「寝ながらイヤホンを使っていると死亡する」という情報を目にして、不安を感じた人もいるのではないだろうか。実際、海外ではスマートフォンを充電しながら有線イヤホンを使用していた人が感電死した事例が報道されている。一方、日本国内ではワイヤレスイヤホンの充電中に発煙・発火する事故や、バッテリーの異常発熱も確認されている。
2026年11月現在、重要なのは「イヤホンを装着して寝ること」と「充電中の電子機器による感電・火災」を混同しないことだ。消費者庁、製品評価技術基盤機構(NITE)、厚生労働省などの公的情報をもとに、死亡事例の真相、ワイヤレスイヤホンの発火原因、難聴や外耳炎のリスク、安全な寝ホンの使い方まで整理する。
【死亡事例の真相】寝ながらイヤホンを装着するだけで命に関わるのか?

最初に明確にしておきたいのは、イヤホンを耳に装着したまま眠る行為そのものが、直接死亡につながると証明されているわけではないという点だ。
一方、海外では充電中のスマートフォンと有線イヤホンを組み合わせた状態で発生した感電死亡事故が複数報道されている。これらは単なる寝ホンの事故ではなく、電源に接続された電子機器と電気的な異常が関係した事故として理解する必要がある。
2018年マレーシア:16歳少年の感電死亡事故2018年12月、マレーシアのヌグリ・スンビラン州で、16歳の少年モハンメド・アイディル・アズザー・ザハリンさんが自宅で死亡しているのが発見された。
当時の報道によると、少年は充電中のスマートフォンに接続したイヤホンを装着したまま眠っていたとされる。左耳にはやけどと出血があり、兄がイヤホンのコードに触れた際にも軽い電気ショックを感じたという。
その後の検死では死因が感電とされた。ただし、スマートフォン、充電器、イヤホンの具体的な製品情報や、電流が伝わった詳細な経路は明らかになっていない。
この事故で注目すべきなのは、睡眠中にイヤホンを装着していたという事実だけではない。充電中のスマートフォンと有線イヤホンが接続されていた点である。
2018年ブラジル:17歳少女の死亡事故同じ2018年2月には、ブラジル北東部のピアウイ州でも、17歳の少女ルイザ・フェルナンダ・ガマ・ピンヘイロさんが死亡した事故が報じられた。
当時の報道によれば、少女は充電器につないだスマートフォンとイヤホンを使用していたとされ、発見時には耳にイヤホンを装着していた。イヤホンが溶けていたという医療関係者の説明も伝えられている。
ただし、事故直後の病院関係者の説明では、感電が疑われていたものの、死亡原因の確定には至っていなかった。雷を伴う天候だったとの情報もあり、電気的な異常の具体的な原因は特定されていない。
したがって、この事故を「イヤホンをつけて寝ただけで死亡した」と説明するのは正確ではない。充電中のスマートフォンを使用していたという背景を含めて捉える必要がある。
死亡事故から読み取れる本当の危険性海外の報道事例に共通するのは、充電中のスマートフォンと有線イヤホンの組み合わせだ。
電源アダプターやケーブルの故障、絶縁不良、異常電圧などが関係すれば、通常とは異なる電流が電子機器に流れる可能性がある。そこに有線イヤホンが接続されていれば、電気的な事故につながる危険性を無視できない。
ただし、これらの報道から「有線イヤホンを使用すると必ず感電する」「ワイヤレスイヤホンなら死亡事故が起きない」と結論づけることもできない。製品の構造と事故の発生条件を分けて考えることが大切だ。
【2026年最新の公的データ】ワイヤレスイヤホンの発火・破裂事故は実際に起きている
死亡事故とは別に、国内で確認されているのがワイヤレスイヤホンの発熱・発煙・発火事故だ。
消費者庁が2025年10月2日に公表した注意喚起では、事故情報データバンクに登録されたワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、携帯用扇風機の発煙・発熱・発火・破裂・爆発等の事故情報は、2020年度から2024年度までの5年間で合計162件だった。
このうち、リチウムイオン電池に起因すると考えられる事故情報は136件で、全体の84.0%を占める。その136件の製品別内訳では、ワイヤレスイヤホンが64件だった。
加えて、事故発生時の充電状況が判明しているワイヤレスイヤホン49件のうち、37件、つまり75.5%が充電中だった。これは充電時の取り扱いが重要な安全対策であることを示す数字だ。
なお、これらは事故情報と危険情報を含む集計であり、すべての案件について事実関係や因果関係が確定しているわけではない。また、3製品全体の162件をワイヤレスイヤホン単独の事故件数と誤解してはいけない。
2024~2026年に確認された主な事故・リコール特に注目したいのは、2026年6月18日に埼玉県で発生したfinalのTWS03Rの火災事故だ。消費者庁の事故情報データバンクには、充電中に製品と周辺が焼損した事故として登録されている。原因は調査中で、当該製品は2024年12月から回収・交換の対象となっていた。
また、オーディオテクニカのATH-SQ1TW2については、2024年11月15日に回収・交換が始まり、2026年にも関連する重大製品事故が公表されている。対象製品の型番や製造番号を確認することは、現在使用している人にとって重要な確認事項だ。
2026年の事故情報をどう読むべきかNITEが2026年8月7日に公表した情報によると、2021年から2025年までの5年間に受け付けたリチウムイオン電池搭載製品の事故情報は合計2,140件だった。
ただし、この2,140件にはモバイルバッテリー、ポータブル電源など、さまざまな製品が含まれる。ワイヤレスイヤホンだけの事故件数ではない。
消費者庁のイヤホン関連データとNITEの電池製品全体のデータを合わせて見ると、小型の充電式製品であっても、電池の異常発熱や充電時の取り扱いに注意が必要なことが分かる。
【なぜ発火・感電する?】寝ホンに潜む3つの事故原因
イヤホンに関連する事故は、すべて同じ仕組みで起きるわけではない。特に区別したいのが、充電中の感電、リチウムイオン電池の発火、就寝環境による事故リスクの3つだ。
1.充電中の有線イヤホンと感電リスク有線イヤホンはスマートフォンとケーブルで物理的につながっている。スマートフォンを充電しながら使用している場合、充電器やケーブルに電気的な異常が発生すると、通常とは異なる電流が機器に流れる可能性がある。
特に注意したいのは、品質や安全性が確認できない充電器、破損したケーブル、水分が付着した接続部分などだ。
ただし、スマートフォンの充電中に有線イヤホンを使うだけで感電するという意味ではない。通常の製品は安全性を考慮して設計されており、死亡事故として報道された事例も、個別の電気的な異常が疑われる特殊なケースである。
安全を優先するなら、就寝中はスマートフォンを充電しながら有線イヤホンを使用する習慣を避けたい。
2.リチウムイオン電池の異常発熱・熱暴走ワイヤレスイヤホンの多くは、小型のリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池を内蔵している。充電ケースにもバッテリーが搭載されている製品がある。
リチウムイオン電池の内部で短絡が起きると、異常発熱につながることがある。温度上昇が進むと、電池内部で化学反応が連鎖し、ガスの発生、膨張、破裂、発火に至る可能性がある。このような連鎖的な発熱現象は熱暴走と呼ばれる。
主なリスク要因は次のとおりだ。
- 落下や圧迫による電池内部の損傷
- 高温の場所での使用・保管
- 充電端子への水分や異物の侵入
- 充電ケースや電池の製造上の不具合
- 指定外の充電器やケーブルの使用
- リコール対象製品を使い続けること
NITEは、コードレス式イヤホンの充電中に発生した火災について、USBコネクター部分に導電性の液体などが付着し、短絡して異常発熱したと推定される事例を紹介している。
つまり、ワイヤレスイヤホンだから感電の心配がなく、火災も起きないという理解は間違いだ。コードがない代わりに、内部の電池と充電ケースに固有のリスクがある。
3.枕元での充電と火災の拡大発火事故で特に避けたいのが、枕元や布団の上でワイヤレスイヤホンを充電する習慣だ。
充電ケースから発煙・発火した場合、近くにある枕、布団、カーテンなどに燃え移る可能性がある。加えて、就寝中は異常な熱や煙、焦げた臭いに気づくのが遅れることも考えられる。
NITEは、充電中にケースを布で覆わないこと、可燃物の近くで充電しないこと、なるべく目の届く場所で充電することを注意点として挙げている。
消費者庁も、リチウムイオン電池搭載製品の充電は安全な場所で、なるべく起きているときに行うよう呼びかけている。
【死亡だけではない】寝ながらイヤホンによる難聴・外耳炎・耳垢の問題
寝ホンの危険性は、感電や発火だけではない。むしろ、日常的にイヤホンを装着して眠る人にとって、より身近なのは耳への負担だ。
イヤホン難聴は音量と使用時間でリスクが変わる厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、ヘッドホン難聴・イヤホン難聴は、大きな音を長時間聞き続けることで内耳の有毛細胞が損傷し、聞こえにくくなる症状だ。
有毛細胞は音の振動を電気信号に変換する役割を担っている。一度大きく損傷すると、聴力の回復が難しくなる場合がある。
WHOが示す音響曝露の目安として、80dBでは週40時間以上、90dBでは週4時間以上の聴取が難聴リスクにつながるとされている。
ここで重要なのは、音量だけでなく聴取時間も関係することだ。寝る直前に短時間だけ聞く場合と、音声を一晩中流し続ける場合では、耳が音にさらされる時間が大きく異なる。
耳鳴り、耳が詰まった感じ、聞こえにくさなどが続く場合は、イヤホンの使用を中止して耳鼻咽喉科を受診したい。
長時間の装着による外耳炎・耳の圧迫カナル型イヤホンは、耳の穴にイヤーピースを挿入して使用する構造になっている。長時間装着すると、耳の中が蒸れたり、イヤーピースが皮膚に接触し続けたりする。
汗や湿気、摩擦、イヤホンに付着した汚れなどが重なると、外耳道の皮膚が刺激され、炎症につながる可能性がある。
特に横向きで寝る人は、枕とイヤホンの間に耳が挟まれることがある。硬いイヤホンが耳に押しつけられると、痛みや皮膚の刺激が生じやすい。
次の症状が出た場合は、寝ホンを続けないことが大切だ。
- 耳の穴や入口がかゆい
- 耳を触ると痛い
- 耳の中が赤く腫れている
- 耳だれや湿った感覚がある
- イヤホンを外しても違和感が続く
外耳炎が疑われる場合は、自己判断で耳の中を強く掃除せず、耳鼻咽喉科で診察を受けるのが望ましい。
イヤホンで耳垢が詰まることはある?耳垢には、外耳道の皮膚を保護し、細菌やカビの繁殖を抑える働きがある。決して不要な汚れではない。
順天堂大学医学部附属順天堂医院によると、耳垢は本来、外耳道の自浄作用によって自然に排出される。耳掃除をしすぎると、耳垢を奥へ押し込んだり、外耳道を傷つけたりする可能性がある。
イヤホンの長時間使用では、耳の穴がふさがれることや物理的な刺激によって、耳垢の排出や耳の状態に影響する可能性がある。耳が詰まった感じや聞こえにくさがある場合は、無理に綿棒や耳かきを入れず、耳鼻咽喉科で確認したい。
ノイズキャンセリングは睡眠中に危険なのか?ノイズキャンセリング機能そのものが、睡眠中の死亡や重大な身体障害を引き起こすという確かな根拠はない。
むしろ、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、ノイズキャンセリング機能によって周囲の騒音を抑え、音量を上げずに音楽を聞く方法を紹介している。
ただし、就寝中に周囲の音を大幅に遮断すると、火災警報器、緊急の呼びかけ、目覚まし時計などに気づきにくくなる可能性がある。
そのため、睡眠中はノイズキャンセリングを必ずオンにするという使い方ではなく、周囲の安全を確保できる環境を優先したい。
【有線とワイヤレスを比較】寝ながらイヤホンを使うならどちらが安全?
寝ホンをする場合、有線とワイヤレスのどちらを選べばよいのか迷う人もいるだろう。
両者には構造上の違いがあり、注意すべき事故の種類も異なる。どちらか一方があらゆる状況で安全というわけではない。
有線イヤホンの特徴有線イヤホンは、イヤホン本体に充電用のリチウムイオン電池を搭載しない一般的な製品が多い。そのため、イヤホン内部のバッテリーが発火するリスクは基本的にない。
ただし、スマートフォンを充電しながら有線イヤホンを使う場合は、充電器やケーブルの電気的な異常に注意したい。また、寝返りによってコードが引っ張られたり、首や身体に絡んだりする可能性もある。
ワイヤレスイヤホンの特徴ワイヤレスイヤホンは、スマートフォンと音声を伝えるケーブルがつながっていないため、有線イヤホンとは感電事故の経路が異なる。
一方で、イヤホン本体と充電ケースに小型バッテリーが内蔵されている。電池の不具合や損傷、充電時の異常によって発熱・発火する可能性がある。
寝ている間に充電ケースを布団の上に置く習慣は避けたい。充電ケースは熱がこもらない安全な場所に置く必要がある。
寝ホンの安全性を判断する基準- 有線イヤホン:スマートフォンの充電中には使用しない。コードの引っ掛かりにも注意する。
- ワイヤレスイヤホン:本体や充電ケースの異常発熱、膨張、変形に注意する。
- カナル型:長時間の装着や横向き寝による耳の圧迫を避ける。
- ノイズキャンセリング型:周囲の緊急音や警報に気づける環境を確保する。
寝る前に音声を聞きたいだけなら、外部スピーカーや睡眠用タイマーを利用する方法もある。イヤホンを耳に入れたまま一晩過ごす必要があるのか、一度見直してみる価値はある。
【安全な寝ホンの使い方】2026年に実践したい7つの対策
寝ながらイヤホンを使う習慣をすぐにやめられない人もいるだろう。その場合は、事故につながる条件をできる限り減らすことが大切だ。
1.充電しながら有線イヤホンを使わない就寝中にスマートフォンを充電するなら、有線イヤホンを接続した状態で使用することは避けたい。充電が必要な場合は、音声の再生を終了してから充電する習慣をつけよう。
2.ワイヤレスイヤホンは起きている間に充電する充電ケースを布団や枕の近くに置いたまま眠るのは避ける。できるだけ周囲に燃えやすい物がない場所で、異常がないか確認できる状態で充電する。
3.純正・指定の充電ケーブルを使うメーカーが指定する充電ケーブルや充電器を使用し、品質や安全性が不明な製品は避けたい。充電端子に水分や異物が付着している場合は、無理に充電しない。
4.異常な発熱や膨張を見逃さない次のような症状があれば、使用を中止する必要がある。
- 充電中に以前より明らかに熱くなる
- 本体や充電ケースが膨らんでいる
- 焦げた臭いや化学薬品のような臭いがする
- 煙が出る、異音がする
- 落下後に本体が変形している
煙や発火が発生した場合は、無理に製品を手で持ち運ばず、まず身の安全を確保する。避難や119番通報を優先しよう。
5.音量を下げて睡眠タイマーを設定する音声を聞きながら眠りたい場合は、音量を必要最小限にする。再生を一晩中続けるのではなく、入眠後に自動停止するタイマーを活用すると、耳が音にさらされる時間を短くできる。
6.イヤホンを清潔に保ち、耳を休ませるイヤーピースやイヤホン本体には、皮脂、汗、耳垢などが付着する。メーカーの説明書に従って定期的に清掃し、使用後は十分に乾燥させたい。
かゆみや痛みがある場合は、使用を中止する。耳の中を綿棒で強くこすったり、耳垢を無理に取り除いたりすることも避けたい。
7.リコール対象製品か確認する2026年現在、消費者庁のリコール情報サイトやNITEのSAFE-Liteでは、製品の回収・交換情報を確認できる。
特に、ATH-SQ1TW2やfinalのTWS03Rなど、過去に回収・交換の対象となった製品を所有している場合は、型番や製造番号を確認してほしい。
不具合が発生していなくても、リコール対象であれば使用を中止し、メーカーの案内に従うことが重要だ。
【プロの結論】寝ながらイヤホンを使う人が見直すべき習慣安全性を重視するなら、最もおすすめしたいのは、イヤホンを就寝前の短時間だけ使用し、眠る前に外す方法だ。
特に次のような人は、寝ホンを習慣化しない方がよい。
- 充電中のスマートフォンに有線イヤホンを接続している人
- 枕元や布団の上でワイヤレスイヤホンを充電している人
- イヤホンを装着したまま毎晩長時間音声を再生している人
- 耳の痛みやかゆみ、耳鳴りがある人
- 充電ケースの膨張や異常発熱に気づいても使用を続けている人
反対に、就寝前に低音量で短時間だけ音声を聞き、充電は起きている間に安全な場所で行い、眠る前にイヤホンを外す使い方なら、避けられるリスクは多い。
重要なのは、イヤホンの種類だけで安全性を判断しないことだ。充電環境、バッテリーの状態、音量、使用時間、耳への圧迫を総合的に見直す必要がある。
【よくある質問】寝ながらイヤホンの死亡・事故に関するFAQ
Q1:寝ながらイヤホンを使うと本当に死亡することがある?
A1:イヤホンを装着して眠ること自体が直接死亡につながると証明されているわけではない。ただし、海外では充電中のスマートフォンに有線イヤホンを接続していた人の感電死亡事故が報道されている。充電器や電源機器の異常には注意が必要だ。
Q2:ワイヤレスイヤホンなら感電死の心配はない?
A2:有線イヤホンとは電気的な接続構造が異なるため、同じ条件で感電する仕組みではない。しかし、内蔵バッテリーや充電ケースの発熱・発火リスクは存在する。充電中の放置や枕元での充電は避けたい。
Q3:イヤホンをつけたまま寝ると難聴になる?
A3:装着したまま眠ることだけで必ず難聴になるわけではない。主な原因は音量と聴取時間だ。大音量で長時間聞き続けると内耳の有毛細胞が損傷し、回復が難しい難聴につながる可能性がある。
Q4:ノイズキャンセリングイヤホンで寝るのは危険?
A4:ノイズキャンセリング機能そのものが死亡事故につながるという根拠はない。ただし、周囲の警報や緊急の呼びかけに気づきにくくなる可能性があるため、睡眠中の使用環境には注意したい。
Q5:イヤホンの充電は寝ている間にしても大丈夫?
A5:消費者庁とNITEは、安全な場所で、なるべく起きている間に充電するよう注意喚起している。特に布団や枕の近く、可燃物に囲まれた場所での充電は避けるべきだ。
Q6:有線イヤホンとワイヤレスイヤホンはどちらが安全?
A6:危険の種類が異なるため、一概にどちらが安全とはいえない。有線は充電中のスマートフォンとの接続に注意が必要で、ワイヤレスは内蔵バッテリーや充電ケースの異常発熱・発火に注意が必要だ。
まとめ:寝ながらイヤホンの危険性は正しく知り、充電と睡眠を分ける
「寝ながらイヤホン死亡」という検索ワードには、実際の海外感電死亡事故、ワイヤレスイヤホンの発火事故、難聴や外耳炎への不安が混在している。
2018年のマレーシアでは、充電中のスマートフォンに接続したイヤホンを使用していた16歳少年について、検死で感電死と判断された事例が報じられた。一方、国内では消費者庁の事故情報データバンクにワイヤレスイヤホンの発煙・発火事故が登録され、2026年にもリコール対象製品に関する事故情報が公表されている。
健康面では、大音量・長時間使用によるイヤホン難聴や、外耳道への刺激による炎症にも注意したい。死亡事故だけに注目するのではなく、毎日の使用習慣を見直すことが重要だ。
2026年現在、寝ホンを安全に使うための基本は次の3点に集約できる。
- 充電とイヤホン使用を分ける:充電中のスマートフォンに有線イヤホンを接続したまま眠らない。
- バッテリー事故を防ぐ:ワイヤレスイヤホンは布団の上で充電せず、異常発熱やリコール情報を確認する。
- 耳を休ませる:大音量・長時間の使用を避け、できれば眠る前にイヤホンを外す。
寝ながらイヤホンを使うことを過度に恐れる必要はないが、何も考えずに一晩中装着する習慣もおすすめできない。音を楽しむ時間と、身体を休める時間を分けることが、自分の耳と安全を守る最も現実的な方法だ。