矢口史靖(やぐち・しのぶ)は、『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』など、日常の中にある意外な題材を独創的なコメディへと昇華させてきた日本の映画監督・脚本家だ。東京造形大学在学中に自主映画の制作を始め、1990年に『雨女』でPFFアワードのグランプリを受賞。その後、1993年の『裸足のピクニック』で劇場映画監督としてデビューした。
2026年10月現在、59歳。2025年6月には、長澤まさみ主演の映画『ドールハウス』を公開し、これまでのコメディ中心のイメージを覆すミステリー・ホラーにも挑戦した。同作は第45回ポルト国際映画祭でグランプリを獲得し、国内外で注目を集めている。
矢口史靖のプロフィールや経歴、代表作の映画一覧、受賞歴、独特の演出スタイルを時系列で整理すると、作品ごとにジャンルを変えながらも一貫している映画作りの考え方が見えてくる。
【矢口史靖のプロフィール】年齢・出身地・東京造形大学時代を紹介

矢口史靖は、日本映画界でオリジナル企画と脚本を大切にしてきた映画監督の一人だ。作品の多くで監督だけでなく脚本や原案も担当し、企画段階から完成まで作品の世界観を組み立てている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 矢口史靖 |
| 読み方 | やぐち・しのぶ |
| 生年月日 | 1967年5月30日 |
| 2026年10月現在の年齢 | 59歳 |
| 出身地 | 神奈川県伊勢原市 |
| 出身大学 | 東京造形大学 |
| 職業 | 映画監督・脚本家 |
| 映画監督デビュー | 1993年『裸足のピクニック』 |
| 自主映画での代表的受賞 | 1990年PFFアワード・グランプリ |
| 代表作 | 『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』 |
| 直近の劇場監督作 | 『ドールハウス』(2025年) |
生年月日や作品情報は映画.com、映画関連データベースなどに掲載されている。
東京造形大学で映画制作を始める矢口史靖のキャリアを語るうえで欠かせないのが、東京造形大学での学生時代だ。
大学在学中、矢口は8ミリフィルムを使った自主映画の制作を始めた。当時は現在のようにデジタルカメラや動画編集ソフトが一般化しておらず、映画を撮るには撮影機材やフィルム、編集作業などに相応の労力が必要だった。
学生時代に影響を受けた人物として知られるのが、同じ大学の先輩にあたる映画監督・鈴木卓爾だ。
2人は大学の上映会をきっかけに交流を深めた。鈴木の自主映画を見た矢口は、自分たちでも映画を作れるのだという可能性を感じ、映画制作へ本格的に踏み出していく。
この時期の経験は、その後の矢口作品に見られる自主性や独創的な発想の土台になった。
1990年『雨女』でPFFアワードのグランプリを受賞矢口史靖の映画監督としての出発点を象徴する作品が、8ミリ長編映画『雨女』だ。
大学生時代に約2年半をかけて制作した同作は、1990年のPFFアワードでグランプリを獲得した。
PFF(ぴあフィルムフェスティバル)は、若い映画制作者の発掘と育成に取り組んできた映画祭であり、後に商業映画界で活躍する監督たちも数多く輩出している。
『雨女』は、ドキュメンタリーやB級ホラー、前衛映画などの要素を取り込んだ実験的な作品だった。
現在の矢口作品から想像される爽やかな青春コメディとはかなり異なる作風であり、初期からジャンルに縛られない映画作りを行っていたことが分かる。
1993年『裸足のピクニック』で劇場映画監督デビューPFFアワードでの受賞後、矢口はPFFスカラシップを獲得し、1993年公開の『裸足のピクニック』を制作した。
同作は劇場映画監督としてのデビュー作である。
脚本には鈴木卓爾らも参加しており、学生時代の自主映画制作で培った仲間との共同作業が、劇場作品にもつながっている。
この作品から『ひみつの花園』『アドレナリンドライブ』へと続く初期キャリアには、後年の大衆的なコメディとは異なる、ブラックユーモアや風刺的な表現も見られる。
【矢口史靖の映画一覧】代表作から『ドールハウス』までの監督作品を時系列で整理
矢口史靖の映画を理解するには、作品ごとのジャンルの変化に注目したい。
青春映画、職業群像劇、ロボットコメディ、災害を題材にした家族映画、ミュージカル、そしてホラー・ミステリーまで、題材は幅広い。
一方、どの作品にも共通するのが、普通の人々が予想外の状況に巻き込まれ、試行錯誤しながら行動するという構造だ。
主な劇場監督作品・参加作品一覧| 公開年 | 作品名 | 主な担当・特徴 |
|---|---|---|
| 1993年 | 裸足のピクニック | 監督・脚本。劇場映画デビュー作 |
| 1997年 | ひみつの花園 | 監督・脚本。独特の目標を持つ女性の物語 |
| 1999年 | アドレナリンドライブ | 監督・脚本。予測不能な展開のコメディ |
| 2001年 | ウォーターボーイズ | 監督・脚本。男子高校生のシンクロを描く青春映画 |
| 2002年 | パルコ フィクション | 鈴木卓爾との共同監督によるオムニバス |
| 2004年 | スウィングガールズ | 監督・脚本。女子高校生のジャズ挑戦 |
| 2007年 | 歌謡曲だよ、人生は | 第9話「逢いたくて逢いたくて」を監督 |
| 2008年 | ハッピーフライト | 監督・脚本。航空業界の群像劇 |
| 2012年 | ロボジー | 監督・脚本。ロボットをめぐるコメディ |
| 2014年 | WOOD JOB!~神去なあなあ日常~ | 監督・脚本。林業を題材にした青春映画 |
| 2017年 | サバイバルファミリー | 監督・脚本・原案。電気のない世界での家族の生活 |
| 2019年 | ダンスウィズミー | 監督・脚本・原作。オリジナルミュージカルコメディ |
| 2025年 | ドールハウス | 監督・脚本・原案。ミステリー・ホラー |
なお、共同監督作品やオムニバス作品、テレビ作品などを含めるかによって作品数の数え方は異なる。『ドールハウス』は劇場長編11作目として紹介されている。
『ウォーターボーイズ』で全国的な知名度を獲得2001年公開の『ウォーターボーイズ』は、矢口史靖の名前を広く知らしめた代表作だ。
物語の中心となるのは、男子高校生たちがシンクロナイズドスイミングに挑戦するという、一見すると奇抜な設定である。
主演は妻夫木聡。玉木宏らも出演し、個性豊かな高校生たちが失敗を繰り返しながら演技を完成させていく姿を描いた。
この作品の魅力は、単純に努力や友情を美しく描くだけではないところにある。
練習の失敗や周囲の反応、思いどおりに進まない状況をコミカルに見せながら、最後には登場人物たちの成長が伝わる構成になっている。
日本アカデミー賞では、第25回に優秀監督賞と優秀脚本賞を受賞した。
『スウィングガールズ』で青春映画の代表的監督に2004年公開の『スウィングガールズ』も、矢口史靖の代表作として欠かせない。
主演は上野樹里。平岡祐太らが出演し、東北地方の女子高校生たちがひょんなことからビッグバンドを結成し、ジャズに取り組んでいく。
楽器の経験がほとんどない高校生たちが、練習を重ねながら音楽の楽しさを知っていく姿が物語の軸となる。
『ウォーターボーイズ』と共通しているのは、最初から優秀な人物が活躍するのではなく、未熟な人々が一つの目標に向かって成長していく構造だ。
また、演奏シーンの完成度を高めるために、出演者たちが楽器の演奏に取り組んだことも作品の見どころになっている。
第28回日本アカデミー賞では、矢口が優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞した。
『ハッピーフライト』で職業群像劇へ2008年公開の『ハッピーフライト』では、矢口の関心が学生たちの青春から、働く大人たちのプロフェッショナルな現場へと移った。
主演は田辺誠一と綾瀬はるか。
舞台は航空会社と空港。パイロット、客室乗務員、グランドスタッフ、整備士、管制官など、飛行機を安全に運航するために働く人々を描いている。
特徴的なのは、一つの職業だけを主人公にするのではなく、複数の職種が連携することで物語を成立させている点だ。
矢口は映画制作にあたり航空業界関係者への取材を重ね、実際の仕事の流れや現場の人間関係を作品に取り込んだ。
航空業界の舞台裏をエンターテインメントとして見せることで、普段は意識しない仕事の重要性を伝えた作品でもある。
『サバイバルファミリー』で災害と家族を描く2017年公開の『サバイバルファミリー』は、ある日突然、電気が使えなくなった世界を舞台にした作品だ。
出演は小日向文世、深津絵里ら。
電気が止まることで、スマートフォンや交通機関、冷蔵庫など、日常生活を支えるさまざまな仕組みが機能しなくなる。
その状況で、家族が生き延びるために移動し、協力しながら生活を立て直していく。
この映画の面白さは、特殊な能力を持つ主人公が世界を救うのではなく、ごく普通の家族が生活の知恵を使って困難に向き合う点にある。
便利な社会の裏側にある脆弱性を、笑いとサバイバル要素を交えて描いた作品だ。
『ドールハウス』でミステリー・ホラーに挑戦2025年6月13日に公開された『ドールハウス』は、矢口史靖のキャリアにおける大きな転換点となった作品だ。
主演は長澤まさみ。瀬戸康史、田中哲司、池村碧彩、風吹ジュンらが出演している。
物語は、5歳の娘を亡くした夫婦が、亡くなった娘によく似た人形を見つけるところから始まる。
母親の佳恵は人形を「アヤ」と名付け、娘の代わりのように大切にする。しかし、新しい家族が増え、人形への関心が薄れていくと、やがて一家に不穏な出来事が起こり始める。
矢口が原案・脚本・監督を担当したオリジナル作品であり、これまでの青春コメディとは異なる恐怖と謎解きが中心となっている。
特筆すべきは、単に恐ろしい映像を見せるのではなく、登場人物の行動や物語の進行を通じて恐怖を生み出していることだ。
この作品によって、矢口史靖がコメディだけでなく、観客の心理を動かすミステリーやホラーにも対応できる監督であることが示された。
【矢口史靖の受賞歴】PFFから日本アカデミー賞、海外映画祭まで
矢口史靖の受賞歴は、自主映画時代から商業映画、そして海外映画祭まで広がっている。
特に重要なのは、1990年のPFFアワード、2000年代の日本アカデミー賞、2025年のポルト国際映画祭という3つの節目だ。
主な受賞歴1990年:PFFアワード・グランプリ
自主映画『雨女』でグランプリを獲得。大学生時代の制作活動が映画界で評価されるきっかけになった。
2002年:第25回日本アカデミー賞
『ウォーターボーイズ』で優秀監督賞、優秀脚本賞を受賞。作品の娯楽性と脚本構成の両面が評価された。
2005年:第28回日本アカデミー賞
『スウィングガールズ』で優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。青春映画としての完成度に加え、オリジナル脚本の力も評価された。
2025年:第45回ポルト国際映画祭
『ドールハウス』がグランプリにあたる「Best Film Award」を受賞した。
この受賞は、矢口作品が国内だけでなく海外の観客にも届くエンターテインメントであることを示す実績となった。
なお、ポルト国際映画祭で受賞したのは映画『ドールハウス』であり、日本アカデミー賞の個人部門受賞とは区別して理解したい。
【矢口史靖の作風と演出の特徴】なぜ幅広いジャンルで観客を引きつけるのか
矢口史靖の映画を見比べると、ジャンルや舞台設定は異なっていても、物語の組み立て方には共通点がある。
1. 普通の人が予想外の状況に置かれる矢口作品の大きな特徴は、特別な能力を持たない普通の人々が、通常では考えにくい状況に巻き込まれることだ。
『ウォーターボーイズ』では男子高校生がシンクロに挑戦し、『スウィングガールズ』では女子高校生がジャズバンドを結成する。
『ロボジー』ではロボット開発に失敗した社員たちが予想外の方法で問題を乗り切ろうとする。
『サバイバルファミリー』では電気のない世界で普通の家族が生き延びようとする。
どの作品も、設定そのものに分かりやすい面白さがある。
ただし、設定だけで笑わせるのではなく、そこから生まれる人間関係や行動の変化を物語の中心に置いている。
2. 綿密な取材を土台にしたリアリティー矢口作品は奇抜な設定が目立つ一方で、現実の仕事や活動に関する描写には細かな調査が反映されている。
その代表例が『ハッピーフライト』だ。
航空業界の専門職について取材し、実際の現場で起こる問題や職種間の連携を脚本に取り込んだ。
また、『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』では林業、『ドールハウス』では家族の心理や人形をめぐる不穏な状況が物語の重要な要素になっている。
奇抜な発想と現実的なディテールを組み合わせることが、作品への没入感を高めている。
3. 笑いと悲劇を同時に成立させる矢口作品を特徴づけるもう一つの要素が、ブラックユーモアだ。
登場人物にとっては深刻な失敗や困難でも、観客から見ると滑稽に映る。その視点の違いが独特の笑いを生み出す。
矢口自身も2025年の『ドールハウス』関連インタビューで、コメディとホラーを明確に分けて考えているわけではなく、登場人物の行動とその結果から物語を組み立てる考え方を語っている。
『ドールハウス』では、恐怖と笑いが隣り合う場面が生まれる。これまでのコメディ作品で培った演出感覚が、ジャンルを変えた作品にも活用されている。
4. 登場人物の行動から次の展開を作る矢口作品では、登場人物が何かを実行した結果、新たな問題が発生するという連鎖が物語を動かす。
『スウィングガールズ』なら、演奏を始めたことによって仲間が増え、次の目標が生まれる。
『ハッピーフライト』なら、一つの現場で発生した問題が別の部署へ影響を与えていく。
『ドールハウス』なら、人形に対する家族の態度の変化が、物語の不穏さを少しずつ積み上げる。
こうした構成によって、観客は登場人物の行動を追いながら、自然に次の展開を知りたくなる。
5. 絵コンテを重視した映像設計矢口の演出を考える際には、脚本だけでなく絵コンテにも注目したい。
作品制作では、撮影前に画面の構成やカメラの位置、人物の動きなどを具体的に設計する手法が知られている。
『ロボジー』の制作に関するインタビューでも、出演者が矢口の絵コンテへのこだわりに言及している。
脚本で組み立てた笑いや緊張感を、映像としてどのタイミングで見せるのか。その設計が作品のテンポを支えている。
【矢口史靖の映画監督としての評判】『ドールハウス』が示した新境地
矢口史靖は、長年にわたり日本の娯楽映画を支えてきた監督の一人だ。
『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』のような青春映画では、若い出演者の魅力を引き出し、集団が一つの目標へ向かう姿を描いた。
一方、『ハッピーフライト』や『サバイバルファミリー』では、年齢や立場の異なる人物を配置し、社会や家族の仕組みを物語に組み込んだ。
こうした作品群から見えてくるのは、特定のジャンルだけに依存しない企画力と脚本構成力だ。
『ドールハウス』は興行面でも成果を残した2025年公開の『ドールハウス』は、興行面でも大きな成果を残した。
東宝の2025年8月22日付の発表によると、公開後の興行収入は8月17日時点で18億7,000万円に達していた。
加えて、第45回ポルト国際映画祭では最高賞にあたるグランプリを獲得。海外20の国と地域での公開も決定したと発表されている。
これは、従来の矢口作品を知る観客だけでなく、ミステリーやホラーを好む新たな観客層にも作品が届いたことを示す材料だ。
評価が分かれる要点はブラックユーモアと題材の大胆さ矢口作品の魅力は、誰もが予想しない展開や、登場人物の失敗を笑いに変える演出にある。
ただし、この表現は観客の好みを選ぶ場合もある。
例えば、爽やかな青春映画だけを期待している人にとっては、作品に含まれる下品な笑いやブラックユーモアが意外に感じられる可能性がある。
『ドールハウス』についても、従来のコメディを期待して鑑賞すると、ホラーや心理的な不安を中心とした展開に驚くかもしれない。
逆に、ジャンルの変化や意外性のある物語を楽しみたい人には、矢口作品の幅広さを発見できる機会になる。
【矢口史靖は2026年現在何をしている?】最新作と今後の活動
2026年10月現在、作品データベースなどで確認できる最新の劇場監督作は、2025年公開の『ドールハウス』だ。
2025年の公開以降、同作は映画祭での受賞やパッケージ展開などを通じて話題を広げた。
2025年はキャリアの転換点となった『ドールハウス』は、矢口にとって初めて本格的に取り組んだオリジナルミステリーとして紹介されている。
これまでの代表作は、コメディや青春映画として認知されることが多かった。
しかし同作では、人形をめぐる謎や家族の心理を中心に物語を展開し、観客に恐怖と緊張感を与えることを目指した。
特に長澤まさみとのタッグは注目された。長澤は矢口作品への出演経験もあり、監督が描く人物像を表現するうえで重要な存在となった。
2026年の年齢は59歳1967年5月30日生まれの矢口は、2026年10月現在59歳。
自主映画からキャリアをスタートさせ、30年以上にわたり劇場映画を手がけてきた。
2026年の時点で、次回作の具体的な劇場公開日や作品タイトルについて、確定した新作情報として紹介できるものは確認できない。
ただし、『ドールハウス』の成功によって、今後の作品ではどのジャンルを選択するのかという関心が高まっている。
コメディに回帰するのか、ミステリーやホラーの表現をさらに掘り下げるのか。これまでのキャリアを見る限り、ジャンルを固定しない姿勢そのものが矢口の強みになっている。
【矢口史靖に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:矢口史靖は何歳ですか?
A1:1967年5月30日生まれで、2026年10月現在59歳です。神奈川県出身で、東京造形大学を卒業しています。
Q2:矢口史靖の代表作は何ですか?
A2:代表作として知られるのは『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』『サバイバルファミリー』などです。2025年には長澤まさみ主演の『ドールハウス』を公開しました。
Q3:矢口史靖の最新作は何ですか?
A3:2026年10月現在、確認できる最新の劇場監督作は2025年6月13日公開の『ドールハウス』です。原案・脚本・監督を担当したミステリー作品で、第45回ポルト国際映画祭のグランプリを受賞しています。
Q4:矢口史靖は東京造形大学出身ですか?
A4:はい。東京造形大学に在学していた時期に8ミリ映画の制作を始めました。大学の先輩だった鈴木卓爾との交流も、映画制作に進むきっかけの一つとなっています。
Q5:矢口史靖の受賞歴には何がありますか?
A5:1990年のPFFアワード・グランプリ、第25回日本アカデミー賞の『ウォーターボーイズ』における優秀監督賞・優秀脚本賞、第28回日本アカデミー賞の『スウィングガールズ』における優秀監督賞・最優秀脚本賞などがあります。また、2025年には『ドールハウス』がポルト国際映画祭のグランプリを受賞しました。
Q6:矢口史靖はコメディ映画専門の監督ですか?
A6:コメディ作品で広く知られていますが、コメディだけに限定されません。初期の『雨女』では実験的な映像表現を取り入れ、『ドールハウス』ではミステリー・ホラーに挑戦しています。作品ごとに異なるジャンルを扱う監督です。
まとめ:矢口史靖の魅力はジャンルを超える企画力と人間描写にある
矢口史靖は、東京造形大学時代の自主映画制作からキャリアをスタートさせ、1990年の『雨女』でPFFアワードのグランプリを獲得した映画監督だ。
1993年の『裸足のピクニック』で劇場映画監督としてデビューした後、『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』によって青春コメディの代表的な存在となった。
その後も『ハッピーフライト』『ロボジー』『WOOD JOB!』『サバイバルファミリー』『ダンスウィズミー』と、作品ごとに異なるテーマを選び続けている。
そして2025年の『ドールハウス』では、従来のイメージを大きく変えるミステリー・ホラーに挑戦。ポルト国際映画祭でのグランプリ受賞や興行面での成果は、監督としての新たな可能性を示した。
矢口作品をこれから見る人には、次のような選び方がおすすめだ。
- 青春映画が好きな人: 『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』
- 仕事や職業の裏側に興味がある人: 『ハッピーフライト』
- 社会問題や家族の物語を楽しみたい人: 『サバイバルファミリー』
- 独創的なコメディが好きな人: 『ロボジー』『ダンスウィズミー』
- 恐怖や謎解きを楽しみたい人: 『ドールハウス』
矢口史靖のキャリアを振り返ると、作品のジャンルが変わっても、普通の人々が予想外の出来事に向き合う姿を描くという軸は揺らいでいない。
2026年現在59歳。これまでの成功作にとどまらず、新しいジャンルへ踏み出した『ドールハウス』は、矢口史靖という映画監督の可能性を改めて印象づけた作品となった。次にどのような題材を映画化するのか、今後の活動にも期待が集まる。
主な事実確認資料: 日本映画データベース(JFDB)、PFF公式作品データベース、映画.com、映画ナタリー、東宝公式発表、映画専門媒体の監督インタビュー。