『あぶない刑事』の車と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、ゴールドとシルバーのツートンカラーが印象的な日産レパードF31ではないだろうか。タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)が横浜の街を駆け抜ける姿と、独特のエンジンサウンド、そして大胆なカーチェイスは、作品を象徴する名場面として今も語り継がれている。
しかし、歴代の劇中車を調べると、レパードだけではないことが分かる。日産セドリックY30、グロリアY30・Y31、スカイラインR31、セフィーロA31といった港署の覆面パトカーから、アルファロメオ、マセラティ、2016年のGT-R R35、2024年公開のBMW 3シリーズカブリオレまで、登場車種は実に多彩だ。さらに2026年は放送開始40周年。歴代劇中車を振り返る企画も動き出している。
【まず結論】あぶない刑事の車はレパードだけではない!歴代劇中車の全体像

『あぶない刑事』シリーズの車を理解するうえで、最初に押さえておきたいのは、劇中車が大きく3つの役割に分かれていることだ。
1つ目はタカとユージが乗る主役級の車。2つ目は港署の刑事たちが捜査や追跡に使う覆面パトカー。3つ目は犯人や敵組織が使用する逃走車・敵役の車両である。
この区別をせずに車種だけを並べると、タカとユージの愛車と、港署の業務用車両が混同されやすい。
とりわけ人気が高いのは、やはり日産レパードF31だ。1986年に放送が始まったテレビシリーズで登場し、ゴールドツートンの姿が強烈な印象を残した。1988年放送の『もっとあぶない刑事』では後期型のダークブルーツートンへと変わり、作品の雰囲気にも変化をもたらしている。
一方、港署の日常的な捜査を支えたのは、セドリックやグロリアなどの4ドアセダン・ハードトップだった。派手なスポーツクーペだけではなく、当時の日本の警察車両としても違和感のない日産車が多数登場している。
そして、シリーズの歴史をたどると、必ずしも日産一色ではなかったことにも気づく。1996年の『あぶない刑事リターンズ』ではアルファロメオ164や三菱RVR、1998年の『あぶない刑事フォーエヴァー』ではマセラティ・ギブリなどが活躍した。
つまり、レパードはシリーズの象徴ではあるものの、歴代劇中車のすべてを代表する車ではない。作品ごとの時代背景や登場人物の立場によって、車の選択にも明確な変化があった。
【伝説の名車】日産レパードF31前期型・後期型と港303号の魅力
あぶない刑事の車を語るうえで、日産レパードF31は外せない。単なる劇中車という枠を超え、作品の知名度とともに車そのものの知名度を高めた存在だからだ。
日産レパードF31前期型アルティマ|ゴールドツートンの港303号レパードF31は1986年に登場した2代目レパード。トヨタ・ソアラと競合する高級パーソナルクーペとして開発されたモデルである。
劇中で特に有名なのが、ゴールドとシルバーのツートンカラーを採用した前期型アルティマだ。無線呼出符号の「港303」として知られ、赤色灯や自動車電話用アンテナを備えた姿は、当時の刑事ドラマを代表するビジュアルとなった。
前期型アルティマにはVG30DE型3.0L V型6気筒DOHCエンジンが搭載され、最高出力は185PS。現在の高性能スポーツカーと比べれば控えめな数値だが、1980年代の高級クーペらしい滑らかな走りと存在感を備えていた。
特徴的なのは、ロングノーズとコンパクトなキャビンを組み合わせたスタイリングだ。低く構えたボディ、直線を基調としたデザイン、当時の先進性を象徴するエレクトロニックメーターが組み合わさり、劇中のタカとユージのファッションにもよく似合っていた。
特に『またまたあぶない刑事』では、ゴールドのレパードによる大胆なカーアクションが描かれた。公式作品紹介でも、片輪走行などの派手なアクションが作品の見どころとして紹介されている。
日産レパードF31後期型アルティマ|濃紺とシルバーの港302号1988年のマイナーチェンジによって登場したのが後期型だ。『もっとあぶない刑事』では、ゴールドツートンとは異なる濃紺とシルバーのツートンカラーが印象的な劇中車として活躍した。
こちらは港302として知られる車両で、前期型とは異なるフロント周辺のデザインやボディカラーが特徴となっている。
性能面でも進化しており、後期型にはVG30DET型3.0L V6ターボエンジンが追加された。最高出力は255PSに達し、前期型の自然吸気エンジンから大きく性能を引き上げている。
劇中ではターボエンジンの力強さを生かした走行シーンも印象的だった。前期型のゴールドツートンがシリーズ初期の象徴なら、後期型のダークブルーツートンは、1980年代後半の作品を代表するスタイルといえる。
前期型と後期型の違い| 比較項目 | 前期型アルティマ | 後期型アルティマ |
|---|---|---|
| 登場時期 | 1986年 | 1988年改良後 |
| 劇中の代表色 | ゴールド・シルバー | ダークブルー・シルバー |
| 代表的な呼称 | 港303 | 港302 |
| エンジン | VG30DE | VG30DET |
| 最高出力 | 185PS | 255PS |
| 主な印象 | シリーズ初期の象徴 | ターボによる性能向上 |
| 人気の理由 | ゴールドツートンの存在感 | 濃紺ツートンの精悍さ |
この2台を比較すると、単に色違いというだけではないことが分かる。1986年から1988年にかけての自動車技術の進化と、シリーズ自体の映像表現の変化が反映されている。
なぜレパードF31は今も人気なのかレパードが長年にわたって愛される理由は、劇中での登場回数だけではない。
当時の高級クーペとしての造形、印象的なボディカラー、タカとユージのキャラクターとの相性、そして派手なカーアクションが一体となって、車自体に物語性を与えたことが大きい。
実際、2025年9月に公開されたマイナビニュースの自動車記事でも、レパードはシリーズの主役級の存在として取り上げられている。新車販売当時はライバルのソアラとの競争があった一方、作品を通じて独自の知名度とファン層を獲得した経緯が紹介された。
【歴代覆面パトカー一覧】セドリック・グロリア・スカイライン・セフィーロの活躍
レパードばかりが注目されがちだが、港署の覆面パトカーにも名車がそろっている。特に1980年代の作品では、日産のセダンやスポーティーな4ドアハードトップが重要な役割を担った。
日産セドリックY30|港署の捜査を支えた定番車Y30型セドリックは1983年に登場した6代目モデル。港署の覆面パトカーとして、複数の捜査課メンバーが使用する車両だった。
4ドアハードトップを中心とした落ち着いた外観は、刑事が日常的に使用する車として自然な存在感を持っていた。レパードのような華やかさはないものの、港署の捜査現場を描くうえでは欠かせない一台である。
特にY30型のV20ターボ系は、当時の日産が力を入れていたV型6気筒エンジンの技術を象徴するモデルでもあった。
日産グロリアY30・Y31|港署を支えたもう一つの主力グロリアもセドリックと並ぶ重要な覆面パトカーだ。
Y30型はセドリックと基本構造を共有する兄弟車で、劇中では港署の覆面車や県警関係の車両など、さまざまな場面に登場した。
その後、Y31型グロリアも登場する。特にスポーティーなグランツーリスモ系のデザインは、従来の高級セダンとは異なる雰囲気を持ち、1980年代後半の作品によく似合っていた。
後期の作品では、こうしたグロリアの存在によって、港署の車両構成にも時代の変化が感じられる。
日産スカイラインR31|港305号として知られる7代目7代目スカイラインR31も、あぶない刑事の劇中車として印象深い存在だ。
R31型は1985年に登場。4ドアハードトップの2000GTパサージュなどが劇中に登場し、町田透(仲村トオル)が運転する場面も多かった。
特に注目したいのは、レパードF31との関係だ。実は両車は基本部分を共有する関係にあり、同じ時代の日産が異なる方向性で開発した2台が作品内で共演している。
なお、港305・港306などのコールサインは、車種別の資料や作品別の記録によって表記に違いが見られる。ミニカーの商品化資料ではR31後期型を港305号として扱う例がある一方、作品別の劇用車記録ではR31を港306とする例もある。番号だけで車種を決めつけず、登場作品や型式も合わせて確認したい。
日産セフィーロA31|港306号として知られる新世代セダン初代セフィーロA31型は1988年に登場したモデルで、『もっとあぶない刑事』から劇中車として活躍した。
代表的なのが港306として知られる車両で、町田透が使用する場面が多い。
当時のセフィーロは、従来の保守的な高級セダンとは異なるスポーティーなスタイルを持っていた。横浜を舞台とする作品の都会的な映像にもよくなじみ、レパードやスカイラインとは異なる魅力を見せていた。
このように、港署の覆面パトカーは単一車種で構成されていたわけではない。セドリック、グロリア、スカイライン、セフィーロと、当時の日産の主要モデルが幅広く登場していた。
【作品別・歴代劇中車比較】1986年から2024年までの車種一覧
ここからは、作品ごとに登場車両を整理する。シリーズの変遷を追うと、日産車中心の初期から、輸入車や他メーカーの車が目立つ時代を経て、再びレパードが登場する流れが見えてくる。
歴代作品と代表的な劇中車| 作品・公開年 | 代表的な車種 | 車両の特徴・見どころ |
|---|---|---|
| TV『あぶない刑事』1986年 | レパードF31前期、セドリックY30、グロリアY30 | ゴールドツートンのレパードが登場 |
| 映画『あぶない刑事』1987年 | レパードF31、フェアレディZ Z31 | 松村課長のZ31も見どころ |
| 映画『またまたあぶない刑事』1988年 | レパードF31前期、各種覆面車 | ゴールドレパードの派手なカーアクション |
| TV『もっとあぶない刑事』1988~1989年 | レパードF31後期、R31、A31、グロリアY31 | 港302・港306などが活躍 |
| 映画『もっともあぶない刑事』1989年 | レパードF31後期、スカイラインR31、グロリアY31 | 初期シリーズのハードなカーアクション |
| 映画『あぶない刑事リターンズ』1996年 | アルファロメオ164、三菱RVR | 日産中心から大きく変化 |
| 『あぶない刑事フォーエヴァー』1998年 | マセラティ・ギブリ、マツダ・センティア、カペラワゴン、三菱ランサー | TVスペシャルと劇場版で車両構成に違い |
| 映画『まだまだあぶない刑事』2005年 | マセラティ・クアトロポルテ、グロリアY32 | 輸入高級車が主役級に登場 |
| 映画『さらば あぶない刑事』2016年 | GT-R R35、スカイラインR34・V37、レパードF31 | 日産車が本格復帰。最後にレパードが登場 |
| 映画『帰ってきた あぶない刑事』2024年 | BMW 330カブリオレ、レパードF31、スカイラインV36 | BMWと伝説のレパードが共演 |
作品の公開日やシリーズの沿革は公式サイトの作品紹介、車種の詳細は自動車専門媒体の日刊カーセンサーやCOBBYなどの車両解説資料を参考に整理した。
1996年『あぶない刑事リターンズ』|アルファロメオ164と三菱RVR1996年公開の『あぶない刑事リターンズ』は、車両面でシリーズの大きな転換点となった作品だ。
ユージの愛車として登場したのがアルファロメオ164。イタリアのピニンファリーナがデザインを手がけた大型セダンで、国産車とは異なる優雅さと存在感を備えていた。
また、三菱自動車が車両提供に関わり、三菱RVRやデリカスターワゴンなども登場した。日産車中心だった初期シリーズとは違い、車種の幅が広がった時期である。
この作品では、港署の覆面車にもトヨタ車などが登場し、車両の構成そのものが変化している。タカとユージのコンビが健在でありながら、乗る車は新しい時代へ移っていった。
1998年『あぶない刑事フォーエヴァー』|マセラティ・ギブリの存在感1998年の『あぶない刑事フォーエヴァー』では、ユージがマセラティ・ギブリに乗る。
イタリア製の2ドアクーペで、当時の輸入車ならではの高級感とスポーティーさを備えていた。レパードとは異なる魅力があり、タカとユージの大人びた雰囲気にもよく似合っている。
この時期は、TVスペシャルと劇場版で車両の背景が異なる点にも注目したい。TVスペシャルでは放送枠のスポンサー事情を背景にマツダ車が目立ち、劇場版では三菱ランサーなどの車両も登場する。
加えて、マツダ・センティアやカペラワゴン、トヨタ・センチュリーなども画面に登場。シリーズの車種構成が一層多様化した。
2005年『まだまだあぶない刑事』|マセラティ・クアトロポルテ2005年公開の『まだまだあぶない刑事』では、タカとユージの乗る車として5代目マセラティ・クアトロポルテが登場した。
4ドアの高級スポーツセダンであり、華やかなイタリア車らしさを持ちながら、実用性も備えたモデルだ。
また、若手刑事の水嶋(佐藤隆太)の愛車としてランドローバー・フリーランダーも登場。グロリアY32なども含め、旧来の日産車だけではない車両構成になっている。
初期シリーズのゴールドレパードを知る視聴者にとっては、タカとユージが乗る車の変化そのものが、時代の経過を感じさせる要素になっていた。
2016年『さらば あぶない刑事』|GT-R R35とレパードの感動的な再登場2016年公開の『さらば あぶない刑事』では、日産が27年ぶりに車両提供に復帰したことが大きな話題となった。
タカとユージが乗る覆面パトカーとして登場したのは、赤い日産GT-R R35。圧倒的な存在感を持つスーパースポーツカーであり、従来の覆面パトカーのイメージを大胆に塗り替えた。
日産自動車は2015年9月25日の公式ニュースリリースで、映画へのGT-Rをはじめとする車両提供を発表。R34型スカイライン、現行型スカイライン、フェアレディZ NISMO、NV200タクシーなども登場車両として紹介した。
そして、最大の見どころが終盤のレパードF31の再登場だ。
冒頭では最新鋭のGT-Rに乗っていたタカとユージが、最後には懐かしいゴールドツートンのレパードとともに横浜を走る。初期シリーズから作品を追い続けてきたファンにとって、過去と現在がつながる象徴的な演出となった。
この作品では、レパードが単なる懐かしの旧車ではなく、タカとユージの歩んできた時間を象徴する存在として描かれている。
【2024年の最新作】BMW 3シリーズカブリオレとレパードF31が共演
2024年5月24日公開の劇場版第8作『帰ってきた あぶない刑事』では、タカとユージの車が再び大きく変わった。
今回の注目車種は、シリーズ初登場となるBMW 3シリーズカブリオレだ。具体的にはE46型BMW 330カブリオレで、シルバーのボディを持つオープンカーである。
この車種選択には、物語上の設定が関係している。前作『さらば あぶない刑事』で刑事を定年退職した2人は、ニュージーランドで探偵事務所を開業していたという設定で再登場する。
つまり、警察の覆面パトカーではなく、探偵として活動する2人の愛車としてBMWが採用されたわけだ。
BMW 330カブリオレが選ばれた理由E46型BMW 330カブリオレは、3シリーズの4人乗りオープンモデル。スポーティーな走行性能と高級感を兼ね備えた車で、タカとユージの華やかなキャラクターにも自然になじむ。
マイナビニュースの自動車記事では、2人の探偵という立場に合う華やかさ、4人乗車が可能なこと、比較的手の届きやすい中古車としての性格などが、車種選択を考えるうえでのポイントとして紹介されている。
かつてアルファロメオ164やマセラティ・ギブリを乗りこなしていたユージのイメージともつながる選択だ。
終盤にはゴールドツートンのレパードが再登場BMWと並んで大きな注目を集めたのが、ゴールドツートンのF31レパードである。
終盤には、港署の覆面パトカーとしてレパードが登場する。しかも、この車両は劇用車会社が所有する車ではなく、一般オーナーが大切に維持してきた実車だった。
制作側からゴールドツートンのF31を使用したいという要望があり、専門店を通じて車両を探した結果、条件に合う個体が見つかったという経緯が自動車専門媒体で紹介されている。
ここで興味深いのは、かつて作品がレパードの人気を押し上げ、その作品を見て育った世代や旧車ファンが実車を維持し、今度は映画を支える側になっていることだ。
1986年に始まったシリーズと、2024年の新作が一台のレパードによってつながった。車好きにとっても、映画ファンにとっても見逃せない演出だった。
2024年版レパードは初期作品と同じ個体なのか?ここは誤解されやすいポイントだ。
2024年版のレパードは、初期シリーズの映像に登場した車両そのものが約40年後に戻ってきたという意味ではない。一般オーナーが所有していたF31型の実車が撮影に協力したものである。
当時の雰囲気を再現するため、ゴールドツートンの外装や赤色灯など、劇中車を思わせる装備が用意された。作品の歴史を引き継ぎながら、現存する旧車オーナーの協力によって実現した再登場だった。
【なぜ日産だけではない?】車両提供メーカーの変遷と劇中車の選び方
『あぶない刑事』シリーズの歴代車両を整理すると、もう一つの疑問が浮かぶ。日産のイメージが強い作品なのに、なぜ三菱やマツダ、アルファロメオ、マセラティ、BMWまで登場するのだろうか。
その背景には、作品の制作時期や車両提供の事情、さらに登場人物の立場の変化がある。
初期シリーズは日産車が作品の世界観を形成1986年に始まったテレビシリーズでは、日産レパードをはじめ、セドリックやグロリア、スカイラインなどが活躍した。
日産車は横浜という舞台との親和性も高く、当時の国産高級車やスポーティーカーの魅力を映像に取り込む役割を果たした。
また、公式サイトでは、タカとユージのファッションや車などのスタイルが、出演者本人たちのアイデアも反映しながら確立されたと紹介されている。車は単なる移動手段ではなく、2人のキャラクターを表現する重要な要素だった。
1990年代は三菱・マツダ・輸入車へ拡大1996年の『あぶない刑事リターンズ』では三菱自動車が車両提供に関わり、三菱RVRやデリカスターワゴンなどが登場した。
一方、タカとユージの乗る車にはアルファロメオ164が選ばれ、従来の日産車中心のイメージから変化した。
1998年の『あぶない刑事フォーエヴァー』では、TVスペシャルと劇場版で車両構成が異なる。TVスペシャルではマツダ車が多く登場し、劇場版では三菱車などが活躍した。
つまり、シリーズ全体を通じて一つのメーカーが継続的に車両を提供していたわけではない。作品ごとの制作環境や協力関係が、画面に登場する車種に反映されていた。
2016年の日産復帰と2024年のBMW採用大きな転換点は2016年の『さらば あぶない刑事』だ。日産が27年ぶりに車両提供へ復帰し、GT-R R35をはじめとする車両が登場した。
日産の公式発表には、初代テレビシリーズから車両を提供してきた経緯も記載されている。つまり、2016年の復帰は、シリーズ初期とのつながりを意識した展開でもあった。
2024年の『帰ってきた あぶない刑事』では、探偵になったタカとユージのBMWを中心に、日産の伝説的なレパードが再登場する。
車両メーカーが変わっても、タカとユージのスタイルを車で表現するというシリーズの基本的な考え方は変わっていない。
【2026年最新情報】あぶない刑事40周年と歴代劇中車の再注目
2026年は『あぶない刑事』にとって特別な年だ。1986年10月のテレビ放送開始から40周年を迎え、記念プロジェクト「ABDK40+」が始動した。
2026年11月3日現在、シリーズの車両を振り返るうえで注目したい最新動向は、歴代作品の4Kリバイバル上映と、劇中車にまつわる新たな発見である。
40周年企画「ABDK40+」で劇場版が4Kリバイバル公式の40周年特設サイトでは、2026年10月から2027年3月までの期間で「ABDK40+ MOVIE 4K REVIVAL」を展開している。
劇場版6作品に加えて、1998年のTVスペシャル『あぶない刑事フォーエヴァー TVスペシャル'98』を劇場で初上映する企画も含まれる。原版マスターフィルムを4Kスキャンしたデジタルリマスター版として、計7作品がスクリーンに戻ってくる。
2026年11月3日時点の主な上映予定は次のとおりだ。
| 作品 | 上映期間 |
|---|---|
| 『あぶない刑事』 | 2026年10月9日~10月15日(終了) |
| 『またまたあぶない刑事』 | 2026年11月27日~12月3日 |
| 『もっともあぶない刑事』 | 2026年12月11日~12月17日 |
| 『あぶない刑事リターンズ』 | 2027年1月22日~1月28日 |
| 『フォーエヴァー TVスペシャル'98』 | 2027年2月11日~2月18日 |
| 『フォーエヴァー THE MOVIE』 | 2027年2月19日~2月25日 |
| 『まだまだあぶない刑事』 | 2027年3月5日~3月11日 |
上映スケジュールは公式プロジェクトの告知に基づく。劇場によって上映時間や取り扱いが異なる場合があるため、鑑賞前には各劇場の案内を確認したい。
4Kリバイバルは、単に過去の映画を再上映するだけではない。レパードのボディカラーや赤色灯、当時のセドリックやグロリアの細部など、昔のテレビ画面では見落としがちだった車両のディテールを改めて楽しめる機会でもある。
2026年10月には『リターンズ』のアルファロメオ164が約30年ぶりに発見2026年の車両関連ニュースでもう一つ注目したいのが、『あぶない刑事リターンズ』に登場したアルファロメオ164の発見だ。
2026年10月4日配信のSmart FLASHの記事によると、1996年公開の映画でユージの愛車として登場したアルファロメオ164スーパー24Vが、約30年の時を経て中古車オークションに出品され、現在のオーナーが落札した。
この個体は、映画の撮影終了後にテレビ番組『ズームイン!!サタデー』の視聴者プレゼントとして提供された車両だった。前オーナーが当選して所有していたことも、取材を通じて確認されたという。
発見されたのは2026年8月19日。走行距離は約1万3,800kmだったが、長期間保管されていたためエンジンが始動せず、ブレーキの固着やタイミングベルトの損傷も確認された。
新オーナーは車両を大切に保管する意向を示しており、すぐに修理して走らせる予定ではないと報じられている。
このニュースが興味深いのは、レパード以外にもシリーズの歴史を物語る実車が現存していることだ。初期作品のゴールドツートンだけでなく、1990年代の輸入車にも、ファンにとって価値のある記憶が残されている。
2027年にはドキュメンタリー映画も公開予定40周年プロジェクトでは、さらに2027年1月1日からドキュメンタリー映画『あぶない刑事ドキュメンタリー 共犯』の公開も予定されている。
2026年10月5日に公式特設サイトが発表したもので、放送開始から40年を迎えたシリーズの歩みを振り返る90分の作品となる。
車両そのものを中心にした作品ではないが、タカとユージのスタイルがどのように作られ、長く愛されてきたのかを知るうえで注目したい企画だ。
【よくある質問】あぶない刑事の車に関する疑問(FAQ)
Q1:あぶない刑事で最も有名な車は何ですか?
A1:日産レパードF31前期型アルティマです。ゴールドとシルバーのツートンカラーが特徴で、港303号として知られています。作品の象徴的な車として、現在も高い人気があります。
Q2:レパードF31の前期型と後期型は何が違いますか?
A2:前期型は1986年登場で、劇中ではゴールドツートンが有名です。後期型は1988年のマイナーチェンジ後のモデルで、ダークブルーツートンが代表的。後期型には最高出力255PSのVG30DET型ターボエンジンも設定されました。
Q3:あぶない刑事の覆面パトカーにはどんな車種がありますか?
A3:日産セドリックY30、グロリアY30・Y31、スカイラインR31、セフィーロA31などがあります。レパード以外にも多くの日産車が港署の車両として登場しました。
Q4:GT-R R35はどの作品に登場しますか?
A4:2016年公開の『さらば あぶない刑事』です。タカとユージが乗る赤い覆面パトカーとして登場し、終盤にはゴールドツートンのレパードF31も再登場します。
Q5:2024年の『帰ってきた あぶない刑事』で使われたBMWは何ですか?
A5:E46型BMW 330カブリオレです。シルバーのオープンカーで、探偵となったタカとユージの車として登場します。終盤には日産レパードF31も登場しました。
Q6:あぶない刑事の車両提供は日産だけですか?
A6:日産だけではありません。初期シリーズでは日産車が中心でしたが、1996年の『あぶない刑事リターンズ』では三菱自動車が車両提供に関わり、アルファロメオなどの輸入車も登場。1998年にはマツダ車や三菱車、マセラティなども活躍しました。
Q7:2026年現在、あぶない刑事の最新作は何ですか?
A7:劇場版の最新作は2024年5月24日公開の『帰ってきた あぶない刑事』です。2026年は放送開始40周年にあたり、「ABDK40+」による4Kリバイバル上映などの記念企画が展開されています。
【プロの結論】あぶない刑事の車は作品の時代とタカ&ユージの生き方を映す存在
『あぶない刑事』の車を振り返ると、レパードF31がシリーズの象徴であることは間違いない。しかし、歴代作品を深く見ると、セドリックY30やグロリアY31、スカイラインR31、セフィーロA31など、港署の捜査を支えた車にも重要な役割があったことが分かる。
そして、1990年代にはアルファロメオやマセラティ、三菱、マツダなどが加わり、2016年にはGT-R R35、2024年にはBMW 330カブリオレが登場した。車両の変遷は、作品が歩んできた時代と登場人物の立場の変化をそのまま映している。
特に興味深いのは、タカとユージの車が変わっても、レパードが節目ごとに帰ってくることだ。GT-Rという最新の象徴から、初期シリーズを思わせるレパードへ。そして2024年には、一般オーナーが維持してきたF31がスクリーンに復帰した。
車を調べる際には、次の3つを区別すると理解が深まる。
- 車種と型式:レパードF31前期・後期、セドリックY30、スカイラインR31など、車そのものの基本情報。
- 劇中での役割:タカとユージの愛車、港署の覆面パトカー、犯人車両のどれに該当するか。
- 登場作品と時期:テレビシリーズなのか映画なのか、さらに車両提供メーカーがどこだったのか。
旧車としてレパードF31の購入を考えている人は、劇中仕様の再現度だけでなく、エンジンやAT、電装系、部品供給、整備履歴まで確認したい。40年近く前の車である以上、外観がきれいでも機械的な状態が良好とは限らない。
2026年はシリーズ40周年。4Kリバイバル上映によって、レパードや歴代覆面パトカーを大画面で見直す機会も生まれている。2027年にはドキュメンタリー映画も予定されており、作品の歴史を振り返る動きはさらに広がりそうだ。
レパードF31は、あぶない刑事を象徴する名車である。しかし、セドリックもグロリアも、スカイラインも、GT-Rも、BMWも、それぞれの時代のタカとユージを彩ってきた。シリーズの本当の魅力は、車種の多さではなく、どんな車に乗っていても変わらない2人のスタイルにある。
それこそが、放送開始から40年を迎えた今も、あぶない刑事の劇中車が語り継がれる理由なのだ。