2021年の金曜ロードショーでは、スタジオジブリの劇場アニメーション映画が年間を通じて全5作品放送されました。ラインアップは、4月2日の『ハウルの動く城』から始まり、翌週の『ゲド戦記』、そして8月の「3週連続 夏はジブリ」と続く構成です。
特に注目されたのは、春の2週連続企画と夏の3週連続企画。『もののけ姫』『猫の恩返し』『風立ちぬ』が3週連続で編成され、5作品すべてがノーカット、または本編ノーカットとして告知されました。2021年4月には番組名も「金曜ロードSHOW!」から「金曜ロードショー」に変更されており、番組にとっても節目の年でした。
【2021年の放送作品】金曜ロードショーでジブリ映画は全5作品!

2021年の金曜ロードショーにおけるジブリ作品の放送は、春と夏の2つの特集企画に分かれています。
日本テレビの番組公式サイト「金曜ロードシネマクラブ」とスタジオジブリ公式サイトの放送告知を確認すると、春は4月2日と9日の2作品、夏は8月13日、20日、27日の3作品という編成でした。
年間の放送順は次のとおりです。
- 2021年4月2日:『ハウルの動く城』
- 2021年4月9日:『ゲド戦記』
- 2021年8月13日:『もののけ姫』
- 2021年8月20日:『猫の恩返し』
- 2021年8月27日:『風立ちぬ』
この5作品は、宮崎駿監督作品だけに偏っていない点も特徴です。宮崎吾朗監督の『ゲド戦記』や、森田宏幸監督の『猫の恩返し』も含まれ、監督や作品の方向性に幅を持たせたラインアップとなりました。
なお、ここでいう全5作品とは、あくまで2021年の日本テレビ「金曜ロードショー」枠で放送されたジブリ映画の数です。他局のジブリ関連番組や別のテレビ放送まで含めた年間放送数とは区別する必要があります。
【放送日順一覧表】2021年のジブリ5作品・放送回数・視聴率を比較
2021年の放送スケジュールを、作品の公開年、監督、ノーカットの告知内容、当時の通算放送回数、世帯視聴率とともに整理しました。
| 放送日 | 作品・監督 | 放送形式 | 当時の放送回数 | 世帯視聴率 |
|---|---|---|---|---|
| 4月2日 | ハウルの動く城(2004年・宮崎駿) | ノーカット | 7回目 | 14.0% |
| 4月9日 | ゲド戦記(2006年・宮崎吾朗) | 本編ノーカット | 5回目 | 8.8% |
| 8月13日 | もののけ姫(1997年・宮崎駿) | ノーカット | 11回目 | 13.8% |
| 8月20日 | 猫の恩返し(2002年・森田宏幸) | 本編ノーカット | 7回目 | 9.1% |
| 8月27日 | 風立ちぬ(2013年・宮崎駿) | ノーカット | 3回目 | 10.2% |
※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区の世帯平均視聴率。放送回数は各作品が2021年の放送時点で何回目だったかを示しています。
数字から読み取れるのは、『ハウルの動く城』が14.0%で5作品中の最高視聴率を記録したことです。夏の特集では『もののけ姫』が13.8%となり、こちらも高い注目を集めました。
一方、『ゲド戦記』は8.8%、『猫の恩返し』は9.1%。作品ごとに視聴率には差がありましたが、いずれも金曜夜の映画枠を代表するジブリ作品として放送されました。
【春の2週連続ジブリ】ハウルの動く城とゲド戦記が選ばれた理由
2021年春のジブリ特集は、単なる人気作品の再放送ではありませんでした。日本テレビが映画番組のタイトルを変更するタイミングに合わせた企画だったことが、大きなポイントです。
4月2日『ハウルの動く城』は新タイトル最初の放送作品2021年4月2日、宮崎駿監督の『ハウルの動く城』が放送されました。放送時間は21時から23時29分までの149分間です。
この日は「金曜ロードSHOW!」から「金曜ロードショー」へ番組名が変更された最初の放送日でもありました。日本テレビは新タイトルへのリニューアルを記念し、スタジオジブリ作品を最初の2週間に配置しました。
物語の主人公は、18歳の少女ソフィー。魔女の呪いによって90歳の老婆の姿に変えられた彼女は、魔法使いハウルが暮らす不思議な動く城へとたどり着きます。
ソフィーとハウルの関係を中心に、自己肯定、愛情、戦争への批判など複数のテーマが織り込まれています。倍賞千恵子がソフィー、木村拓哉がハウルの声を担当したことでも知られる作品です。
同作は2004年公開。2021年の放送は金曜ロードショー枠で7回目となり、ビデオリサーチ調べの関東地区世帯視聴率は14.0%でした。
4月9日『ゲド戦記』は宮崎吾朗監督作品春の第2週となる4月9日には、宮崎吾朗監督の『ゲド戦記』が放送されました。放送時間は21時から23時19分までです。
原作は、アメリカの作家アーシュラ・K・ル=グウィンによるファンタジー文学『ゲド戦記』。宮崎駿が原案に関わり、宮崎吾朗が監督を務めた2006年公開の長編アニメーションです。
物語では、心に深い闇を抱えた王子アレンと、大賢人ゲド、少女テルーたちの出会いを通して、生きることの意味や命の大切さが描かれます。
宮崎駿作品とは異なる宮崎吾朗監督独自の表現に触れられる点も、この作品の特徴です。2021年の放送は5回目で、世帯視聴率は8.8%でした。
この春の企画を振り返ると、番組リニューアルの初回に宮崎駿監督の代表作を置き、翌週に宮崎吾朗監督作品を続けることで、ジブリの異なる創作の方向性を2週にわたって紹介する編成になっていました。
【夏の3週連続ジブリ】もののけ姫・猫の恩返し・風立ちぬの特集
2021年夏のジブリ特集は、7月16日にスタジオジブリ公式サイトと日本テレビの番組公式サイトで告知されました。企画名は「3週連続 夏はジブリ」。8月13日から27日まで、毎週金曜日に異なる作品が放送されました。
日本テレビの告知では、鈴木敏夫プロデューサーのコメントも紹介され、宮崎駿監督の創作活動やジブリの新作に関する話題も盛り込まれました。
8月13日『もののけ姫』自然と人間の対立を描く大作夏の特集第1弾は、1997年公開の『もののけ姫』です。宮崎駿監督が原作・脚本・監督を手がけ、アシタカとサンを中心に、人間と自然の関係を壮大なスケールで描いています。
人間側のエボシ御前と、森を守ろうとするサン。どちらか一方を単純な悪として描かず、それぞれの事情や生き方を丁寧に表現している点が、作品の大きな魅力です。
2021年8月13日の放送では、50分拡大の21時から23時44分までの編成でノーカット放送されました。地上波放送は11回目で、世帯視聴率は13.8%を記録しています。
公開から24年が経過しても高い視聴率を維持したことは、作品のテーマが世代を超えて受け継がれていることを示す一つの材料です。
8月20日『猫の恩返し』少女と猫の国をめぐる冒険第2弾は、森田宏幸監督の『猫の恩返し』。2002年公開の作品で、猫を助けた女子高校生ハルが、不思議な猫の国に招かれるファンタジーです。
ハルは猫の国で王子の妃候補にされてしまいますが、猫の男爵バロンたちとの出会いを通じて、自分自身の意思で進む道を見つけていきます。
本作は宮崎駿が企画に参加した作品で、『耳をすませば』に登場する猫の男爵バロンともつながりがあります。独立した物語でありながら、ジブリ作品同士の世界観を楽しめる点も魅力です。
8月20日の放送は21時から22時54分まで。公式告知では「本編のみノーカット」と案内されました。通算7回目の放送で、世帯視聴率は9.1%でした。
8月27日『風立ちぬ』創造者の夢と人生を描く最終週夏の3週連続企画を締めくくったのは、宮崎駿監督の『風立ちぬ』です。2013年に公開された長編アニメーションで、航空機設計者・堀越二郎をモデルに、飛行機づくりへの情熱と人生の選択を描いています。
主人公の二郎は、飛行機の設計という夢を追い続ける一方、時代の大きな変化や愛する人との別れにも向き合います。夢を実現することの喜びと、その裏側にある現実を描いた作品です。
2021年8月27日は21時から23時34分までの40分拡大放送となり、ノーカットで放送されました。通算3回目の放送で、世帯視聴率は10.2%でした。
なお、同じ8月27日には、スタジオジブリの『劇場版 アーヤと魔女』も全国公開されています。宮崎駿が企画し、宮崎吾朗が監督したジブリ初の全編フル3DCG長編アニメーションです。
テレビでは過去の名作3作品を連続して紹介し、映画館では新作を公開する。2021年8月27日は、スタジオジブリの過去と現在の作品が同時に注目された日でもありました。
【ノーカット放送の真相】5作品すべてが対象だった?
2021年のジブリ特集で検索されることが多いのが、ノーカット放送の対象作品です。実際にスタジオジブリ公式サイトの告知を見ると、5作品すべてにノーカットに関する表記があります。
ただし、告知の文言には違いがあります。
- 『ハウルの動く城』:ノーカット放送
- 『ゲド戦記』:本編のみのノーカット放送
- 『もののけ姫』:ノーカット放送
- 『猫の恩返し』:本編のみのノーカット放送
- 『風立ちぬ』:ノーカット放送
ここで押さえておきたいのは、「ノーカット」と「本編のみノーカット」という公式表記の違いです。
映画本編を途中で省略せずに放送することと、映画以外の番組内企画や告知などを含めた放送枠全体の構成は、別の問題です。とくに「本編のみノーカット」と案内された作品については、番組全体が映画だけで構成されていたという意味ではありません。
したがって、2021年のジブリ作品は5作品すべてが本編ノーカットの対象だったと整理できますが、公式発表における表記の違いも理解しておく必要があります。
放送時間にも作品ごとの違いがありました。『もののけ姫』は50分、『風立ちぬ』は40分の拡大編成。『ハウルの動く城』も35分拡大され、通常の映画枠より長い時間が確保されました。
【35周年記念の誤解と放送回数】2021年のジブリ特集を数字で検証
2021年のジブリ特集を調べる際には、「スタジオジブリ35周年記念」という情報との混同にも注意が必要です。
スタジオジブリ公式の年表によると、同社は1985年6月に東京都武蔵野市吉祥寺でスタジオを開きました。そのため、35周年に当たるのは2020年であり、2021年は設立から36年目に当たります。
2021年の金曜ロードショー公式告知では、春は「2週連続!スタジオジブリ」、夏は「3週連続 夏はジブリ」という企画名が使用されました。35周年記念を直接の企画理由とする公式発表とは異なります。
2021年当時の通算放送回数にも注目もう一つ興味深いのが、各作品のテレビ放送回数です。
2021年当時、『もののけ姫』は11回目、『ハウルの動く城』は7回目、『猫の恩返し』も7回目でした。『ゲド戦記』は5回目、『風立ちぬ』は3回目の放送です。
とりわけ『もののけ姫』の放送回数は注目に値します。スポーツニッポンや日刊スポーツなどの報道によると、2021年8月13日の放送は地上波11回目で、1999年の初回放送では世帯視聴率35.1%を記録していました。
また、2021年の放送時点での視聴率は13.8%。初回ほどの数字ではないものの、公開から24年を経た作品が再び高い関心を集めたことが分かります。
5作品の視聴率が示すジブリ映画の視聴傾向2021年の視聴率を比較すると、『ハウルの動く城』と『もののけ姫』が13%台後半から14%台で上位に並びました。
一方、『ゲド戦記』と『猫の恩返し』は10%を下回っています。ただし、視聴率は作品の評価だけで決まるものではありません。放送時期、競合番組、視聴者の年齢層、作品の再放送間隔など、さまざまな要素が関係します。
また、視聴率はリアルタイム視聴の一側面を示す数字です。録画視聴や配信で作品を楽しむ人まで含めた人気の総量とは異なります。
2021年の5作品は、長年テレビで親しまれてきた作品と、監督や作風の異なる作品を組み合わせたラインアップでした。放送回数や視聴率を並べると、ジブリ作品が一つの固定された人気順だけで編成されているわけではないことも見えてきます。
【2026年の視点】金曜ロードショーの歴代ジブリ作品と2021年の特徴
金曜ロードショーとスタジオジブリの関係は、2021年だけに限られたものではありません。「夏はジブリ」「冬もジブリ」「2週連続スタジオジブリ」など、季節や作品の話題に合わせた特集が繰り返し組まれてきました。
2021年の特徴は、年間5作品という放送数そのものよりも、春と夏に企画を集中させた点にあります。
春は番組名のリニューアルに合わせた2週連続編成。夏は3週連続で作品を紹介し、最終日には『劇場版 アーヤと魔女』の公開も重なりました。
この構成には、テレビの映画枠が単に過去作品を再放送するだけでなく、映画館での新作公開やスタジオの最新情報と連動するメディアとして機能している側面があります。
また、ジブリ作品は監督によって描くテーマや物語の方向性が異なります。宮崎駿監督の『もののけ姫』や『風立ちぬ』、宮崎吾朗監督の『ゲド戦記』、森田宏幸監督の『猫の恩返し』を同じ特集で紹介することで、視聴者はジブリというブランドの中にある多様な表現に触れられました。
2026年に過去の放送スケジュールを調べる際は、作品の公開年とテレビ放送日を混同しないこと、金曜ロードショー以外の放送記録を合算しないこと、ノーカット表記の違いを確認することが大切です。
【金曜ロードショーのジブリ2021年】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年の金曜ロードショーで放送されたジブリ作品は何作品ですか? A1:全5作品です。『ハウルの動く城』『ゲド戦記』『もののけ姫』『猫の恩返し』『風立ちぬ』が放送されました。
Q2:2021年のジブリ特集は何月に実施されましたか? A2:4月と8月です。4月2日・9日に春の2週連続企画、8月13日・20日・27日に夏の3週連続企画が実施されました。
Q3:2021年のジブリ作品はすべてノーカット放送でしたか? A3:5作品すべてがノーカット対象でした。ただし、『ゲド戦記』と『猫の恩返し』は公式告知で「本編のみノーカット」と表記されています。
Q4:2021年のジブリ作品で最も視聴率が高かったのは何ですか? A4:『ハウルの動く城』です。ビデオリサーチ調べの関東地区世帯視聴率は14.0%でした。次いで『もののけ姫』が13.8%を記録しています。
Q5:2021年のジブリ特集は35周年記念だったのですか? A5:スタジオジブリのスタジオ開きは1985年6月です。35周年に当たるのは2020年で、2021年の公式番組告知では春の2週連続企画と夏の3週連続企画として紹介されています。
Q6:2021年の『もののけ姫』は何回目の放送でしたか? A6:2021年8月13日の放送は、金曜ロードショー枠で通算11回目でした。1999年1月の初回放送から数えて11回目に当たります。
まとめ:2021年の金曜ロードショーは春2作品・夏3作品のジブリ特集
2021年の金曜ロードショーでは、スタジオジブリの映画が全5作品放送されました。春には『ハウルの動く城』『ゲド戦記』、夏には『もののけ姫』『猫の恩返し』『風立ちぬ』というラインアップです。
春の2週連続企画は番組名変更後の最初の特集であり、夏の3週連続企画はジブリ作品の幅広い魅力を改めて紹介する機会となりました。5作品すべてがノーカット対象だったことも、2021年の放送を振り返るうえで押さえておきたいポイントです。
加えて、視聴率では『ハウルの動く城』が14.0%でトップとなり、『もののけ姫』も13.8%を記録。過去の放送回数を見ても、ジブリ作品が長年にわたりテレビ視聴者から支持されてきたことが分かります。
2026年に2021年の放送履歴を振り返るなら、単純な作品一覧だけでなく、放送日、企画の背景、ノーカットの範囲、過去の放送回数を合わせて確認するのがおすすめです。春のリニューアルと夏の3週連続企画という2つの節目を押さえることで、2021年の金曜ロードショーにおけるジブリ特集の全体像がより明確になります。