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日本人の整形は本当に増えた?2026年最新統計433万件の内訳と真相を徹底解説

天海 修平 天海 修平 • 更新: • 公開: • 読了約 21 分
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「日本人は昔より整形する人が増えた」「美容整形は特別なことではなくなった」――SNSや美容医療の広告を目にする機会が増え、そう感じている人も多いのと考えられます。実際、2026年8月に公表された日本美容外科学会(JSAPS)の第9回全国美容医療実態調査では、2025年の美容施術数が回答分だけで433万3,339件に達しました。前年の約305万件から大きく増加しています。

ただし、この数字をそのまま「433万人が整形した」と受け取るのは間違いです。集計対象には二重整形などの外科手術だけでなく、ボツリヌス毒素注射、ヒアルロン酸注入、シミ治療、医療脱毛なども含まれています。加えて、同じ人が複数回施術を受ければ、その都度カウントされます。

なぜ日本人の美容医療は増えているのか。手術と注入・肌治療の割合、男女別の傾向、回答医療機関数の変化、費用相場やトラブルの実態まで、2026年時点の公表資料から読み解きます。

【結論】日本人の整形は本当に増えた?2025年の回答分は約433万件

日本人整形増えた

まず結論からいえば、日本の美容医療の施術数が増えていることは、複数の調査から確認できます。ただし、増加の中心は従来イメージされていた大掛かりな美容整形手術だけではありません。

2026年8月1日、日本美容外科学会(JSAPS)調査委員会が第9回全国美容医療実態調査の報告書を公表しました。対象となったのは2025年1月1日から12月31日までに国内で実施された美容医療です。

その結果、回答医療機関から集計された美容施術数は4,333,339件。前年の2024年は3,058,488件だったため、約127万件増えた計算になります。

出典:日本美容外科学会(JSAPS)第9回全国美容医療実態調査、2026年8月1日公表。

2024年から2025年に何が変わった?

注目すべきなのは、施術数の伸び率だけではありません。手術と非外科的施術の構成比が変化しています。

- 2024年:3,058,488件
- 2025年:4,333,339件
- 増加数:約1,275,000件
- 増加率:約41.7%

一方、外科的手術の件数は2024年の372,603件から2025年の355,958件へ減少しました。美容医療全体の増加を牽引したのは、注入や肌治療などの非外科的施術です。

つまり、「日本人が以前より大掛かりな整形手術を受けるようになった」という単純な話ではありません。美容医療という選択肢そのものが広がり、比較的身体への負担が小さい施術も集計全体を押し上げています。

【数字の真相】回答医療機関616院・499院の違いと施術件数の注意点

今回の統計を正しく理解するうえで、特に重要なのが回答医療機関数です。

JSAPSの調査では、2025年分は365件の回答、616院から集計されました。一方、2024年分は297件の回答、499院でした。

数字だけを比較すると、回答医療機関数は117院増えています。回答件数も68件増加しました。集計対象となる施設が増えたことは、総施術数が増えた背景の一つとして考慮する必要があります。

616院と499院は単純比較できるのか

ここには調査上の注意点があります。2024年と2025年では調査対象施設のリストや対象学会の構成が同一ではありません。

2025年調査では、JSAPS、JSAS、JSAD、JSPRSの関連4学会の協力を得て対象施設を選定しています。調査対象数も2024年の6,287件から2025年の5,425件に変わっています。

したがって、616院と499院の差を、そのまま国内の美容クリニックの純増数と解釈することはできません。

施術件数と患者数はまったく違う

もう一つ、見落とされやすいのが施術件数と患者数の違いです。

JSAPSの調査は患者の実人数を数えるものではありません。1人が同じ年に複数の施術を受けた場合、それぞれを個別にカウントします。

例えば、同じ人が額にボツリヌス毒素注射を受け、別の日にヒアルロン酸を注入し、さらにシミ治療を受ければ、複数の施術として集計されます。同じ施術を年に複数回受けた場合も同様です。

つまり、433万件という数字は433万人を意味しません。実際に美容医療を受けた日本人が何人いるのかを知るには、患者の重複を除いた別の調査が必要です。

【徹底比較】外科的手術と非外科的施術の内訳・男女別の最新動向

2025年の調査で最も特徴的だったのは、非外科的施術の圧倒的な多さです。

全体の91.8%を非外科的施術が占め、外科的手術は8.2%にとどまりました。美容医療と聞くと二重整形や鼻整形、脂肪吸引を想像しがちですが、実際の集計では注入剤や肌の若返り治療などが大きな割合を占めています。

2025年の美容医療施術数を一覧で比較
施術区分 2025年件数 構成比 主な施術・特徴 外科的手術 355,958件 8.2% 二重整形、鼻形成、脂肪吸引など 注入剤 1,484,405件 34.3% ボツリヌス毒素、ヒアルロン酸など 顔面若返り関連 1,602,755件 37.0% シミ治療、レーザー、肌の引き締めなど その他の非外科的施術 890,221件 20.5% 医療脱毛、痩身、再生医療など 非外科的施術合計 3,977,381件 91.8% 注入・肌治療など 全施術合計 4,333,339件 100% 回答分の集計

出典:JSAPS第9回全国美容医療実態調査・2025年施術数集計。構成比は報告書掲載値。

特に多いのはボツリヌス毒素とヒアルロン酸

個別の施術を見ると、注入系の人気が数字にはっきり表れています。

ボツリヌス菌毒素の施術は1,106,865件。ヒアルロン酸注入は230,158件でした。

ボツリヌス毒素は、表情じわの改善やエラの筋肉への注入など、目的に応じて利用される施術です。ヒアルロン酸は、ほうれい線や唇、頬、鼻、あごなどのボリューム調整に使われます。

また、顔面若返り関連ではイボ・シミ治療が382,568件、複数回の施術を前提とするケミカルピーリングなどが333,903件でした。

外科手術では二重整形が92,037件、スレッドリフトが81,382件となっています。こうした結果からも、現在の美容医療は一度の大きな手術だけでなく、日常的な肌管理や定期的なメンテナンスへと広がっていることが分かります。

出典:JSAPS第9回調査・施術別男女集計。

女性だけではない!男性の美容医療も拡大

美容整形は女性が中心というイメージも変わりつつあります。

JSAPSの2025年集計では、ボツリヌス毒素注射は女性1,029,038件、男性77,827件。ヒアルロン酸注入は女性219,806件、男性10,352件でした。二重整形も女性83,356件に対して男性8,681件となっています。

一方、医療脱毛は女性376,321件、男性305,857件。男女の件数差が比較的小さく、男性にも広く利用されている施術の一つです。

加えて、リクルートのホットペッパービューティーアカデミーが2025年12月に公表した「美容センサス2025年下期」では、20代男性の1年以内の美容医療利用率が22.8%となり、同年代女性の21.7%を初めて上回りました。

ただし、この利用率の調査対象には美容外科だけでなく、医療脱毛、美容皮膚科、審美歯科・矯正歯科も含まれています。美容整形手術だけの利用率ではありません。

出典:JSAPS、ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年下期」。

【増えた理由】日本人の美容整形が一般化した4つの背景

美容医療の施術数が伸びている背景には、単純な美意識の変化だけではなく、利用者層やサービスの変化があります。

1.SNSで施術情報に触れる機会が増えた

以前は美容整形の情報を得るには、クリニックの広告や知人の体験談が中心でした。現在はInstagram、X、TikTok、YouTubeなどを通じて、施術方法やダウンタイム、費用、経過写真などを目にする機会があります。

矢野経済研究所が2025年に実施した20〜50代女性400人の消費者調査では、美容医療経験者が施設を選ぶ際に参考にした情報源として、クリニックのホームページ、検索・比較サイト、ネット記事が上位に入りました。若年層ではSNSを参考にする傾向も確認されています。

美容医療の情報に接する機会が増えたことで、施術内容を調べ、複数の施設を比較してから受診する行動が広がっていると考えられます。

出典:矢野経済研究所「美容医療に関する消費者アンケート調査を実施(2025年)」。

2.大掛かりな手術以外の選択肢が増えた

美容整形に対する心理的なハードルが下がった理由の一つが、施術の多様化です。

従来の美容整形では、切開を伴う手術や長いダウンタイムを想像する人も少なくありませんでした。しかし、現在は注射、レーザー、光治療、肌の引き締めなど、目的や身体への負担が異なる多様な選択肢があります。

もちろん、非外科的施術も医療行為であり、リスクがないわけではありません。それでも、利用者が自分の悩みや予算、生活スタイルに合わせて選択肢を検討できるようになったことは、市場の拡大につながる要素です。

3.施術費用の低下と価格競争

価格面も見逃せません。

ホットペッパービューティーアカデミーの2025年下期調査では、男女とも美容医療の施術費用が前年から低下しました。特に女性の医療脱毛は平均約7万5,000円となり、前年より2万1,989円低下しています。

同アカデミーの研究員は、クリニックの増加や価格競争、低価格メニューの普及が新しい利用者層の拡大につながっていると分析しています。

ただし、安価な施術が増えたことと、安全性や品質が同じ水準であることは別問題です。価格だけで医療機関を選ぶことには注意が必要です。

出典:ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2025年下期」。

4.コンプレックスの解消や自己肯定感を重視する人が増えた

美容医療を受ける理由も多様化しています。

矢野経済研究所の2025年調査では、実際に美容医療を受けた経験者と、興味を持つ未経験者の双方で、「コンプレックスの解消」「老化予防」「自己肯定感の向上」が主な理由として挙がりました。

つまり、美容医療は誰かの理想に近づくためだけではなく、自分自身が気になる部分を改善したいという目的でも選ばれています。

ただし、外見に対する悩みが強い場合、SNSの加工写真や過度な広告によって、実際には必要のない施術まで検討してしまう可能性もあります。自分が何を改善したいのかを整理することが大切です。

出典:矢野経済研究所、2025年消費者アンケート。

【費用相場とトラブル】美容整形は安くなった?相談件数から見る注意点

美容医療を検討する際、気になるのが費用です。施術の種類によって料金は大きく異なり、同じ施術でも使用する製剤や医師の技術、注入量、保証内容によって総額が変わります。

2026年の美容医療の費用目安

以下は2026年に公開されているクリニックの料金情報や価格解説を参考にした目安です。全国の医療機関を対象とした公的な平均価格ではありません。

- 二重埋没法: 両目で約3万〜20万円
- ヒアルロン酸注入: 1ccあたり約3万〜10万円
- ボツリヌス毒素注射: 顔の小範囲1部位で約8,000〜3万円

二重埋没法は留める点数や保証期間、糸の種類などで料金が変わります。ヒアルロン酸は製剤の種類や必要量、注入部位によって総額が変わり、ボツリヌス毒素注射も製剤と使用単位数によって価格が異なります。

例えば、広告に表示された低価格が初回限定だったり、特定の製剤や少量のみを対象としていたりする場合があります。カウンセリング料、麻酔代、薬代、再診料、修正費用まで含めて確認が必要です。

参考:恵聖会クリニックの2026年費用解説、湘南美容クリニックなどの公開料金情報。

美容医療トラブルの相談件数はどうなっている?

利用者が増える一方で、契約や施術に関するトラブルも問題になっています。

国民生活センターが2026年7月31日に更新した美容医療サービスの相談情報によると、PIO-NETに登録された相談件数は次のとおりです。

- 2023年度:6,281件
- 2024年度:10,744件
- 2025年度:7,944件
- 2026年度:735件(2026年5月31日現在)

2024年度には1万件を超え、2025年度も7,944件の相談が登録されています。2026年度は5月31日時点の途中集計であり、前年度の同時期は910件でした。年度全体の数字とは比較できません。

出典:独立行政法人国民生活センター「美容医療サービス」。

どのようなトラブルが起きているのか

相談内容は料金や契約だけではありません。実際に公表されている相談事例には、次のようなものがあります。

- 医師から副作用やリスクの説明が十分になかった。
- 「今契約すれば安くなる」と急かされ、高額な契約をしてしまった。
- リフトアップ後に左右差や傷跡が残った。
- ボトックス注射後にまぶたが下がる症状が生じた。

こうした事例は、施術そのものの問題に加えて、事前説明や契約方法、施術後のフォロー体制にも注意が必要であることを示しています。

なお、国民生活センターに登録された相談件数は、施術を受けた人の総数や医療事故の確定件数ではありません。相談者から寄せられた情報を集計したものであり、相談内容のすべてが医学的に確認されたという意味でもありません。

美容医療を受ける前に確認したいこと

後悔を避けるためには、契約前に次の点を確認しておきたいところです。

- 施術を担当する医師の資格や経験
- 使用する薬剤・製剤の名称と種類
- 期待できる効果と持続期間
- 腫れ、内出血、感染症などの副作用
- 万が一の際の診察・修正・対応体制
- 麻酔や薬剤などを含めた最終的な総額

当日限定の割引や契約を急がせる勧誘があっても、その場で決める必要はありません。契約や勧誘に関するトラブルは消費者ホットライン188、医療上の問題は医療安全支援センターなどの相談先もあります。

参考:国民生活センター、厚生労働省「その美容医療、ちょっと待って!」。

【プロの結論】日本人の美容整形は今後どう変わる?

2026年の統計から見えてくるのは、美容医療の中心が大掛かりな外科手術だけではなくなっているという変化です。

施術件数の91.8%が非外科的施術であることは、その象徴です。ボツリヌス毒素やヒアルロン酸、シミ治療、肌の引き締め、医療脱毛など、目的に合わせて選べる施術が美容医療市場を支えています。

今後注目したい3つの変化

1つ目は、男性利用者の拡大です。 20代男性の美容医療利用率が同年代女性を上回った調査結果は、男性にとっても美容医療が身近な選択肢になっていることを示しています。今後は男性向けの肌治療や医療脱毛、輪郭に関する施術などの需要にも注目が集まりそうです。

2つ目は、外科手術以外の施術の多様化です。 施術数の構成から考えると、肌の状態を整える治療や注入施術など、比較的短時間で受けられる施術への関心は引き続き重要なテーマになるでしょう。

3つ目は、安全性と情報の透明性です。 市場が拡大するほど、価格競争や広告表現、医師の技術、施術後の対応などが問われます。施術件数が増えることと、医療の質が高まることは必ずしも同じではありません。

美容整形を選ぶ人・慎重に考えたい人の判断基準

美容医療が自分に合っているかどうかは、流行や他人の体験談だけでは判断できません。

自分の悩みが具体的で、施術のメリットとリスクを理解し、費用やダウンタイムも含めて納得できている人は、医師と相談しながら選択肢を検討できます。

一方、SNSの写真と自分を比較して焦っている人、医師の説明より割引価格を優先している人、施術のリスクを十分に理解していない人は、すぐに契約せず、時間を置いて考えることが大切です。

美容医療は、受けること自体が目的ではありません。自分の希望と医学的な適応が一致しているかを確認し、納得できる選択をすることが何より重要です。

日本人の整形が増えたことに関するよくある質問(FAQ)

Q1:日本人の美容整形は本当に増えていますか?

2025年のJSAPS調査では、回答医療機関から集計された美容施術数は433万3,339件で、前年の305万8,488件から約41.7%増加しました。ただし、これは施術件数であり、日本人の患者実人数や全国の総施術数を示すものではありません。

Q2:日本で最も多い美容整形は何ですか?

JSAPSの2025年調査では、個別施術のボツリヌス菌毒素注射が110万6,865件と多くなっています。なお、外科手術に限ると二重整形が92,037件です。

Q3:美容整形をする男性も増えていますか?

増加傾向を示す調査があります。ホットペッパービューティーアカデミーの2025年調査では、20代男性の1年以内の美容医療利用率は22.8%で、同年代女性の21.7%を上回りました。医療脱毛や美容皮膚科、審美歯科なども含む数字です。

Q4:美容整形で人気の注入施術はいくらかかりますか?

2026年の公開料金を参考にすると、ヒアルロン酸は1ccあたり約3万〜10万円、ボツリヌス毒素注射は顔の小範囲で1部位約8,000〜3万円が目安です。製剤や注入量、施術部位によって変動します。

Q5:2025年の433万件は433万人が整形したという意味ですか?

違います。1人が複数の施術を受けたり、同じ施術を繰り返したりすると、それぞれが個別にカウントされます。患者の実人数とは区別する必要があります。

まとめ:日本人の美容整形は増加、ただし中心は手術以外の美容医療へ

2026年に公表されたJSAPSの最新調査によって、日本の美容医療の施術数が拡大していることが明らかになりました。2025年の回答分は433万3,339件で、前年から約41.7%増加しています。

しかし、その内訳を見ると外科的手術は8.2%にとどまり、注入剤や顔面若返り、医療脱毛などの非外科的施術が91.8%を占めています。現在の美容医療は、従来の「整形手術」というイメージよりも幅広いものになっています。

男性の利用拡大、SNSによる情報接触、価格競争、施術の多様化などが市場の変化を後押ししています。一方で、患者数と施術件数の違いや調査対象の変化、医療トラブルの増加にも目を向けなければなりません。

日本人の整形が増えたという話の本質は、単に手術を受ける人が増えたということではありません。美容医療が多くの人にとって身近な選択肢となり、利用目的や施術内容そのものが変化していることです。

今後は施術数の伸びだけでなく、患者の実人数、安全性、医療機関の質、費用の透明性にも注目する必要があります。数字の大きさだけに惑わされず、美容医療の実態を正しく理解することが大切です。

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天海 修平

映画配給会社の広報を経て取材記者に。作品の公式サイトと配給発表、映画祭のプログラミングを公式発表として確認し、興行成績は興行通信社の数字のみを引用します。

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