2026年大会のグループFには、オランダ、日本、スウェーデン、チュニジアの4か国が入った。
オランダは欧州屈指の選手層と攻撃力を誇り、日本は組織的な守備と素早い攻守の切り替えを武器とする。スウェーデンは長身選手を生かした空中戦や前線の突破力が持ち味だ。
FIFAが公表した大会日程によると、グループFの6試合は2026年6月14日から25日(現地日付)にかけて開催された。
特に注目されたのは、日本がオランダとスウェーデンの両方から勝ち点を獲得したことだ。
グループFの全試合結果| 現地日付 | 対戦カード | 結果 |
|---|---|---|
| 6月14日 | オランダ対日本 | 2-2 |
| 6月14日 | スウェーデン対チュニジア | 5-1 |
| 6月20日 | オランダ対スウェーデン | 5-1 |
| 6月20日 | チュニジア対日本 | 0-4 |
| 6月25日 | 日本対スウェーデン | 1-1 |
| 6月25日 | チュニジア対オランダ | 1-3 |
日本は初戦でオランダと引き分け、第2戦ではチュニジアに4対0で快勝。最終戦のスウェーデン戦も引き分け、グループリーグを1勝2分け、無敗で終えた。
一方、オランダは2勝1分けで首位を確保。スウェーデンはオランダに大敗したものの、チュニジア戦の勝利と日本戦の引き分けで勝ち点4を獲得した。
この結果、グループFからはオランダと日本が上位2チームとして突破。スウェーデンも成績上位の3位チームとしてラウンド32への進出を果たした。
【日本対オランダの試合結果】2度のビハインドを追いついた日本

2026年6月14日、ダラス・スタジアムで行われたグループF初戦。日本は優勝候補の一角とされたオランダに対し、最後まで勝負を諦めない姿勢を示した。
日本サッカー協会(JFA)の試合記録では、両チームは前半を0対0で折り返し、後半に4得点を記録している。
得点経過- 51分:フィルジル・ファン・ダイク(オランダ)
- 57分:中村敬斗(日本)
- 64分:クライセンシオ・サマーフィル(オランダ)
- 89分:鎌田大地(日本)
先制したのはオランダだった。
後半、セットプレーからファン・ダイクがヘディングシュートを決め、日本は追いかける展開となった。
しかし、その6分後に日本が反撃する。
久保建英が右サイドから相手守備陣を引きつけ、左側へ展開。ボールを受けた中村敬斗が相手DFとの駆け引きから右足でシュートを放ち、ゴールを奪った。
その後、オランダはサマーフィルの得点で再びリード。日本にとっては厳しい展開となった。
それでも試合終盤、途中出場の伊東純也が蹴ったコーナーキックから小川航基がヘディングで合わせる。最後に鎌田大地が触れてゴールとなり、土壇場で同点に追いついた。
JFAの試合レポートは、鎌田の得点につながった小川のヘディングと、最後まで攻撃を続けた日本の粘り強さを取り上げている。
森保一監督も試合後、強豪オランダに2度リードされながら追いついた選手たちの結束力を評価した。
この試合から見えた日本の強み最大の収穫は、先制された後も戦い方を崩さなかったことだ。
オランダの中盤にはフレンキー・デ・ヨングら、ボールを保持しながら試合を組み立てられる選手がいる。日本は相手に押し込まれる時間帯がありながらも、サイドから攻撃を組み立て直した。
特に久保、中村、鎌田の連係は、相手の守備ブロックを崩すうえで効果的だった。
ただし、セットプレーへの対応やサマーフィルに中央へ切り込まれた場面には改善の余地が残った。
2対2という結果は、日本がオランダと同じ水準に到達したことを意味するわけではない。しかし、相手の強みを理解し、失点後にも修正できるチームになったことを示す試合だった。
【日本対スウェーデンの試合結果】前田大然の先制弾とエランガの同点弾
日本のグループリーグ最終戦は、2026年6月25日(現地日付)のスウェーデン戦だった。
日本はグループ首位を狙ううえで勝利が必要な状況。スウェーデンも決勝トーナメント進出を目指し、勝ち点を求めていた。
試合は前半を0対0で終え、後半に動いた。
得点経過- 56分:前田大然(日本)
- 62分:アンソニー・エランガ(スウェーデン)
日本の先制点は、堂安律のスルーパスから生まれた。
後半、中央でボールを動かした日本はスウェーデンの守備ラインの背後を狙う。堂安のパスに反応した前田大然が抜け出し、冷静にゴールを決めた。
ところが、リードを守る時間は長く続かなかった。
6分後、スウェーデンのエランガが同点ゴールを記録。日本は再びリードを失い、そのまま試合終了を迎えた。
FIFAの戦術分析が指摘した日本の工夫この試合は、単なる1対1の引き分け以上に戦術的な意味を持つ。
FIFAテクニカルスタディグループの専門家ジェイン・ラドロー氏による分析では、日本がスウェーデンの右サイドに生じるスペースを狙った点が取り上げられた。
日本は左センターバックの伊藤洋輝を積極的に前進させ、中村敬斗との連係で数的優位をつくった。
これに対してスウェーデンのグラハム・ポッター監督は後半、エランガを低い位置に下げる修正を実施。伊藤が利用していたスペースを閉じた。
日本はそこで攻撃を止めず、左右へのサイドチェンジや中央での連係に切り替えた。
FIFAの分析は、堂安と上田綺世が中央で連係し、前田の背後への走り込みにつながった攻撃も紹介している。
これは日本代表にとって重要な収穫だった。
相手に対策されたとき、最初の攻撃パターンに固執せず、別の方法でゴールに迫れるか。世界大会では、その修正能力が勝敗を左右する。
スウェーデン戦で評価したいポイント日本の課題は、先制後のゲームコントロールだった。
リードを奪った直後は相手の反撃が強まりやすい。相手の攻撃を受け止めながら、ボールを保持して試合のテンポを落とす技術が必要になる。
一方、前田のスピードを生かした背後への攻撃や、堂安のパスによる局面打開は明確な武器になった。
スウェーデン相手に無得点で終わらず、勝ち点1を獲得したことは、グループ2位での突破につながった。
【順位表・FIFA世界ランキング】3か国の立ち位置を数字で比較
グループFの最終順位を見ると、オランダが首位、日本が2位、スウェーデンが3位だった。
注目したいのは、日本が勝ち点ではオランダに2ポイント差をつけられたものの、得失点差では日本がプラス4、オランダがプラス6と接近していた点だ。
グループF最終順位表| 順位 | 国 | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得失点差 | 勝ち点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | オランダ | 3 | 2 | 1 | 0 | +6 | 7 |
| 2 | 日本 | 3 | 1 | 2 | 0 | +4 | 5 |
| 3 | スウェーデン | 3 | 1 | 1 | 1 | 0 | 4 |
| 4 | チュニジア | 3 | 0 | 0 | 3 | -10 | 0 |
続いて、各代表の監督、基本フォーメーション、注目選手、グループ内での成績を整理する。
オランダとスウェーデンのフォーメーションは、FIFAの公式戦術ラインアップ資料に掲載された対戦時の布陣、日本の3-4-2-1はJFAのオランダ戦レポートに基づく。
FIFA世界ランキングはどうなっている?2026年10月7日発表のFIFA男子世界ランキングでは、3か国の順位に明確な差がある。
| 国 | FIFA世界ランキング | 2026年10月7日 |
|---|---|---|
| オランダ | 9位 | 欧州トップクラス |
| 日本 | 17位 | アジア上位 |
| スウェーデン | 34位 | 欧州中位 |
オランダは世界9位で、日本は17位。スウェーデンは34位だった。
ただし、FIFAランキングは直近の国際試合の結果や対戦相手の強さ、試合の重要度などを反映する指標であり、特定の試合の勝敗をそのまま予測するものではない。
実際、日本はランキングで上位に位置するオランダに対して2対2で引き分けている。
ランキングの差は、チーム全体の実績を比較する材料にはなるが、個々の試合での実力差を決めつける根拠にはならない。
【戦術・注目選手を徹底比較】欧州強豪と日本の実力差はどこにある?
オランダ、スウェーデン、日本は、同じサッカーでも試合の組み立て方に違いがある。
オランダ代表:4-3-3を軸にした総合力ロナルド・クーマン監督のオランダ代表は、4-3-3を基本布陣とする。
中心となるのは、守備のリーダーであるファン・ダイクと、ゲームを組み立てるフレンキー・デ・ヨングだ。
前線にはコーディ・ガクポやブライアン・ブロビー、クライセンシオ・サマーフィルらが並ぶ。
2026年6月20日のスウェーデン戦では、オランダが5対1で勝利。ブロビーとガクポがそれぞれ2得点を挙げた。
特にガクポは2得点に加えてアシストも記録し、攻撃の中心として存在感を示した。
FIFAの試合レポートでは、オランダが序盤からサイドを利用し、スウェーデンの守備を崩したことが紹介されている。
オランダの強み
- 後方から安定してボールを運べる。
- 中盤のパス交換で試合をコントロールできる。
- 前線に得点力のある選手がそろう。
- サイドからの攻撃と中央突破を使い分けられる。
スウェーデン代表の最大の特徴は、前線の個人能力とフィジカルの強さだ。
2026年大会ではグラハム・ポッター監督がチームを率い、基本的に3-5-2の形を採用した。
注目選手は次の3人だ。
アレクサンデル・イサク
リバプール所属のストライカー。スピードとボールコントロールを生かし、相手DFの背後を狙うプレーを得意とする。
ビクトル・ギェケレシュ
アーセナル所属のストライカー。身体能力と推進力を備え、ゴール前での強さが際立つ。
アンソニー・エランガ
ニューカッスル所属のウイング。スピードを生かした突破力が特徴で、日本戦でも同点ゴールを記録した。
FIFAが発表したスウェーデン代表の招集メンバーには、この3人に加えて主将ビクトル・リンデレフや若手MFルーカス・ベリヴァルも名を連ねていた。
スウェーデンはチュニジア戦で5得点を挙げる一方、オランダ戦では5失点した。
攻撃力は高いものの、相手にサイドのスペースを使われた際の守備対応が課題として表れた大会だった。
日本代表:組織力と柔軟な戦術変更森保一監督の日本代表は、相手に合わせてフォーメーションや攻撃方法を調整する柔軟性を見せた。
オランダ戦では3-4-2-1を採用。3バックを中心に守備の安定を図りながら、両サイドを使って攻撃を組み立てた。
久保建英、中村敬斗、堂安律、鎌田大地らが攻撃の連係を担い、前田大然や上田綺世が前線で相手の守備を揺さぶった。
スウェーデン戦では、伊藤洋輝の前進や左右への展開を使って相手の守備を動かした。
日本の強みは、特定のスター選手だけに依存せず、複数の選手が連動してチャンスをつくれる点にある。
ただし、欧州勢との対戦では、セットプレーの守備、フィジカルコンタクト、相手の素早いカウンターへの対応が引き続き重要な課題となる。
欧州強豪と日本の実力差をどう評価すべきか3チームを比較すると、単純なランキング以上に、それぞれの強みが見えてくる。
- 選手層と個人能力:オランダが優位。
- フィジカルと前線の突破力:スウェーデンに強み。
- 組織的な連係と戦術変更:日本が持ち味を発揮。
- 試合中の修正能力:日本も欧州勢に対抗できる水準を示した。
日本がオランダ、スウェーデンに無敗だったことは評価できる。しかし、両国との対戦が引き分けだった以上、完全に力関係が逆転したと判断するのは早い。
重要なのは、個々の選手の能力差をチーム全体の戦術でどこまで補えるかという点だ。
【大会終了後の日本代表】ラウンド32の結果と放送・配信情報
グループFを突破した3か国は、その後の決勝トーナメントで異なる結果を迎えた。
ラウンド32の結果| 国 | 対戦相手 | 結果 | 大会の結末 |
|---|---|---|---|
| 日本 | ブラジル | 1-2 | 敗退 |
| オランダ | モロッコ | 1-1(PK2-3) | 敗退 |
| スウェーデン | フランス | 0-3 | 敗退 |
日本は6月29日(現地日付)のラウンド32でブラジルと対戦した。
前半に佐野海舟が先制点を挙げたものの、後半にカゼミーロとガブリエウ・マルティネッリの得点を許し、1対2で敗退した。
オランダもモロッコにPK戦で敗れ、スウェーデンはフランスに0対3で敗れた。
つまり、グループFの3か国はいずれもラウンド32で姿を消した。
日本はグループリーグでは無敗だったが、決勝トーナメントではブラジルに敗れた。この結果は、グループ内での好成績と、世界のトップクラスを相手に勝ち切る力が必ずしも一致しないことを示している。
日本代表の予想スタメンはどう見るべきか2026年大会はすでに終了しているため、現在は予想スタメンよりも実際の先発メンバーを確認する方が正確だ。
オランダ戦の日本は次の選手を中心に3-4-2-1で臨んだ。
- GK:鈴木彩艶
- DF:谷口彰悟、渡辺剛、伊藤洋輝
- MF:堂安律、佐野海舟、鎌田大地、中村敬斗
- 前線:久保建英、前田大然、上田綺世
この布陣は、守備時の安定性と攻撃時のサイド活用を両立する狙いがあった。
試合中には伊東純也や小川航基らも投入され、終盤の同点ゴールにつながった。
ワールドカップ2026の日本国内放送・配信予定JFAが公表した大会当時の放送情報では、日本代表戦は次の放送・配信体制だった。
| 試合 | 日本時間 | テレビ・配信 |
|---|---|---|
| 日本対オランダ | 6月15日 5:00 | NHK総合、DAZN |
| 日本対チュニジア | 6月21日 13:00 | 日本テレビ、NHK BS、DAZN |
| 日本対スウェーデン | 6月26日 8:00 | NHK総合、DAZN |
なお、これらは大会開催時の中継情報であり、2026年11月現在の見逃し配信・アーカイブの提供状況とは異なる。
試合映像を振り返る場合は、NHKやDAZNなどの公式サービスで現在の配信対象を確認する必要がある。
【プロの結論】日本は欧州勢にどこまで迫ったのか
今回のグループFで日本代表が示した成果は、オランダとスウェーデンに無敗だったことだけではない。
相手の特徴を把握し、試合中に戦術を変え、複数の選手が連動して得点機会をつくる力を発揮したことにある。
一方、ブラジルとのラウンド32で敗退した結果からは、上位進出に向けた課題も残った。
特に注目したいのは次の3点だ。
1. 攻撃の再現性
オランダ戦で見せた久保と中村の連係や、スウェーデン戦での堂安と前田の連係は、日本の攻撃に可能性があることを示した。これらを強豪相手にも継続して再現できるかが重要だ。
2. 守備の安定性
オランダ戦のセットプレー、スウェーデン戦の同点ゴール、ブラジル戦の終盤の失点。強豪との対戦では、わずかなポジショニングのずれが結果に直結する。
3. 選手層と試合終盤の対応力
先発選手だけでなく、交代選手がどれだけ試合の流れを変えられるか。長い大会を戦い抜くには、複数のポジションで高いレベルを維持できる選手層が必要だ。
日本が欧州勢との実力差を縮めたことは、グループFの結果からも読み取れる。しかし、世界の頂点を目指すには、引き分けを勝利に変える決定力と、失点を防ぐ守備の完成度が求められる。
【オランダ・スウェーデン・日本】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年W杯のグループFで日本は何位だった?
A1:日本は1勝2分け、勝ち点5、得失点差プラス4で2位だった。オランダが勝ち点7で首位、スウェーデンが勝ち点4で3位となった。
Q2:日本対オランダの試合結果は?
A2:2026年6月14日(現地日付)の試合は2対2の引き分け。日本は中村敬斗と鎌田大地が得点し、2度のビハインドを追いついた。
Q3:日本対スウェーデンの試合結果は?
A3:2026年6月25日(現地日付)の試合は1対1。日本は前田大然が先制したが、スウェーデンのアンソニー・エランガに同点ゴールを許した。
Q4:オランダとスウェーデンはどちらが強かった?
A4:グループFの直接対決ではオランダが5対1で勝利した。グループリーグでもオランダは7ポイントで1位、スウェーデンは4ポイントで3位だった。
Q5:2026年10月のFIFA世界ランキングで日本は何位?
A5:日本は17位。オランダは9位、スウェーデンは34位だった。2026年10月7日発表のランキングに基づく。
Q6:スウェーデンはグループFで敗退した?
A6:グループFでは3位だったが、成績上位の3位チームとしてラウンド32に進出した。その後、フランスに0対3で敗れた。
Q7:2026年W杯の日本代表戦はどこで放送された?
A7:大会当時、日本対オランダと日本対スウェーデンはNHK総合とDAZN、日本対チュニジアは日本テレビ、NHK BS、DAZNで中継・配信された。
まとめ:オランダ・スウェーデン・日本の戦いから見えたもの
2026年FIFAワールドカップのグループFは、オランダが首位、日本が2位、スウェーデンが3位という結果で幕を閉じた。
日本代表はオランダと2対2、スウェーデンと1対1で引き分け、グループリーグを無敗で突破。欧州勢を相手に組織力と戦術的な柔軟性を発揮した。
一方、オランダはスウェーデンに5対1で勝利するなど、攻撃力の高さを証明。スウェーデンもイサク、ギェケレシュ、エランガらの個人能力で存在感を示した。
大会後のFIFA世界ランキングでも、オランダ9位、日本17位、スウェーデン34位という差が残っている。
今回の大会で日本が証明したのは、欧州強豪と互角に戦える局面をつくる力だ。次に求められるのは、その力を勝利と上位進出につなげる決定力である。
オランダ・スウェーデン・日本の対戦は、世界との差を測るだけでなく、日本代表が次のステージへ進むために何を磨くべきかを明らかにした大会だった。