シーズン3の舞台は江戸時代中期。五鈴屋江戸店を開いた七代目店主・幸が、庶民にも手の届く着物を生み出しながら、商売敵や業界のしきたりに立ち向かう。
物語の軸になるのは、江戸小紋の開発、呉服仲間からの排除、大火による被害、そして新たな店舗展開だ。全8話のタイトルとストーリーを放送順に整理する。
第1話「結の嫁入り」4月5日放送宝暦4年(1754年)11月。五鈴屋江戸店は江戸小紋が売れ、商売も順調だった。
幸は伊勢型紙の彫師・梅松(高橋和也)を招き、男女どちらにも似合う新しい小紋の開発に取り組む。歌舞伎役者の栄次郎(風間杜夫)が持参した暦から干支を柄に取り入れるアイデアを得るが、型紙が完成した夜、妹の結(長澤樹)が五鈴屋から姿を消してしまう。
新商品の開発と妹の嫁入りという二つの問題が交差する、シーズン3の幕開けだ。
第2話「仲間はずれ」4月12日放送結が日本橋に呉服店を開く一方、幸の考案した干支小紋は男性客にも好評を博す。
そんな五鈴屋に、矢野と名乗る侍が訪れ、縮緬の白生地を100反も買い上げる。しかし、後になって矢野が加賀前田家の家臣で、呉服仲間の遠州屋の顧客だったことが判明する。
顧客を奪う行為は商人同士の厳しい掟に反する。五鈴屋は呉服仲間から仲間外れを言い渡され、江戸での呉服商いを続けられなくなる。
幸の商才だけでは乗り越えられない、商業組織の力関係が浮き彫りになる回だ。
第3話「藍染めの花火」4月19日放送呉服商いの道を断たれた五鈴屋は、太物専門店として再出発する。
幸は木綿を使った新商品の開発に着手。賢輔(佐久間悠)や梅松たちも新しい柄を考案し、染め物師の力造(池田努)も小紋染めの技術に挑む。
そこへ菊栄(朝倉あき)やお梅(内藤理沙)たちが江戸にやってくる。皆で花火を見物している最中、賢輔が新しい図案のヒントをつかむ。
逆境を新商品の発想に変えていく幸たちの姿が印象的だ。
第4話「辰年の厄災」4月26日放送花火をモチーフにした浴衣が大ヒットし、五鈴屋は店舗を拡張する。その一角では菊栄も小間物を販売し、簪の開発を進めていた。
梅松とお梅の祝言も行われ、商売も人間関係も順調に進むように見えた。
しかし、宝暦10年、辰年の江戸を大火が襲う。五鈴屋は難を逃れたものの、芝居町や本両替町は大きな被害を受け、枡吾屋も焼失。結の安否がわからなくなり、幸は不安に包まれる。
第5話「知恵を分け合う」5月3日放送江戸の広い範囲を焼き尽くした大火から3か月。町の復興が進む一方、貧しい人々は取り残され、物価の高騰にも苦しんでいた。
幸は、焼失した枡吾屋が早くも新店舗の建設を進め、呉服だけでなく太物にも進出するという話を耳にする。
忠兵衛(髙嶋政伸)と結の動向が再び五鈴屋の脅威となるなか、今度は木綿の白生地が不足する事態に直面する。
商品を売るだけではなく、仕入れや流通まで考えなければ商売は続かない。幸の経営者としての力量が試される展開だ。
第6話「呉服商い再び」5月10日放送宝暦11年(1761年)12月14日、五鈴屋は創業10周年を迎える。呉服仲間から排除されて6年が経過していた。
そんな折、浅草太物仲間の寄り合いに駒形町の呉服屋・丸屋(田中要次)が現れる。大火後の理不尽な値上げを受け、呉服商いから太物商いへの転身を決意したのだ。
しかし、河内屋(野添義弘)は丸屋の転身に異を唱える。その後、幸にも思いがけない提案が持ち込まれる。
商売の世界で、競争相手とどう向き合い、互いの利益をどう守るのかが問われる回となっている。
第7話「二枚の暖簾」5月17日放送五鈴屋は旗本の嫁荷を取り扱ったことで評判を高め、武家の客が増えていく。しかし、その一方で昔からの馴染み客が遠ざかってしまう。
菊栄は独立を目指して店舗を探し、新商品も開発していた。呉服町に好物件が見つかるものの、店が大きすぎて購入を決断できない。
相談を受けた幸は、菊栄にある提案をする。
さらに幸は、惣次と枡吾屋夫妻が親しくしている場面を目撃する。商売と過去の人間関係が、最終回へ向けて複雑に絡み合っていく。
第8話・最終回「金と銀」5月24日放送明和3年(1766年)4月。呉服町に五鈴屋呉服町店と御小間物所菊栄の二つの暖簾が掲げられる。
開店から1年半が経過し、どちらも繁盛店へと成長していた。
ところが、師走半ばに突然の問題が発生する。五鈴屋呉服町店には別の所有者がいると町名主から告げられ、幸と菊栄が交わした沽券状は偽物だったことが判明する。
二人は不動産詐欺に遭っていたのだ。
加えて、正当な所有者として名乗り出た人物は、なんと惣次(加藤シゲアキ)だった。
出典:NHKエンタープライズのDVD収録情報、NHKオンデマンド各話番組情報、TVガイドWeb。
【キャスト・相関関係】小芝風花と加藤シゲアキを中心とする出演者一覧

シーズン3の見どころは、幸を中心とする人間関係にもある。
特に重要なのが、幸の前夫である惣次、商いを支える賢輔、妹の結、そして独立を目指す菊栄だ。それぞれの立場や思惑が、五鈴屋の経営に影響を及ぼしていく。
主要キャストと役柄このほか、いしのようこ、内藤理沙、野添義弘、田中要次、池田努、菜葉菜、浅利陽介、泉澤祐希、齋藤潤、八嶋智人、高橋和也、片岡千之助、萬田久子らが出演する。
原作は髙田郁、脚本は山本むつみ、音楽は未知瑠。演出には田中健二、船谷純矢、岡野宏信、亀岡哲郎が名を連ねる。語りは森田美由紀が担当している。
小芝風花が演じる幸の魅力小芝風花=幸
幸は、ただ困難に耐えるだけの主人公ではない。
新しい商品を考え、顧客の好みを読み、職人の技術を生かし、店の将来まで見据える。自分の利益だけではなく、買い手の幸せや働く仲間の生活も大切にする姿勢が作品全体を貫いている。
シーズン3では、江戸での商売を一から築く立場から、店の将来を任せられる後継者を考える立場へと変化している。
加藤シゲアキが演じる惣次の存在感加藤シゲアキ=惣次
惣次は幸の前夫であり、過去の商いと人間関係を象徴する存在だ。
シーズン3では、井筒屋保晴となった惣次との再会が描かれ、最終回では五鈴屋呉服町店の所有権をめぐって幸たちと対峙することになる。
単純な善悪では整理できない人物関係が、この作品の人間ドラマに深みを与えている。
【ネタバレ解説】あきない世傳 金と銀3の最終回はどうなった?
最終回の最大の要点は、五鈴屋呉服町店を襲う不動産詐欺と、惣次の登場だ。
幸と菊栄が手に入れた店に隠されていた問題幸と菊栄は、それぞれの商いを発展させ、呉服町で二つの繁盛店を築いていた。
しかし、二人が購入した店舗の権利を証明する沽券状が偽物だったことが発覚する。
町名主から店を明け渡すよう告げられ、これまで積み上げてきた努力が一転して危機にさらされる。
真の所有者として現れた惣次さらに衝撃的なのは、正当な所有者として名乗り出た人物が惣次だったことだ。
かつて幸と夫婦だった惣次が、店の所有権をめぐる問題の中心に現れる。この展開によって、商売の問題と過去の人間関係が再び結び付く。
最終回のタイトル「金と銀」は、作品全体に流れる商いの価値観とも重なる。
シーズン3はシリーズ全体の最終回ではないここは間違えやすいポイントだ。
2026年5月24日に放送された第8話は、あくまでシーズン3の最終回。幸と五鈴屋の物語そのものは、12月放送予定のスペシャル時代劇「完結編」へと続いていく。
つまり、惣次の登場によって生まれた問題や、幸が築いた店の将来については、完結編で描かれるその後の物語にも注目する必要がある。
【見逃し配信・NHKオンデマンド】2026年11月現在の視聴方法
「あきない世傳 金と銀3」をこれから視聴したい人にとって、重要なのは放送終了後の配信状況だ。
2026年11月2日現在、NHKオンデマンドでシーズン3の各話を視聴できる。
NHKプラスからNHK ONEへ名称変更2026年10月1日、NHKは番組配信アプリの名称をNHKプラスからNHK ONEへ変更した。
そのため、過去の番組情報や記事に「NHKプラス」と書かれていても、現在のアプリ名はNHK ONEとなっている。
放送当時は、各話の放送後1週間、NHKプラスで見逃し配信が案内されていた。現在はその放送直後の見逃し期間を過ぎているため、4月・5月の各話を見たい場合はNHKオンデマンドの利用が現実的だ。
NHKオンデマンドの料金と視聴期間| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 配信サービス | NHKオンデマンド |
| 対象作品 | あきない世傳 金と銀3 |
| 単品購入 | 1話220円(税込み) |
| 見放題パック | 月額990円(税込み) |
| 単品の視聴期間 | 購入後72時間 |
| 購入期限 | 2027年3月28日 |
| 本編時間 | 各話43分 |
※料金・購入条件は2026年11月2日に確認できる番組ページの表示に基づく。
シーズン3を1話ずつ楽しみたいなら単品購入、全8話をまとめて見たいなら見放題パックが選択肢になる。
単品購入の場合は購入後72時間という視聴期限があるため、購入したまま長期間放置しないようにしたい。
DVD-BOXも2026年12月18日に発売予定配信以外の方法として、NHKエンタープライズからDVD-BOXの発売も予定されている。
- 発売日:2026年12月18日(金)
- 価格:16,720円(税込み)
- 仕様:DVD4枚組
- 収録時間:本編344分
- 特典:出演者インタビュー、PR番組(予定)
- 封入特典:特製ブックレット16ページ(予定)
全8話を手元に残しておきたい人や、完結編の放送前に物語を振り返りたい人には注目の選択肢だ。
【2026年12月26日放送】あきない世傳 金と銀 完結編の内容と注目点
2026年10月1日、出演者の所属事務所などから、スペシャル時代劇「あきない世傳 金と銀 完結編」の放送予定が発表された。
ここで注意したいのが、12月26日はBSP4Kの放送日であり、NHK BSの放送日は2027年1月1日という点だ。
完結編の放送スケジュール| 項目 | 放送情報 |
|---|---|
| 作品名 | スペシャル時代劇 あきない世傳 金と銀 完結編 |
| BSP4K | 2026年12月26日(土) |
| NHK BS | 2027年1月1日(金) |
| 放送時間 | 午後7時30分~8時59分 |
| 本編時間 | 89分 |
| 原作 | 髙田郁 |
| 脚本 | 山本むつみ |
| 音楽 | 未知瑠 |
| 演出 | 田中健二 |
完結編の原作ベースとなるのは、髙田郁の小説『あきない世傳 金と銀』特別編上下巻。
シーズン3の続編として、五鈴屋を100年続く店にするための幸と賢輔の物語が展開する。
特に注目したいのは、次の5つのポイントだ。
1.五鈴屋の九代目と賢輔
シーズン3では、幸が賢輔の思いを知りながらも、五鈴屋の将来を考えて九代目を賢輔に継がせる決断をするまでが描かれた。
完結編では、その後の二人と店の未来が大きな見どころになる。
2.惣次が抱える思い
加藤シゲアキ演じる惣次も引き続き重要な人物として登場する。
幸との過去を持つ惣次が、五鈴屋の未来にどのように関わるのかが注目される。
3.佐助の恋の行方
葵揚演じる佐助は、江戸本店の支配人。完結編では恋愛面にも焦点が当てられる。
4.お杉と周助の物語
大西礼芳演じるお杉のその後や、泉澤祐希演じる八代目・周助の悲願も描かれる。
5.幸と妹・結の関係
長澤樹演じる結は、江戸所払いとなった後の人生が描かれる。幸との姉妹関係にも新たな展開が待っている。
こうした人物それぞれの物語をまとめ上げるのが、89分の完結編だ。
完結編の追加出演者にも注目発表された出演者には、小芝風花、加藤シゲアキ、朝倉あき、長澤樹をはじめ、いしのようこ、渡辺大、松本怜生、内藤理沙、大西礼芳、葵揚、佐久間悠、泉澤祐希らが名を連ねる。
加えて、萬田久子、高島礼子、髙嶋政伸、風間杜夫、舘ひろしといった実力派俳優も出演する。
シーズン3から続く人物関係をどのように着地させるのか、シリーズの締めくくりとして期待が高まる。
【プロの結論】あきない世傳 金と銀3は商いと人間ドラマの両方を楽しめる作品
「あきない世傳 金と銀3」の魅力は、単なる時代劇や恋愛ドラマにとどまらないところにある。
幸が直面する問題には、現代のビジネスにも通じるテーマが含まれている。
視聴者が注目したい3つのテーマ第一に、商品開発と顧客目線。
幸が取り組む小紋や木綿の商品開発は、単なる新商品の企画ではない。誰に届けるのか、どのような暮らしに役立つのかという視点が中心にある。
第二に、競争と協力のバランス。
呉服仲間からの排除や仕入れ問題は、商売が個人の努力だけでは成立しないことを示している。取引先、職人、同業者との関係をどう築くかが、店の存続を左右する。
第三に、後継者を育てる経営。
幸は自分が店を守るだけでなく、五鈴屋を長く続けるために後継者を考える段階に入った。完結編で描かれる賢輔との物語は、このテーマの集大成になる。
どんな人におすすめできる?- 江戸時代の商人や町人文化に興味がある人
- 小芝風花の時代劇での演技を楽しみたい人
- 加藤シゲアキ演じる惣次の複雑な人物像に注目している人
- 恋愛だけでなく、仕事や人間関係を丁寧に描くドラマが好きな人
- 原作の髙田郁作品を映像で楽しみたい人
反対に、派手な合戦や大規模なアクションを中心とする時代劇を求める人には、少し趣向が異なる作品かもしれない。
本作の見どころは、日々の商いの積み重ねと、そこに関わる人々の選択にある。
【よくある質問】あきない世傳 金と銀3に関するFAQ
Q1:あきない世傳 金と銀3はいつからいつまで放送されましたか?
A1:2026年4月5日から5月24日まで、NHK BS・NHK BSP4Kで毎週日曜に全8話が放送されました。
Q2:あきない世傳 金と銀3の最終回は何話ですか?
A2:第8話「金と銀」が最終回です。2026年5月24日に放送され、五鈴屋呉服町店の不動産詐欺と惣次の登場が描かれました。
Q3:小芝風花は何役ですか?
A3:主人公の幸役です。五鈴屋七代目店主として江戸での商いを切り開きます。
Q4:加藤シゲアキは何役ですか?
A4:惣次役です。幸の前夫で、シーズン3の最終回にも重要な人物として登場します。
Q5:全8話はどこで見逃し視聴できますか?
A5:NHKオンデマンドで各話を視聴できます。単品220円(税込み)、まとめて見放題パックは月額990円(税込み)です。単品購入の場合、視聴期間は購入後72時間です。
Q6:完結編は2026年12月26日にNHK BSで放送されますか?
A6:12月26日はNHK BSP4Kでの先行放送です。NHK BSでの放送は2027年1月1日(金)午後7時30分から予定されています。
Q7:完結編で物語は終わりますか?
A7:スペシャル時代劇としてシリーズを締めくくる完結編です。幸と賢輔、惣次、佐助、結らのその後が描かれる予定です。
まとめ:あきない世傳 金と銀3は12月の完結編まで見届けたい作品
「あきない世傳 金と銀3」は、2026年4月5日から5月24日まで放送された全8話のBS時代劇だ。小芝風花演じる幸が五鈴屋江戸店を守るために知恵を絞り、商売敵や災害、仲間との関係に立ち向かう姿が描かれた。
最終回では、五鈴屋呉服町店をめぐる不動産詐欺が発覚し、正当な所有者として惣次が現れるという衝撃的な展開を迎えた。しかし、これはシリーズ全体の終幕ではない。
2026年12月26日にはBSP4Kで、2027年1月1日にはNHK BSでスペシャル時代劇「完結編」が放送予定。幸と賢輔が目指す100年続く五鈴屋の未来、そして惣次や結をはじめとする登場人物たちの人生が、どのような結末を迎えるのか。
シーズン3をまだ見ていない人はNHKオンデマンドで全8話を振り返り、12月の完結編に備えたい。幸が歩んできた商いの道がどのような形で結実するのか、シリーズ最後の物語に注目だ。