2026年の大学駅伝で最も大きな注目を集めているテーマが、早稲田大学の大学駅伝三冠だ。
大学三大駅伝とは、次の3大会を指す。
- 出雲駅伝:10月開催。短い距離でスピードと勢いが問われる。
- 全日本大学駅伝:11月開催。全国の大学が参加し、長距離の総合力が試される。
- 箱根駅伝:1月開催。関東の大学を中心に10区間217.1kmで競う。
早稲田大学は2026年10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を連続優勝した。
全日本の優勝は16年ぶり6度目。出雲と全日本を制したことで、大学駅伝2冠を達成している。
残るタイトルが2027年1月の箱根駅伝だ。
ここで優勝すれば、3大会すべてを同じ年度に制する大学駅伝三冠が完成する。
早稲田大学が箱根で優勝するための条件最大の要点は、秋の勢いを箱根の長距離区間に持ち込めるかどうかだ。
全日本で好走した工藤慎作は8区19.7kmを56分20秒で走り、区間賞を獲得した。箱根でも2026年大会の5区を1時間9分46秒で走っており、山上りへの適性も示している。
また、鈴木琉胤は箱根の4区で好記録を残し、全日本でも5区の区間賞を獲得。複数の距離・コースに対応できることは大きな強みだ。
一方、箱根は往路だけでなく復路も含めた217.1kmの戦いになる。出雲・全日本で活躍した選手をどの区間に配置し、残る選手でどこまで穴を埋められるかが重要になる。
早稲田が三冠を達成するには、秋の勢いだけではなく、箱根特有の選手配置と総合力が必要だ。
歴代優勝校から見る早稲田・青学・中央・駒澤箱根駅伝の歴代優勝回数を見ると、現在の大学駅伝を考えるうえで興味深い勢力図が見えてくる。
| 大学 | 歴代優勝回数 |
|---|---|
| 中央大学 | 14回 |
| 早稲田大学 | 13回 |
| 青山学院大学 | 9回 |
| 駒澤大学 | 8回 |
出典は箱根駅伝公式の優勝回数ランキング。青山学院大学の9回には2024年、2025年、2026年の優勝が含まれる。
早稲田大学の最後の箱根優勝は2011年。2027年に優勝すれば、久しぶりの総合優勝と大学駅伝三冠を同時に実現することになる。
青山学院大学にとっては4連覇と10度目の優勝が懸かる。
中央大学は歴代最多の14回を誇り、駒澤大学も8回の優勝経験を持つ。歴史的な実績と2026年の競技成績を合わせて見ると、2027年大会は伝統校同士の争いという側面も強い。
【勝敗の鍵】箱根駅伝5区山上り・6区山下りの攻略法

箱根駅伝の優勝予想で、最も慎重に評価したいのが5区と6区だ。
出雲駅伝や全日本大学駅伝で優勝した大学であっても、箱根の山を攻略できなければ総合優勝は難しい。
5区山上りは往路の最大の勝負どころ5区は小田原から芦ノ湖までの20.8km。国道1号線の最高地点である標高約874mまで一気に上る、箱根駅伝屈指の難所だ。
特に注目したいのは、16.2km地点付近で最高地点に到達した後、19km過ぎから下りに転じるコース構成である。
単純に上りに強いだけではなく、最後の下りへの対応力も求められる。
2026年大会では青山学院大学の黒田朝日が1時間7分16秒の区間新記録を樹立した。
この走りは青学の総合優勝を象徴するパフォーマンスだった。
2027年大会では黒田に代わる新たな山上りのスペシャリストが必要になる。青学が誰を配置するのかは、4連覇を予想するうえで最大の注目点だ。
6区山下りはスピードとペース配分が重要復路のスタートを飾る6区は20.8km。
最初の約4kmは上り、その後は一気に下るコースとなる。急カーブが多く、下りでスピードを出しすぎると終盤に失速する危険がある。
加えて、早朝の箱根山中は冷え込みが厳しい。身体の状態を維持しながら走る調整力も求められる。
歴代の区間記録は青山学院大学の野村昭夢が2025年に記録した56分47秒。2026年大会では創価大学の小池莉希が56分48秒を記録している。
小池の走りは、創価大学が山下りに強いことを示す材料だ。
2027年大会で注目したい区間配置| 区間 | 距離 | 勝負のポイント |
|---|---|---|
| 1区 | 21.3km | 集団の流れと先頭争い |
| 2区 | 23.1km | 各校のエースによる順位変動 |
| 3区 | 21.4km | スピードと向かい風への対応 |
| 4区 | 20.9km | 5区へつなぐ重要区間 |
| 5区 | 20.8km | 山上りの適性 |
| 6区 | 20.8km | 山下りとペース配分 |
| 7区 | 21.3km | 気温変化への対応 |
| 8区 | 21.4km | 上り坂での持久力 |
| 9区 | 23.1km | 優勝争い・シード争いの逆転 |
| 10区 | 23.0km | 総合順位を決める最終区間 |
特に2区と5区は、優勝候補の力量を見極める要点だ。
2区は23.1kmと最長区間で、各大学のエースが投入されやすい。ここで先頭集団に残れるかどうかが、その後の展開に影響する。
5区で大きく順位を上げる大学もあれば、逆に差を広げられる大学もある。往路の結果だけでなく、6区以降の復路でどこまで巻き返せるかにも注目したい。
区間エントリーと注目選手はいつ分かる?2026年11月2日時点では、第103回大会の正式なチームエントリー・区間エントリーはまだ公表されていない。
秋の大会で活躍した選手がそのまま箱根の同じ区間を走るとは限らない。各大学は選手の状態やコース適性を考慮し、直前まで配置を検討する。
現段階で特に追っておきたい選手は次の通りだ。
- 早稲田大学: 工藤慎作、鈴木琉胤、新妻遼己、増子陽太、山口竣平
- 國學院大學: 飯國新太、吉田蔵之介、鼻野木悠翔、高石樹
- 青山学院大学: 榅山一颯、小河原陽琉、飯田翔大
- 創価大学: 小池莉希、スティーブン・ムチーニ、山口翔輝
- 中央大学: 佐藤大介、並川颯太、岡田開成
- 駒澤大学: 鈴木大翔、伊藤蒼唯、桑田駿介
これらは2026年秋の大会で実績を残した選手であり、箱根の出走が確定したメンバーではない。正式な区間エントリー発表後は、各大学の主力がどこに配置されるかを確認する必要がある。
【箱根駅伝優勝候補】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:箱根駅伝2027の優勝候補はどの大学ですか?
A1:2026年11月2日時点では、早稲田大学を本命、國學院大學を対抗、青山学院大学を有力候補と予想する。早稲田は出雲・全日本の2冠、國學院は両大会2位、青学は箱根3連覇という強みがある。
Q2:早稲田大学は箱根駅伝で大学駅伝三冠を達成できますか?
A2:可能性はある。早稲田は2026年の出雲駅伝と全日本大学駅伝を制しており、残る箱根駅伝で優勝すれば大学駅伝三冠となる。ただし、箱根では5区・6区を含む10区間の総合力が必要だ。
Q3:青山学院大学の箱根駅伝4連覇は可能ですか?
A3:十分に可能性はある。青学は2024年から2026年まで3連覇しており、2026年には大会新記録も樹立した。ただし、前回5区の区間新記録保持者である黒田朝日に代わる選手の育成と配置が重要になる。
Q4:箱根駅伝2027の出場校は何校ですか?
A4:本戦出場大学は20校。これに関東学生連合を加えた21チームが参加する。シード校10校と2026年10月17日の予選会通過校10校で構成される。
Q5:箱根駅伝の5区と6区はなぜ重要なのですか?
A5:5区は標高約874mまで上る山上り、6区は急勾配を下る山下りだからだ。平地の走力だけでは対応できない特殊なコースであり、適性のある選手を配置できるかが総合順位を左右する。
Q6:創価大学や中央大学にも優勝の可能性はありますか?
A6:可能性はある。創価大学は2026年全日本大学駅伝で3位、中央大学は箱根・出雲・全日本の3大会すべてで5位だった。両校とも選手配置と往路の展開次第で上位争いに加われる。
まとめ:箱根駅伝2027の優勝争いは早稲田・國學院・青学が中心
第103回箱根駅伝は、2027年1月2日・3日に開催される。2026年11月2日時点の成績を総合すると、最も注目したいのは早稲田大学、國學院大學、青山学院大学の3校だ。
最後に、現段階の優勝予想ランキングを整理する。
1. 早稲田大学: 出雲・全日本の2冠を達成。大学駅伝三冠を狙う勢いが最大の武器。
2. 國學院大學: 3大会で安定した上位成績。総合力では優勝に最も近い対抗馬。
3. 青山学院大学: 箱根3連覇中。4連覇を狙う実績とコース適性が強み。
4. 創価大学: 全日本3位で浮上。山下りを含む復路にも注目。
5. 中央大学: 3大会すべて5位。安定感を優勝につなげられるか。
6. 駒澤大学: 若手の成長とエース区間の配置が巻き返しの鍵。
ただし、最終的な優勝予想を大きく左右するのは、12月に発表される登録選手と区間エントリーだ。
特に注目したいのは、早稲田が箱根でも秋の勢いを維持できるか、國學院が2位続きから優勝へ踏み出せるか、そして青学が前回の山上りの強さを再現できるかという3つのポイントである。
2027年の箱根駅伝は、早稲田の大学駅伝三冠か、國學院の悲願の総合優勝か、青山学院の4連覇か。
秋の大会結果だけでは決着がつかない、三者三様の優勝争いになりそうだ。