2024年10月25日深夜、北海道江別市の公園で、千歳市に住む大学生の長谷知哉さん(当時20歳)が複数人から激しい暴行を受け、翌26日に死亡しているのが見つかった事件。交際関係をめぐるトラブルをきっかけに発生したこの事件では、男女6人が強盗致死などの罪で起訴され、札幌地方裁判所で裁判員裁判が行われました。
2026年11月現在、報道で実名が公表されている主な被告人は、主犯格と認定された川口侑斗被告、事件のきっかけを作ったと認定された川村葉音被告、長谷さんの交際相手だった八木原亜麻被告、そして滝沢海裕被告です。川口被告には2026年8月7日に無期懲役、川村被告には同年6月25日に懲役30年の判決が言い渡されています。
【実名一覧】江別大学生殺人事件で公表された被告人は誰?

江別大学生集団暴行死事件で、報道各社が実名を公表している被告人は複数います。なかでも注目されているのが、事件の主犯格と札幌地裁が認定した川口侑斗被告と、事件の発端を作ったと認定された川村葉音被告です。
ただし、6人全員の名前が公表されているわけではありません。犯行当時18歳だった特定少年と、17歳以下だった少年では、少年法上の報道の取り扱いが異なります。
川口侑斗被告|犯行当時18歳の主犯格川口侑斗被告は、事件当時18歳だった男性です。2026年7月に札幌地裁で始まった裁判では、強盗致死などの罪に問われ、検察側からは無期懲役が求刑されました。
2026年8月7日の判決で、札幌地裁は川口被告を事件の主犯と評価し、求刑通り無期懲役を言い渡しました。裁判所は、暴行の開始から拡大に至る過程で川口被告が共犯者を主導していたことや、動画撮影、残忍な行為の提案などによって暴行をエスカレートさせたことを重く見ています。
川口被告は犯行当時18歳だったため、改正少年法上の「特定少年」に該当します。判決後の2026年8月10日付で本人が控訴したことも報じられています。
川村葉音被告|事件のきっかけを作ったと認定された女性川村葉音被告は、事件当時20歳だった女性です。長谷さんの交際相手だった八木原亜麻被告の友人で、事件前に相談を受けていました。
札幌地裁は、川村被告が長谷さんを呼び出す機会を作り、事件当日には共犯者の暴行に同調して、さらに暴行を促す言動を取ったと認定しました。
2026年6月25日、川村被告には懲役30年の判決が言い渡されました。検察側は無期懲役を求刑していましたが、裁判所は川村被告が事件を特に主導したとまではいえず、死亡への直接的な寄与も他の被告より限定的だったと判断しています。
この判決については、川村被告本人と検察側の双方が控訴しています。
八木原亜麻被告|長谷さんの交際相手八木原亜麻被告は、亡くなった長谷知哉さんと交際していた女性です。事件の発端となった交際関係のトラブルについて、川村被告に相談していた人物でもあります。
報道によると、長谷さんとの間では別れ話をめぐる問題が生じていました。川村被告に相談したことなどを通じて、事件当日の集まりにつながっていったとされています。
八木原被告も強盗致死などの罪で起訴されています。2026年8月7日時点の報道では、初公判の日程は決まっていませんでした。
滝沢海裕被告|犯行当時18歳の共犯者滝沢海裕被告は、犯行当時18歳だった男性です。川村被告らとともに裁判員裁判を受け、長谷さんへの暴行を助長した行為などが審理されました。
2026年6月25日、札幌地裁は滝沢被告に懲役20年の判決を言い渡しました。判決に対して被告側、検察側とも控訴せず、同年7月10日に刑が確定しています。
残る2人の少年は実名非公表6人の被告人のうち、残る2人は事件当時16歳と17歳だった少年です。両者については、報道では実名が公表されていません。
この2人には、それぞれ別の裁判で判決が言い渡されています。事件当時16歳だった少年は懲役9年以上13年以下の不定期刑、17歳だった少年は懲役30年です。
したがって、「江別事件の犯人6人の実名がすべて公開されている」という理解は正確ではありません。公表されている被告人名と、匿名で報じられている少年を区別する必要があります。
【事件の全貌】2024年10月25日から26日に何が起きたのか
長谷知哉さんが亡くなった事件は、北海道江別市内の公園で発生しました。発端には交際関係のトラブルがありましたが、実際の犯行は単なる口論や喧嘩の範囲を大きく超えるものでした。
交際関係をめぐるトラブルから始まった長谷さんは、当時八木原亜麻被告と交際していました。報道によると、長谷さんから将来的な別れについて話があり、八木原被告はそのことを友人の川村葉音被告に相談していました。
川村被告は八木原被告の相談を受け、長谷さんを呼び出す機会を作りました。FNNプライムオンラインなどの報道では、川村被告が長谷さんに「殴るから来い」と伝えたとされています。
2024年10月25日午後10時すぎ、長谷さんは八木原被告の自宅を訪れ、その後、江別市内の公園で関係者らと合流しました。
そこには川村被告や八木原被告のほか、当時16歳から18歳の男性らがいました。長谷さんを含めると、現場に集まったのは7人です。
暴行は2時間以上に及び、金品の要求へ発展公園では、川口被告が長谷さんに腹部への暴行を加えたことをきっかけに、集団による暴行が始まったと裁判で明らかになっています。
当初は交際関係のトラブルを背景とした暴行でしたが、その後、長谷さんの所持品や現金を要求する行為へと発展しました。
被告らは「全部出せ。全額」「クレジットカードもな」などと要求し、長谷さんから現金やカード類を奪いました。
その後も暴行は続き、被害者は全裸にされ、土下座を強いられたほか、頭髪にライターで火をつけられるなどの行為も受けたと報じられています。
テレビ朝日の2026年8月20日の報道では、暴行は約2時間に及び、殴る蹴るなどの行為は100回以上に達したとされています。
奪ったカードを使用し、約13万円を引き出すこの事件では、暴行だけでなく金品の強奪も重要な犯罪事実となっています。
報道によると、被告らは奪ったクレジットカードを使って、たばこなどを購入しました。また、キャッシュカードを利用して、コンビニのATMから約12万7000円を引き出したとされています。
つまり、事件は交際関係をめぐるトラブルから始まり、集団暴行、金品の強奪、カードの不正利用へと発展していったのです。
10月26日早朝、公園で長谷さんの遺体が発見される2024年10月26日早朝、北海道江別市文京台南町の文京台南町公園で、散歩中の住民が全裸の男性の遺体を発見しました。
翌27日、北海道警察は遺体の身元を千歳市の大学生・長谷知哉さん(20歳)と公表しました。司法解剖の結果、死因は外傷性ショックと判明しています。
長谷さんの顔や上半身には多数のあざが確認されており、複数人による暴行を受けた可能性が高いと判断されました。
その後、捜査が進み、男女6人が強盗致死などの罪で起訴されることになります。
【人物相関・裁判一覧】被告6人の関係と2026年の判決状況
この事件を理解するうえで重要なのは、6人の関係性と、それぞれが裁判でどのような役割を認定されたかを整理することです。
6人は一つの裁判で同時に判決を受けたわけではありません。複数の裁判員裁判に分かれて審理され、2026年8月までに5人の判決が言い渡されています。
| 被告人 | 事件当時の年齢・関係 | 2026年11月時点の裁判状況 |
|---|---|---|
| 川口侑斗 | 18歳・主犯格と認定 | 無期懲役。本人が控訴 |
| 川村葉音 | 20歳・八木原被告の友人 | 懲役30年。本人・検察双方が控訴 |
| 八木原亜麻 | 20歳・長谷さんの交際相手 | 強盗致死などで起訴。初公判日程は2026年8月時点で未定 |
| 滝沢海裕 | 18歳・共犯者 | 懲役20年。2026年7月10日に確定 |
| 匿名の少年A | 17歳・川口被告と共犯 | 懲役30年。2026年8月24日に確定 |
| 匿名の少年B | 16歳・共犯者 | 懲役9年以上13年以下の不定期刑。2026年7月10日に確定 |
※年齢は事件当時のものです。匿名の少年A・Bは説明上の区別であり、報道機関が公表した実名や正式な識別名称ではありません。
裁判は複数のグループに分かれて進行最初に審理されたのは、川村葉音被告、滝沢海裕被告、当時16歳だった少年の3人です。2026年5月25日に初公判が開かれ、3人とも起訴内容を認めました。
続いて6月25日に判決が言い渡され、川村被告は懲役30年、滝沢被告は懲役20年、当時16歳の少年は懲役9年以上13年以下の不定期刑となりました。
その後、川口侑斗被告と当時17歳だった少年の裁判が始まりました。7月13日の初公判で2人は起訴内容を認め、8月7日にそれぞれ無期懲役と懲役30年の判決を受けています。
八木原被告については、少なくとも2026年8月7日時点の報道では初公判の日程が決まっていませんでした。
【法廷証言の詳細】川口侑斗被告は何を語ったのか
この事件の裁判で大きな注目を集めたのが、川口侑斗被告による被告人質問です。事件の中心人物とされた川口被告が、自身の裁判で何を語り、どの部分で他の被告と証言が食い違ったのかが、法廷で明らかになりました。
初公判で起訴内容を認め、謝罪2026年7月13日の初公判で、川口被告は裁判長から起訴内容について問われ、事実関係を認めました。
「本当にひどいことをしました。申し訳ありません。この裁判で正直に話します」
UHB北海道文化放送の報道によると、川口被告はそれ以前、川村被告らの裁判で証人として出廷した際には、自身の裁判が控えていることを理由に宣誓を拒否し、約5分で退廷していました。
しかし、自身の裁判では起訴内容を認め、事件当日の経緯について詳しく説明する姿勢を示しました。
「ゆがんだ正義感」で行動したとの説明川口被告は、事件当日に八木原被告と知り合い、交際トラブルを解決しようと思ったと説明しています。
自分の家族にも似たような問題があったことから、良かれと思って行動したものの、公園で長谷さんと対面すると話がかみ合わず、腹部を蹴ったと証言しました。
その後、自分のズボンに長谷さんの血が付いたことに腹を立て、「血が付いたべ、早く弁償代払え」と現金を要求したとされています。
加えて、暴行の最中に長谷さんの口から異音がして出血していたことを認識していたにもかかわらず、暴行を続けたことも報道されています。
暴行を撮影した理由と髪に火をつけた行為裁判では、被告らが撮影していた暴行の映像や音声も証拠として再生されました。
川口被告は、髪に火をつけた行為や動画撮影について、楽しい雰囲気を残すためだったなどと説明しています。
また、川口被告は事件後、長谷さんのキャッシュカードから現金が引き出された際、「一番頑張ったから」という趣旨の発言をして、最も多い9万円を受け取ったとされています。法廷では、この発言について、最も暴力を振るったという意味だったと説明しました。
八木原被告の発言をめぐる証言の食い違い7月15日の被告人質問では、川口被告は暴行を止めなかった理由についても説明しました。
川口被告の説明によると、長谷さんの出血が増えたことから八木原被告に暴行をやめることを提案したものの、八木原被告から「もっとやって」という趣旨の返答があり、暴行を続けたということです。
この点については、川村被告も法廷で、八木原被告が暴行の継続を求めたと証言しており、一致する部分があります。
一方で、川村被告は川口被告がほかの共犯者に暴行を指示したと証言しましたが、川口被告はこれを否定しています。
つまり、暴行の指示系統や各被告の主導性については、証言が完全に一致していたわけではありません。こうした食い違いも、裁判で各人の責任を判断するうえで重要な材料となりました。
被害者が謝罪する音声に法廷が静まり返る7月15日の公判では、長谷さんが震える声で謝罪を繰り返す音声も再生されました。
UHBの法廷取材によると、被害者が極限状態で謝罪している様子や、その場で川口被告がスマートフォンを使って撮影していたことを示す音声が流れ、傍聴席では涙を流す人もいました。
被害者が必死に謝罪している最中に、周囲で食事に行くことを示す発言が聞こえたことも、法廷に大きな衝撃を与えたと報じられています。
この音声は、事件の残虐性だけでなく、暴行が続いていた現場で被害者の苦痛がどのように扱われていたかを示す重要な証拠となりました。
鑑定医が証言した川口被告の生育歴と心理面2026年7月30日の公判では、川口被告の鑑定を行った医師が証人として出廷しました。
報道によると、鑑定医は川口被告について、知能指数はIQ58で、軽度の知的障害と軽度の難聴があると証言しました。
また、寂しさや劣等感、不満など、自分が認められていないと感じる気持ちが怒りとなり、暴力につながる悪循環についても説明しています。
母親も法廷に出廷し、遺族に謝罪しました。家庭環境や生育歴に関する証言は、量刑を判断する際の情状資料として取り上げられました。
ただし、こうした事情と事件の責任は分けて考える必要があります。札幌地裁は最終的に、犯行時の年齢を考慮しても責任は極めて重いと判断し、無期懲役を言い渡しました。
【札幌地裁の判決】川村葉音被告はなぜ懲役30年、川口侑斗被告は無期懲役なのか
2026年に行われた裁判で、特に注目されたのが川村葉音被告と川口侑斗被告の判決の違いです。
両者は同じ事件に関与していますが、札幌地裁はそれぞれの役割、暴行への関与、犯行全体を主導した程度、死亡結果への寄与などを区別して判断しました。
川村葉音被告に懲役30年が言い渡された理由2026年6月25日、札幌地裁の高杉昌希裁判長は川村被告に懲役30年を言い渡しました。検察側の求刑は無期懲役でした。
判決では、川村被告が事件前日に八木原被告から相談を受け、川口被告と長谷さんが通話する機会を作ったことが、事件の端緒になったと評価されています。
また、事件当日には当時16歳だった少年に暴行を促し、共犯者らの暴行をエスカレートさせる言動を取ったことも認定されました。
加えて、金銭の要求にも同調し、奪ったクレジットカードや現金を使ってたばこなどを購入する行為に加わっていたとされています。
一方、裁判所は川村被告について、暴行回数はほかの被告と比べて少なく、長谷さんの死亡への直接的な寄与は限定的だったと判断しました。事件を牽引した責任は重いものの、特に主導したとはいえないとして、無期懲役ではなく有期刑の上限である懲役30年を選択しました。
判決後、裁判長は被告らに対し、被害者と遺族の人生を一変させたことを自覚し、どう償うべきか考え続けるよう諭しました。
川口侑斗被告に無期懲役が言い渡された理由川口被告の裁判では、検察側は無期懲役を求刑し、弁護側は懲役25年が相当だと主張していました。
2026年8月7日、札幌地裁は川口被告に求刑通りの無期懲役を言い渡しました。
判決では、川口被告が最初に暴行を始めたことが事件の端緒となり、その後も共犯者を終始主導していたと評価されました。
特に、暴行をエスカレートさせる行為を提案したことや、動画撮影などにも関与したことが重く見られています。
裁判所は、被害者にほとんど面識のない集団が理不尽な暴行を加えたことを厳しく非難し、若年であることを考慮しても、無期懲役が相当だと判断しました。
川口被告は判決を不服として、2026年8月10日付で控訴しています。
同じ事件でも刑が異なるのはなぜかこの事件では、6人が同じ現場にいたからといって、全員が同じ刑罰を受けたわけではありません。
裁判では、暴行を始めた人物、他人に暴行を促した人物、金品の要求に加わった人物、暴行を助長した人物など、それぞれの具体的な行動が検討されました。
川村被告については事件のきっかけを作り、犯行を牽引した責任が認定されましたが、川口被告ほど全体を主導したとは評価されませんでした。
一方、川口被告については、犯行の開始から拡大まで主導したと認定されたことが、無期懲役という重い判決につながっています。
この違いは、刑事裁判において共犯者それぞれの行為と責任を個別に評価することの重要性を示しています。
【2026年11月現在】控訴・刑の確定・八木原被告の裁判はどうなった?
江別大学生集団暴行死事件は、2026年11月時点でも、すべての被告人について裁判が終結したわけではありません。
すでに刑が確定した被告人がいる一方、控訴によって上級審の判断が残されている被告人もいます。
川口被告は無期懲役判決に控訴川口侑斗被告は2026年8月7日に無期懲役の判決を受けましたが、同月10日付で控訴しました。
一審の札幌地裁は主犯格と認定しましたが、控訴によって上級審で改めて審理される段階に進んでいます。
したがって、2026年11月2日時点では、無期懲役という一審判決が確定したと扱うことはできません。
川村被告も本人と検察側の双方が控訴川村葉音被告については、2026年7月9日付で本人側と検察側の双方が控訴しました。
検察側は無期懲役を求刑していたため、懲役30年という一審判決を不服としています。一方、川村被告側も判決を不服として控訴しました。
そのため、川村被告の懲役30年判決についても、上級審での判断が残されています。
滝沢被告と当時16歳の少年は判決が確定2026年7月10日、滝沢海裕被告の懲役20年と、当時16歳だった少年の懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定しました。
両者については、被告側と検察側の双方が控訴期限までに控訴しなかったためです。
当時17歳だった少年の懲役30年も確定2026年8月7日、川口被告とともに裁判を受けていた当時17歳の少年にも懲役30年の判決が言い渡されました。
この少年は控訴せず、同年8月24日に刑が確定したとUHBが報じています。
八木原亜麻被告の裁判は今後の焦点残る大きな焦点が、長谷さんの交際相手だった八木原亜麻被告の裁判です。
八木原被告は事件前の交際関係のトラブルを川村被告に相談していた人物であり、事件の発端を理解するうえで重要な存在です。
2026年8月7日の報道では、八木原被告の初公判日程は決まっていないとされていました。2026年11月2日時点でも、一連の事件の全容を理解するためには、今後の公判でどのような事実が明らかになるかが注目されます。
【事件から見える重要な論点】実名報道・主犯格・強盗致死の誤解
江別事件をめぐっては、インターネット上で「犯人の実名は誰なのか」「川村被告が主犯なのか」「なぜ殺人罪ではなく強盗致死罪なのか」といった疑問が検索されています。
これらは、報道内容と刑事裁判の判断を分けて理解すると整理しやすくなります。
特定少年はなぜ実名報道されるのか川口侑斗被告と滝沢海裕被告は、犯行当時18歳でした。2022年4月に施行された改正少年法では、18歳と19歳は「特定少年」として扱われます。
法務省の少年法改正Q&Aによると、特定少年については、原則として少年の実名や写真などの報道は引き続き制限されますが、家庭裁判所から検察官に送致された後、公開の刑事裁判を受けるために起訴された場合には、推知報道の禁止が解除されます。
そのため、犯行当時18歳だった川口被告や滝沢被告は、起訴後に実名で報じられることがあります。
一方、犯行当時17歳以下だった少年については、少年法上の匿名報道の原則が異なります。このため、同じ事件の被告人でも実名報道の有無に違いが生じています。
川村葉音被告と川口侑斗被告、どちらが主犯なのかこの点は混同されやすい部分です。
川村被告は事件の発端を作り、犯行を牽引したと札幌地裁に認定されています。しかし、裁判所は川村被告が特に主導したとはいえないと判断しました。
一方、川口被告については、暴行を開始し、共犯者を主導しながら暴行をエスカレートさせたとして、札幌地裁が主犯と評価しています。
したがって、両者の役割を同じ「主犯格」という言葉でまとめてしまうと、判決の違いが見えにくくなります。
「殺人事件」と「強盗致死事件」は同じではない検索では「江別大学生殺人事件」という言葉が使われていますが、刑事裁判で問われている中心的な罪名は強盗致死罪などです。
強盗致死罪は、強盗の機会に人を死亡させた場合に成立する犯罪です。単に人を殺害したかどうかだけでなく、金品を奪う行為と死亡結果との関係が法的に問題となります。
江別事件では、長谷さんに対する暴行と金品の要求、カードの強奪や不正利用などが一連の犯行として審理されました。
そのため、報道上の「大学生殺人事件」という検索表現と、起訴状に記載された罪名を混同しないことが大切です。
知的障害や家庭環境は犯罪の免責理由になるのか川口被告の裁判では、鑑定医による知能指数や障害に関する証言、家庭環境、生育歴などが取り上げられました。
これらは被告人の心理状態や更生可能性、刑罰を考えるうえでの情状に関係する資料です。しかし、障害があることだけで犯罪の責任が自動的に免除されるわけではありません。
実際、札幌地裁は川口被告の若さを考慮しても、犯行の悪質性と主導的な役割に照らして無期懲役が相当と判断しました。
事件の背景を理解することと、被害者に対する加害行為の責任を適切に評価することは、分けて考える必要があります。
江別大学生殺人事件犯人実名に関するよくある質問(FAQ)
Q1:江別大学生集団暴行死事件の主犯格の実名は誰ですか?
A1:川口侑斗被告です。犯行当時18歳の特定少年で、2026年8月7日に札幌地裁から無期懲役の判決を受けました。本人が控訴しているため、一審判決は確定していません。
Q2:川村葉音被告の判決は懲役何年ですか?
A2:2026年6月25日、札幌地裁は懲役30年を言い渡しました。検察側は無期懲役を求刑しており、被告側と検察側の双方が控訴しています。
Q3:江別事件の被告6人全員の実名は公表されていますか?
A3:いいえ。報道で実名が公表されているのは川口侑斗、川村葉音、八木原亜麻、滝沢海裕の4人です。事件当時16歳と17歳だった2人の少年は匿名で報じられています。
Q4:長谷知哉さんが亡くなったのはいつですか?
A4:2024年10月25日深夜から26日にかけて、北海道江別市の公園で集団暴行を受け、外傷性ショックで死亡しました。遺体は10月26日早朝、文京台南町公園で発見されました。
Q5:川口侑斗被告はなぜ無期懲役になったのですか?
A5:札幌地裁が、川口被告を犯行の開始から暴行の拡大まで共犯者を主導した主犯と評価したためです。動画撮影や残忍な行為の提案なども、判決理由で重く評価されました。
Q6:八木原亜麻被告の裁判は終わっていますか?
A6:2026年8月7日時点の報道では、初公判の日程は決まっていませんでした。八木原被告は強盗致死などの罪で起訴されており、今後の裁判が一連の事件の重要な焦点となっています。
Q7:江別事件で実刑判決が確定した被告は誰ですか?
A7:2026年7月10日時点で、滝沢海裕被告の懲役20年と、事件当時16歳だった少年の懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定しました。また、当時17歳だった少年の懲役30年も同年8月24日に確定しています。
まとめ:江別大学生集団暴行死事件の現在と今後の注目点
江別大学生集団暴行死事件では、2024年10月25日深夜から26日にかけて、長谷知哉さんが男女6人による集団暴行を受け、命を落としました。交際関係のトラブルを発端としながら、長時間の暴行と金品の強奪にまで発展した事件です。
実名が報道されている被告人のうち、特に注目されるのは川口侑斗被告と川村葉音被告です。川口被告には無期懲役、川村被告には懲役30年の判決が言い渡されましたが、いずれも控訴しており、一審の判断が最終的に確定したわけではありません。
一方、滝沢海裕被告と事件当時16歳だった少年、17歳だった少年については、それぞれの判決が確定しています。八木原亜麻被告の裁判も残されており、今後の審理によって事件の全容がさらに明らかになる可能性があります。
【プロの結論】
この事件を正確に理解するためには、単に「犯人の名前」や「懲役何年」という数字だけを追うのでは不十分です。誰が事件のきっかけを作り、誰が暴行を主導し、誰が金品の強奪に加わったのか。そして、裁判所がそれぞれの責任をどのように評価したのかを分けて見ることが大切です。
特に、川口被告の無期懲役判決と川村被告の懲役30年判決は、同じ事件に関与した共犯者であっても、個々の行動や犯行全体への影響によって刑罰が異なることを示しています。
2026年11月現在、今後の焦点は川口被告と川村被告の控訴審、そして八木原被告の裁判です。長谷さんの命が失われた事件の責任が、司法の場でどのように最終的に判断されるのか、引き続き注目されています。