「芸人キャノンボール」とは、2016年にTBS系で放送された大型バラエティ特番「芸人キャノンボール ~公道最速借り物レース~」のことです。千原ジュニア、有吉弘行、ロンドンブーツ1号2号、おぎやはぎら16人の芸人が4チームに分かれ、車で関東各地を移動しながら、番組から出される条件に合った人物を探してゴールを目指すという、従来の借り物競争とは一線を画す企画でした。
特徴は、単純に目的地へ早く到着するだけでは勝てないこと。にらめっこや歌、相撲などの競技に加え、社長や80歳以上の人物、兄弟または子供が5人以上いる人、身長2m超・体重100kg超の人物などを探すボーナス制度も用意されていました。2016年には元日と夏の2回放送され、2025年には9年ぶりに復活。2026年現在もシリーズを振り返るうえで押さえておきたい番組です。
【芸人キャノンボールとは?】2016年にTBSで放送された異色の大型バラエティ

正式タイトルは「TV版 芸人キャノンボール ~公道最速借り物レース~」。2016年1月1日、TBS系の元日特番として初めて放送されました。
番組を手掛けたのは、TBSの演出・プロデューサーである藤井健太郎氏です。「水曜日のダウンタウン」などでも知られる同氏が企画・演出を担当し、芸人の個性や即興力を生かした大規模なロケバラエティに仕上げました。
TBSの番組公式情報によると、初回は16人のお笑い芸人が4チームに分かれ、それぞれ車に乗って関東各地を移動。指定された条件に合う人物を探し、チェックポイントで勝負する構成でした。
番組の企画が生まれた背景芸人キャノンボールの背景には、映画「キャノンボール」をモチーフにした一連の映像作品があります。
その流れには「テレクラキャノンボール」「プロレスキャノンボール」「BiSキャノンボール」などがあり、移動しながら目的を達成していくという基本的な仕組みが共通しています。
2016年のマイナビニュースによる藤井健太郎氏へのインタビューでも、プロレスキャノンボールを見たことがテレビ企画を考えるきっかけになったと説明されています。
テレビ版では、その仕組みを芸人同士のチーム対抗戦に置き換えました。単なる移動競争ではなく、芸人の発想力、交渉力、人脈、現場での対応力が試される企画になったのです。
【番組の仕組みを解説】芸人キャノンボールのルールと勝敗の決め方
基本ルールは4チーム対抗の借り物競争芸人キャノンボールの基本的なルールは、番組から提示されたお題に合う人物を探し、制限時間内に指定されたチェックポイントまで連れてくることです。
各チームは別々の車で移動します。どこで条件に合う人物を探すのか、誰に声をかけるのか、どのように交渉するのかは、チームの判断に委ねられます。
チェックポイントに到着すると、各チームが連れてきた人物同士が指定された競技で勝負します。その結果に応じて競技ポイントが与えられ、さらに到着順位によるポイントも加算されます。
つまり、早く到着するだけでも、競技に強い人物を連れてくるだけでも十分ではありません。両方のバランスが勝敗を左右する仕組みです。
ポイント配分はどうなっていた?2016年1月1日の初回放送におけるTBS公式ルールでは、要点は大きく3種類に分けられていました。
着順ポイントは、チェックポイントに到着した順番に応じて加算されます。1位が4ポイント、2位が3ポイント、3位が2ポイント、4位は0ポイントです。遅刻した場合はマイナス5ポイントとなります。
競技ポイントは、チェックポイントでの対戦結果によって決定します。1位が10ポイント、2位が5ポイント、3位が3ポイント、4位が0ポイントです。
そして、番組を特徴づけていたのがボーナスポイントです。特定の職業や身体的特徴、経歴などを持つ人物を見つけると、通常の競技とは別に追加ポイントを獲得できました。
この3種類の得点を組み合わせることで、単純な速さだけでは予想できない展開が生まれます。
【芸人キャノンボールのお題一覧】社長・80歳以上・身長2m超などの条件を整理
まず押さえたいのは「競技のお題」と「ボーナス条件」の違い芸人キャノンボールのお題を調べる際に混同されやすいのが、チェックポイントで挑戦するメインのお題と、人物を見つけた際に加算されるボーナス条件です。
例えば「とにかく歌が上手い人」はチェックポイントでの競技に関係するお題ですが、「社長」や「80歳以上」はボーナスポイントの対象です。両者は同じ人物探しの仕組みを使っていても、ゲーム上の役割が異なります。
2016年1月版のボーナス対象一覧TBS公式番組ページに掲載された初回放送のボーナス条件は次のとおりです。
- 1ポイント:社長
- 1ポイント:80歳以上の人物
- 1ポイント:兄弟または子供が5人以上いる人
- 1ポイント:身長2m超の人物
- 1ポイント:体重100kg超の人物
- 1ポイント:整形している人
- 1ポイント:2016年の年男・年女(申年)
- 2ポイント:議員、銅メダリスト
- 3ポイント:紅白歌合戦出場者、銀メダリスト
- 5ポイント:金メダリスト
特に注目したいのは、社長や大家族の人、80歳以上の人物など、一般社会の中に存在する多様な人物がポイント獲得の対象になっていたことです。
「社長を探す借り物レース」はなぜ面白い?社長という条件は、一見すると簡単そうに思えます。しかし、単に会社を経営している人を見つければよいというだけでは、レースを有利に進められるとは限りません。
芸人たちは限られた時間の中で候補者を探し、条件に合う人物を見つけ、チェックポイントまで同行してもらう必要があります。
ここでは芸人の知名度だけでなく、初対面の相手との距離の縮め方や、協力を得るための会話力も試されます。
加えて、社長という条件は、年齢や体格のような外見から判断できるものではありません。人物の職業や立場を確認する必要があり、探索と交渉の両方が求められる点に特徴があります。
80歳以上・大家族・身長2m超・体重100kg超も対象80歳以上という条件は、年齢という明確な基準を持つ一方、本人の協力を得てチェックポイントに参加してもらう必要があります。
大家族の条件は「兄弟か子供が5人以上いる人」です。本人の兄弟が5人以上いる場合だけでなく、子供が5人以上いる場合も対象に含まれる表記でした。
また、身長2m超と体重100kg超は、それぞれ独立した条件です。どちらか一方を満たす人物を探すことがボーナスポイントにつながります。
「整形している人」も1ポイントの条件として掲載されています。一般的な借り物競争では想像しにくい、かなり独特な設定です。
2016年の年男・年女は元日版ならではの条件年男・年女については、2016年1月の初回放送で「申年」がボーナス対象になっていました。
2016年は申年だったため、その年に生まれた年男・年女を探すという、放送時期に結びついた条件です。
なお、2016年8月24日の夏版のTBS公式ルールには、この年男・年女の条件は掲載されていません。初回と夏版のボーナス条件を一括りにしないことがポイントです。
【出演者・チーム一覧】千原ジュニア・有吉・ロンブー・おぎやはぎの16人
初回放送では、テレビバラエティで活躍する16人の芸人が4チームに分かれて参加しました。各チームには異なる個性があり、メンバー同士の掛け合いも番組の見どころでした。
以下は、TBS公式番組情報に掲載された2016年1月版のチーム構成です。
| チーム | 出演芸人 | チームの中心人物 |
|---|---|---|
| ジュニアチーム | 千原ジュニア、ケンドーコバヤシ、小峠英二、レイザーラモンRG | 千原ジュニア |
| ロンブーチーム | 田村淳、田村亮、出川哲朗、ウド鈴木 | ロンドンブーツ1号2号 |
| 有吉チーム | 有吉弘行、カンニング竹山、田中卓志、狩野英孝 | 有吉弘行 |
| おぎやはぎチーム | 小木博明、矢作兼、劇団ひとり、バカリズム | おぎやはぎ |
番組の進行は、当時TBSアナウンサーだった吉田明世が担当しました。制作はTBS、演出・プロデューサーは藤井健太郎氏です。
チームごとの見どころジュニアチームは、千原ジュニアとケンドーコバヤシを中心に、トーク力と発想力を持つメンバーが集まったチームです。小峠英二やレイザーラモンRGも加わり、幅広いタイプの芸人がそろっていました。
ロンブーチームは、田村淳と田村亮に加え、出川哲朗とウド鈴木が参加。長年のバラエティ経験を持つメンバーが集結しました。
有吉チームには、有吉弘行、カンニング竹山、田中卓志、狩野英孝が参加。異なるタイプの芸人が一つのチームに集まった構成が特徴です。
おぎやはぎチームは、小木博明と矢作兼を中心に、劇団ひとり、バカリズムが加わりました。個性的な発想や独自の立ち回りが期待される顔ぶれです。
なお、2016年8月24日の夏版ではチーム編成が一部変更され、FUJIWARAの原西孝幸・藤本敏史、宮川大輔、日村勇紀などが参加しています。初回と夏版では出演者が完全に同じではありません。
【2016年の放送内容を比較】元日版と夏版では何が違った?
第1弾は2016年1月1日の元日特番初回は2016年1月1日午後6時からTBS系で放送されました。御殿場から横浜、上野、赤坂を経由して千葉県の富津岬を目指す構成で、関東を広く移動する大規模なロケ企画でした。
主なチェックポイントとお題は次のとおりです。
- スタート地点・御殿場 富士松天望台:とにかくにらめっこが強い人
- 第1チェックポイント・横浜 日本丸メモリアルパーク:とにかく歌が上手い人
- 第2チェックポイント・上野 野外ステージ:とにかく辛いものが食える人
- 第3チェックポイント・赤坂 TBS:とにかく相撲が強い人
- 最終チェックポイント・千葉 富津岬:ゴール地点
重要なのは、これらの競技のお題が、前述した社長や80歳以上などのボーナス条件とは別に設定されていた点です。
第2弾は2016年8月24日の夏版初回放送から約8か月後の2016年8月24日には、「芸人キャノンボール2016 in Summer」がTBS系の「水トク!」枠で放送されました。放送時間は午後7時から午後9時54分までです。
夏版でも4チーム対抗の基本構造は維持されましたが、チェックポイントや競技内容が変更されています。
- 第1チェックポイント・静岡放送:とにかくにらめっこが強い人
- 第2チェックポイント・鵠沼海岸:とにかく騎馬戦が強い水着の女(人数無制限)
- 第3チェックポイント・お台場 ヴィーナスフォート:とにかく歌が上手い人
- 最終チェックポイント・埼玉 西武プリンスドーム:とにかくホームランが打てる人
夏版の公式ルールでは、遅刻による減点がマイナス3ポイントとなっています。初回のマイナス5ポイントとは異なるため、放送回ごとのルールを区別する必要があります。
2つの放送回の違い元日版と夏版は、基本的なゲームシステムを共有しながらも、競技内容やポイント条件、出演者に違いがありました。
そのため、「芸人キャノンボールのお題一覧」を調べる際は、2016年1月版と8月版のどちらを指しているのかを確認すると、情報を整理しやすくなります。
【芸人キャノンボールの面白さ】普通の借り物競争とは違う3つの魅力
1. 人探しそのものが笑いになる一般的な借り物競争では、指定された物を見つけて持ってくることが目的です。しかし、芸人キャノンボールでは、借りる対象が人物であることが大きな違いです。
例えば、歌が上手な人を探す場合、候補者を見つけるだけでなく、実際に歌ってもらい、競技に参加してもらわなければなりません。
探している途中で起きる出会いや交渉、予想外の人物との遭遇までが番組の展開に組み込まれています。目的を達成するまでの過程自体がコンテンツになる構造です。
2. 芸人の人脈と交渉力が勝敗を左右する芸人キャノンボールでは、単純な知名度や芸歴だけでは勝敗を予測できません。
どこへ向かうかを判断する能力、条件に合う人物を見つける情報収集力、相手に協力を依頼する交渉力など、複数の能力が大切です。
2016年の藤井健太郎氏へのインタビューでも、芸人の面白さのセンスや交渉力、人脈を使ってお題に合う人や物を探す企画として説明されています。
3. 到着順位と競技結果が別々に評価されるこの番組のゲーム性を理解するうえで、特に重要なのが着順ポイントと競技ポイントの二重構造です。
例えば、先に到着したチームが必ずしも競技でも勝つとは限りません。反対に、競技で優秀な結果を残しても、移動に時間がかかれば着順ポイントで不利になります。
さらにボーナスポイントが加わるため、どの条件を優先して人物を探すのかという戦略的な判断も必要です。
この仕組みが、移動中の即興的なやり取りとチェックポイントでの真剣勝負を一つの番組にまとめています。
【2026年最新】芸人キャノンボールは復活した?2025年版との関係
2016年のTBS系での2回の放送後、シリーズは長い期間を経て新作が登場しました。
2025年9月7日、U-NEXTは「芸人キャノンボール2025」の独占配信を発表。配信開始日は同年11月28日で、2016年以来9年ぶりのシリーズ復活となりました。
2025年版も4チーム対抗の借り物レース2025年版でも、4チームに分かれた芸人が車で移動し、お題に合う人物などを探してチェックポイントを目指す基本ルールが引き継がれています。
出演者は次のとおりです。
- ジュニアチーム:千原ジュニア、くっきー!、後藤輝基、小籔千豊
- 淳チーム:田村淳、原西孝幸、藤本敏史、田中卓志
- 有吉チーム:有吉弘行、おぎやはぎ、劇団ひとり
- 川島チーム:川島明、ノブ、津田篤宏、濱家隆一
2025年版のチェックポイントでは、相撲が強い女性、騎馬戦が強い水着女性、歌が上手い人、速い車などが課題として設定されました。
2016年版と比較すると、番組の基本コンセプトを残しつつ、時代に合わせて競技内容が更新されていることが分かります。
2016年版もU-NEXTで配信開始U-NEXTは2025年11月14日から、過去作の「芸人キャノンボール2016」と「芸人キャノンボール2016 in Summer」の独占見放題配信を開始したと発表しています。
その後、11月28日には新作「芸人キャノンボール2025」も配信されました。
したがって、2026年現在のシリーズの位置づけは、2016年のTBS地上波特番2作品と、2025年のU-NEXTオリジナル作品という整理になります。なお、現在の視聴可否については、配信サービスの最新ラインナップを確認する必要があります。
【芸人キャノンボールに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:芸人キャノンボールとはどんな番組ですか?
A1:2016年にTBS系で放送された、16人の芸人が4チームに分かれて関東各地を車で移動し、お題に合う人物を探す大型バラエティ特番です。到着順位や競技結果、ボーナスポイントによって勝敗を決めます。
Q2:芸人キャノンボールは何年に放送されましたか?
A2:2016年1月1日に第1弾、同年8月24日に第2弾の夏版が放送されました。2025年11月28日には9年ぶりの新作がU-NEXTで独占配信されました。
Q3:社長や80歳以上の人物を探すのは何のためですか?
A3:チェックポイントで行う競技とは別に設定されたボーナスポイントを獲得するためです。2016年1月版では、社長や80歳以上の人物などを見つけると、それぞれ1ポイントが加算されるルールでした。
Q4:兄弟か子供が5人以上いる人も対象でしたか?
A4:はい。兄弟または子供が5人以上いる人は、2016年1月版の1ポイントのボーナス条件に含まれていました。
Q5:整形している人を探すというお題は本当にありましたか?
A5:ありました。ただし、チェックポイントでのメイン競技ではなく、1ポイントのボーナス条件としてTBS公式番組ページに掲載されています。
Q6:年男・年女は何年の条件ですか?
A6:2016年の申年が対象です。初回の元日版に掲載された条件で、2016年8月の夏版の公式ルールには同じ項目は掲載されていません。
Q7:芸人キャノンボールは2026年も放送されていますか?
A7:2016年のTBS系地上波放送と、2025年のU-NEXT独占配信作品は確認できます。2026年の新作放送については、現時点で新たな公式発表を確認できる情報はありません。
まとめ:芸人キャノンボールの本質は人探し・交渉・競技の融合
芸人キャノンボールは、2016年にTBS系で放送された、芸人16人による4チーム対抗の大型ロケバラエティです。
その最大の特徴は、車で移動する速さだけではなく、条件に合った人物を見つける能力、協力を得る交渉力、チェックポイントでの競技結果までを総合的に評価することでした。
社長、80歳以上、兄弟または子供が5人以上いる人、身長2m超、体重100kg超、整形している人といった条件は、通常の借り物競争にはない独特のボーナス制度です。さらに2016年の元日版には申年の年男・年女という、その年ならではの条件も設定されていました。
番組を正しく理解するうえで重要なのは、競技のお題とボーナス条件を区別すること、そして1月版と8月版のルールの違いを把握することです。
2025年にはU-NEXTで9年ぶりの新作が登場し、シリーズは新たな形で復活しました。2016年版を振り返ると、芸人の即興力と人間関係、予測不能な出会いを競技に組み込んだ企画の独自性が、長い時間を経てもシリーズを成立させている理由として見えてきます。
主な事実確認資料
- TBSテレビ「芸人キャノンボール2016」公式番組情報・ルール・出演者一覧
- TBSテレビ「芸人キャノンボール2016 in Summer」公式番組情報
- マイナビニュース「テレビ屋の声」藤井健太郎氏インタビュー
- U-NEXT 2025年9月7日付「芸人キャノンボール2025」配信発表
- U-NEXT 2025年11月14日付 過去作品の配信発表