2026年版『黒蜥蜴』で最も注目されるのは、宝塚歌劇団宙組による新たな舞台化です。主演は桜木みなとと春乃さくら。明智小五郎と黒蜥蜴という、作品を象徴する二人を中心に、宙組の実力派スターが集結しました。
宝塚歌劇公式ホームページの配役発表によると、主要キャストは次のとおりです。
主要キャスト・配役| 役名 | 出演者 | 役柄・位置づけ |
|---|---|---|
| 明智小五郎 | 桜木みなと | 黒蜥蜴を追う名探偵 |
| 黒蜥蜴(緑川夫人) | 春乃さくら | 美貌と知性を持つ女賊 |
| 雨宮潤一(山川健作) | 水美舞斗 | 黒蜥蜴を取り巻く重要人物 |
| 岩瀬庄兵衛 | 悠真倫 | 宝石商 |
| 松吉 | 松風輝 | 物語の関係者 |
| 岩瀬早苗/桜山葉子 | 天彩峰里 | 物語の鍵を握る女性 |
| 浪越警部 | 叶ゆうり | 警察関係者 |
| 真木警部補 | 鷹翔千空 | 警察関係者 |
| ひな/青い亀 | 山吹ひばり | 物語を彩る役 |
| 岐阜 | 若翔りつ | 明智の部下 |
| 堺 | 風色日向 | 明智の部下 |
| 木津 | 亜音有星 | 明智の部下 |
新人公演では、明智小五郎を鳳城のあん、黒蜥蜴を梨恋あやめ、雨宮潤一を奈央麗斗が担当しました。
桜木みなとが演じる明智小五郎桜木みなとが演じる明智小五郎は、優れた推理力と冷静な判断力を持つ名探偵です。
黒蜥蜴の犯罪を追いながら、単純に犯人を捕まえるだけでは割り切れない複雑な感情に向き合います。
宝塚版では、事件を追う探偵としての知性だけでなく、黒蜥蜴との対峙によって揺れ動く内面も見どころです。
春乃さくらが演じる黒蜥蜴春乃さくらが演じるのは、緑川夫人という表の顔を持つ女賊・黒蜥蜴です。
黒蜥蜴は単なる悪役ではありません。美しいものを愛し、自分だけの美意識に従って生きる人物です。
明智小五郎と対立しながらも、二人の間には敵対関係だけでは説明できない感情が生まれます。
春乃さくらに求められるのは、華やかな存在感と、犯罪者としての冷徹さ、そして内面に秘めた孤独を同時に表現することです。
水美舞斗の雨宮潤一にも注目水美舞斗が演じる雨宮潤一は、黒蜥蜴の周辺人物として物語を動かす重要な役です。
明智と黒蜥蜴の対決だけでなく、黒蜥蜴を取り巻く人物の感情や人間関係にも注目すると、物語の奥行きがより伝わります。
なお、宝塚歌劇公式の作品紹介では、2026年版は生田大和の潤色・演出によるミュージカル・ロマンとして紹介されています。宝塚ならではのロマンティシズムとスケール感を打ち出した舞台です。
2026年の公演日程| 会場 | 公演期間 |
|---|---|
| 宝塚大劇場 | 2026年5月23日~7月5日 |
| 東京宝塚劇場 | 2026年7月25日~9月6日 |
2026年10月30日現在、両劇場での本公演は終了しています。新人公演は宝塚大劇場が6月18日、東京宝塚劇場が8月13日に開催されました。
公式発表では、宝塚大劇場公演の6月5日は公演中止とされています。
【2024年版】BS-TBSドラマ『黒蜥蜴』のキャスト一覧

2024年9月29日にBS-TBSで放送されたスペシャルドラマ『江戸川乱歩原作 名探偵・明智小五郎「黒蜥蜴」』も、歴代作品を比較するうえで外せません。
最大の見どころは、船越英一郎と黒木瞳によるダブル主演です。
2024年版の主要キャスト| 登場人物 | 俳優 | 役柄 |
|---|---|---|
| 明智小五郎 | 船越英一郎 | 名探偵 |
| 緑川夫人(黒蜥蜴) | 黒木瞳 | 女賊 |
| 岩瀬早苗 | 白本彩奈 | 岩瀬の一人娘 |
| 小林芳雄 | 樋口幸平 | 明智探偵事務所のメンバー |
| 木内文代 | 唯月ふうか | 明智探偵事務所のメンバー |
| 雨宮潤一 | 古屋呂敏 | 緑川夫人の手下 |
| 松吉 | 諏訪太朗 | 緑川夫人の手下・元番頭 |
| 岩瀬庄兵衛 | 大河内浩 | 宝石商・早苗の父親 |
| 浪越警部 | 池田鉄洋 | 警視庁捜査一課の刑事 |
船越英一郎は、数多くのサスペンスドラマで活躍してきた俳優です。
BS-TBSの番組紹介では、今回が意外にも明智小五郎役への初挑戦だったことが説明されています。
これまでの刑事・探偵もののイメージを生かしながら、明智の冷静な推理力と、黒蜥蜴に対する複雑な感情をどう表現するかが見どころになりました。
黒木瞳が演じる緑川夫人黒木瞳が演じる黒蜥蜴は、美しいものを集めることに執着する女盗賊です。
変装の名人という設定もあり、BS-TBSの番組紹介ではVFXを使用した変装シーンも見どころとして紹介されています。
黒蜥蜴の魅力は、犯罪者でありながら独自の美学を持っていることです。黒木瞳の持つ気品と、人物の持つ危険な側面がどのように重なるかが、2024年版の大きな特徴です。
また、雨宮潤一役には古屋呂敏が起用されました。黒蜥蜴の寵愛を受ける人物という立場から、明智と黒蜥蜴の関係とは別の緊張感を生み出しています。
2024年版は、昭和40年頃の雰囲気と現代的な要素を織り交ぜた架空の時代を舞台にしたスペシャルドラマです。原作の世界観を残しながら、テレビドラマとして見やすい形に再構成されています。
【歴代映画】1968年版の美輪明宏と1962年版の京マチ子を比較
映画版の歴代キャストを語る際、特に重要なのが1962年の大映版と1968年の松竹版です。
どちらも江戸川乱歩の原作と三島由紀夫による戯曲を背景に持ちながら、主演俳優や演出によって異なる魅力を持っています。
1968年映画:美輪明宏・木村功の名コンビ1968年8月14日に公開された松竹版『黒蜥蜴』は、深作欣二が監督を務めた作品です。
黒蜥蜴を演じたのは、現在の美輪明宏。当時の芸名は丸山明宏でした。
主要キャストは以下のとおりです。
| 登場人物 | 出演者 |
|---|---|
| 黒蜥蜴(緑川夫人) | 丸山明宏(現・美輪明宏) |
| 明智小五郎 | 木村功 |
| 雨宮潤一 | 川津祐介 |
| 岩瀬庄兵衛 | 宇佐美淳也 |
| 岩瀬早苗/桜山葉子 | 松岡きっこ |
| 的場刑事 | 西村晃 |
| 黒木 | 丹波哲郎 |
| 日本青年の生人形 | 三島由紀夫 |
この作品の大きな特徴は、美輪明宏の存在感です。
美しいものを収集し、人間さえも美の対象として扱おうとする黒蜥蜴。その異様な美意識を、独特のビジュアルと演技で表現しました。
加えて、三島由紀夫自身が日本青年の生人形役で出演している点も見逃せません。
映画の上映時間は87分。原作をそのまま映像化したものではなく、三島の戯曲を映画として再構成した作品です。
1962年映画:京マチ子・大木実の大映版1962年3月14日に公開された大映版は、井上梅次監督による作品です。
黒蜥蜴を演じたのは京マチ子、明智小五郎を演じたのは大木実でした。
| 登場人物 | 出演者 |
|---|---|
| 緑川夫人(黒蜥蜴) | 京マチ子 |
| 明智小五郎 | 大木実 |
| 岩瀬早苗/偽物の早苗 | 叶順子 |
| 雨宮潤 | 川口浩 |
| 岩瀬庄兵衛 | 三島雅夫 |
| 岩瀬夫人 | 目黒幸子 |
| 松吉 | 中条静夫 |
| ひな夫人 | 緋桜陽子 |
| 北村 | 杉田康 |
1962年版の特徴は、京マチ子が演じる黒蜥蜴と、大木実が演じる明智の対決です。
映画の上映時間は101分。1968年版より長く、物語を追いながら登場人物の関係性を楽しめる作品です。
KADOKAWAの作品情報でも、原作・江戸川乱歩、劇化・三島由紀夫、脚本・新藤兼人という制作陣が確認できます。
【歴代キャスト比較】黒蜥蜴の配役はどう変わってきた?
ここまで紹介した映画、テレビドラマ、宝塚歌劇の主要配役を年代順に整理します。
| 年代・作品 | 黒蜥蜴 | 明智小五郎 | 雨宮潤一 |
|---|---|---|---|
| 1962年映画・大映 | 京マチ子 | 大木実 | 川口浩 |
| 1968年映画・松竹 | 美輪明宏(丸山明宏) | 木村功 | 川津祐介 |
| 2007年宝塚花組 | 桜乃彩音 | 春野寿美礼 | 真飛聖 |
| 2024年BS-TBSドラマ | 黒木瞳 | 船越英一郎 | 古屋呂敏 |
| 2026年宝塚宙組 | 春乃さくら | 桜木みなと | 水美舞斗 |
※2007年の宝塚花組公演は『明智小五郎の事件簿-黒蜥蜴』。2026年版とは演出・構成が異なります。
この一覧からわかるのは、黒蜥蜴と明智小五郎という二人の関係性が、作品ごとに異なる俳優の組み合わせによって表現されてきたことです。
特に宝塚歌劇では、2007年の花組公演と2026年の宙組公演という二つの大きな舞台化の機会がありました。
2007年版は春野寿美礼が明智小五郎、桜乃彩音が黒蜥蜴、真飛聖が雨宮潤一を担当。
一方、2026年版では桜木みなと、春乃さくら、水美舞斗という新たな組み合わせが実現しました。
同じ宝塚歌劇でも、時代や出演者が変わることで、作品の印象も変化します。
【作品の違い】江戸川乱歩の原作と三島由紀夫の戯曲が生んだ魅力
『黒蜥蜴』を理解するうえで重要なのが、原作小説と戯曲の関係です。
江戸川乱歩が生み出した名探偵と女賊の対決原作は江戸川乱歩による長編探偵小説です。
1934年に雑誌『日の出』で連載され、名探偵・明智小五郎と、美しいものを愛する女賊・黒蜥蜴の対決を描きました。
黒蜥蜴は宝石などの美しい品を狙う犯罪者でありながら、単純な金銭目的では説明できない独自の価値観を持っています。
その人物像が、作品に独特の妖しさを与えています。
三島由紀夫の戯曲化で強調された愛と美意識三島由紀夫は江戸川乱歩の小説を戯曲化しました。
この舞台版で際立つのが、明智小五郎と黒蜥蜴の心理的な結びつきです。
本来なら追う者と追われる者という関係にある二人ですが、互いの能力や美意識を認め合うことで、単純な善悪の構図を超えたドラマが生まれます。
1968年の松竹映画は、この戯曲を映画化した作品です。美輪明宏が黒蜥蜴を演じたこともあり、三島の美学と作品の世界観が強く印象に残る仕上がりになりました。
2024年と2026年で異なるアプローチ2024年のBS-TBS版は、昭和40年頃と現代を織り交ぜた架空の時代設定を採用しています。映像技術を生かした変装シーンなど、テレビドラマとしての演出も特徴です。
対する2026年の宝塚宙組版は、戦後復興から高度経済成長期へ向かう東京を背景に、東京タワーの輝きやクリスマスイブの情景を取り入れています。
宝塚歌劇公式の作品紹介では、宝塚ならではのロマンティシズムと大胆な潤色が打ち出されています。
つまり、2024年版は映像サスペンス、2026年版は舞台芸術としてのロマンティックな表現に、それぞれ特徴があるのです。
【プロの結論】黒蜥蜴の歴代作品はどれから見るべき?
歴代キャストを比較すると、どの作品を選ぶかは、黒蜥蜴という人物のどの側面に興味があるかによって変わります。
- 美輪明宏の黒蜥蜴を見たい人: 1968年の松竹映画がおすすめ。三島由紀夫の出演も含め、作品独特の美学を味わえます。
- 映画史に残る京マチ子の演技を見たい人: 1962年の大映版がおすすめ。京マチ子と大木実による配役を比較できます。
- 現代の俳優による心理サスペンスを楽しみたい人: 2024年のBS-TBS版がおすすめ。船越英一郎と黒木瞳の共演が見どころです。
- 宝塚歌劇ならではの華やかな舞台を楽しみたい人: 2026年宙組版がおすすめ。桜木みなと、春乃さくら、水美舞斗の配役に注目です。
- 宝塚の過去の上演と比較したい人: 2007年花組版もおすすめ。春野寿美礼、桜乃彩音、真飛聖の組み合わせを楽しめます。
作品を比較するときは、黒蜥蜴役だけでなく、明智小五郎と雨宮潤一の配役にも注目してください。
黒蜥蜴と明智の関係は作品の中心ですが、雨宮という人物の描かれ方によっても、物語の人間関係や緊張感が変わります。
【黒蜥蜴のキャスト】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の宝塚宙組『黒蜥蜴』で明智小五郎を演じたのは誰ですか?
A1:桜木みなとです。黒蜥蜴役は春乃さくら、雨宮潤一役は水美舞斗が担当しました。
Q2:2026年の宝塚宙組『黒蜥蜴』はいつ公演されましたか?
A2:宝塚大劇場では2026年5月23日から7月5日まで、東京宝塚劇場では7月25日から9月6日まで公演されました。
Q3:2024年のBS-TBS版で黒蜥蜴を演じたのは誰ですか?
A3:黒木瞳です。明智小五郎は船越英一郎、雨宮潤一は古屋呂敏が演じました。
Q4:1968年の映画『黒蜥蜴』で美輪明宏と共演した明智小五郎役は誰ですか?
A4:木村功です。黒蜥蜴役は当時の芸名である丸山明宏名義で出演しており、現在の美輪明宏として知られています。
Q5:1962年の映画『黒蜥蜴』で黒蜥蜴を演じたのは誰ですか?
A5:京マチ子です。明智小五郎は大木実、雨宮潤は川口浩が演じました。
Q6:『黒蜥蜴』の原作者と戯曲を書いた人物は誰ですか?
A6:原作者は江戸川乱歩、戯曲化した人物は三島由紀夫です。小説と舞台では表現方法に違いがあり、映画や宝塚歌劇にもそれぞれの演出が反映されています。
まとめ:黒蜥蜴の歴代キャストは時代ごとに進化している
『黒蜥蜴』は、江戸川乱歩の原作小説から三島由紀夫の戯曲、映画、テレビドラマ、宝塚歌劇へと広がってきた作品です。
歴代の主要配役を振り返ると、1962年の京マチ子・大木実、1968年の美輪明宏・木村功、2024年の黒木瞳・船越英一郎、そして2026年の春乃さくら・桜木みなとという、それぞれ印象的な組み合わせが並びます。
特に2026年の宙組公演は、2007年の花組公演以来となる宝塚歌劇での新たな挑戦でした。水美舞斗の雨宮潤一を含め、主要人物の配役にも注目が集まる舞台となりました。
黒蜥蜴という人物の魅力は、単なる女盗賊という枠に収まりません。美への執着、孤独、明智小五郎との特別な関係が、演じる俳優によって違った表情を見せます。
歴代キャストを知ったうえで各作品を見比べれば、同じ物語でありながら、時代ごとに異なる『黒蜥蜴』の魅力をより深く味わえるはずです。
編集上の出典確認: 宝塚歌劇公式の2026年公演・配役情報、BS-TBS公式の2024年番組・出演者情報、国立映画アーカイブ、KADOKAWAの1962年映画情報、映画.comおよび日本映画データベースの1968年映画情報、タカラヅカ・スカイ・ステージの2007年花組公演資料を基礎に構成しています。