、そして「ウイスキーが、お好きでしょ」という楽曲が、世代を超えた共通の記憶として残っています。
このシリーズの強さは、出演者を固定することではなく、変わる部分と変わらない部分を巧みに組み合わせていることにあります。
CMの歴史を調べるときも、女優の名前だけでなく、店主の世代、共演者、楽曲、広告の目的を合わせて見ると、シリーズの変化がより鮮明になります。
【よくある誤解】角ハイボールCMの歴代出演者について知っておきたいこと
歴代CMを検索すると、角瓶そのものの長い広告史と、角ハイボールの店主シリーズが混同されることがあります。
特に注意したいのは、出演者の交代時期と楽曲の起用時期です。
- 小雪が初代店主になったのは2007年秋。 ただし、現在につながるバーを舞台にしたシリーズは2009年の作品が代表的です。
- 菅野美穂への交代は2011年9月。 小雪の妊娠発表と時期は重なりますが、サントリーは両者の関係を否定しています。
- 井川遥は2014年から2025年まで出演。 約11年にわたる長期起用でした。
- 蒼井優は2025年7月から4代目店主。 2026年の新作にも引き続き出演しています。
- 「ウイスキーが、お好きでしょ」は角瓶専用に生まれた曲ではありません。 1990年のクレスト12年のCMが起源です。
【よくある質問】角ハイボールのCM歴代出演者に関するFAQ
Q1:角ハイボールのCMの初代女優は誰ですか?
A1:初代店主は小雪です。2007年秋から角瓶のCMに出演し、2009年にはおぎやはぎらと共演するバーシリーズが展開されました。
Q2:菅野美穂はいつから角ハイボールのCMに出演しましたか?
A2:2011年9月からです。小雪に続く2代目店主として、新米店主の役を演じました。
Q3:井川遥は何代目の店主ですか?
A3:3代目です。2014年2月に起用され、2025年7月に蒼井優へバトンタッチするまで長期間出演しました。
Q4:現在の角瓶CMの女優は誰ですか?
A4:2026年11月現在は蒼井優です。2025年7月から4代目店主を務め、「歌う人」篇や「花火」篇にも出演しています。
Q5:2026年の角ハイボールCMで歌っている人は誰ですか?
A5:RADWIMPSの野田洋次郎です。「ウイスキーが、お好きでしょ」を歌唱しており、CMには常連客役としても出演しています。
Q6:「ウイスキーが、お好きでしょ」の原曲を歌ったのは誰ですか?
A6:石川さゆりです。1990年のサントリー「クレスト12年」のCMで使用され、SAYURI名義で知られるようになりました。
Q7:角瓶CMの「はじまり」篇と「花火」篇は同じ出演者ですか?
A7:はい。蒼井優、染谷将太、野田洋次郎、小林聡美が出演しています。「はじまり」篇は2025年7月に放送が始まり、「花火」篇は2026年7月4日に公開されました。
まとめ:角ハイボールCMは小雪から蒼井優へ、4世代の物語に
角ハイボールのCM歴代出演者を振り返ると、小雪、菅野美穂、井川遥、蒼井優という4人の女優が、それぞれ異なる店主像を作り上げてきたことが分かります。
2007年に小雪が築いた大人のバーのイメージは、菅野美穂の親しみやすい新米店主、井川遥の落ち着いた店主へと受け継がれ、2025年からは蒼井優の新しいバーへと舞台を移しました。
2026年の最新作「歌う人」篇と「花火」篇では、野田洋次郎の歌声と染谷将太、小林聡美との共演が引き続きシリーズを彩っています。
今後のCMを見るときは、出演女優だけでなく、誰が客として登場するのか、どのアーティストが「ウイスキーが、お好きでしょ」を歌うのかにも注目してみてください。長年続く角瓶のCMには、時代ごとの広告表現と、日本のウイスキー文化の変化が刻まれています。