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【政策への不満】石破茂政権はなぜ有権者の期待に応えられなかったのか?

小野寺 拓海 小野寺 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 15 分
目次

石破氏への批判を理解するには、首相個人の人気だけでなく、政権が取り組んだ政策と国民生活の実感を比較する必要がある。

特に大きかったのが、物価高、コメ価格、賃上げ、税負担など、日常生活に直結する問題だった。

1. 物価高対策への不満が強かった

2025年5月のANN世論調査では、備蓄米の放出が始まった後も、コメの価格が高くなったと感じる人は67%に達した。

加えて、春闘で賃上げが進んだにもかかわらず、暮らし向きが良くなったと思う人はわずか5%。「思わない」は77%だった。

参議院選挙で最も重視する政策についても、67%が「景気・物価高対策」を挙げている。

この数字が示すのは、政府が賃上げや物価対策を進めていると説明しても、家計の負担が軽くなったという実感につながっていなかったことだ。

政治家の政策評価は、掲げた目標だけでなく、生活者が実際に感じる変化によって左右される。石破政権に対する不満も、このギャップと無関係ではない。

2. コメ政策への対応が批判を招いた

2025年にはコメ価格の高騰が大きな政治問題になった。

石破政権は備蓄米の放出に取り組み、その後はコメの増産を進める方針へ転換した。農林水産政策に詳しい石破氏にとって、コメ問題は政治家としての専門性を示す機会でもあった。

しかし、消費者にとって重要なのは、政策の方向性だけではなく、実際に店頭で購入できる価格が下がるかどうかである。

政府が掲げる政策目標と、生活者が求める即効性の間に隔たりがあったことが、政権への不満を強めた一因と考えられる。

3. 参院選での自公敗北が政権への不信を拡大

2025年7月20日の参議院選挙では、自民党と公明党の与党が大敗した。

改選66議席に対して獲得したのは合計47議席。非改選議席を加えても参議院の過半数を維持できず、衆議院に続いて参議院でも少数与党となった。

選挙では物価高対策をめぐる批判が大きな争点となった。

石破氏は選挙後も続投する意向を示したが、自民党内では選挙結果の責任を問う声が強まった。

ここで重要なのは、選挙での敗北が必ずしも石破氏個人への嫌悪だけを意味しないことだ。

自民党全体への不信、長期政権への反発、物価高への不満など、複数の要素が重なっていた。

4. 政策に対する評価は一面的ではない

石破政権には批判だけでなく、具体的な政策実績もあった。

首相官邸が公表した政策や退任時の談話では、次のような取り組みが挙げられている。

- いわゆる103万円の壁の引き上げ
- 最低賃金の引き上げ
- 地方創生2.0の推進
- 防災体制の強化と防災庁設立への準備
- コメの増産方針への転換
- 日米関税交渉への対応

石破氏自身も、2025年9月の退任表明で、少数与党でありながら提出法案68本のうち67本が成立したことなどを政権の成果として説明している。

ただし、政策を実施したことと、その政策が国民から高く評価されたことは別問題だ。

石破政権への不満の本質は、政策が何もなかったことではなく、政策の成果が生活者の満足や政権への信頼に十分結び付かなかったことにある。

【政治姿勢・人柄への評価】石破茂は本当に嫌われる性格なのか?

石破茂嫌い

政策以外にも、石破氏の話し方や政治姿勢は評価が分かれるポイントだ。

石破氏は、政策や安全保障について自分の考えを詳しく説明するタイプの政治家として知られている。防衛大臣、農林水産大臣、自民党幹事長、政務調査会長などを経験し、専門分野についての知識を強みとしてきた。

一方で、こうした特徴がすべての有権者に好意的に受け止められるわけではない。

1. 説明が長く、結論が見えにくいという印象

石破氏の発言には、背景や前提条件を丁寧に説明する傾向がある。

政策を深く理解したい人にとっては、論点を掘り下げる姿勢として評価できる。

しかし、政治に求められるものが迅速な判断や明確なメッセージである場合、説明の長さが逆効果になることもある。

例えば、物価高対策について有権者が知りたいのは、いつ、どの程度、生活が改善するのかという具体的な答えだ。

複雑な事情を説明するだけでは、政治家としての決断力が伝わりにくい。

このようなコミュニケーションの違いが、石破氏への好き嫌いを分ける要素になっていると考えられる。

2. 自民党内での立場と政治手法

石破氏は、自民党内で必ずしも主流派と常に歩調を合わせてきた政治家ではない。

党内で異なる意見を表明してきた経歴は、党のあり方を変えてほしいと考える有権者には魅力となる一方、党内の結束や調整を重視する人からは扱いにくい政治家と映ることもある。

首相になってからは、少数与党という厳しい政治状況のなかで、野党との協議や合意形成を重視する姿勢を示した。

2025年9月7日の総裁辞任表明でも、石破氏は党派を超えた合意形成と「熟議の国会」を重視したと説明している。

この政治姿勢には、次のような相反する評価が生まれやすい。

- 肯定的評価:対立を避けず、議論を重ねて合意を目指す。
- 否定的評価:決断が遅く、政治的な主導力が見えにくい。
- 中立的評価:少数与党という状況では、妥協や調整が必要だった。

どの評価を重視するかによって、石破氏の政治手法に対する印象は大きく変わる。

3. 商品券問題が政治家としての信頼に影響

石破氏に対する批判を語るうえで、2025年3月の商品券問題は避けて通れない。

2025年3月3日、石破氏は自民党の当選1回の衆議院議員15人との会食に先立ち、1人当たり10万円相当の商品券を配布した。

問題が報道された後、石破氏は自身の私費で用意したものであり、新人議員とその家族を慰労するためだったと説明した。また、政治資金規正法などに違反するものではないとの認識を示した。

受け取った議員の多くは商品券を返却したと報じられている。

加えて、2025年4月1日の記者会見では、石破氏自身が改めて謝罪した。

このとき石破氏は、長年、人付き合いが悪い、会食が少ない、けちだと言われてきたことを気にしていた面があったと説明し、国民感覚からかけ離れていたことを認めた。

この問題で批判されたのは、単に商品券を配ったという事実だけではない。

政治とカネの問題が厳しく問われるなか、首相自身が新人議員に高額の商品券を渡したことが、政治家に求められる公平性や金銭感覚への疑問につながったのである。

なお、石破氏は違法性を否定しており、商品券問題をめぐる批判と、法令違反が確定したという話は区別する必要がある。

4. 人柄への評価は賛否が分かれている

先ほどの2025年8月の調査では、石破内閣を支持する理由として「石破総理の人柄が信頼できる」が28.3%だった。

一方、不支持理由として「人柄が信頼できない」は18.7%だった。

この差から分かるのは、石破氏の人柄が一律に嫌われているわけではないということだ。

政治家に求める人物像は人によって異なる。

- 丁寧な説明を評価する人
- 専門知識や政策への理解を重視する人
- 即断即決のリーダーシップを求める人
- 親しみやすさや発信力を重視する人

こうした価値観の違いが、石破氏の評判を複雑にしている。

【2026年現在の石破茂】首相退任後は何をしている?

2026年現在の石破氏について、まず押さえておきたいのは、首相を退任した後も国会議員として活動しているという点だ。

1. 2025年9月7日に自民党総裁を辞任

石破氏は2025年9月7日、自民党総裁を辞任することを表明した。

辞任表明では、2025年の選挙結果に対する責任を自分が負うことや、日米関税交渉に一定の区切りがついたことなどを理由として挙げた。

そのうえで、新しい総裁に後進を託す考えを示した。

2. 2025年10月21日に内閣総辞職

総裁辞任の表明と、首相の退任は同じ日ではない。

石破内閣は2025年10月21日に総辞職した。首相官邸の歴代内閣資料によると、石破氏の在職期間は、第1次内閣と第2次内閣を合わせて通算386日だった。

3. 2026年2月の衆議院選挙で再選

2026年2月8日の第51回衆議院議員総選挙では、石破氏は地元の鳥取県第1区から自民党公認で出馬した。

選挙結果は次のとおりだ。



2026年・鳥取1区の選挙結果
当選

66,146票


石破茂氏・自由民主党




得票率 67.5%
有効投票数 98,012票


谷川裕美氏(国民民主党)
13,364票


豊哲也氏(参政党)
11,734票


塚田成幸氏(日本共産党)
6,768票

出典:2026年2月8日執行・鳥取県第1区選挙結果。

この結果から、石破氏は首相退任後も地元で強い選挙基盤を維持していることが分かる。

全国的な内閣支持率が低かった時期があっても、地元の選挙区での評価は別の尺度で判断される。

衆議院の公式議員情報でも、石破氏は鳥取県第1区選出の自由民主党・無所属の会所属議員として掲載されている。2026年4月時点で当選14回となっている。

したがって、2026年11月現在の石破氏の立場は、元内閣総理大臣であり、現職の衆議院議員である。

【石破茂の好き嫌いの実態】批判と支持をどう見分けるべきか?

ここまでの調査や政治的経緯を踏まえると、「石破茂が嫌い」という検索ワードには、少なくとも3種類の関心が含まれている。

1つ目は、政策に対する不満。

物価高やコメ価格、税負担など、暮らしに直接関わる問題への不満が、内閣不支持の大きな理由になっていた。

2つ目は、政治家としての能力や姿勢への評価。

説明の丁寧さを評価する人もいれば、決断力や発信力に物足りなさを感じる人もいる。

3つ目は、人柄やイメージに対する好き嫌い。

話し方、表情、受け答えなど、政治政策とは異なる個人的な印象も評判を左右している。

よくある3つの誤解

- 誤解1:石破氏は国民全員から嫌われている。 2025年8月の調査では内閣支持率が34.1%あり、人柄を信頼できるとする支持理由も確認されている。
- 誤解2:不支持の最大理由は人柄だった。 実際には、報道ステーションの調査で政策への期待の低さが42.8%と最多だった。
- 誤解3:首相を退任したため政治家として引退した。 2026年2月の衆議院選挙で当選しており、現在も国会議員である。

また、世論調査の「内閣不支持率」と、石破氏個人を嫌いだと感じる人の割合は同じではない。

内閣を支持しない理由には、政策、政党、閣僚の顔ぶれ、他の政権への期待なども含まれる。個人の好き嫌いを測定した数字として読み替えるのは正確ではない。

石破茂を評価するときの判断基準

石破氏を評価する際は、次の4点を分けて考えると理解しやすい。

評価するポイント 確認すべき内容
政策 物価高、賃金、社会保障への具体的な成果
政治手法 野党との合意形成や決断のスピード
説明責任 商品券問題などへの対応と説明の一貫性
選挙での評価 全国的な世論と地元での得票結果

こうして整理すると、石破氏に対する批判には政治的な根拠を持つものがある一方、個人的な印象による好き嫌いも混在していることが分かる。

【石破茂嫌いに関するよくある質問(FAQ)】

Q1:石破茂が嫌われる最大の理由は何ですか?

A1:2025年8月のテレビ朝日「報道ステーション」の世論調査では、内閣を支持しない理由の最多は「政策に期待が持てない」で42.8%でした。人柄への不信は18.7%で、政策面への不満がより大きな要因だったことが分かります。

Q2:石破茂の商品券問題とは何ですか?

A2:2025年3月、自民党の新人衆議院議員15人に1人当たり10万円相当の商品券を配った問題です。石破氏は私費による慰労目的であり、違法ではないとの認識を説明しました。その後、国民感覚からかけ離れていたとして謝罪しています。

Q3:石破茂は2026年現在も衆議院議員ですか?

A3:はい。2026年2月8日の衆議院議員総選挙で鳥取県第1区から出馬し、66,146票を獲得して当選しました。首相は2025年10月21日に退任していますが、現在も衆議院議員として活動しています。

まとめ:石破茂が嫌われる理由は政策と政治姿勢にあった

「石破茂嫌い」という検索ワードの背景には、単純な人物への好き嫌いだけでは説明できない政治的な事情がある。

2025年8月の世論調査では、石破内閣を支持しない理由として政策への期待の低さが最も多く挙げられた。物価高やコメ価格への対応、参議院選挙での敗北、商品券問題など、政権運営をめぐる複数の出来事が批判につながった。

一方、人柄を信頼できると評価する有権者も存在し、石破氏への世論は一様ではなかった。

2025年10月の首相退任後も政治活動を続け、2026年2月の衆議院選挙では鳥取1区で再選を果たしている。


【プロの結論】

石破茂氏への評価を理解するうえで重要なのは、「嫌い」という感情と「政治家として支持できない」という判断を混同しないことだ。

政策の成果、説明責任、政治的な決断力、選挙で示された有権者の意思をそれぞれ検証することで、人物への印象に左右されない評価ができる。

2026年以降も、石破氏が国会議員としてどのような発言や政策提言を行い、自民党内でどのような役割を担うのかが、今後の評価を左右するポイントになる。

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小野寺 拓海

アニメ誌編集を経て Web メディアへ。放送・配信の日程は作品公式サイトと各配信サービスの告知で確認し、ガジェットの仕様はメーカーの公式スペック表を引用します。

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