2026年の北村有起哉は、地上波ドラマと配信オリジナル作品の双方で存在感を示している。特に注目したいのが、TBS日曜劇場、NHKのシリーズ作品、Prime Videoの主演作という異なるジャンルへの出演だ。
1.TBS日曜劇場『リブート』|合六亘役2026年1月18日にスタートしたTBS日曜劇場『リブート』で、北村有起哉は合六亘(ごうろく・わたる)を演じた。
主演は鈴木亮平。戸田恵梨香、松山ケンイチ、永瀬廉、伊藤英明、吹石一恵らが出演するサスペンスドラマだ。
合六は、表向きには飲食・ホテル事業を展開するゴーシックスコーポレーションの代表。しかし、その裏では政財界にも影響力を持つ裏組織のトップとして暗躍する人物だ。
TBS公式の人物紹介では、穏やかな笑顔と理知的な言葉の裏に、冷徹な計算と支配欲を隠す実業家として説明されている。
北村の演技で注目したいのは、露骨な威圧感だけに頼らない人物表現だ。表面上は落ち着いていても、何を考えているのか分からない。その静かな不気味さが、作品の緊張感を支えている。
TBSの事前インタビューで北村は、合六について善の部分もある一方、非常に悪い部分もある人物として捉え、単純な悪人としてではなく、その背景にも目を向けて役作りしたことを明かしている。
まさに、北村有起哉の複雑な人物造形が生きる配役だった。
2.NHK『事件は、その周りで起きている』シリーズ3|谷崎誠役2026年3月には、NHK夜ドラ『事件は、その周りで起きている』のシリーズ3にも出演した。
北村が演じるのは、シリーズ1・2から続投する谷崎誠。
主演は小芝風花で、笠松将、中野周平、倉科カナらが共演する。
この作品の特徴は、一般的な刑事ドラマとは少し異なる構成にある。
通常の刑事ドラマでは事件の発生から捜査、解決までが中心になるが、本作では事件そのものよりも、警察署内で起きる人間関係のトラブルや日常の騒動をコミカルに描く。
シリーズ3は全4話で、2026年3月9日から12日までNHK総合で放送された。NHK ONEでの同時・見逃し配信も放送時に案内されている。
北村演じる谷崎は、小芝風花演じる真野や倉科カナ演じる向田らとともに、警察署の日常を彩る存在だ。
シリーズを重ねても同じ役を演じ続けることによって、キャラクターの個性や人間関係に積み重ねが生まれる。北村のコミカルな表現を楽しみたい人にもおすすめの作品だ。
3.Prime Video『おいしいのつくりかた』|主演・水橋英二役2026年10月3日午前0時からPrime Videoで独占配信が始まった『おいしいのつくりかた』は、北村有起哉が主演を務める注目作だ。
企画プロデュース・脚本・監督を担当したのは松重豊。共演には、のん、加賀まりこ、永尾柚乃、中原丈雄、坂井真紀、磯村勇斗らが名を連ねる。
北村が演じる水橋英二は、名門レストランをあるトラブルによって解雇された腕利きのシェフ。老人ホームで働くことになり、心を閉ざしたまま料理と向き合っている。
物語の中心となるのは、祖父が営んでいた洋食店の味を守りたい大沢加奈(のん)と、その祖母・智子(加賀まりこ)との出会いだ。
水橋が作ったポークソテーを食べた智子は、亡き夫が作っていた料理と同じ味に驚く。水橋と祖父が同じ名門レストランで修業していたことが分かり、料理を通じて人々の人生が再び動き始める。
本作の魅力は、料理の腕前だけでなく、料理人の生き方や過去の経験まで丁寧に描いている点にある。
テレビ東京のインタビューで北村は、料理人役はおそらく初めてだったと語り、厨房での立ち居振る舞いや、少ないセリフの中で水橋の性格や背景を表現することを考えたと振り返っている。
配信情報は以下のとおり。
- 配信開始:2026年10月3日
- 配信サービス:Prime Video
- 配信形態:独占配信
- 主演:北村有起哉
- 主な共演:のん、加賀まりこ
- 企画プロデュース・脚本・監督:松重豊
Prime Videoの作品ページでは1エピソード、約73分の作品として掲載されている。連続ドラマを何話も追う形式ではなく、まとまった時間で物語を楽しめる作品だ。
【年代別】北村有起哉の出演ドラマ一覧とキャリアの転換点

北村有起哉は1998年、舞台『春のめざめ』と映画『カンゾー先生』で俳優デビューした。
所属事務所TOM companyの公式プロフィールには、2000年代初頭から2026年までのテレビドラマ出演歴が掲載されている。
その中でも、俳優としての変化を理解するうえで押さえておきたい作品をまとめた。
| 年代 | 主な出演ドラマ | 役名・見どころ |
|---|---|---|
| 2005年 | 義経 | NHK大河ドラマへの出演 |
| 2007年 | ジャッジ 島の裁判官奮闘記 | NHK作品での人物表現 |
| 2012年 | トッカン 特別国税徴収官 | 助演男優賞受賞につながった代表作 |
| 2017年 | わろてんか | 団真役、NHK朝ドラ出演 |
| 2018年 | アンナチュラル | 宍戸理一役、印象的な存在感 |
| 2018年 | 西郷どん | 大山綱良役、大河ドラマ出演 |
| 2020年 | エール | 池田二郎役、朝ドラ出演 |
| 2021年 | ムショぼけ | 主演・陣内宗介役 |
| 2023年 | たそがれ優作 | 主演・北見優作役 |
| 2024年~2025年 | おむすび | 米田聖人役 |
| 2025年 | 小さい頃は、神様がいて | 主演・小倉渉役 |
| 2026年 | リブート | 合六亘役 |
| 2026年 | 事件は、その周りで起きている シリーズ3 | 谷崎誠役 |
| 2026年 | おいしいのつくりかた | 主演・水橋英二役 |
北村のキャリアを語るうえで重要なのが、日本テレビ系『トッカン 特別国税徴収官』だ。
2012年の第74回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で、北村は助演男優賞の1位に選ばれている。
この賞は読者、審査員、テレビ記者の投票によって各部門の受賞者を決めるものだ。
単に出演作品が多いだけではなく、演技そのものが評価されてきたことを示す実績の一つである。
2018年『アンナチュラル』で印象的な存在感2018年のTBSドラマ『アンナチュラル』では、宍戸理一役を演じた。
作品の中心は不自然死究明研究所(UDIラボ)のメンバーたちだが、北村演じる宍戸も物語に不穏な空気をもたらす重要人物だった。
善悪を簡単に判断できない人物を演じる北村の持ち味が、広く知られるきっかけの一つになった作品だ。
2021年『ムショぼけ』で連続ドラマ初主演2021年のABCテレビ『ムショぼけ』では、主人公の陣内宗介を演じた。
陣内は、14年間の刑務所生活を終えて社会に戻った元ヤクザ。出所後の世の中の変化に戸惑いながら、新しい人生を模索する。
本作は北村にとって連続ドラマ初主演作でもある。
関西弁での演技にも挑戦し、笑いと切なさを併せ持つ人物を作り上げた。
2023年『たそがれ優作』で主演俳優として新たな魅力BSテレ東の『たそがれ優作』では、52歳の脇役俳優・北見優作を演じた。
昼は役者として働き、仕事が終われば酒場に足を運ぶ。おいしい酒や料理、そこで出会う女性たちとの交流を楽しむ人物だ。
原作は『深夜食堂』で知られる安倍夜郎の漫画作品。
派手な事件や大きな展開に頼らず、食事や酒場での会話を通して人生の哀愁を表現する。
北村の自然体の演技を味わえる代表作として、ぜひ押さえておきたい。
【朝ドラ・ホームドラマ】『おむすび』『小さい頃は、神様がいて』の魅力
北村有起哉の出演歴を見ると、サスペンスや犯罪ドラマだけでなく、家族をテーマにした作品にも数多く出演している。
特に2024年から2025年にかけてのNHK連続テレビ小説『おむすび』と、2025年の『小さい頃は、神様がいて』は、人物像の違いが分かりやすい2作品だ。
『おむすび』|米田聖人役NHK連続テレビ小説『おむすび』は、橋本環奈が主人公・米田結を演じた作品。
北村は結の父親である米田聖人を演じた。
聖人は農業に従事する生真面目な父親で、娘のことを心配する一方、父・永吉(松平健)とは折り合いがよくないという人物設定だ。
母親の愛子(麻生久美子)や祖母の佳代(宮崎美子)とともに、米田家の人間関係を形作る存在でもある。
放送期間は2024年9月30日から2025年3月28日まで。
主人公を取り巻く家族の視点から物語を支える北村の演技は、日常的な会話や親子の距離感を楽しみたい人に向いている。
『小さい頃は、神様がいて』|小倉渉役2025年10月9日から12月18日まで放送されたフジテレビの木曜劇場『小さい頃は、神様がいて』では、北村が主人公の小倉渉を演じた。
共演は仲間由紀恵。
脚本を担当したのは『最後から二番目の恋』シリーズなどで知られる岡田惠和だ。
渉は、妻のあん(仲間由紀恵)と2人の子どもと暮らす食品会社勤務の男性。
物語の発端は、19年前に夫婦が交わした「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束だった。
夫の渉はその約束をすっかり忘れている一方、妻のあんは心の支えとして覚えている。
同じ家庭で暮らしていても、夫婦の認識には大きな違いがある。そんな微妙な心の距離を、ユーモアを交えて描いたホームコメディーだ。
本作は北村にとって地上波ゴールデン・プライム帯ドラマ初主演作となった。
これまで重要な脇役として存在感を発揮してきた北村が、物語の中心に立って日常の機微を表現したという意味でも、キャリア上の転換点といえる。
【演技力・評判】北村有起哉が作品ごとに印象を変えられる理由
北村有起哉の演技力が評価される理由は、単純に悪役がうまい、あるいは善人役が自然ということだけではない。
役柄の背景や矛盾を丁寧に表現し、視聴者が人物の内面を想像できる余地を残すところに強みがある。
1.善人と悪人を単純に分けない人物表現『アンナチュラル』の宍戸理一や『リブート』の合六亘は、北村のこうした特徴を理解するうえで分かりやすい役柄だ。
どちらも一見すると不穏な人物だが、単に表情を険しくしたり、声を荒らげたりするだけではない。
相手に対する態度、話すときの間、笑顔の作り方など、細かな部分で人物の複雑さを表現している。
2.コメディーでもシリアスでも自然体『ムショぼけ』や『たそがれ優作』では、シリアスな状況にコミカルな要素が混ざる。
一方、『小さい頃は、神様がいて』では、家庭内の何気ないやり取りが物語の中心となる。
こうした作品で共通しているのは、役者自身が目立とうとしすぎず、人物の生活感を優先している点だ。
3.舞台経験に裏打ちされた表現力北村は映像作品だけでなく、舞台でも長く活動してきた。
所属事務所のプロフィールには、2007年の舞台『CLEANSKINS/きれいな肌』で読売演劇大賞優秀男優賞を受賞した記録もある。
映像では表情のわずかな変化、舞台では声や身体全体の表現が求められる。
異なる表現環境で経験を積んできたことが、ドラマにおける幅広い人物造形にもつながっていると考えられる。
4.評価を裏付ける客観的な実績北村の演技力については、次の実績が参考になる。
- 2007年:舞台『CLEANSKINS/きれいな肌』で読売演劇大賞優秀男優賞
- 2012年:『トッカン 特別国税徴収官』で第74回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞1位
- 2018年:『アンナチュラル』で宍戸理一役を担当
- 2021年:『ムショぼけ』で連続ドラマ初主演
- 2025年:『小さい頃は、神様がいて』で地上波GP帯ドラマ初主演
これらは単なる出演本数では測れない、長年にわたる俳優としての積み重ねを示している。
【作品選びのポイント】北村有起哉のドラマはどれから見るべき?
出演作が多い北村有起哉は、どの作品から見始めるかによって印象が変わる俳優でもある。
初めて作品を見る人には、次の選び方がおすすめだ。
- 緊張感のある悪役が見たい人:『リブート』『アンナチュラル』
- 人間ドラマや社会派作品が好きな人:『ムショぼけ』『おむすび』
- 大人の日常や食の物語を楽しみたい人:『たそがれ優作』『おいしいのつくりかた』
- 夫婦や家族の関係を描いた作品が好きな人:『小さい頃は、神様がいて』
- コミカルな掛け合いが好きな人:『事件は、その周りで起きている』シリーズ
2026年11月現在、所属事務所の公式プロフィールには、2027年1月放送開始予定のNHK作品『逆賊の幕臣』への出演も掲載されている。
北村が演じるのは、主人公の父・小栗忠高役。
2026年の出演作だけでなく、翌年の新作でも重要な役を担うことが発表されている点は注目したい。
今後も、サスペンス、時代劇、家族ドラマなど、ジャンルを横断する活躍が期待される。
【よくある質問】北村有起哉のドラマに関するFAQ
Q1:北村有起哉の2026年最新ドラマは何ですか?
A1:2026年11月現在の主な出演作は、TBS日曜劇場『リブート』、NHK『事件は、その周りで起きている』シリーズ3、Prime Video『おいしいのつくりかた』です。特に『おいしいのつくりかた』は10月3日から独占配信が始まった主演作です。
Q2:北村有起哉は『リブート』で何役を演じていますか?
A2:合六亘役です。表向きは飲食・ホテル事業を手掛ける企業の代表ですが、裏では闇組織を率いる重要人物です。穏やかな表情の裏に冷徹さを隠す役柄が見どころです。
Q3:『おいしいのつくりかた』はどこで見られますか?
A3:Prime Videoで独占配信されています。2026年10月3日午前0時に配信が始まり、北村有起哉が料理人・水橋英二を演じています。
Q4:北村有起哉の代表作は何ですか?
A4:『アンナチュラル』『トッカン 特別国税徴収官』『ムショぼけ』『たそがれ優作』『おむすび』『小さい頃は、神様がいて』『リブート』などが代表的な作品です。悪役から父親役、主演作まで幅広い演技を楽しめます。
Q5:北村有起哉が主演したドラマは何ですか?
A5:『ムショぼけ』『たそがれ優作』『小さい頃は、神様がいて』『おいしいのつくりかた』などです。2021年の『ムショぼけ』で連続ドラマ初主演を果たし、2025年には地上波ゴールデン・プライム帯ドラマでも初主演を務めました。
Q6:北村有起哉はNHK朝ドラに出演していますか?
A6:はい。『わろてんか』『エール』『おむすび』などに出演しています。『おむすび』では主人公・米田結の父親である米田聖人役を演じました。
まとめ:【プロの結論】北村有起哉は主演・脇役の両方で注目したい実力派俳優
北村有起哉のドラマ出演歴を振り返ると、1998年の俳優デビューから現在まで、着実に表現の幅を広げてきたことが分かる。
特に2026年は、『リブート』の合六亘役で見せた緊張感のある人物表現、『事件は、その周りで起きている』シリーズ3でのコミカルな演技、そして『おいしいのつくりかた』での料理人役と、異なる魅力を楽しめる一年となった。
北村有起哉の作品を選ぶ際に注目したいのは、出演時間の長さや主演か脇役かという肩書きだけではない。物語の中でどのような人物を演じ、どんな感情を視聴者に残すのかという点だ。
悪役としての存在感を知りたいなら『リブート』、主演俳優としての自然体の魅力を味わいたいなら『たそがれ優作』や『ムショぼけ』、温かな人間ドラマを楽しみたいなら『おいしいのつくりかた』がおすすめだ。
さらに2027年にはNHK『逆賊の幕臣』への出演も予定されている。
北村有起哉は、主演作で新しい顔を見せながら、脇役としても作品全体の質を高められる俳優だ。 2026年の最新作を入口に、過去の代表作まで見比べることで、その演技の奥深さをより実感できるはずだ。
主な事実確認資料
- 所属事務所 TOM company 公式プロフィール・出演歴
- TBS『リブート』公式キャスト・人物紹介
- NHKオンデマンド『事件は、その周りで起きている』シリーズ3
- テレビ東京『おいしいのつくりかた』公式番組情報・北村有起哉インタビュー
- フジテレビ『小さい頃は、神様がいて』公式番組情報
- ABCテレビ『ムショぼけ』公式キャスト情報
- ザテレビジョン第74回ドラマアカデミー賞