新型マシンの評価を考えるうえで参考になるのが、導入後の販売実績だ。
ファミリーマートは2026年6月9日の発表で、新型マシンの全店導入完了から1週間のカウンターコーヒー売上金額が前年同期比109%になったと公表した。対象期間は6月2日から8日までで、フラッペを除くカウンターコーヒーが比較対象となっている。
加えて、流通ニュースが2026年10月15日に報じた販売状況では、3~8月のファミマカフェ売上が前年同期比15%増で推移した。新型マシンの導入に加え、LLサイズや新商品の展開が販売を押し上げたとみられる。
ただし、これらの数字は新型マシンだけの効果を切り分けたものではない。商品ラインアップの拡充、価格、キャンペーンなど複数の要素が影響している。
新型マシンがおすすめできる人- コーヒーの濃さにこだわりたい人:軽め・普通・濃いめを選べるため、自分に合った味を見つけやすい。
- カフェラテが好きな人:ミルクリッチやコーヒーリッチを選べるため、ミルクとコーヒーのバランスを調整できる。
- コーヒーの香りを重視する人:挽きたての豆と改良された抽出機構による味の違いを楽しめる。
- 大容量で飲みたい人:LLサイズが加わり、仕事や勉強中の長時間の飲用にも対応しやすくなった。
- いろいろな商品を試したい人:タッチパネルから複数のメニューを選べるため、新しい味に挑戦しやすい。
- メニューが増えた分、初めて利用する人は商品選びに迷う場合がある。
- マイタンブラーへの直接抽出には対応していない。
- 商品によってサイズや濃さの選択肢が異なる。
- 一部の限定商品や地域商品は、店舗によって取り扱いがない。
- 2026年7月には一部商品の価格改定が行われており、過去の価格情報が現在も適用されるとは限らない。
ファミリーマートは、新型マシンで抽出した2026年度リニューアル品について、好意度・香り・コクなどで過去最高の評価を得たと発表している。
ただし、この評価は同社が2021年以降に実施した自社調べによるモニター調査が根拠であり、沖縄県を除く条件が付いている。第三者機関による全コンビニ商品の統一ランキングで1位になったという意味ではない。
一方、World Brewers Cup 2016優勝者の粕谷哲氏が抽出設計に参加していること、9段階の粒度調整やシャワー式抽出など、技術的な変更が具体的に公表されていることは評価できるポイントだ。
宣伝上の「史上最高」という表現と、実際に採用された技術を分けて考えると、新型マシンの実力をより正確に理解できる。
【プロの結論】ファミマコーヒーマシンの進化で注目すべき3つのポイント

今回の刷新で最も重要なのは、単純にメニューが増えたことではない。豆の挽き方、抽出工程、注文方法を一体的に見直した点にある。
特に注目したいのは次の3点だ。
第一に、9段階の粒度調整による味の作り分け。同じコーヒー豆でも、挽き方が変われば抽出される成分のバランスも変わる。メニューごとに最適な粒度を自動設定することで、ブラックとラテの双方に適した味を目指している。
第二に、粕谷哲氏の抽出理論を機械制御に取り入れたこと。ハンドドリップの注湯や蒸らし、攪拌の考え方をプログラム化することで、専門的な抽出技術をコンビニという大量販売の現場に落とし込んだ。これは味の再現性という観点でも意味がある。
第三に、タッチパネルによって商品展開の自由度を高めたこと。従来のボタン式では物理的な操作部分に制約があったが、画面式ならメニューの追加や変更に対応しやすい。45種類から58アイテムへと拡大した動きも、この設計変更と相性がよい。
今後のコンビニコーヒー競争では、価格の安さだけでなく、味のカスタマイズ性や選択肢の豊富さが差別化の要素になっていくと考えられる。ファミリーマートは、その方向へ一歩踏み込んだ形だ。
【ファミマコーヒーマシンのよくある質問(FAQ)】
Q1:ファミマの新型コーヒーマシンはいつ全国導入された?
A1:2026年6月2日までに全国約16,400店舗への導入が完了した。2025年6月に大阪・関西万博の店舗などから順次導入が始まり、約1年をかけて全店展開された。
Q2:新型マシンの9段階の挽き方は自分で選べる?
A2:利用者が9段階から直接選択する仕組みではない。注文したメニューに合わせてマシンが自動的に粒度を調整する。カフェラテでは細挽き、ブラックコーヒーでは粗挽きにするなど、商品に適した設定が行われる。
Q3:新型コーヒーマシンのメニューは45種類で確定?
A3:45種類は2026年6月の全国導入完了時に発表された数字で、フラッペを除く。10月15日のメディア向け説明では58アイテムまで増えたと報じられている。2026年内には約60種類を目指す方針も発表されていた。
Q4:ファミマのコーヒーマシンでタンブラーに直接抽出できる?
A4:直接抽出には対応していない。専用カップに抽出した後、自分のタンブラーへ移し替える方式となる。これは新型マシンについてのファミリーマート公式FAQでも案内されている。
Q5:ファミマのフラッペも新型マシンで作れる?
A5:作れる。冷凍ケースで購入したフラッペの氷を崩し、マシンの対象ボタンまたはタッチパネルから抽出する。最後に専用ストローでよく混ぜれば完成する。
Q6:新型マシンは旧型よりコーヒーがおいしい?
A6:ファミリーマートの自社モニター調査では、2026年度リニューアル品が好意度・香り・コクなどで過去最高の評価を獲得した。粒度調整や抽出方式の変更も行われている。ただし、味の好みには個人差があるため、軽め・普通・濃いめを飲み比べて判断するのがおすすめだ。
まとめ:ファミマコーヒーマシンは2026年の刷新でどう進化した?
2026年6月に全国約16,400店舗への導入が完了したファミリーマートの新型コーヒーマシンは、約7年ぶりの大規模なリニューアルとなった。
最大の特徴は、9段階の挽き分けグラインダー、粕谷哲氏のハンドドリップを再現する抽出機構、タッチパネルによるメニュー選択の3つだ。従来のボタン式マシンから大きく進化し、利用者が好みの濃さやミルク感を選べるようになった。
加えて、メニュー数は全国導入時の45種類から、2026年10月には58アイテムへ拡大したと報じられている。LLサイズの追加やフラッペの提供など、飲用シーンに合わせた選択肢も広がっている。
初めて利用するなら、まずは定番のブレンドコーヒーで「普通」を選び、次回は「軽め」や「濃いめ」を試してみるとよい。カフェラテならミルクリッチとコーヒーリッチを比較すると、自分の好みが見つかりやすい。
ファミマコーヒーマシンの進化は、単なる機械の交換ではなく、コンビニコーヒーを自分好みに選ぶ楽しみを広げる取り組みだ。毎日の一杯だからこそ、豆の挽き方や抽出方法にまでこだわった新しいFAMIMA CAFÉを試してみる価値がある。