ポット分けとは、FIFAワールドカップの組み合わせ抽選会で、出場国を実力や大会運営上の条件に応じて複数のグループに分類する仕組みだ。
2026年大会では、従来の32チーム・8グループ制から、48チーム・12グループ制へと変更された。各グループは4チームで構成され、4つのポットから原則1チームずつ選ばれる。
つまり、ポット1の強豪国が集まるグループには、ポット2、3、4からそれぞれ1か国が加わる構造だ。
2026年大会で変わったポイント- 出場国は32か国から48か国へ拡大。
- グループ数は8組から12組へ増加。
- ポットは従来と同じ4段階だが、各ポットが12チームになった。
- 各チームはグループステージで3試合を戦う。
- 各組の上位2チームと、3位の成績上位8チームがラウンド32に進出する。
FIFAの大会方式に関する公式発表では、16組3チーム制ではなく、12組4チーム制が採用された。これにより、グループステージで全チームが最低3試合を戦える方式になっている。
【全4ポット一覧】FIFAランキング2025年11月19日が基準

2026年大会の最終抽選会で使用されたポット分けは、2025年11月19日発表のFIFA男子世界ランキングを基準に決定された。
ただし、開催国の3か国はランキングに関係なくポット1に入る特別扱いとなった。
抽選会が行われた2025年12月5日時点では、42チームの出場が確定しており、残る6枠はプレーオフによって決まる段階だった。そのため、ポット4にはプレーオフの勝者を示す仮の出場枠も含まれていた。
ポット1:開催国と世界ランキング上位国- カナダ
- メキシコ
- アメリカ
- スペイン
- アルゼンチン
- フランス
- イングランド
- ブラジル
- ポルトガル
- オランダ
- ベルギー
- ドイツ
ポット1には、開催国3か国と、ランキング上位の9か国が入った。
スペイン、アルゼンチン、フランス、イングランドはランキング上位4か国として、特別なシード配置の対象にもなっている。
ポット2:日本代表が入った第2シード- クロアチア
- モロッコ
- コロンビア
- ウルグアイ
- スイス
- 日本
- セネガル
- イラン
- 韓国
- エクアドル
- オーストリア
- オーストラリア
日本代表はポット2に入った。
日本と同じポットには、2022年カタール大会でベスト4に進出したモロッコや、欧州の強豪クロアチア、南米のウルグアイなどが並んだ。
ポット2に入ったことによって、日本はポット2の他国とはグループステージで対戦しない組み合わせになった。
ポット3:欧州・南米・アフリカ・アジアの実力国- ノルウェー
- パナマ
- エジプト
- アルジェリア
- スコットランド
- パラグアイ
- チュニジア
- コートジボワール
- ウズベキスタン
- カタール
- サウジアラビア
- 南アフリカ
ポット3には、欧州のノルウェーやスコットランド、アフリカのエジプト、アルジェリアなどが入った。
特にノルウェーは、攻撃力のあるチームとしてポット3の中でも注目を集めた。
ポット4:プレーオフ枠を含む最終シード- ヨルダン
- カーボベルデ
- ガーナ
- キュラソー
- ハイチ
- ニュージーランド
- UEFA欧州プレーオフA
- UEFA欧州プレーオフB
- UEFA欧州プレーオフC
- UEFA欧州プレーオフD
- FIFAプレーオフトーナメント1
- FIFAプレーオフトーナメント2
ポット4は、出場確定国6か国と、プレーオフで決まる6枠で構成された。
この段階では、プレーオフの勝者がどの国になるかは決まっていなかった。したがって、抽選会では国名ではなく、出場枠を示すプレースホルダーが使用された。
4つのポットの役割と関係| 区分 | 選定・配置の基準 | 主な対象国・枠 |
|---|---|---|
| ポット1 | 開催国3か国+ランキング上位9か国 | スペイン、アルゼンチン、フランス、イングランドなど |
| ポット2 | ランキングに基づく次の12か国 | 日本、クロアチア、モロッコ、ウルグアイなど |
| ポット3 | 続くランキング帯の12か国 | ノルウェー、エジプト、スコットランドなど |
| ポット4 | 残りの確定国6か国+プレーオフ枠6つ | ヨルダン、ガーナ、欧州プレーオフなど |
この分類で重要なのは、ポットの数字が単純な大会優勝確率を示すものではないという点だ。ポットは抽選時のシード区分であり、実際の試合結果やチームの調子を保証するものではない。
【日本代表はポット2】FIFAランキングと抽選結果を検証
日本代表がポット2に入った最大の理由は、抽選の基準となったFIFAランキングで18位だったことだ。
2025年11月19日のランキングでは、スペインが1位、アルゼンチンが2位、フランスが3位、イングランドが4位。日本は18位で、アジア勢の中でも高い順位を維持していた。
FIFAの公式ランキング発表では、ブラジルが5位に上昇し、ドイツが9位、クロアチアが10位となったことも確認できる。
日本代表のグループFの対戦相手2025年12月5日の抽選会で、日本代表はグループFに決定した。
グループF
オランダ
ポット1
日本
ポット2
スウェーデン
ポット4・欧州プレーオフB勝者
チュニジア
ポット3
日本代表にとって注目されるのは、ポット1のオランダとの対戦だ。
オランダは欧州の伝統的な強豪国であり、攻守に高い水準を持つ。ポット2の日本にとって、グループステージの大きな試金石となる相手だった。
一方、スウェーデンは欧州プレーオフBを勝ち抜いて出場権を獲得したチーム。チュニジアもアフリカ予選を勝ち上がった実力国であり、決して簡単なグループではない。
日本代表のグループFは、ポット2に入ったからといって楽な組になったわけではない。 ポット1の強豪に加え、欧州とアフリカの異なるスタイルを持つ相手への対応が求められる構成となった。
【抽選ルールを解説】開催国・UEFA・上位4か国の特別配置
2026年大会の抽選は、単純に48か国の名前をくじ引きする方式ではなかった。
FIFAは競技上の公平性と大会日程のバランスを考慮し、開催国の固定配置、同一大陸連盟の同組制限、上位4か国のトーナメント経路分離というルールを設けた。
1. 開催国3か国はポット1に固定カナダ、メキシコ、アメリカは、FIFAランキングに関係なくポット1に配置された。
加えて、グループの位置も事前に決まっていた。
- メキシコ:グループAのA1
- カナダ:グループBのB1
- アメリカ:グループDのD1
この配置は、開催国の試合会場や大会日程との整合性を取るための措置だ。
開催国はそれぞれ異なるグループに入るため、3か国が同じ組になることはない。
2. UEFA以外は同一大陸連盟の同組を原則禁止抽選で特に重要なのが、大陸連盟による制限だ。
FIFAは原則として、同じ大陸連盟に所属する国が同じグループに2か国以上入らないようにしている。
例えば、日本と韓国はともにAFC(アジアサッカー連盟)に所属している。そのため、通常の抽選ルールでは同じグループに入らない。
ただし、欧州サッカー連盟(UEFA)は例外となる。
2026年大会にはUEFAから16か国が出場するため、12グループに欧州勢を分散させるには、一部のグループで2か国の同居を認める必要がある。
その結果、次のルールが設定された。
- UEFA以外:原則として同一連盟は1グループ1か国まで。
- UEFA:1グループに最低1か国、最大2か国まで。
- UEFA所属国が3か国以上同じ組になることは禁止。
この仕組みによって、欧州勢の出場数を確保しながら、同じ大陸の国同士が早い段階で集中する事態を避けている。
3. スペイン・アルゼンチン・フランス・イングランドは別経路今回の抽選で見逃せないのが、ランキング上位4か国のシード配置だ。
2025年11月19日のFIFAランキングでは、次の順位だった。
- 1位:スペイン
- 2位:アルゼンチン
- 3位:フランス
- 4位:イングランド
FIFAは大会の競技バランスを考慮し、スペインとアルゼンチンを準決勝まで別のトーナメント経路に配置する方針を採用した。
同様に、フランスとイングランドも別経路となる。
これは、各国がグループを首位通過した場合に、ランキング上位のチーム同士が準決勝より前に対戦する可能性を抑えるための措置だ。
つまり、単なるグループ抽選だけでなく、決勝までのトーナメント全体を見据えた配置だった。
【欧州プレーオフ・大陸間プレーオフ】ポット4の6枠はどう決まった?
2025年12月5日の抽選会では、48か国すべての出場国が確定していたわけではない。
残る6枠は、UEFA欧州プレーオフで4枠、FIFA大陸間プレーオフトーナメントで2枠を争う方式だった。
この6枠をすべてポット4に配置することで、プレーオフの結果によって抽選をやり直す必要がない仕組みになっていた。
UEFA欧州プレーオフは4つの経路欧州プレーオフには16か国が参加し、4つの経路に分かれてトーナメントを戦った。
各経路では準決勝と決勝を行い、それぞれの勝者がワールドカップ出場権を獲得する。
2026年3月31日に行われた決勝の結果は以下のとおり。
| 経路 | 最終結果 | 出場決定国 |
|---|---|---|
| A | ボスニア・ヘルツェゴビナがイタリアにPK戦勝利 | ボスニア・ヘルツェゴビナ |
| B | スウェーデンがポーランドに3-2で勝利 | スウェーデン |
| C | トルコがコソボに1-0で勝利 | トルコ |
| D | チェコがデンマークにPK戦勝利 | チェコ |
注目されたのは、イタリアがボスニア・ヘルツェゴビナとの決勝で敗れ、出場権を逃したことだ。
また、スウェーデン、トルコ、チェコもプレーオフを勝ち抜き、ポット4の仮枠から正式な出場国となった。
FIFA大陸間プレーオフトーナメントは2枠残る2枠は、異なる大陸連盟の国が参加するFIFA大陸間プレーオフトーナメントで争われた。
参加したのは次の6か国。
- コンゴ民主共和国
- イラク
- ジャマイカ
- ボリビア
- スリナム
- ニューカレドニア
2つの経路に分かれて試合を行い、それぞれの勝者が本大会へ進む仕組みだった。
2026年3月31日の決勝では、コンゴ民主共和国がジャマイカを延長戦の末に1-0で破り、イラクはボリビアに2-1で勝利した。
その結果、コンゴ民主共和国とイラクが最後の2枠を獲得した。
抽選時の仮枠と最終的な出場国の対応- 欧州プレーオフA:ボスニア・ヘルツェゴビナ
- 欧州プレーオフB:スウェーデン
- 欧州プレーオフC:トルコ
- 欧州プレーオフD:チェコ
- FIFAプレーオフトーナメント1:コンゴ民主共和国
- FIFAプレーオフトーナメント2:イラク
この6か国が決まったことで、2026年ワールドカップの48か国がすべて確定した。
ここで押さえたいのは、プレーオフで勝ち上がった国が、抽選後に好きなグループを選べるわけではないという点だ。抽選時に割り当てられた仮枠を、そのまま勝者が引き継ぐ方式だった。
【全12グループの抽選結果】48チームの組み合わせ一覧
2025年12月5日の抽選会で決定した12グループは、2026年3月のプレーオフ終了によって正式な48か国の構成となった。
2026年11月時点では、すべてのプレーオフ枠も確定している。
グループA〜FグループA
- メキシコ(開催国)
- 南アフリカ
- 韓国
- チェコ
グループB
- カナダ(開催国)
- ボスニア・ヘルツェゴビナ
- カタール
- スイス
グループC
- ブラジル
- モロッコ
- ハイチ
- スコットランド
グループD
- アメリカ(開催国)
- パラグアイ
- オーストラリア
- トルコ
グループE
- ドイツ
- キュラソー
- コートジボワール
- エクアドル
グループF
- オランダ
- 日本
- スウェーデン
- チュニジア
グループG
- ベルギー
- エジプト
- イラン
- ニュージーランド
グループH
- スペイン
- カーボベルデ
- サウジアラビア
- ウルグアイ
グループI
- フランス
- セネガル
- イラク
- ノルウェー
グループJ
- アルゼンチン
- アルジェリア
- オーストリア
- ヨルダン
グループK
- ポルトガル
- コンゴ民主共和国
- ウズベキスタン
- コロンビア
グループL
- イングランド
- クロアチア
- ガーナ
- パナマ
FIFAの大会公式情報に掲載された最終グループ構成でも、これらの組み合わせが確認できる。
抽選結果から見える注目グループ特に注目したいのは、次の3グループだ。
グループF:日本の実力が試される組
オランダ、スウェーデン、チュニジアと対戦する日本。ポット2というシードを獲得していても、欧州の強豪とプレーオフを勝ち抜いた実力国が同居する組となった。
グループI:強豪が集まる難関グループ
フランス、セネガル、イラク、ノルウェーが集まった。ポット1のフランスに加え、セネガルとノルウェーという異なる特徴を持つチームがそろっている。
グループH:スペインとウルグアイの対決
スペインとウルグアイという実績ある国が同組となった。カーボベルデとサウジアラビアも加わり、異なるサッカー文化を持つ4か国が対戦する構成だ。
【ワールドカップポット分け】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ワールドカップで日本代表は何ポットだった?
A1:日本代表はポット2だった。2025年11月19日発表のFIFA男子世界ランキングで18位となり、ポット2に分類された。抽選結果はグループFで、オランダ、スウェーデン、チュニジアと同組になった。
Q2:ワールドカップのポット分けは何を基準に決まる?
A2:基本的には抽選前に発表されるFIFA男子世界ランキングが基準となる。ただし、2026年大会では開催国のカナダ、メキシコ、アメリカがランキングに関係なくポット1に固定された。また、プレーオフの6枠はポット4に配置された。
Q3:同じ大陸の国が同じグループになることはある?
A3:原則として同一大陸連盟の国は同じグループに入らない。ただし、UEFAは16か国が出場するため例外で、各グループに最低1か国、最大2か国まで入ることが認められている。
Q4:2026年ワールドカップの抽選会はいつ開催された?
A4:2025年12月5日にアメリカのワシントンD.C.にあるジョン・F・ケネディ・センターで開催された。
Q5:プレーオフ出場国はポット分けでどう扱われた?
A5:欧州プレーオフの4枠とFIFA大陸間プレーオフの2枠は、抽選時点では国名が確定していなかったため、ポット4に仮枠として配置された。2026年3月のプレーオフ終了後、各経路の勝者が正式な出場国となった。
【プロの結論】2026年ワールドカップのポット分けで押さえるべきポイント
2026年大会のポット分けを理解するうえで、最も重要なのは、FIFAランキングだけでグループの難易度が決まるわけではないということだ。
日本代表はポット2という位置を獲得したものの、ポット1のオランダに加え、欧州プレーオフを突破したスウェーデン、ポット3のチュニジアと同じグループになった。
また、開催国3か国のポット1固定、UEFAの同組制限、ランキング上位4か国のトーナメント経路分離など、抽選には複数の条件が組み込まれていた。
今回のポット分けから読み取れる重要な判断基準は次の3つだ。
1. ポットは実力の絶対評価ではない。 ランキングを基準にした抽選上の区分であり、実際の試合結果とは別に考える必要がある。
2. プレーオフ枠の存在は抽選の難易度を変える。 ポット4でも、欧州や大陸間プレーオフを勝ち抜く実力を持ったチームが入る可能性がある。
3. グループの強さは4か国全体で判断する。 ポット1の有名国だけでなく、ポット3・4のチームの戦力や戦術的特徴も見逃せない。
2026年大会は、48か国・12グループという新しい形式で開催され、7月19日に決勝を迎えた。
ポット分けは単なる抽選前の分類ではなく、各国の対戦経路や大会全体の競争構造を理解するための出発点だった。日本代表のポット2入りとグループFの組み合わせは、その仕組みを理解するうえでも象徴的な事例となっている。
主な情報源:FIFA公式サイトの2025年11月19日FIFAランキング発表、2025年11月25日抽選手順発表、2025年12月5日最終抽選結果、UEFA公式の2026年3月31日プレーオフ結果、FIFA公式の大陸間プレーオフ結果。