日産栃木工場は、一般の人が自由に製造ラインへ入れる施設ではありません。工場見学を希望する場合は、日産公式の工場見学案内と予約サービスで対象プログラムを確認する必要があります。
特に注意したいのは、一般向けの工場内部の見学と、ゲストホールの展示紹介が別のプログラムになっている点です。
一般向けの工場見学は2025年1月から一時休止日産公式の案内では、見学コースの調整に伴い、2025年1月から一般向けの工場内部の見学を一時休止しています。
その代わり、工場見学の前に利用するゲストホールがリニューアルされ、実際の自動車部品や製造工程を紹介する展示が設けられています。
2026年11月時点で一般の人が利用できる現地プログラムは、主にゲストホールでの展示紹介です。工場内部の生産ラインを一般向けツアーで見学できる状態に戻ったわけではありません。
2026年11月時点の予約方法予約は日産栃木工場の専用予約サービスから行います。希望日時の空き状況を確認し、必要事項を入力して申し込みます。予約確定メールが届いているかも確認してください。
2026年11月分については、予約受付期間が11月2日8時から11月10日23時59分までと案内されています。また、ゲストホールは2026年11月12日(木)に閉館する予定です。
小学校向けなら工場内部の見学も可能一般向けとは異なり、小学校5年生を対象とする社会科工場見学では、ゲストホールの見学に加え、構内バスで移動して実際の工場内部を見学するプログラムが用意されています。
- 対象:小学校5年生
- 見学内容:ゲストホール、構内バス移動、工場見学
- 定員:1回最大60人
- グループ構成:1グループ20人、最大3グループ
- 予約受付:原則毎月1日から10日まで
- 予約対象:3か月先
オンライン工場見学も小学校5年生向けに実施されており、1回約45分です。日産のクルマづくりや栃木工場の技術について、映像を交えて学べます。
一般の人が工場内部を見学できるかどうかは、今後の公式発表を確認する必要があります。予約サービスの表示内容が変更される場合もあるため、訪問前の確認が欠かせません。
日産栃木工場の所在地とアクセス日産栃木工場の所在地は、栃木県河内郡上三川町上蒲生2500です。宇都宮市の南側に位置し、北関東自動車道やJR宇都宮線を利用してアクセスできます。
所在地
〒329-0692
栃木県河内郡上三川町上蒲生2500
交通アクセス
- JR東北本線(宇都宮線)石橋駅から車で約10分
- 北関東自動車道・宇都宮上三川ICから約5分
見学に関する問い合わせ
日産自動車株式会社 栃木工場ゲストホール
0285-56-1214
受付時間:9時~17時(土日・工場非稼働日を除く)
工場見学と一般的な工場への問い合わせ先は異なります。訪問や見学についての問い合わせはゲストホール、工場全般についての問い合わせは人事総務部総務課(0285-56-1204)が窓口です。
なお、ゲストホールへの訪問と製造ラインの見学は同じではありません。一般向けの内部見学が休止されている期間に訪問する場合は、展示紹介の予約内容を確認しておきましょう。
【工場の規模を検証】敷地面積292万㎡・従業員約6000人の実力

日産栃木工場は、日産の国内工場の中で最大の敷地面積を持つ生産拠点です。
日産公式サイトが公表している基本データは次のとおりです。
敷地面積292.2万㎡
栃木試験場を含む
従業員数約6,000人
2025年9月30日時点
面積換算
約292.2ヘクタール
敷地の広さの目安
東京ドーム約62個分
特に重要なのは、約292万平方メートルという数字に栃木試験場が含まれている点です。すべてが車両の組み立て工場や建物で占められているわけではありません。
日産クリエイティブサービスの技術者紹介記事でも、広大な敷地に部品製造、溶接、塗装、組み立て、品質検査などの工程別建屋が設けられていることが説明されています。
この規模は、栃木工場が単純な組み立て拠点ではなく、自動車製造のさまざまな工程と関連設備を持つ総合的な生産施設であることを示しています。
栃木工場の歴史と主な転換点栃木工場は1968年に鋳造部品の生産を開始しました。その後、車軸や完成車の生産へと事業を広げ、日産の重要な国内製造拠点へ成長してきました。
1968年:鋳造部品の生産開始
工場のものづくりの歴史が始まる。
1969年:アクスル生産開始
自動車の駆動系を支える部品製造を開始。
1971年:セドリック、グロリアの生産開始
完成車の生産拠点としての役割を拡大。
2000年:スカイラインの生産開始
スポーツセダンの製造拠点として存在感を強める。
2004年:フェアレディZの生産開始
スポーツカー製造の重要拠点となる。
2021年:NIF導入・日産アリアの生産開始
先進的なEV製造技術を本格導入。
2025年:日産リーフの生産開始
EVの生産体制をさらに強化。
2026年9月:国内生産体制の再編を発表
セレナ・エルグランドの中期的な生産移管計画を公表。
この沿革を見ると、栃木工場は従来の部品製造・高級車製造から、スポーツカーとEVを両立させる先進工場へ進化してきたことが分かります。2026年の再編計画は、そこにミニバンの生産機能を加える次の段階です。
日産栃木工場に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日産栃木工場では2026年現在、何を生産していますか?
A1:日産リーフ、日産アリア、フェアレディZ、スカイラインが確認できる生産車種です。日産公式FAQではスカイラインV37も栃木工場が生産拠点とされています。
Q2:セレナとエルグランドはいつ栃木工場に移管されますか?
A2:2026年9月10日の発表では中期的な移管方針が示されています。具体的な量産開始日や移管完了日は公表されていません。
Q3:一般の人でも工場内部を見学できますか?
A3:一般向けの工場内部見学は2025年1月から一時休止中です。現在はゲストホールの展示紹介が一般向けに用意されています。小学校5年生向けの社会科見学では工場内部を見学できるプログラムがあります。
Q4:日産栃木工場の第1工場と第2工場は何が違いますか?
A4:2026年9月の再編計画では、第1工場がフェアレディZとスカイライン、第2工場がリーフ、アリア、ミニバンを担当します。セレナとエルグランドは中期的に第2工場へ移管する計画です。
Q5:従業員数と敷地面積はどのくらいですか?
A5:敷地面積は栃木試験場を含め約292万2,000平方メートル、従業員数は2025年9月30日時点で約6,000人です。
まとめ:日産栃木工場はEV・スポーツカー・ミニバンを担う新たな中核拠点へ
日産栃木工場は、単に日産車を組み立てる施設ではありません。1968年の部品生産開始以来、スポーツカーや高級車の製造技術を蓄積し、2021年にはニッサンインテリジェントファクトリーを導入。2025年にはリーフの生産も始まり、EV製造の役割を強めてきました。
そして2026年9月10日の日本事業再構築計画によって、工場の将来像がさらに明確になりました。
第1工場はフェアレディZとスカイライン、第2工場はリーフとアリアを中心に、将来的にはセレナとエルグランドも生産する体制を目指します。
今回の再編で注目すべき本質は、単純な生産車種の増加ではなく、工場ごとの専門性を高め、国内生産全体の競争力を強化しようとしている点です。
今後の動向を見極めるうえでは、次の3点が重要になります。
- 生産移管の進捗:セレナとエルグランドの移管時期、設備投資、量産開始の正式発表。
- 第1・第2工場の役割強化:スポーツカーとEV・ミニバンの生産体制が計画どおり整備されるか。
- 生産技術の進化:NIFによる品質向上、省人化、環境負荷低減がどこまで進むか。
日産栃木工場は、長年培ってきたスポーツカー製造の技能と、先進的なEV製造技術を組み合わせながら、新たな国内生産戦略の中心を担おうとしています。2026年9月の再編計画が実際の生産現場にどう反映されるかが、今後の大きな焦点です。
主な情報源:日産自動車公式「栃木工場」、日産自動車公式FAQ、2026年9月10日付「日本事業を再構築し、将来の成長に向けグローバル競争力を強化」、日産ものづくりサイト、日産クリエイティブサービス。