しわしわピカチュウの元ネタは、映画『名探偵ピカチュウ』の第2弾予告編に登場したワンシーンだ。映画の制作会社レジェンダリー・エンターテインメントとワーナー・ブラザースは、2018年11月12日に第1弾予告編を公開。その後、2019年2月26日に第2弾予告編が公開された。
この第2弾にはミュウツーをはじめとするポケモンたちが登場する。複数の場面でピカチュウが豊かな表情を見せるなか、ひときわ目を引いたのが、眉間にしわを寄せ、耳を下げ、顔全体をくしゃっとさせたような表情だった。
2019年3月8日付のGIGAZINEの記事は、この表情が「しわしわピカチュウ」としてSNSで人気を集めていることを紹介している。つまり、映画公開後にファンが発掘した画像ではなく、公開前の予告映像から生まれたネット上の話題だった。
特に注目したいのは、予告編の公開直後からファンによるイラスト投稿が始まっていたことだ。GIGAZINEが紹介した投稿には、2019年2月27日の反応や、2月28日のイラスト投稿が含まれている。映画の公開を待つ段階で、すでに一つの独立した人気キャラクターのように扱われていたのである。
しわしわピカチュウの画像で注目したい特徴この表情を特徴づけるのは、単純に目が細いことだけではない。
- 眉間:中央に寄ったような、困惑や落胆を感じさせる表情。
- 目元:視線が下がり、元気のない印象を与える。
- 耳:垂れ下がり、気持ちが沈んでいるように見える。
- 口元:顔全体が縮こまったような、何ともいえない哀愁がある。
- 毛並み:実写風の細かな毛が表情の立体感を強調している。
通常のピカチュウは、丸い目と明るい笑顔、元気いっぱいの動きが印象的だ。それに対して、しわしわピカチュウは、同じ黄色いポケモンでありながら、まるで仕事で失敗した大人のような表情を見せる。
この強烈な落差こそが、最初に画像を見た人の記憶に残りやすかった理由の一つだ。
【しわしわ顔の理由】映画のストーリーに隠された切ない背景

実は、しわしわピカチュウの表情には、映画本編のストーリーに関係する切ない背景がある。
映画では、ティムとルーシー、ピカチュウが謎の研究施設から脱出する過程で、ピカチュウが重傷を負う。その後、伝説のポケモンであるミュウツーによって回復するが、その過程でピカチュウの記憶が部分的に戻る。
そこでピカチュウは、かつての相棒であり、ティムの父親でもあるハリーを裏切ってしまったのではないかと思い込む。自分の過去に対する罪悪感に苦しみ、ティムたちのもとを離れてしまうのだ。
その後、ピカチュウは人気のない道路を一人で歩く。眉を寄せ、顔をくしゃっとさせた表情は、この孤独と悲しみを表現したものだった。
2020年1月16日付のGameSpotも、公式商品として発売された「Wrinkled-Face Plush」の背景を紹介し、ハリーを裏切ったと思い込んだピカチュウが一人で歩く場面を、映画の印象的で悲しいシーンとして取り上げている。
なぜあんなに顔がくしゃっとしているのか?この表情は、単にピカチュウの顔にしわがあるという設定ではない。
顔の筋肉が縮こまったような眉間、下がった耳、閉じ気味の目が重なり、落ち込んだ感情が視覚的に伝わるようになっている。
また、映画の実写風CGでは、ポケモンの毛並みや体の質感が細かく描写されている。そのため、アニメのような簡略化された顔の変化とは違い、わずかな表情の変化にもリアリティが生まれる。
ここで大切なのは、しわしわ顔が病気や老化を意味するわけではないという点だ。物語上の罪悪感や悲しみを、ピカチュウらしい外見のまま表現した演出なのである。
【作品・関係者・拡散の年表】名探偵ピカチュウをめぐる重要な出来事
しわしわピカチュウの話題を理解するには、映画の制作・公開と、SNSでの広がりを分けて見ると分かりやすい。
以下は、映画の公式情報、当時の報道、公式グッズの発表をもとに整理した年表だ。
この年表から分かるのは、しわしわピカチュウが単なる一時的な画像ネタで終わらなかったことだ。予告編からSNS、映画本編、公式キャンペーン、ぬいぐるみへと展開している。
映画のキャラクター表現が、ファンによる二次創作を経由して公式商品にまでつながった事例としても興味深い。
主要キャラクターと演じた俳優作品の中心となる人物とキャラクターの関係も整理しておこう。
日本語吹替版では、名探偵ピカチュウを西島秀俊、ティムを竹内涼真、ルーシーを飯豊まりえが担当した。英語版のライアン・レイノルズとジャスティス・スミスの組み合わせとは異なる声の魅力も楽しめる。
【SNSの反響とミーム化】イラストから公式グッズまで広がった理由
しわしわピカチュウの面白さは、画像を見て笑うだけでは終わらなかったことにある。
2019年2月末から3月にかけて、SNSでは表情を再現したイラストが次々と投稿された。GIGAZINEが3月8日に紹介した内容には、イラストだけでなく、ドット絵、フィギュア、羊毛フェルト、レゴ、クッキー、ラテアートなど、さまざまな形で再現された作品が含まれていた。
つまり、しわしわピカチュウは、画像を共有するだけでなく、自分の得意な創作ジャンルに取り込める題材としても人気を集めたのである。
1. イラスト化しやすい表情だったしわしわピカチュウは、顔の特徴が非常に分かりやすい。眉間のしわ、垂れた耳、元気のない目元という要素を押さえれば、イラストでも元の雰囲気を再現しやすい。
実際、2019年2月28日には小田ハルカさんによるイラストが投稿され、3月初旬には複数のファンが独自の解釈を加えた作品を公開している。
なかには、アイスクリームを落としてしまった場面を想像したイラストや、ほかのポケモンにも同じ表情をさせた作品もあった。元の画像に新しいストーリーを付け加える創作が、ファン同士の交流につながっていった。
2. 海外メディアも取り上げた日本国内だけでなく、海外でもこの表情は話題になった。
2019年3月7日には、海外ゲームメディアのPolygonが、しわしわピカチュウのファンアートを取り上げている。翌3月8日にはGIGAZINEも海外メディアの反応を紹介した。
日本語の「しわしわピカチュウ」と英語圏の「Wrinkled Pikachu」という呼び方が対応していることからも、同じビジュアルが国境を越えて認識されていたことが分かる。
3. 公式ステッカーが登場し、品切れと増産にこの人気を象徴する出来事が、2019年5月の公式ステッカーキャンペーンだ。
映画公式サイトは5月21日、映画の座席指定券の半券をポケモンセンター・ポケモンストアで提示すると、しわしわ顔ピカチュウのステッカーがもらえる企画を告知した。
ステッカーは約5センチで、絵柄は全部で4種類。半券1枚につきランダムで1枚が配布される仕組みだった。
さらに注目すべきなのは、配布開始後の反響だ。公式サイトは、想定より早く在庫がなくなる見込みになったことを発表し、ステッカーの増産を案内。6月1日から配布を再開すると告知した。
ファンの間で親しまれていた表情が、公式側にも認められ、実際の商品として展開されたことを示す出来事だ。
4. ぬいぐるみとしても商品化さらに2019年10月30日には、ポケモンセンターからしわしわ顔を再現したぬいぐるみが発売された。
ポケモン公式サイトによると、発売価格は2,000円。映画のBlu-ray・DVDセットの発売を記念した商品展開の一つで、あの独特の表情を忠実に再現したものだった。
画像のミームが、ステッカー、ぬいぐるみという実物の商品へと変化したことは、この現象の広がりを考えるうえで要点だ。
【しわしわピカチュウが人気の理由】かわいさと哀愁の絶妙なバランス
なぜ、数ある映画のワンシーンのなかで、この表情だけが特別な人気を集めたのだろうか。
その理由は、単にピカチュウがかわいいからではない。ビジュアル、感情表現、SNSでの使いやすさという3つの要素が重なっている。
理由1:かわいいキャラクターと疲れた表情のギャップピカチュウといえば、明るく元気で、親しみやすいキャラクターとして知られている。
ところが、実写版ではその丸みのあるかわいらしい姿を維持しながら、まるで人間のような疲労感や落胆を表現している。
このギャップは視覚的に非常に分かりやすい。かわいい動物が落ち込んでいる姿を見ると、思わず笑ってしまう一方で、慰めてあげたくなるような気持ちも生まれる。
しわしわピカチュウには、笑いと共感の両方を引き出す力があった。
理由2:人間の感情に置き換えやすいしわしわピカチュウの表情は、特定の状況に限らず、さまざまな感情に当てはめられる。
- 仕事や勉強で失敗したとき
- 楽しみにしていた予定がなくなったとき
- 予想外の出費が発生したとき
- 疲れて何も考えたくないとき
- 期待していた結果が得られなかったとき
こうした日常的な感情を、説明文を長く書かなくても一枚の画像で表現できる。
そのため、リアクション画像やミームとして使いやすい。表情そのものに意味があるため、映画を見ていない人にも伝わりやすかったのだ。
理由3:実写CGだからこそ表現できたリアリティ映画のビジュアル制作にも注目したい。
2019年5月17日付のLos Angeles Timesによるロブ・レターマン監督への取材では、ポケモンの3D表現について、原作の2Dデザインのシルエットを保ちながら、写実的な質感を加える制作手法が紹介されている。
加えて、ライアン・レイノルズはピカチュウの声を担当するだけでなく、フェイシャルモーションキャプチャーを通じて表情の演技にも参加した。
ティム役のジャスティス・スミスは、撮影時に実際には存在しないピカチュウやポケモンを想定して演技を行っていたという。監督の説明によれば、俳優とCGキャラクターの演技を組み合わせる撮影は非常に複雑だった。
こうした制作方法が、実写版ピカチュウの細かな表情を成立させていた。しわしわ顔も、CGのリアルな質感と俳優の表情演技が合わさった結果として見ると、より興味深い。
【よくある誤解と見分け方】しわしわピカチュウは別キャラクター?
ネット上では、しわしわピカチュウについていくつか混同されやすいポイントがある。
特に、作品の設定とファンが付けた愛称、英語版と日本語吹替版のキャストは整理しておきたい。
しわしわピカチュウは正式なポケモンの種類なのか?しわしわピカチュウは、独立したポケモンの種類や新しい進化形ではない。映画『名探偵ピカチュウ』に登場するピカチュウの表情につけられた呼び名だ。
ただし、ファンだけが使っていた非公式の呼び方というわけでもない。映画公式サイトはステッカー企画で「しわしわ顔ピカチュウ」と表現し、ポケモン公式サイトもぬいぐるみの商品説明で同じ特徴を取り上げている。
ライアン・レイノルズと日本語版の声優は別人ここも検索時に間違えやすいポイントだ。
ライアン・レイノルズは英語版の名探偵ピカチュウを演じた俳優であり、日本語吹替版では西島秀俊が声を担当している。
また、ティム役も英語版ではジャスティス・スミス、日本語吹替版では竹内涼真だ。検索結果で複数の俳優名が出てきても、異なる言語版のキャストを指していると理解すれば混乱しない。
画像を探すときの検索キーワード目的に合わせて検索語を変えると、見たい画像を見つけやすい。
| 探したい内容 | おすすめの検索語 |
|---|---|
| 映画の元画像 | 名探偵ピカチュウ しわしわ顔 |
| 予告編の場面 | 名探偵ピカチュウ 第2弾予告編 |
| ファンのイラスト | しわしわピカチュウ イラスト |
| 海外の画像 | Wrinkled Pikachu |
| 公式ぬいぐるみ | 名探偵ピカチュウ しわしわ ぬいぐるみ |
| SNSの反応 | しわしわピカチュウ ミーム |
映画の場面を確認したい人は予告編や本編の画像、創作作品を見たい人はファンアートというように、目的を分けるのがおすすめだ。
【名探偵ピカチュウのしわしわ顔に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:しわしわピカチュウの元ネタは何ですか?
A1:2019年2月26日に公開された映画『名探偵ピカチュウ』の第2弾予告編に登場した、落ち込んだような表情が元ネタです。公開直後からSNSでイラストや画像が広まりました。
Q2:しわしわピカチュウはなぜあんな顔をしているのですか?
A2:映画本編では、過去の記憶を取り戻したピカチュウが、かつての相棒ハリーを裏切ったと思い込み、罪悪感に苦しむ場面があります。その悲しみや孤独が、くしゃっとした表情に表れています。
Q3:しわしわピカチュウの声優は誰ですか?
A3:英語版ではライアン・レイノルズ、日本語吹替版では西島秀俊が担当しています。ティム役は英語版がジャスティス・スミス、日本語吹替版が竹内涼真です。
Q4:しわしわピカチュウは公式グッズになっていますか?
A4:はい。2019年5月には映画の半券キャンペーンでステッカーが配布され、同年10月30日にはポケモンセンターからしわしわ顔を再現したぬいぐるみが発売されました。
Q5:しわしわピカチュウの画像やイラストはどんな種類がありますか?
A5:映画の場面を切り取った画像のほか、ファンアート、ドット絵、羊毛フェルト、フィギュア、レゴ、クッキー、ラテアートなど、さまざまな創作作品が2019年に登場しました。
まとめ:しわしわピカチュウは映画の名場面から生まれた人気ミーム
「名探偵ピカチュウしわしわ」の正体は、2019年公開の実写映画『名探偵ピカチュウ』に登場した、悲しげでくしゃっとした表情だ。
2019年2月の第2弾予告編をきっかけにSNSで注目され、イラストやドット絵などのファン作品が広がった。その人気は映画公式のステッカー企画や、ポケモンセンターのぬいぐるみ商品化にもつながっている。
人気の本質は、ピカチュウのかわいらしさと、人間のような疲労感や悲しみが同時に表現されていることだろう。加えて、映画本編のストーリーを知ると、単なる面白い顔ではなく、相棒を思うピカチュウの切ない感情が込められていることも分かる。
2026年に改めてこの画像を見つけた人は、次の3点を押さえておくと理解が深まる。
- 元ネタを知りたい:2019年2月26日の第2弾予告編を確認する。
- 表情の理由を知りたい:ミュウツーによる回復後、ピカチュウが孤独に歩く映画本編の場面を確認する。
- 人気の広がりを知りたい:2019年3月のファンアートと、5月以降の公式グッズ展開をたどる。
一見すると、ただ疲れ切ったように見えるピカチュウ。しかし、その表情の裏側には映画の物語と、ファンの創作意欲、そして公式も認めたキャラクターの魅力が詰まっている。だからこそ、しわしわピカチュウは今も語り継がれる印象的なネットミームとなっている。