アンドレス・マチャドは、オリックス・バファローズの守護神として2026年シーズンに51試合登板、35セーブ、防御率1.20という圧巻の成績を残したベネズエラ出身の右腕だ。加えて、シーズン開幕前にはベネズエラ代表として2026年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場し、母国の初優勝にも貢献。日本球界と国際舞台の双方で存在感を示した。
一方、マチャドは2026年シーズン終了をもってオリックスとの契約が満了する。球団は残留交渉に動いているものの、メジャーリーグや国内他球団からの関心も報じられ、2027年の所属先は注目の的となっている。MLB時代のカンザスシティ・ロイヤルズ、ワシントン・ナショナルズでの歩みから、セーブ王獲得、WBCでの活躍、今後の去就までを整理する。
【プロフィールと経歴】アンドレス・マチャドはどんな選手?

アンドレス・マチャド(Andrés Eduardo Machado)は、1993年4月22日生まれ、ベネズエラ出身のプロ野球投手だ。2026年11月現在は33歳。身長185センチ、体重105キロの体格を持ち、右投右打でプレーする。
日本ではオリックスの背番号42を着用。主にリリーフ投手として起用され、試合終盤のリードを守るクローザーとして実績を積み重ねてきた。
ベネズエラからプロの世界へマチャドのプロキャリアは2010年に始まった。MLB公式の選手記録によると、同年11月にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結んでいる。
その後、傘下のマイナーリーグで経験を積み、2017年9月2日にメジャーデビューを果たした。決して最初から順風満帆だったわけではない。2015年にはトミー・ジョン手術を受け、シーズンを全休した時期もある。
故障による離脱とマイナーでの再挑戦を経験したうえでメジャーに戻り、その後は日本球界で守護神の地位を確立した。2026年の活躍を理解するうえでは、この長いキャリアの積み重ねが重要になる。
【MLB成績を検証】ロイヤルズからナショナルズへ渡った実績
マチャドのMLB時代には、カンザスシティ・ロイヤルズとワシントン・ナショナルズという2球団が関係している。
カンザスシティ・ロイヤルズ時代2017年9月、マチャドはロイヤルズでメジャーデビューを果たした。ただし、当初から主力として定着したわけではない。
MLB公式の年度別成績では、2017年は2試合に登板し、3回2/3を投げて防御率22.09。メジャーの打者との厳しい対戦を経験したシーズンだった。
2018年と2019年はマイナーリーグで経験を積み、2019年には傘下AAA級オマハで44試合に登板。リリーフとして防御率を2.70にまとめた前半戦など、救援投手としての可能性を示している。
ワシントン・ナショナルズでの復帰2021年にはワシントン・ナショナルズでメジャー復帰を果たした。2017年以来となるMLBの舞台で40試合に登板し、防御率3.53を記録。2022年には51試合、防御率3.34と安定した働きを見せた。
2023年は44試合に登板したものの、防御率5.22と苦戦。シーズン終了後の11月にはナショナルズからリリースされた。
MLB通算成績は137試合、7勝3敗、防御率4.48、148回2/3、120奪三振。MLB公式記録で確認できる数字だ。
この実績から分かるのは、マチャドがメジャーで長期間クローザーを務めた実績を持つ投手ではないということだ。一方で、複数シーズンにわたってリリーフとして登板を重ね、2022年には51試合に登板している。日本での成功は、MLBでのキャリアを土台にしながら、投手としての役割を確立した結果と捉えられる。
【オリックスでの成績と転機】2024年から2026年までの歩み
MLBでの経験を経たマチャドは、2024年からオリックスでプレーするようになった。日本球界では救援投手として起用され、来日1年目からセーブを積み重ねている。
特に注目したいのは、3シーズン連続で50試合以上に登板している点だ。2024年は53試合、2025年は58試合、2026年は51試合。チームのブルペンを支える存在として、継続的に登板機会を得てきた。
年度別成績・キャリアの比較| 年度・時期 | 所属・大会 | 主な成績 | キャリア上の意味 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | カンザスシティ・ロイヤルズ | マイナー契約 | プロキャリアの出発点 |
| 2017年 | ロイヤルズ | 2試合、防御率22.09 | MLBデビュー |
| 2021年 | ワシントン・ナショナルズ | 40試合、防御率3.53 | メジャー復帰 |
| 2022年 | ナショナルズ | 51試合、防御率3.34 | 救援投手として登板機会を確保 |
| 2023年 | ナショナルズ | 44試合、防御率5.22 | MLBでの最終シーズン |
| 2024年 | オリックス | 53試合、23セーブ、防御率2.03 | NPBでの本格的な活躍が始まる |
| 2025年 | オリックス | 58試合、28セーブ、防御率2.28 | 守護神として定着 |
| 2026年 | オリックス | 51試合、35セーブ、防御率1.20 | 最多セーブ投手賞を初受賞 |
| 2026年3月 | WBC・ベネズエラ代表 | 6試合、6回1/3、防御率2.84 | 母国の初優勝に貢献 |
NPB公式の年度別成績を見ると、2024年から2026年にかけてセーブ数は23、28、35と増加している。防御率も2点台から1点台へ改善した。
2025年には68奪三振を記録しており、三振を奪う能力も備えている。2026年は奪三振数こそ47に減ったものの、与四球が16から7へ大きく減少。打者を力でねじ伏せるだけでなく、無駄な走者を出さない投球が際立った。
来日後の3年間を通じて、単発の好成績ではなく、守護神としての役割を継続して担ってきた点が評価できる。
【2026年成績を徹底分析】35セーブ・防御率1.20でセーブ王に
2026年のマチャドは、オリックスの試合終盤を任される絶対的なクローザーとしてシーズンを戦った。NPB公式の最終成績は次の通りだ。
2026年シーズン最終成績
- 登板:51試合
- 勝利:3勝
- 敗戦:1敗
- セーブ:35
- ホールド:7
- 投球回:52回1/3
- 奪三振:47
- 与四球:7
- 被安打:37
- 被本塁打:5
- 防御率:1.20
- WHIP:0.84
2026年のパ・リーグ最多セーブは、マチャドだけが獲得したタイトルではない。オリックスのマチャド、ソフトバンクの杉山一樹、ロッテの横山陸人が、それぞれ35セーブを記録し、3人で最多セーブ投手賞を分け合った。
NPBの2026年度公式表彰でも、マチャドは最多セーブ投手賞の初受賞者として掲載されている。したがって「マチャドがセーブ王になった」という表現は正しいが、「単独セーブ王」とするのは正確ではない。
MLB経験を持つ外国人投手が、日本で初めて個人タイトルを手にしたという点でも、2026年は大きな節目になった。
防御率1.20を支えた制球力2026年のマチャドを分析するうえで、35セーブと並んで注目したい数字が防御率1.20とWHIP0.84だ。
WHIPは、投手が1イニングあたりに許した安打と四球の合計を示す指標。0.84という数字は、走者を出す頻度が非常に低かったことを意味する。
加えて、52回1/3を投げて与四球はわずか7。奪三振47に対して四球7という内容で、K/BBは6.71に達した。
前年の2025年は与四球16、WHIP1.19だったため、2026年は制球面で明確な改善が見られる。奪三振率は2025年の11.06から8.08に下がっているが、四球を減らし、安打も抑えたことで失点を防いだ。
クローザーは、1点リードのようなわずかな点差で登板することも多い。そうした場面では、無駄な四球や連打が試合の流れを大きく変える。マチャドの2026年の価値は、三振数だけでなく、走者を背負う危険性を減らした点にある。
【WBC 2026】ベネズエラ代表として初の世界一に貢献
2026年のマチャドは、オリックスでの活躍に加え、ベネズエラ代表としても重要な経験を積んだ。3月に開催された第6回ワールド・ベースボール・クラシックに代表メンバーとして参加した。
ベネズエラの歴史的優勝2026年のWBC決勝では、ベネズエラがアメリカを3対2で破り、大会初優勝を達成した。MLB公式の大会報道でも、ベネズエラにとって初めてのWBC制覇として記録されている。
マチャドはベネズエラ代表の救援投手として6試合に登板。FOX Sportsの大会投手成績では、1勝0敗、防御率2.84、6回1/3、10奪三振と記録されている。
大会を通して複数の試合に登板したことは、代表チームから一定の信頼を得ていたことを示す。特に救援投手は、先発投手と違って試合展開に応じて登板のタイミングが変わる。短い投球回でも集中力を維持し、役割を果たすことが求められる。
WBCの経験はNPBでの活躍にもつながったのか国際大会への参加は、選手にとって大きな経験になる一方、シーズン開幕前の調整や登板負荷にも影響する。
マチャドの場合、WBCで6試合に登板した後、オリックスのレギュラーシーズンでも51試合に登板。35セーブ、防御率1.20という成績を残した。
WBCでの活躍が直接的にNPBの成績を向上させたと断定することはできない。しかし、国際大会での実戦経験を経ても、シーズンを通して安定した投球を維持できたことは評価に値する。
ベネズエラ代表としての世界一と、オリックスでの個人タイトル獲得。2026年はマチャドにとって、キャリアの中でも特別なシーズンとなった。
【2027年の去就】契約満了後はオリックス残留か、MLB復帰か
2026年11月2日時点で、マチャドの去就をめぐる最大の焦点は、オリックスとの再契約が実現するかどうかだ。
2026年シーズン終了で契約満了日刊スポーツは2026年10月5日付の報道で、マチャドとアンダーソン・エスピノーザの両投手が今季限りで契約満了となり、球団が残留に向けて交渉を進める方針だと伝えた。
球団幹部は、両選手に対して誠意を持って交渉する考えを示している。一方、メジャーリーグをはじめ国内他球団も関心を寄せていると報じられた。
つまり、オリックスにとっては重要な戦力を維持したい状況である一方、マチャド側には複数の選択肢が生まれる可能性がある。
本人はオリックス残留を希望2026年9月30日付の日刊スポーツでは、マチャドが来季の去就について、オリックスでプレーすることが第一希望である趣旨のコメントをしている。
加えて、10月4日に球団が発表した帰国時のコメントでも、来季への思いを明かした。
「来年、オリックスでプレーすることができれば、ファンの皆さんにクライマックスシリーズ進出を届け、そして優勝を勝ち取ることができるように頑張りたいと思います」
これは球団公式発表に掲載された本人のコメントだ。オリックスへの感謝と、来季もチームに貢献したいという意思が読み取れる。
ただし、この発言は残留契約の成立を意味するものではない。本人の希望と球団との契約合意は別の段階にある。
MLB復帰や国内移籍の可能性は?MLB復帰の可能性については、過去のメジャー経験が評価材料になる。マチャドはMLB通算137試合に登板しており、2021年と2022年にはナショナルズで年間40試合以上に登板した実績を持つ。
一方、2026年のNPBでの成績は、51試合、35セーブ、防御率1.20。クローザーとして即戦力になり得る数字であり、国内他球団が関心を持つと報じられている背景にも、この実績がある。
ただし、現時点で獲得を正式発表したMLB球団や国内球団は確認されていない。特定の球団への移籍が決定したとする情報もなく、現状はオリックスとの交渉を含めた去就が注目されている段階だ。
2027年の見通しを左右する3つのポイントマチャドの契約を判断するうえでは、次の3点が重要になる。
- 2026年の投球内容:35セーブ、防御率1.20、WHIP0.84という実績は、残留交渉で大きな評価材料になる。
- 年齢と登板負荷:2026年に33歳となり、3年連続で50試合以上に登板。今後も安定したパフォーマンスを維持できるかが焦点になる。
- 契約条件と役割:球団側の評価額だけでなく、来季もクローザーを任されるか、チームの優勝構想にどう組み込まれるかが重要になる。
オリックスがマチャドを必要とする理由は明確だ。35セーブを記録した守護神が抜ければ、ブルペンの再編が必要になる。代役の確保や新外国人投手の獲得には時間がかかるため、球団にとって残留交渉は優先度の高い課題と考えられる。
【プロの結論】マチャドの本当の価値は数字以上の安定感にある
マチャドの2026年を評価する際、35セーブという数字だけを見るのでは十分ではない。防御率1.20、WHIP0.84、与四球7という複数の指標を合わせて見ることで、守護神としての完成度が浮かび上がる。
2024年から2026年にかけて、セーブ数は23、28、35と着実に増加した。防御率も2.03、2.28、1.20と推移しており、2026年には来日後最高の成績を残した。
特に評価したいのは、2026年に四球を大幅に減らした点だ。抑え投手にとって、相手打者に余計な出塁機会を与えないことは、失点リスクを下げるうえで大きな意味を持つ。
一方、今後の契約を考える際には、年齢、登板数、故障リスク、外国人選手枠、契約条件などを総合的に見る必要がある。単年の防御率だけで将来の成績を保証することはできない。
マチャドはMLBでの苦労を経て日本で守護神となり、WBCで母国の歴史的優勝に貢献し、NPBでも初の最多セーブ投手賞を獲得した。2026年は、単なる好成績の年ではなく、キャリアの評価を大きく高めた一年だった。
【よくある質問】アンドレス・マチャドの現在に関するFAQ
Q1:アンドレス・マチャドは現在何歳ですか?
A1:1993年4月22日生まれで、2026年11月現在33歳です。ベネズエラ出身の右投右打の投手です。
Q2:マチャドの2026年の成績は?
A2:オリックスで51試合に登板し、3勝1敗、35セーブ、7ホールド、防御率1.20を記録しました。WHIPは0.84です。
Q3:2026年のセーブ王はマチャドですか?
A3:はい。マチャドは35セーブで最多セーブ投手賞を初受賞しました。ただし、ロッテの横山陸人、ソフトバンクの杉山一樹も35セーブを記録しており、3人での同時受賞です。
Q4:マチャドのMLB通算成績は?
A4:137試合に登板し、7勝3敗、防御率4.48、148回2/3、120奪三振です。ロイヤルズとナショナルズの2球団でプレーしました。
Q5:マチャドは2026年のWBCで優勝しましたか?
A5:はい。ベネズエラ代表の一員として大会に参加し、チームの初優勝に貢献しました。本人は6試合に登板し、防御率2.84、10奪三振を記録しています。
Q6:マチャドは2027年もオリックスに残留しますか?
A6:2026年11月2日時点では、契約更新は正式に確定していません。本人はオリックスでのプレーを希望するコメントを残しており、球団も残留交渉に取り組む方針が報じられています。
Q7:マチャドはMLBに復帰する可能性がありますか?
A7:可能性はあります。メジャー経験があり、2026年にはNPBで35セーブ、防御率1.20を記録しました。MLB球団からの関心も報じられていますが、具体的な移籍先や契約は発表されていません。
まとめ:アンドレス・マチャドの2027年は残留交渉が最大の焦点
アンドレス・マチャドは、ベネズエラ出身の右腕としてMLBのロイヤルズ、ナショナルズを経て、2024年からオリックスで活躍してきた。
2026年は51試合で35セーブ、防御率1.20を記録し、横山陸人、杉山一樹とともに最多セーブ投手賞を獲得。WBCではベネズエラ代表として母国初の世界一にも貢献した。
しかし、2026年シーズン終了でオリックスとの契約は満了。本人は残留を希望しているものの、球団との交渉や他球団の関心もあり、2027年の所属先はまだ確定していない。
今後の注目点は、オリックスがどのような条件で契約更新を提示するか、そしてマチャド自身がどの環境で次のシーズンを戦うことを選ぶかだ。
35セーブと防御率1.20という実績を残した守護神だけに、その決断はオリックスの2027年の投手陣にも大きな影響を与える。今後の公式発表と契約交渉の進展が待たれる。
主な検証資料: NPB公式個人成績・2026年度表彰、MLB公式選手プロフィール・WBC大会記録、オリックス球団公式発表、日刊スポーツ、パ・リーグ公式報道。